親猫が子猫の首根っこを口で掴むシーンを見たことがある方も多くいるかと思います。ですが、私たち人間が猫の首根っこを掴むのは大丈夫なのでしょうか。今回のMOFFME記事では、猫の首根っこを掴むメリットやデメリット・大人しくなる理由・掴み方を紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる猫の首根っこを掴むのは良くないの?大人しくなる理由や掴むポイント
皆さん、子猫が首根っこをくわえられて歩いているところを見かけたことがありますよね?親猫が子猫を移動させるときに使う猫の代表的なしぐさで、よく知られています。
猫特有の習性であるこの運び方ですが、首根っこを口で掴むのは痛くないのか、どんな効果があるのかなど気になることはたくさんあります。
また、人の手で同じように持ち上げることは可能なのでしょうか。
今回「MOFFME」では
- 猫の首根っこは掴むことが可能!年齢や掴み方に注意
- 猫は首根っこを掴まれると大人しくなる!その理由は?
- 首根っこを掴んでしつけする方法!メリットデメリットと共に紹介
これを知れば、また一歩猫の気持ちが理解できるきっかけになりますよ。
猫の首根っこを掴むのは大丈夫!掴み方に気をつけよう
親猫が子猫を運ぶときに行う首根っこを持ち上げる仕草、実は人でも再現することが可能です。しかし、むやみに行うのではなく猫に不必要な負担を与えないように注意するべき点はしっかり覚えておくようにしましょう。
こちらでは
- 首根っこを掴んでも大丈夫なのは子猫のみ!
- 成猫の首根っこは持たないで!その理由は?
- 猫の首の掴み方!やり方のポイントを紹介
首根っこを掴まれているのは、ほとんどの場合子猫ですよね。首根っこを掴む行動には、年齢も関係あるのでしょうか?
また、人間が首を触るときに大切ないくつかのポイントを解説します。猫は一度不快な思いをするとその後も気持ちを引きづってしまう恐れがありますので、猫の様子も気にしながら行うようにしてください。
猫の首根っこを掴むのは子猫だけにしよう
子猫が首根っこを掴まれている様子は有名ですが、成猫同士はこの行動をしません。何か理由があるのでしょうか?
実は、首根っこを掴むことには猫を大人しくさせる効果があるといわれています。そのため、例えば子猫を連れてすぐに移動したいとき、子猫が危険な行動をしていて止めたいときなどに役立つのです。
首根っこを掴む習性はもともと野良猫たちに刻み込まれた本能であり、猫たちにとっては当たり前の行動。親猫は過酷な状況でも子育てができるように、様々な状況に応じてこの行動をうまく使っているということになります。
もちろん、子猫側にも本能がありますので子猫のうちは首根っこを掴まれることにさほど抵抗はありません。しかし成猫になるとケンカの最中に首を噛まれたりすることもありますので、あまり良いイメージではなくなってきます。
このことから、もし人が猫の首を掴むときも子猫限定にするということを大前提にしておきましょう。
成猫の首根っこを掴むのはNG
猫は、子猫でも成猫でも皮膚がとても柔らかいですよね。そのため、首根っこを掴む方法が子猫で可能ならば成猫でもできるような気がします。
しかし、成猫の首根っこを掴むのはやめましょう。なぜなら、首の面積や皮膚に対してかかってくる猫の体重が重すぎるからです。
首だけを持ち上げることで猫は苦しさを感じてしまいますし、他の部分に負担がかかってしまうことも考えられます。成猫の正しい抱き方は、上半身と下半身をそれぞれの手でしっかり支えて包むようにしてあげるようにしましょう。
ちなみに、猫は日ごろ見上げたり首を動かす動作が多く首が凝っていることも。強くつ掴むのはだめでも、膝にいる時などに軽くつまんでほぐしてあげるとマッサージになりますよ。
猫の首根っこを掴むポイントを紹介
猫は首の付近を触られるのが好きな子も多い為、首根っこを掴むことはさほど難しくないように思われます。しかし、場合にによってはすごく嫌がったりすることも。
猫が嫌な思いをしない為に、飼い主さんが首根っこを掴むときにはいくつかのポイントを頭に入れながら行うようにしましょう。
まずは以下のような基本的な手順で試してみてください。
- ①首元をなでたり軽くマッサージして嫌がらないか様子を見る
- ②首元を優しくつまむ(持つのは首の柔らかい皮と肉のみ)
- ③嫌がっていなければそっと持ち上げる
この時、暴れていたり嫌がるようなそぶりを見せたらすぐにおろしてあげましょう。また、初めての時はお尻の下に軽く手を添えておくと安心です。
猫は、おおらかだったり神経質だったりと様々な性格を持っています。また、子猫のうちは完全な信頼関係が出来上がっていないことも。
基本的に、人間が親猫のように首根っこを掴んで移動させることはおすすめできません。試してみる場合は、あくまでも短時間で済ませるようにしましょう。
猫の首根っこを掴むと大人しくなる理由は?
