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ペットの飼い主さんや、ペットシッター・トリマーなどで働いている方が、災害時に犬や猫を守るために、ペットの救助や救急救命・心肺蘇生の方法を学ぶ例が増えています。災害・防災知識として役立つだけでなく、通信講座で資格を手軽に受講でき、履歴書に書ける資格もあります。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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ペットの災害対策を学ぶ資格は何がある?各資格を一覧で解説!

日本は世界でも屈指の災害大国です。
そのため、いつ起きるかわからない災害に向けて事前準備や情報収集が必須となります。

もし、事前準備をしていなければ、実際に災害が起こった時に人間もペットもパニックになってしまう可能性が高くなってしまいます。災害の場合にはペットと離れ離れになってしまうかもしれません。

今回MOFFMEでは、
  • 「災害時のペットとの避難に不安がある、、、」
  • 「いざという時のために知識をつけておきたい、、、」
そんな飼い主の方に向けて災害時に適切な対応を取ることのできるような資格をいくつかご紹介します。

具体的には以下の資格について解説していきます。

  1. ペット災害危機管理士
  2. ペット防災指導員
  3. 防災動物管理アドバイザー
  4. ペットセーバー
  5. 愛玩動物救命士
ぜひ最後までご覧ください!

①:ペット災害危機管理士


ペット災害危機管理士は一般社団法人全日本動物専門教育協会が発行している資格となります。

資格の概要としては災害が発生したときに人とペットを守るための危機管理知識を学ぶことができる資格です。

自助を目的とした4級から指導者として専門性を高めた1級までの幅広い段階があります。
そのため、ペットを飼っている方はもちろんですが、動物愛護に精通している方や動物の防災対策を指導できるようになりたい人におすすめの資格といえるでしょう。

具体的には以下の内容について解説します。

  1. ペット災害危機管理士資格で学べる内容・得られる知識
  2. ペット災害危機管理士資格の難易度・合格率
  3. ペット災害危機管理士資格を取る方法・資格が役立つ場所

ペット災害危機管理士資格で学べる内容・得られる知識

ペット災害危機管理士の内容は階級によっても違いあるので、それぞれ説明していきます。


4級

自助をテーマにペットと自分の身を守ることを中心とした基礎的な危機管理能力と防災における事前準備の知識を学ぶことができます。


3級

共助をテーマとした危機管理の知識と避難時における非常事態に関する知識を学ぶことができます。


2級

公助をテーマに人に対する責任や社会に対する責任を理解したうえで行動することができるような能力を学ぶことができます。


1級

指導者をテーマに危機管理に対する専門的な知識を活用することで、避難所などにおける運営の補助を行うことが可能となる。


上記のようにそれぞれのテーマや習得することのできる知識を参考にしたうえで、どの級にするか決定すると良いでしょう。

ペット災害危機管理士資格の難易度・合格率

ペット災害危機管理士の難易度や合格率について解説します。

それぞれの級における合格率などは公表されていません。


しかし、それぞれの級に受験するためには1つ前の級に合格しておかなければいけないので、1つ1つの級に対する知識がしっかりと理解出来ていないといけません。


また、通信講座などでは自宅で資格試験を受けることもできるため、誰にも監視をされずに受験することができます。そのため、テキストや参考書を見ながら解答することができます。


しかし、それでは本来の目的であるペットと自分の身を守るということが達成させれない可能性があるため、しっかりと学習したうえで、試験を受けましょう。

ペット災害危機管理士資格を取る方法・資格が役立つ場所

ペット災害危機管理士を受験する際は4級から始めるわけですが,基本的には1日で資格を取得することができます。


通信や通学などで1日間研修を受け、当日に認定試験を実施します。

そのため、忙しい方でも資格を取得することができるでしょう。


ただし、1級の場合は1泊2日の研修となるため注意が必要です。


資格が役立つ場所としては災害時において事前準備や情報収集が出来ているため、もしもの時でも慌てることなく、避難の対応をできることでしょう。

また、1級ほどになると実際に避難所の運営補助を行う事も出来ます。


もし、もっと知りたいという方は「ペットの資格 通信・通学講座」から無料資料の請求などをおこなってみてもいいかもしれません。


参考:https://www.pet-no-shikaku.com/courses/cr/disaster-risk-management

②:ペット防災指導員


ペット防災指導員は「ひとつでも多くのペットの命を守りたい」という想いから生まれた株式会社万福という企業が発行している資格です。

ペット防災指導員認定はユニバーサルデザイン事業とペットサービス事業を行っている株式会社万福が運営しているため、多面的な視点で防災について知ることができる実践的な資格といえるでしょう。

