人間と同じく犬もゲップをします。多少のゲップなら全く問題はありませんが、しすぎていたり、逆に全くしないというのは病気の可能性が考えられます。この記事では、犬がゲップをする理由やゲップをしやすい犬の特徴、ゲップにまつわる病気の可能性を紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬がよくゲップする?犬がゲップをする理由や対処法を紹介
犬も人間と同じようにゲップをすることがありますが、ほとんどのゲップは生理現象なので心配するほどのことでもありません。
しかし、頻繁にゲップをする場合は病気のサインである可能性があることをご存じでしょうか?なんでもない生理現象だと思っていたゲップが病気に繋がってしまうのは怖いですよね。
そこで今回MOFFMEでは、
- どんな場面で犬はゲップするのか
- ゲップをしやすい犬の特徴
- 犬がゲップをする際の対処法
について詳しく解説していきます。
愛犬の異変に気づき、病気の早期発見・早期治療をしてあげることがペットの健康への近道となりますので、飼い主の方は今回の記事を最後までよく読んでみてくださいね。
どんな場面で犬はゲップするのか
ゲップは、胃に溜まった空気やガスが食道を通って出てくることで起こる生理現象です。
では、犬はどんな時にゲップをすることが多いのでしょうか?
この章では犬がゲップを引き起こしてしまう5つの場面
- 早食い
- アルカリ性のフード
- 消化不良
- 拾い食い
- 病気
犬がゲップする時①早食い
早食いをする犬は、食事中に空気をたくさん吸い込んでしまうため、食べ終わった後にゲップをしてしまいます。
特に子犬の場合は、ドッグフードやおやつに夢中になってしまうので早食いになってしまうことが多く、そのまま成犬へ成長すると、早食いをする癖が抜けずによくゲップをすることがあります。
食事中だけでなく、水を飲む際も勢いよく飲む癖がある犬もゲップをしやすいです。空腹を感じている時に食事を与えると早食いをしがちなので注意してあげましょう。
犬がゲップする時②アルカリ性のフード
ドッグフードの主成分はアルカリ性である野菜であるため、それらが胃の酸と交じり合うことで中和という化学反応が起こります。その際に、体内でガスが発生するため発生したガスが口から放出されてしまうのです。
また、中が空洞になっているドーナツ型の形状のドッグフードがありますが、これもゲップを起こしやすくなる原因です。
穴が開いていると体内に空気が入り込みやすくなるので、ゲップが出やすくなってしまいます。
犬がゲップする時③消化不良
犬が消化不良になってしまうと、食べたものを臓器で上手く分解できず、吸収もままならなくなることでゲップを引き起こすこともあります。
なぜ消化不良が起こってしまうかと言うと、早食いをしたり過剰な量のフードを食べたり、体の冷えなどが原因であることが多いです。この場合、ゲップだけでなく下痢や嘔吐などをしてしまう可能性も高くなります。
またその他、胃腸に何かしらの疾患症状がある可能性も考えられるので、少し注意が必要かもしれません。
犬がゲップする時④拾い食い
お散歩など外に出かけた際に、道端に落ちている人間の食べ物や食べかすを拾い食いしてしまっていませんか?
拾い食いは、腐敗した食べ物を体内に入れてしまっている可能性があり、胃腸の疾患の原因にもなるので要注意です。
たとえ腐敗していなかったとしても、落ちている食べ物を愛犬が食べようとしたらやめさせるに越したことはないでしょう。
飼い主はペットの健康を可能な限りコントロールしてあげて、病気でつらい思いをさせないように思いやってあげる事も大切です。
犬がゲップする時⑤病気
ゲップは、病気によって引き起こされている可能性もあります。
具体的には、
- 炎症性の胃腸疾患
- 細菌感染(細菌・ウイルス・寄生虫)
ゲップをしやすい犬の特徴を紹介
ゲップをしやすい犬はどんな特徴があるのでしょうか?