先ほども少し触れましたが、猫は首根っこを掴まれると大人しくなるいう習性をもっています。一見痛そうにも見える状況なのに、とても不思議ですよね。
実は猫が大人しくなるのには、3つの理由があるのです。
ここからは
- 首根っこを掴むと猫が大人しくなるのはなぜ?3つの理由とは
- 『PIBI効果』って何?猫の首根っこを掴むことで現れる反応の正体
猫の首根っこを掴むと大人しくなる理由は大きく3つ
親猫に運ばれている子猫は、大概大人しくしているように見えませんか?あまり居心地の良い状態には見えませんが、なぜ暴れたりしないのでしょうか。
猫が首根っこを掴まれると自然と大人しくなってしまうのには、大きく3つの理由があるのです。
- 気持ちがリラックスしている
- 実際に心拍数も下がり落ち着いている
- 抱っこされているような気分になっている
猫の首根っこを掴むと反応する『PIBI効果』とは?
上記のように、猫が首根っこを掴まれて大人しくなる現象には名前がついています。それが、『PIBI効果』です。
『PIBI効果』は、首根っこを掴むことで発生する猫の心身的な効果のことで「つまみ誘発性行動抑制」とも呼ばれます。効果は先ほどもご紹介した通り、リラックスや安心感。
さらに気持ちの面だけでなく、実際に心拍数が下がったり鳴くことが減るなど身体面でも効果があるというのが驚きです。体の力は最大限に抜けている状態なので、掴まれている時に痛みを感じることもありません。
この効果は年齢関係なく備わっているため、成猫では交尾の際やケンカの時に本能的にかみつく行動がみられます。ただし、実際に運べるのは体重の軽い子猫だけということになります。
猫の首根っこを掴むしつけのメリット・デメリットを紹介!
成猫にも『PIBI効果』が有効ならば、しつけなどで大人しくさせたいときにも使えそうですよね。首根っこを掴む方法を活用して、猫のしつけをすることは可能なのでしょうか?
ここでは
- 猫の首根っこを掴んでしつけできる?5つのメリット
- 猫の首根っこを掴んでしつけできる?3つのデメリット
猫は、繊細な部分を持ち合わせていて嫌いなことに遭遇すると暴れてしまうことなどもありますよね。そんな時に役立つ実際の活用例や、しつけとしてはおすすめできないデメリットについても解説します。
ご自宅で実施する場合は、注意点もしっかり理解したうえで行うようにしましょう。
猫の首根っこを掴むしつけのメリットは5つ
首根っこを掴むやり方が有効に活用できるのは、猫にありがちな問題に直面した時です。猫は自分の嫌いなものや場所、怖いと思った時などに対応するのが苦手です。
時にはパニックになって暴れてしまうこともありますよね。そんな場面を想像しながら、以下の5つのメリットを見てみてください。
- 動物病院での診察をスムーズにする
- 爪を切るときに大人しくさせる
- 非難が必要な時に落ち着かせる
- 動きを制限して作業できる
- リラックスした気持ちにさせられる
猫の首根っこを掴むしつけのデメリットは3つ
首根っこを掴むことで猫の動きをある程度制限することはできますが、やり方によってはデメリットのほうが大きくなってしまいますので十分に注意してください。
首根っこを掴むことでデメリットになりやすいのは以下のようなポイントです。
- 皮と肉のみを持たないと筋肉を傷めてしまうことがある
- 体の重さに耐えられず苦しくなってしまう
- 掴むときの力が強すぎないように注意する
まとめ:猫の首根っこを掴む際は皮と肉だけを掴もう
猫の首根っこを掴む、猫の親子ならではのほほえましい光景。これには、生きていくための本能と知恵が関係していることが分かりました。
また私たち人でも再現することはできますが、活用するべき時をきちんと見極めることが大事です。正しい知識があれば、猫との信頼関係を深めるきっかけにもできますので猫の特徴として覚えておきましょう。
この記事では
- 猫の首根っこは掴める?掴み方についてのポイントなど
- 猫が首根っこを掴まれると静かになるのはなぜ?
- 首根っこを掴むことでしつけになる?メリットとデメリット