地震などの災害が起きたときに自分には一体何ができるのか家族同然といえるペットの命を守るには何をするべきかなどを考えるきっかけになるかもしれません。

具体的には以下の内容について解説します。
  1. ペット防災指導員資格で学べる内容・得られる知識
  2. ペット防災指導員資格の難易度・合格率
  3. ペット防災指導員資格を取る方法・資格が役立つ場所

ペット防災指導員資格で学べる内容・得られる知識

ペット防災指導員ではケガや避難などの原因によって、飼い主と別れてしまったペットがさまよってしまう事を防止するために、日ごろからしつけや健康管理、事前準備や情報収集などの正しい知識と実行が出来るようになります。


ペット防災指導員の特徴として挙げられるのは学べる内容が実践的だということです。


ユニバーサルデザイン事業ペットサービス事業を行っている企業が運営していることからペットの防災などに限らず、自身の避難時などにも活用できるような知識を習得することができます。


具体的なカリキュラムとしては以下になります。

  1. ペットとの関係性について
  2. 災害について
  3. 災害に対する準備について
  4. 災害時の安全確保について

ペット防災指導員資格の難易度・合格率

ペット防災指導員の合格率に関しては公表されていません。


受験資格に年齢制限などがないことから防災に興味があったり、ペット業界に興味がある方、働いている方など興味があれば受けることが可能です。


また、特徴して90分の講義と30分の試験で認定証の発行がされるため、1日で認定取得が可能となります。


ペット業界で勤めたことのないサラリーマンの方や主婦をされている方などが受講生となっているケースが多いため、ペットに関する専門的な知識を持っていないといる方などでなくても、認定を受けることが可能だと考えてよいでしょう。

ペット防災指導員資格を取る方法・資格が役立つ場所

ペット防災指導資格は以下の手順で取得することができます。

  1. FAXやホームページ、電話で申し込み
  2. 資料や請求書が自宅に届く
  3. 受験料の振り込み、受験票の取得
  4. 講義・グループディスカッションに参加
  5. 認定試験を受験
  6. 1週間以内に結果発表
  7. 認定証が届く
また、ペット防災指導員の知識を活用することで獣医師やペットシッターなどのペット業界に勤めている方はもちろんですが、集合住宅における管理組合に所属している方や建築、不動産関係に勤めている方などのさまざな業界の方が資格を役立てています。

世の中にはペットを飼っているにも関わらず、ペット防災の知見がない人もいると思います。そのような方にもぜひ、一般的な防災の知識としてペット同行避難などについて伝えてあげてください。

③:防災動物管理アドバイザー


防災動物管理アドバイザーは一般社団法人日本防災共育協会が発行している資格になります。

防災動物管理アドバイザーは防災共育管理士3級を修了したのちに講座を受講することで防災共育管理士2級 防災動物管理アドバイザーとなることが出来ます。

ペットと暮らしていても緊急時の避難を慌てることなく行えるように、事前の準備や避難時における過ごし方に関してアドバイスをすることができる認定資格となります。

具体的には以下の内容について解説します。
  1. 防災動物管理アドバイザー資格で学べる内容・得られる知識
  2. 防災動物管理アドバイザー資格の難易度・合格率
  3. 防災動物管理アドバイザー資格を取る方法・資格が役立つ場所

防災動物管理アドバイザー資格で学べる内容・得られる知識

防災動物管理アドバイザーは災害が起きたときのための「命を守る行動」を基本としています。


ペットとの防災は日ごとのしつけなどが影響し、災害時における同行避難に関する飼い主としての心構えや事前準備するための注意点について知識を学ぶことができる。


防災という観点から現状の生活を見つめなおすことができる講座の内容となっています。


防災動物管理アドバイザーの講座を受講することによって、防災共育管理士2級と防災動物アドバイザーの資格を取得することができ、1回の講座で2つの資格が取得できることも魅力の1つといえるでしょう。

