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愛犬の瞳孔が開く場合は様々な原因が考えられます。かまってほしい場合や興奮状態にある場合もありますが、緑内障を患っている可能性も考えられます。また、目ではなく脳の病気が原因して瞳孔が開くことも考えられます。今回のMOFFME記事では、犬の瞳孔が開くことについて紹介します。

この記事の目次

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犬の瞳孔が開くのはなんで?犬の心理や病気の可能性について解説

普段犬とふれあっていると、目を大きく見開いている時はありませんか?

今回のMOFFME記事では、犬が瞳孔を開く心理状態や病気の可能性について解説します!

解説する内容

  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち3選!
  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち:①興奮している
  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち:②緊張している
  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち:③かまってほしい
  • 犬の瞳孔が開く時に考えられる病気「緑内障(りょくないしょう)」とは?
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の症状
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の治療方法
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の予防方法
  • 瞳孔が開くのは目ではなく脳に異常がある可能性も!?
  • まとめ:不安な場合はすぐに動物病院へ連れて行こう!
今回解説する内容を見ていただけると、犬が瞳孔を開いている時の心理状態を理解できたり、病気の早期発見・治療につながります。

犬が瞳孔を開いた時の適切な対応のためにも、ぜひ最後までご覧ください。

犬の瞳孔が開く際の気持ちを3つ紹介!



ここでは犬の瞳孔が開く原因として、瞳孔を開いている犬の心理状態を3つ紹介します。


紹介する内容は以下の3つ

  1. 犬の瞳孔が開く時の気持ち:①興奮している
  2. 犬の瞳孔が開く時の気持ち:②緊張している
  3. 犬の瞳孔が開く時の気持ち:③かまってほしい
犬の瞳孔が開く原因は、その時の犬の心理状態に影響を受けて瞳孔が開いてしまう場合があります。

犬がどのような状態になっていると瞳孔が開くのか。

その状態を知っておけば、犬が瞳孔を開いている時の適切な対応ができるようになります。

また、目を見開くだけでなく、耳や口元、尻尾など様々な動きで犬の感情を読み取っていく必要があります。

犬の気持ちを知るためにも、紹介する3つの内容をぜひご確認ください。

犬の瞳孔が開く際の気持ち① 興奮している

犬が瞳孔を開くのは「期待や興奮」をしている状態のときに瞳孔を開きます。

例えば大好きな飼い主さんが近づいてきた時や、ご飯や散歩に行く気配を感じ取って待っている時、期待感により目が見開いた状態になります。

また、体を動かすのが好きな犬は、運動前に興奮状態になり、目を見開いていることがあります。

よくあるのが、ボール遊びでのボールを投げる前や、ドッグスポーツをする前などに、興奮状態で目を見開くことがあります。

犬の瞳孔が開く際の気持ち② 緊張している

犬が瞳孔を開くのは、期待感や興奮状態の時に目を見開くことがありますが「不安感や警戒心」の高まっている状態でも目を見開きます。

不安感や警戒心が高い状態の特徴は、耳が前を向き、尻尾を立てている状態です。

また、犬が不安や緊張している時は、顔がこわばったり引きつったりする傾向があります。

このような状態の犬は、体の筋肉も緊張してあまり大きく動きません。

犬が目を見開いてじっとしている時は、もしかすると不安と緊張によるものかもしれません。

犬の瞳孔が開く際の気持ち③ かまってほしい

犬が瞳孔を開いているのは、かまってほしい気持ちの現われから、目を見開いている可能性があります。

2017年の電子ジャーナル『Scientific Reports』に掲載された研究結果では「犬は人の注意を引こうとする時に、眉を上げたり、目を見開くことが分かった。」と発表されています。


この研究は24匹の犬をカメラで撮影し、人間が見ている場合と見ていない場合、さらにご褒美ありとご褒美なしの場合での犬の表情の変化を記録したものです。


犬が人間に対して、目を見開いたり眉を上げた時は、かまってほしいアピールかもしれません。


その時にかまってあげると、犬とより仲良くなれるのではないでしょうか。

犬の瞳孔が開く際に考えられる病気を紹介!緑内障とは?



犬の瞳孔が開く原因として考えられるのが「緑内障(りょくないしょう)」といわれる病気です。

ここでは緑内障についてと「症状・治療方法・予防方法」を解説します。

  1. 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障
  2. 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の症状
  3. 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の治療方法
  4. 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の予防方法
まずは緑内障という病気がどんな病気なのか、しっかり知る事が大事です。

もし愛犬が緑内障を発症してしまった時、適切に対処できるように、ここで解説している内容を参考にしていただけたらと思います。

病気の早期発見のためにも、ぜひ最後までご覧ください。

犬の瞳孔が開く際に考えられる病気:緑内障の原因

犬の瞳孔が開くのは、犬の目の病気である緑内障(りょくないしょう)が原因になっている可能性が考えられます。


犬の緑内障の種類は、大きく分けると3つあります。

  1. 生まれつき異常がある「先天性緑内障」
  2. ほかの病気によって引き起こされる「続発性緑内障」
  3. 目に病気がないのに眼圧が上がることで発症する「原発的緑内障」
犬の眼球内では、角膜と水晶体の間に眼房水(がんぼうすい)といわれる血液の代わりに栄養などを届ける液体が循環しています。


