生後3ヶ月未満の子犬には普通のドライフードではなく、ドッグフードをふやかすことが大切です。ですが、ドッグフードをふやかすのは失敗も多いのが事実。今回のMOFFME記事では、子犬のドッグフードをふやかす方法・メリットとデメリット・注意点を紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる子犬のドッグフードをふやかす方法を紹介!メリットやデメリットも
はじめて子犬を迎え入れた飼い主は、ドッグフードをふやかして与えていますか?ドライフードをそのまま与えることは、消化器官が未発達な子犬にとって負担を与える可能性もあります。
とはいえドッグフードをふやかす方法がわからない方も多いと思います。ドッグフードをふやかすことでどんなメリットがあるのかや、注意点すべき点なども知りたいですよね。
今回のMOFFME記事では、子犬のドッグフードをふやかす際の
- 自宅で簡単にできる方法
- メリット
- デメリット
- 注意点4つ
について詳しく解説します。
ふやかしたドッグフードは、病気などで食欲が落ちたときやダイエットの時などにも役に立ちますよ。
自宅で簡単に子犬のドッグフードをふやかす方法を紹介!
具体的にどんな手順で行うべきなのでしょうか?ここでは、子犬のドッグフードをふやかす方法として、
- ふやかす前の注意点
- お皿に砕いたドッグフードを入れる
- お湯を用意する
- ドッグフードにお湯をかける
- 5〜10分放置する
- ほぐしながらお湯を加える
について詳しく解説します。
ドッグフードをふやかす方法を正しく理解しないと、芯が残ったまま子犬に与えてしまったり熱すぎて火傷をさせたりするおそれもあります。
可愛い愛犬に適切な食事をあげられるように、順番にステップを踏んで作ってあげてくださいね。
子犬のドッグフードをふやかすのは生後3ヶ月まで
ふやかしたドッグフードを子犬に与える時期は、生後3ヶ月までにしましょう。生後3ヶ月は、子犬の乳歯が生えそろう時期です。
犬は生まれてから1ヶ月~2ヶ月で乳歯が生えはじめます。それまでは母犬から授乳してもらいますが、生えはじめた乳歯が当たって痛みを感じると、母犬は授乳を嫌がるようになります。
野生のオオカミは、子どもの乳歯が生えはじめると、親オオカミは離乳食の代わりに吐き戻したエサを与えます。子犬が母犬の口の周りを舐めるのは、エサを催促しているのです。
成犬が食べるような固いエサではなく、吐き戻したような状態で子犬に与えることができます。
子犬のドッグフードをふやかす方法① お皿に砕いたドッグフードを入れる
はじめに、お皿にドッグフードを砕いて入れます。ふやかすと3倍程度まで膨らみますので、大きさに余裕があるお皿を用意してください。
深さがないお皿だと十分にふやかすことができず、失敗することもあります。実際に与える時は浅いお皿でも問題ありませんが、ふやかすときは深さのある別のお皿を使いましょう。
砕く際は、ジッパー付き袋などに入れてコップの底で叩くと上手に砕けます。成長に合わせて細かさを調整してあげてください。
子犬のドッグフードをふやかす方法② お湯を用意する
次の手順は、お湯を用意します。お湯の温度はシビアでなくても、湯気が出ていたり少し泡が出ていれば大丈夫です。
ビタミンは熱に弱いから熱いお湯はNGという情報を目にしますが、気にしなくてOKです。確かにビタミンは熱に弱いですが、今回のような短時間では栄養素として壊れません。
少なくとも60°以上のお湯に3日程度、浸けておかなければビタミンは壊れません。今回の場合であれば、温度も徐々に下がっていきますので安心してください。
子犬のドッグフードをふやかす方法③ ドッグフードにお湯をかける
3つめのステップは、ドッグフードにお湯をかけます。高い位置から勢いよくお湯を入れると、お皿のドッグフードが飛び出すことがありますので気をつけてください。
お湯は、フードがひたるくらいがちょうどいいでしょう。少なすぎると全体がふやけませんし、逆に多すぎるとお湯でお腹がいっぱいになってしまいます。
ちなみにふやかした後の水分にはフードの栄養が溶け出していますので、捨てないでくださいね。お湯も一緒に与えてください。
子犬のドッグフードをふやかす方法④ 5〜10分放置する
お湯を入れたら5分~10分放置します。全体がふやけやすいように、ラップやビニールをかけておきます。
早くふやけさせるコツは、フードに密着するようにラップやビニールをかけることです。お皿にかけるだけでは時間がかかりますので、隙間が無くなるようにぴったりかけてください。
時間がたったら、柔らかくなっているかラップの上から触ってみましょう。硬さが残っている場合は、さらに10分くらい放置しましょう。
子犬のドッグフードをふやかす方法⑤ ほぐしながらお湯を加える
ちょうどいい固さまでふやけたら、ほぐしながらお湯を加えます。やわらかい食事を与えたばかりの子犬の場合は、お湯を多めにしてもいいかもしれません。
少し慣れてきたようであれば、原形が残るような状態であげてください。中心部分がまだ固い場合は、消化不良を起こすおそれもありますので気をつけましょう。
指でつぶしてみて、簡単につぶせるようであれば完成です。火傷しないように冷めていることを確認して与えてくださいね。
子犬のドッグフードをふやかすメリットを紹介!