防災動物管理アドバイザー資格の難易度・合格率

防災動物管理アドバイザーの合格率に関して公表されていません。


ただし、防災動物管理アドバイザーは防災共育管理士3級を修了していないと受験資格を得ることができません。


また、特徴として3パターンの受講方法に分かれています。


そのため、仕事や家事、勉強などで忙しい人であっても、比較的受験がしやすくなっており、最終試験はどのパターンだとしても在宅受験となっているので、緊張がしやすいような人でも安心して試験に臨むことができます。


勉強期間においても最短で1日、最長で1年という幅広い期間の中で勉強を行う事が出来るため、忙しい人であっても、早く資格を取りたい人にもおすすめの資格といえるでしょう。

防災動物管理アドバイザー資格を取る方法・資格が役立つ場所

防災動物管理アドバイザーの運営元である一般社団法人日本防災共育協会では通信教育、オンラインZOOMセミナー、1日セミナーの3つが用意されています。


通信教育では3か月相当のプログラムを自分のペースで学ぶことができ、最大1年まで絵院長することが可能です。資格試験は在宅受験方式です。


次にオンラインZOOMセミナーは1日2時間ほどの授業を受講します。資格試験は在宅受験方式です。


最後に1日セミナーは指定された会場で4時間の講座を行います。資格試験は在宅受験方式です。


以上がそれぞれの受講方法となります。

自分の時間や特徴に合わせて、受講方法を選ぶと良いでしょう。


どの方法でも資格試験はあるので、予習と復習を反復させて、実際に災害が起きた際に対応ができるようにしておきましょう。

④:ペットセーバー


ペットセーバーとはアメリカ発の認定資格です。
日本では一般社団法人日本国際動物救命救急協会と一般社団法人日本防災教育訓練センターが認定している国際資格となっています。

特徴としてはこれまでの資格と違い、国際資格となるの知識や根拠がすべてアメリカのものが使用されている点です。

ただ、世界でも13か国に展開されている知識となっており、世界8000万人以上の方がこの講座を受講している資格となります。

具体的には以下の内容について解説します。
  1. ペットセーバー資格で学べる内容・得られる知識
  2. ペットセーバー資格の難易度・合格率
  3. ペットセーバー資格を取る方法・資格が役立つ場所

ペットセーバー資格で学べる内容・得られる知識

ペットセーバーのプログラムはアメリカ獣医師学会のガイドライン、FEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)、Ready.gov(アメリカ合衆国国土安全保障省)から作られており、色々な被災現場で命を救ってきた防災のスペシャリストが監修をしています。


ペットセーバーのコースは2種類にわかれています。


1つ目は応急手当などの救急を中心としたペットセーバーベイシック&アドヴァンス講習です。これはペットの骨折時における対処ややけど、熱中症といった日常における緊急事態に関する基礎を学ぶことができる講習です。


2つ目はペットセーバーERT(Emergency Rescue Technician)講習です。これは地震や水害といった自然災害時における自分とペットの身を守ることを中心とした知識を身につける講習です。

ペットセーバー資格の難易度・合格率

ペットセーバーの特徴として試験がありません。

そのため、講習の全過程が修了することで認定が行われます。


ペットセーバーベイシック&アドヴァンス講習の受講資格は満12歳以上であることであるため、基本的には誰でも受講することが可能です。特に医療知識などの専門的な知識がなかったとしても受講することができます。


ペットセーバーERTは満12歳以上の者でベイシック&アドヴァンス講習を修了していないと受講資格がありませんが、同時受講をすることができます。


どちらも約2時間から2時間半ほどの講習時間となっているため、同時受講を行ったとしても5時間ほどあれば修了できるという計算になるので、時間がない人にとっては嬉しい資格かもしれません。

ペットセーバー資格を取る方法・資格が役立つ場所

ペットセーバーの資格を取得するにはホームページから講習の申し込みをする必要があります。


その後、約2時間から2時間半ほどの講座を受講し、それぞれ全過程を修了したとみなされた場合に認定証が与えられます。


ペットセーバーはペットの飼い主はもちろんですが消防士や警察官などのペットとは関係ない方も受講されていますので、もし、興味があればぜひ取ってみるとよいでしょう。


また、ペットセーバーは名刺や履歴書などにも記載が可能な資格となっています。


ベイシック&アドヴァンス講習のみ受講した人はペットセーバー(ペットの救急隊員)

