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猫に噛まれた経験のある方も少なくないと思います。猫は狩猟動物であるため、本能的に噛みついてしまうことがあります。なので噛むからといってその猫が異常であるというわけではありません。この記事では、猫に噛まれた際の対処法や猫のしつけ方法を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

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猫に噛まれたらどうすればいいの?猫に噛まれた際の対処法を解説

猫には狩猟本能があり、犬などの他のペットに比べて器用に爪を使って引っ掻いたり、捕まえたりします。


猫じゃらしなどの動くおもちゃは猫の狩猟本能を刺激し、お尻を振って狙いを定めたりといった行動を見ることも多いでしょう。


また、甘える時に甘噛みをするような素振りを見せる猫ちゃんもいますね。


甘噛みであれば問題はありませんが、強く噛まれたり血が出るほど引っ掻かれたりした時は注意が必要です。


今回MOFFMEでは「猫に噛まれた」場合について、

  • 猫が噛む理由
  • 猫に噛まれた時の対処法
  • 感染症のリスク
  • 猫の噛み癖を治す方法

について紹介します。


猫を飼っている人やこれからお迎えする人は、猫に噛まれた万が一の時のために知っておきましょう。

猫が噛む理由を紹介

猫に限らず、どんなペットも理由もなく人を噛むことはありません


愛猫が飼い主さんや人を噛んでしまうのには猫なりの理由があります。もしかしたら飼い主さんが何気なくしたことが猫にとって不快だった可能性もあるでしょう。


猫が噛む理由としては、

  • 触りすぎ
  • 遊びに誘っている
  • 噛むことがダメだと分かっていない
  • 生後1年以内の子猫
などが考えられます。

猫ちゃんは遊んでほしい時や甘えたい時などに、何かを訴えるように前足でツンツンしてきたり、甘噛みをしてきたりします。

飼い主さんにとってはとても可愛い行動・仕草ですが、猫ちゃんが加減を間違えて強く噛まれてしまうこともあるため注意が必要です。

それぞれの理由について詳しく解説します。

猫が噛む理由①触りすぎ

猫ちゃんは気まぐれな動物です。気持ち良さそうに喉を鳴らして甘えていたかと思えば、飽きると「触らにゃいで」と言うように威嚇することも。


どうしても可愛い猫ちゃんを見ると、撫で回したくなるものですが、しつこく構いすぎたり触りすぎたりするのを嫌がる猫ちゃんは多いです。


愛猫に噛まれたり引っ掻かれたりするパターンとして一番多いかもしれません。


猫は不快感を隠しません。触っている時に尻尾を振り出したり、耳を細かく動かしたりする仕草は不快感の表れです。


これらの仕草が見られたらすぐに触るのをやめてあげるといいでしょう。

猫が噛む理由②遊んでほしい

飼い主さんを噛んだり引っ掻くような仕草をしたり、威嚇するような行動をするのは、遊びたいサインでもあります。


飼い主さんを遊びに誘っているため、思う存分遊んであげるのが一番ですが、あまりに強く噛むようであればしつけが必要です。


ただし、猫ちゃんをしつける際に大きな声で怒ったり、叩いたりするのは逆効果なので絶対にやめましょう。

猫が噛む理由③噛むことがダメだとまだわからない

生まれてすぐに親猫や兄弟猫から離れて1人でいることが多かった猫ちゃんは、噛む時の力加減が分かりません。


動物はじゃれあいながら力加減や、やってはいけないことをある程度覚えるものです。


そういった環境に居なかった猫ちゃんには、噛むことがいけないことだと覚えさせる必要があります。


多頭飼いをしている場合は、先住猫が教えてくれる場合もあるでしょう。

猫が噛む理由④生後1年以内

生後1年以内の子猫の場合、乳歯から永久歯へ歯が生え変わる時に痒みを感じます


痒みを解消するために何かを噛んでいる場合が多いでしょう。


この行動は子猫だけでなく子犬など他の動物でも見られます。


生後1年以内の子猫ちゃんには「歯固め」のようなおもちゃを与えてあげるのが良いでしょう。


子猫の頃のこういった行動が噛み癖に繋がる場合があるため、飼い主さんを噛んできた時は、すぐにおもちゃを与えてあげるのがおすすめです。

猫に噛まれた際の対処法と病気の可能性を紹介

猫に噛まれた際は放置しないことが大切です。特に、強く噛まれた場合や血が出た場合は、念の為、病院で処置を受けるのが良いでしょう。


「愛猫に噛まれたくらいで病院なんて…」と思うかもしれませんが、ペットから感染する病気や感染症は報告されています。


ここからは、

  • 猫に噛まれた際の応急処置
  • 病院での治療・処置
  • ペット(猫)から感染する可能性がある病気
について解説します!