子犬に柔らかい食事を与えることには、いくつかのメリットがあります。フードをそのまま与えても摂取できる栄養は変わりませんが、メリットとしては
- 消化を助ける
- 水分補給ができる
- 食欲増進になる
- ダイエット効果がある
が挙げられます。
子犬だけでなく、病気の療養中で食欲が低下した犬や、噛む力が衰えてきたシニア犬にも効果的です。
ブリーダーやペットショップの店員からふやかし方は教わったかもしれません。ここで紹介するメリットをよく理解して、おいしい食事を食べさせてあげてください。
子犬のドッグフードをふやかすメリット① 消化を助ける
1つめのメリットは、消化を助けることができる点です。消化器官が未熟な子犬だけでなく、胃腸が弱っている犬などにもおすすめです。
特に子犬の場合は歯も未熟な場合が多いため、固いまま与えてしまうとよく噛めないこともあります。最悪の場合は、のどに詰まらせてしまう危険性もありますので、気を付けましょう。
ふやかしたドッグフードは、人間でいうと「おかゆ」にあたりますので、子犬や消化器官が弱っている犬にはぴったりです。
子犬のドッグフードをふやかすメリット② 水分補給ができる
お腹の調子が悪く食欲がない時は、水を欲しがらなくなることもありますが、水分が不足しがちな犬でも十分に水分補給できます。
子犬だけでなくシニア犬の場合、水を飲むのも大変なときもあります。消化を助ける働きもありますので、簡単に水分補給ができます。
さらに水分を十分に補給することで、尿結石や腎不全、膀胱炎の予防に効果が期待できます。フードをそのまま与えるよりも、多くの水分を吸収したフードを食べることで、健康的な生活を送ることができます。
子犬のドッグフードをふやかすメリット③ 食欲増進
風味が強くなることで、食欲が増進することもメリットとして挙げられます。食欲が低下していたり、夏バテで食欲が無くなったりしている犬には効果的です。
香りが強くなることで犬の食いつきもよくなりますので、病気などで食事をとることが大変な犬にも役立ちます。
また年齢を重ねて口腔内にトラブルがある犬や、歯が抜けてきたようなシニア犬でも食べやすくなります。特にシニア犬の場合は、元気よく食事ができることが一番ですので、食欲が落ちてきたときは試してみてください。
子犬のドッグフードをふやかすメリット④ ダイエット効果
多くの水分を吸収したフードはかさが増して、同じ量のフードを与えるよりも満足感が得られるため、ダイエット効果も期待できます。
肥満や太りすぎは多くの病気やケガのもとになりかねません。特に大型犬の場合は四肢への負担が大きいため、体重管理は重要です。
体が重くなると散歩もおっくうになってしまい、さらに肥満を増長する原因にもなります。フードを減らす際に水分を吸収させることで、満腹感が得られるようになりますよ。
子犬のドッグフードをふやかすデメリットを紹介!