ベイシック&アドヴァンス講習とERT講習のどちらもを受講した人はペットセーバー(ペットの救急救助隊員)と記載することが可能です。

⑤:愛玩動物救命士


愛玩動物救命士は一般社団法人全日本動物専門教育協会が認定している資格となります。

概要としては災害が起きたときに緊急事態のペットの健康、ペットと自分の命を守るための資格になります。医療的な行為ができるわけではないですが、犬や猫の構造について学習することで、実際に災害が起きた際に正しい対応を行う事が出来ます。

愛玩動物救命士は獣医師も取得を推薦しており、ケガや遺物誤飲を犬や猫がしてしまった際に獣医師に正確な情報共有ができるようになります。

具体的には以下の内容について解説します。
  1. 愛玩動物救命士資格で学べる内容・得られる知識
  2. 愛玩動物救命士資格の難易度・合格率
  3. 愛玩動物救命士資格を取る方法・資格が役立つ場所

愛玩動物救命士資格で学べる内容・得られる知識

愛玩動物救命士では緊急時のみならず、日常でも役立つようなペットの健康についてやペットの命を守るために必要な知識を学ぶことができます。


ペット業界の事業者やペット業界に就きたい方が現場で活躍できるような知識を習得しましょう。


具体的には以下のカリキュラムについて学ぶことができます。

  1. 犬や猫の体の詳しい仕組みについて、犬種、猫種による個体差の特徴
  2. 自然災害や緊急事態によるケガ、病気の種類、その心構えとそれぞれの対処法
  3. 犬や猫の救急救命法や搬送法、常備すべき道具(衛生・搬送)や扱い方
  4. 動物愛護管理法、公衆衛生法について

これらの知識を習得することで、大切な犬や猫の命を守れるようにしましょう。

愛玩動物救命士資格の難易度・合格率

愛玩動物救命士の合格率は公表されていません。

愛玩動物救命士は教材とDVDを使用して学習を進める通信講座方式を取っています。


そのため、自分のライフスタイルに合わせて、勉強を進めることができるので、忙しい方でも隙間時間を使って受講することができます。

6か月以内に認定試験を受け、返送する必要があります。


申し込みをすると以下の教材などが自宅に届きます。

  1. 愛玩動物救命士テキスト
  2. 副教材「いざというときにできること実践編」
  3. 副教材「動物に関する法律を知る」
  4. 理解を深めるフォローアップ問題集
  5. DVD「愛玩動物の救命法」
  6. DVD「愛玩動物を安全に搬送するために」
  7. 愛玩動物救命士認定試験問題
  8. 認定試験解答用紙
  9. 返信用封筒

愛玩動物救命士資格を取る方法・資格が役立つ場所

申し込み後、送付された教材やDVDを活用して学習を行います。大体6か月ほどを目安に勉強が推薦されています。

ある程度知識が定着してきたタイミングで自宅にて認定試験を受験します。


合格者した際には一般社団法人全日本動物専門教育協会から修了証とステッカーが発行されます。


動物病院やトリマーなどのペット業界に関わりのある人はこの資格を取得することによって、災害時や緊急時に使えることはもちろんですが、日ごろの現場においても役に立つことは間違いないでしょう。


医療行為を行う事が出来るわけではありませんが、ペットの健康維持や身の安全を守る上でも非常に大切な知識だといえます。

まとめ:ペットを守るため、災害対策の資格を取ってみよう!

これまでで災害時にペットと自分を守るために役立つ資格について解説しましたが、いかがでしょうか?


この記事では

  1. ペット災害危機管理士
  2. ペット防災指導員
  3. 防災動物管理アドバイザー
  4. ペットセーバー
  5. 愛玩動物救命士

の5つの資格について解説しました。


もし、この記事を読んで、実際に資格を取得したいと思ってくれたら幸いです。

そして、実際に災害などが発生した際に資格を取ってよかったと思えるようになると良いですね。


またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!