ここからはゲップをしやすいとされる
- 老犬
- 食欲旺盛の犬
- 外飼いの犬
- 多頭飼い
- 短頭種
ゲップをしやすい犬①老犬
年老いてくると、食べた物をスムーズに飲み込むことが出来なくなる「嚥下反射障害」が起こりやすくなります。その影響で、空気を余計に飲み込んでしまうことで、ゲップの頻度が増えてしまうのです。
また、老犬は胃や腸の機能低下により胃酸や消化酵素の分泌が減少してしまうので、体内でガスが発生しやすいこともゲップの回数が多い原因の一つとなります。
愛犬が年を取ってきたらゲップの回数が増えていないか、チェックしてあげるのがオススメです。
ゲップをしやすい犬②食欲旺盛の犬
老犬でない年齢が若い犬も食欲旺盛であるほどゲップをしやすくなります。若い犬は非常に活発に動くため消費するエネルギーの量も多く空腹になりがちです。
空腹の時に食べ物を食べると、どうしても急いで食べようとしてしまうため、食べ物と一緒に空気を大量に取り込んでしまいゲップの回数が増えてしまいます。
若いうちは、可能な限り空腹を感じさせないように、食事の量を減らしてこまめに与えるなど工夫してあげると良いかもしれません。
ゲップをしやすい犬③外飼いの犬
また、大型犬を飼っている方の中には家の外で飼っている方も多いのではないでしょうか。愛犬を外で飼っていると、空腹を感じることが多かったり拾い食いをしてしまうことが多くなってしまいます。
先述しましたが、空腹は早食いや大食いをしがちになってしまい余計な空気を体内に飲み込んでしまうことでゲップをしやすくなります。また、拾い食いは落ちていた食べ物が腐敗している可能性があるため、ゲップだけでなく胃腸疾患の原因になってしまうので、注意してあげましょう。
ゲップをしやすい犬④多頭飼い
愛犬を複数飼っている場合は、食事の際に仲間に自分の食べものを取られないよう、早食いをしてしまう可能性があります。また犬には、仲間と同じことをしたくなる「社会的促進」という習性があることから大食いをしてしまうこともあり、ゲップをしやすくなります。
多頭飼いをしていることがゲップの原因だとわかったら、それぞれ個別で食事を与えるようにするなど、飼い主側でコントロールしてあげる事で改善されるでしょう。
ゲップをしやすい犬⑤短頭種
フレンチブルドッグ、パグ、ボストンテリア、シーズーなどの鼻の長さが極端に短い犬種のことを短頭種と言い、ゲップが出やすい犬種です。
短頭種は、品種改良の影響で、鼻やのどなど体内で空気を通る管が狭くなっているため、呼吸時に気道へ大きな圧力がかかり、呼吸がうまく出来ないことがあるのです。他の犬種に比べて口呼吸をしがちなので、体内に余計な空気が入りやすくゲップを引き起こしやすくなります。
犬がゲップをする際の対処法を紹介
たまに出る程度のゲップであれば特に気にする必要はないですが、ゲップの回数が多いときは出来るだけ減らしてあげるために飼い主が対処してあげる必要があります。
この章では具体的な対処法として、
- 他の餌を試す
- 餌を置く場所を変える
- 食後はおとなしくしてもらう
- 早食い防止手小分けの食事
現在はゲップの回数が多くない場合でも、いつかあなたの愛犬にも症状が現れるかもしれません。特に、ゲップをしやすい犬の特徴に愛犬が当てはまった飼い主さんは是非チェックしてくださいね。
犬のゲップ対処法①他の餌を試す
食事をした後にゲップが多く出る場合、与えているフードに原因がある可能性があります。フードの成分が原因で消化不良を起こしていたり、そもそも体質と合っていない可能性も考えられるので、他のフードを試してみると良いでしょう。
フードを変える際は、低脂肪で食物繊維が少なめのものがオススメです!また、犬にはラクトース(乳糖)を分解するためのラクターゼという体内酵素がないので、ラクトースが入っているフードを与えている場合は、消化をしやすいフードに変えてあげましょう。
犬のゲップ対処法②餌を置く場所を変える
実は首を下に向けて食べさせると空気が体内に入りやすくなるためゲップが出やすくなります。きっと多くの飼い主がエサの入れたお皿を床に置いて与えていると思いますが、実はその姿勢がゲップが起こる原因の一つなのです。
犬の体高に合わせてお皿の位置を少し高くしてあげると、空気が体内に入ってくることを一定防ぐことができ、ゲップを予防することが出来ます。あまり高くしすぎると逆に食べづらくなってしまうので程よい高さに変更してあげましょう。
犬のゲップ対処法③食後は大人しくしてもらう
食事の直後の運動やお散歩は、腸が過剰に刺激され腸内にガスが発生しやすくなります。そのため、食後最低30分以内の運動やお散歩は控えてあげてください。
食後に大人しくさせることはゲップを防ぐだけでなく、胃拡張や胃捻転の予防になり命に関わる病気を防ぐことにも繋がります。
食後以外にも、水を大量に飲んだ後も激しい運動はさせないように落ち着かせてあげるようにしましょう。
犬のゲップ対処法④早食い防止で小分けの食事
早食いをしがちな場合は、1回の食事の量を減らして、回数を増やしてあげましょう。小分けにして食事を与えることで空腹を感じさせづらくなりますし、胃腸への負担も減少するので結果的に消化もスムーズにしやすくなり、ゲップを予防することが出来ます。
また、内部に凹凸がついているような、早食い防止用の食器やおもちゃを使ってみるのもオススメです!早食いをしがちな犬を飼っている場合は、強制的に時間をかけて食べるようになるので、是非試してみてくださいね。
まとめ:食事を見直すことで愛犬のゲップは改善できることが多い
今回の記事では、
- どんな場面で犬はゲップするのか
- ゲップをしやすい犬の特徴
- 犬がゲップをする際の対処法