「大したことない」と考えずに、念の為治療を受けるのが飼い主さんのためでも、猫ちゃんのためでもあります。

猫ちゃんが噛んでしまうことに罪はありませんが、病気になるリスクがゼロではないため、すぐに処置を行いましょう。

猫に噛まれた際の対処法:応急処置

猫に噛まれた際は、噛まれた部分を流水で洗い流しましょう。また、絆創膏や包帯などで傷口を塞がないようにしてください。


血が出ている場合はガーゼなどで血を抑えるのは問題ありません。


血が出るほど強く噛まれたり引っ掻かれた場合は、できるだけすぐに病院で治療を受けるのがおすすめです。

猫に噛まれた際の対処法:病院での処置

受診する病院は、救急外来に行くのがおすすめです。内科や外科など異なる分野を専門とする医師がいるため、症状や傷に合わせて診察してくれます。


それ以外なら、皮膚科または内科で診てもらうと良いでしょう。


病院では、傷を観察し、大きな傷や深い傷であれば縫合治療を行い、傷が小さければ縫合せずに治療を行います。


縫合してしまうと細菌などが体内で繁殖し感染症を起こしてしまう可能性があるため、できるだけ縫合せずに治療を行うのが一般的です。


また、感染症の予防として薬やワクチン接種を勧められる場合もあるでしょう。

猫に噛まれたことが原因で発症する病気とは

猫に限らず動物に噛まれたことで発症するとされている病気は、

  • 破傷風
  • カプノサイトファーガ感染症
  • パスツレラ症
があります。それぞれの症状や特徴を見ていきましょう。

病名症状
破傷風手足の痙攣
ひきつけ
体の強ばり
歩行障害など
カプノサイトファーガ感染症発熱・頭痛・倦怠感・吐き気・腹痛など
パスツレラ菌傷跡の腫れ・痛み
風邪症状
関節炎
免疫低下など
それぞれ治療方法はありますが、どれも重症化すると死亡リスクのある病気です。

パスツレラ菌は犬や猫が保有しているといわれており、犬よりも猫から感染するリスクが高い感染症とされています。

猫に噛まれた後、頭痛や腹痛、発熱や傷口の痛み、リンパ節の腫れなどの症状が現れた場合はすぐに病院で診察を受けてください。

できれば、どんな場合でも猫に噛まれた際は病院を受診するのがおすすめです。

また、噛まれた場合だけでなく「猫引っ掻き病」と呼ばれる、引っ掻かれたことで感染する「バルトネラ症」という病気もあります。

猫ちゃんに引っ掻かれた際も適切な処置を受けておくのがおすすめです。

猫が噛む際のしつけ方法を紹介

猫ちゃんが噛む理由や猫に噛まれた際の対処法についてお伝えしました。


猫ちゃんによっては噛み癖があったり、子猫の頃の歯の痒みがきっかけで噛み癖がついてしまう子もいます。


愛猫と快適に暮らしていくためにも、ペットのしつけは必要不可欠です。


猫ちゃんの噛み癖をしつける方法は、

  • おもちゃを与える
  • 無視をする
  • 恐怖を与えないこと
などの方法があります。

猫ちゃんが噛むのは何かしら理由があるはずです。

噛んだからといって怒るのではなく、普段から猫ちゃんの様子を観察し、何を求めているのか、訴えているのかを考えるのが、噛み癖を治す1番の近道でしょう。

猫が噛む際のしつけ方法①噛む用のおもちゃ

猫は本能が強い生き物です。そのため遊びや動き回る時間が足りていないと、本能的な欲求が満たされず、ストレスを溜めてしまいがち。


ストレスから噛み癖に繋がることもあるため、普段から猫ちゃんが噛む用のおもちゃを用意してあげると良いでしょう。


できるだけ丈夫で猫ちゃんの本能を刺激するようなおもちゃが効果的です。


噛みたい欲をおもちゃで発散させるようにすると、やたらと人間を噛むことも減るはず。


噛まれても痛くないからといって、噛むことを許していると噛み癖は治りません。猫ちゃんが噛んできた時はおもちゃを与えるか、おもちゃで遊んであげてください。

猫が噛む際のしつけ方法②無視する

遊んでいるうちにテンションが上がって噛んだり引っ掻いたりしてしまう猫ちゃんも少なくありません。


そういった場合は、すぐに遊ぶのをやめて無視するのが効果的です。


飼い主さんを噛んだり引っ掻いたりすると、遊んでくれなくなると覚えさせるつもりで気長にやってみてください。


飼い主さんの行動から、噛む・引っ掻くことがいけないことだと覚えてくれるでしょう。


別室に行くなどして、しばらく猫ちゃんを構わないのがコツです。飼い主さんも辛いかもしれませんが、猫ちゃんのためにも頑張りましょう!

恐怖を与えるようなしつけ方法は絶対にNG

噛み癖だけに限らず、しつけの際に大きな声で怒鳴る・猫の体を叩くなどの方法は絶対にやってはいけません


そんな方法では、猫ちゃんがただ恐怖を感じるだけで、何がいけないのか覚えられません。


飼い主さんに対して恐怖を感じると、近付いてくれなくなる可能性もあります。また、威嚇行動など、これまでよりも噛み癖が強くなる場合も。


猫ちゃんをしつける時は、猫が何を求めているのか知ることが大切です。普段から十分スキンシップを取り、ちょっとした変化も見逃さないようにしましょう。


そうすることで、愛猫の仕草や行動から感情を読み解けるようになるはずです。

まとめ:猫に噛まれた!噛み癖のしつけは時間との勝負!

猫ちゃんに限らず、ペットのしつけは出来れば早い段階で行うのが良いでしょう。1度でも許してしまうと、それがダメなことだと理解するのに時間がかかります。


愛猫と快適に一緒に暮らしていくためにも、ある程度ルールを作るのは大切です。


また、猫に噛まれた時はすぐに処置を行い、病院で診察を受けるのがおすすめです。


特に妊婦さんや子供、持病がある人などで免疫力が下がっている場合は、感染症を発症してしまうリスクが高くなります


今回お伝えしたことをまとめると、

  • 猫が噛むのは理由がある
  • 理由に応じて対処するのがベスト
  • 噛み癖などのしつけは出来るだけ早い段階で
  • 猫に噛まれた・引っ掻かれた場合は病院を受診する
です。

噛まれてしまう前に、噛まれないように対応策を考えるのが良いでしょう。

遊びながらコミュニケーションを取るなどして、猫のストレスや欲求が溜まらないように気をつけてくださいね。

MOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!