この眼房水は通常であれば、隅角(ぐうかく)と呼ばれる出口から眼球の外に出ていきます。

この眼房水がなんらかの原因でうまく眼球から出ていけなくなると、眼球内の眼圧が高くなり緑内障を発症します。

犬の瞳孔が開く際に考えられる病気:緑内障の症状

犬の緑内障は、眼球内部の圧力が高くなることにより、視覚障害を引き起こします。


症状としては瞳孔が開いたままになり、角膜がむくみを起こすことで、瞳が青白く見えます。


緑内障を発症すると、視力の低下や目の充血、眼球が飛び出しているように見えるなど、外見的な異常も生じます。


また、緑内障は痛みを伴う病気なので、犬が頭や顔を触られることを嫌がったり、食欲不振や嘔吐などを起こしたりすることもあります。


他には物によくぶつかるようになったり、目を眩しそうにしぱしぱさせる、寝ている時間が増えるなどの行動をするようになります。


愛犬に当てはまる症状がある場合は、すぐに獣医師さんに相談するようにしてください。


症状が進行すると、視野が狭くなり、場合によっては失明してしまう可能性もあります。

犬の瞳孔が開く際に考えられる病気:緑内障の治療法

犬の緑内障の治療方法は、病気を引き起こしている原因によって違ってきます。

緑内障が他の基礎疾患が原因で発症しているなら、まずはその疾患の治療を優先します。

また、眼圧を下げるために点眼薬や内服などの内科的治療で、眼圧を下げる治療をします。


すでに視力が完全に失われており、痛みだけが残っていると考えられる場合、または眼圧の上昇で眼球が著しく拡大した場合は、外科的手術で眼球を摘出することになります。


眼球の摘出後はシリコン製の義眼を挿入する手術をおこないます。


病気が初期の段階であれば、内科的治療により進行を抑制して失明を防ぐこともできます。


失明を防ぐためには、やはり「早期発見・早期治療」が重要になります。

犬の瞳孔が開く際に考えられる病気:緑内障の予防法

人間の緑内障の場合は、加齢や喫煙、高血圧などに原因があると考えられています。

そのため、ストレスをかけないように、生活習慣の見直しが緑内障の予防につながると言われています。


ですが、残念ながら犬の緑内障は、まだ明確な予防方法がありません。


そのため、日頃から犬の行動や目に異常がないかよく観察して、早期発見できるようにすることが大切です。


もし異常がみられた場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。


犬が緑内障を発症してしまった場合、適切な治療をしなければ、どんどん症状が進行してしまいます。


病気が初期段階であれば、まだ目は見えています。


この時すぐに眼圧を下げる治療を受けることができれば、失明することはありません。


また、もし片目だけ発症してしまった場合でも、もう片方の目に症状が現れる前に点眼薬を処方することで発症を遅らせることができます。


犬の緑内障は、少しでも早く治療を始めることが重要です。


そのためにも、日頃から犬の状態を注意深く観察するようにしましょう。

瞳孔が開くのは目ではなく脳の異常が原因の可能性も



瞳孔が開くのは、目に異常がある訳でなく、脳の異常が原因の可能性もあります。


これは犬ではなく猫に起きた症例になりますが、ここで紹介します。

(参考:動物病院 京都 ブログ2018.03.21)


飼い主から寄せられた相談は、猫の瞳孔が開きっぱなしで閉じないという内容です。


血液検査などいろいろ調べても、特に異常は見つかりませんでした。


目に光を当てても瞳孔は閉じない(対光反射消失)が、目の前で手をちらつかせると瞬きはします(威嚇反射あり)。


これは瞳孔は動かないが、見えている状態ということになります。


この場合に考えられるのは、網膜は機能しているが瞳孔を動かすことができない問題が発生していることです。


考えられる可能性として、瞳孔周囲の筋肉が動かない、または瞳孔を動かす神経(動眼神経・脳)に問題がある可能性が考えられます。


後日MRI検査をおこなった結果、脳の下垂体から動眼神経の走行に一致するように腫瘍と思われる病変がみつかりました。


紹介した症例は、瞳孔が開きっぱなしだったため、はじめは目の問題を疑ったが、実は脳の腫瘍が原因だったという症例です。


紹介したのは猫の症例になりますが、犬でも脳が原因で瞳孔が開きっぱなしになる可能性はあります。


病気の早期発見のために、愛犬にいつもと違う違和感を感じた場合は、早めに動物病院で受診するようにしましょう。

まとめ:不安な場合は気軽に動物病院へ連れて行こう

今回の記事では、犬が瞳孔を開いている時の心理状態や病気の可能性について解説してきました。


改めまして今回の記事で解説した内容です。

  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち3選!
  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち:①興奮している
  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち:②緊張している
  • 犬の瞳孔が開く時の気持ち:③かまってほしい
  • 犬の瞳孔が開く時に考えられる病気「緑内障(りょくないしょう)」とは?
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の症状
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の治療方法
  • 犬の瞳孔が開く原因として考えられる病気:緑内障の予防方法
  • 瞳孔が開くのは目ではなく脳に異常がある可能性も!?
犬が瞳孔を開く原因は様々な要因が考えられます。

今回解説した内容を知ることによって、今後犬に対する適切な対応ができたり、病気の早期発見・早期治療に繋がってくれたら幸いです。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!
記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。