メリットもありますが、デメリットもいくつかあります。デメリットもよく理解することで、可愛い愛犬に正しくフードを与えることができるようになります。
ここではデメリットとして、
- 手間がかかる
- 歯や咀嚼力が低下する
- 歯周病の原因になる
について詳しく解説します。
今まで知らなかった飼い主も、ここで紹介するデメリットを理解して、安心してフードを与えられるようにしましょう。正しく与えれば、子犬の健康的な成長をサポートできますよ。
子犬のドッグフードをふやかすデメリット① 手間がかかる
デメリットの1つめは、手間がかかることです。単純にドライフードを与えるよりも、細かく砕いたりお湯を沸かしたりする必要があります。
お湯をかけたあとも5分~10分程度待たなければいけませんので、時間もかかります。食事の用意をすると飛んできて足元で待っているのに、柔らかくなるまで待たせるのは可哀そうになるかもしれません。
ふだんよりも手間と時間がかかることを覚えておきましょう。
子犬のドッグフードをふやかすデメリット② 歯や咀嚼力が低下する
指でつぶせるくらい柔らかくなるため子犬の歯が弱くなったり、咀嚼力が低下したりする原因になることがあります。
子犬の場合は消化器官が未熟なため、柔らかいフードでもいいでしょう。しかし成犬に成長したら、毎日与えることは避けましょう。
健康な歯や適切な噛む力を維持するためには、ドライフードを与える必要があります。
子犬のドッグフードをふやかすデメリット③ 歯周病の原因になる
ふやかしたドッグフードはとても柔らかいため、ドライフードをそのまま与えたときに比べて、食事後に口の中に残りがちです。
ウェットフードを与えたときも同じですが、ふやかしたドッグフードを食べた後は、歯磨きなどのケアをしてあげてください。せっかく喜んで食事をした後に歯のトラブルになっては、ツライ思いをさせてしまうことになります。
毎日しっかりと口腔ケアをするのが大変な場合は、濡れた布を指に巻き付けて歯を拭くだけでも構いません。
子犬のドッグフードをふやかす際の注意点を4つ紹介!
ここまで紹介してきた作り方や、メリットとデメリットのほかにも注意点があります。ここでは子犬のドッグフードをふやかす注意点として、
- 熱すぎるお湯はNG
- 冷たい水はNG
- ぬるま湯は捨てない
- 食べ残しは捨てる
について詳しく解説します。
どれも初めてドッグフードをふやかす時にやってしまいがちなので、ここで紹介する注意点に気を付けてください。お湯を使いますので、子犬はもちろん飼い主も火傷をしないように注意する必要があります。
適切なドッグフードのふやかし方を覚えて、愛する子犬の健康を守ってあげましょう。また子犬だけでなく、病気などで食欲が落ちたときなど成犬になってからも役立つフードの与え方ですので、理解を深めましょう。
子犬のドッグフードをふやかす際の注意点① 熱すぎるお湯はNG
ドッグフードをふやかすときは、熱すぎるお湯は使わないようにしましょう。なぜならドッグフードに含まれる栄養の中には、熱に弱い栄養素もあるためです。
犬は人間と違いさまざまな種類の食べ物を食べられません。ドッグフードに含まれている栄養は、犬にとっては貴重な栄養源です。特に子犬の場合は、成長に必要な栄養を適切に摂取する必要があります。
ドッグフードをふやかす際は、一度沸騰したお湯を冷ましてから使用しましょう。
子犬のドッグフードをふやかす際の注意点② 冷たい水はNG
ドッグフードをふやかすのに適していないのは、冷たい水も同じです。冷たい水も一緒に摂取すると、お腹が冷えて下痢や腹痛を引き起こす要因となりますので覚えておきましょう。
特にミネラルウォーターでふやかすことも避けるべきでしょう。ミネラルウォーターには水道水に比べてミネラルが多く含まれています。犬にとって過剰なミネラルは尿路結石を引き起こす可能性を高めてしまう恐れがあります。
水道水を一度沸騰させ、30°~40°に覚ました白湯でふやかすようにしましょう。
子犬のドッグフードをふやかす際の注意点③ ぬるま湯は捨てない
ふやかすときに失敗しないように、多めにお湯を入れるとぬるま湯が残る場合があります。ふやかしたドッグフードを与える時は、お皿に残っているぬるま湯は捨てずに一緒に与えてください。
ぬるま湯にはドッグフードに含まれている栄養素が溶け出しているためです。お湯を捨てると溶け出した栄養素も一緒に捨てることになり、愛犬が栄養を摂取できなくなってしまいます。
何度か試しているうちに、固さも残らず水分も残らないちょうどいいお湯の量がわかってきますよ。
子犬のドッグフードをふやかす際の注意点④ 食べ残しは捨てる
ふやかしたドッグフードは、風味が増して犬の食いつきがよくなりますが、万が一残してしまった場合は保存せずに捨ててください。
ふやかすのに5分~10分程度かかるため、可愛い愛犬を待たせるのは可哀そうだと考え、一度にまとめてふやかしたいと考えるかもしれません。
しかし水分を多く含んでいるため、ドライフードに比べて雑菌が繁殖しやすいことも特徴です。愛犬の健康を守るためにも、1回分のドッグフードをふやかすようにしてください。
まとめ:子犬のドッグフードをふやかす作業は失敗しやすい
今回は、子犬にふやかしたドッグフードを与える方法について解説しました。内容をまとめると、
- ふやかしたドッグフードは食欲増進などメリットがたくさん
- 手間は時間がかかるので余裕を持った準備が必要
- ドッグフードをふやかす時はぬるま湯で作る