ペットショップへ行くと可愛い猫ちゃん・わんちゃんが並んでいますよね。癒されるのと同時に犬猫の売れ残りはどうなってしまうのか心配になる方もいるかと思います。今回のMOFFME記事では、ペットショップで猫の売れ残りが起こる理由や行方について解説します。
この記事の目次
目次を閉じるペットショップで猫の売れ残りが起こる理由は?猫の行方など
ペットを迎え入れる予定がある人は、ペットショップに行ってどんな猫がいいか選ぶのも楽しい時間ですよね。猫種は何にしようか、どんな性格がいいか、実際に猫と触れ合いながら自分の生活スタイルと照らし合わせて考えられるのもペットショップの魅力です。
ただしもし売れ残ってしまった猫はどうなってしまうのか、気になっている方も多いと思います。殺処分や実験用に使われてしまうといった噂を目にすることもあります。
今回MOFFMEでは、
- ペットショップで売れ残った猫の行方
- ペットショップで猫の売れ残りが起こる理由
- ペットショップで猫の売れ残りをなくすための対処法
について詳しく解説します。
今回の記事を読んで、売れ残りに対する理解を深めましょう。
ペットショップで売れ残った猫の行方は5つに分けられる
ここでは、ペットショップで売れ残った猫の行方として
- 譲渡で里親募集をする
- ペットショップの看板猫になる
- ペットショップで里親募集をする
- 繁殖猫になる
について詳しく解説します。
売れ残ってしまった猫も、幸せに一生を過ごす権利があります。購入されなくても里親のもとへ譲渡されたり、そのままペットショップの看板猫として生きていく方法があります。
動物病院やペットショップに行くと里親募集の情報をよく目にしますが、ホームページなどで募集していることもあります。気になる方はチェックしてみましょう。
売れ残り猫の行方① 譲渡で里親募集をする
ペットショップで売れ残った猫は、動物愛護団体などを経由して、譲渡で里親に引き取られるケースがあります。
里親として引き取られるメリットとして、整った環境で飼育してもらえることが挙げられます。なぜなら里親募集をする場合は成猫に近い状態まで成長していることが多く、飼い主が成長後の性格や体の大きさを把握しやすいためです。
またペットショップによっては、トイレトレーニングなどの基本的やしつけをしていることも多いため飼いやすい猫として引き取られます。
譲渡として里親に引き取られますので、購入するための費用は用意できないけど愛情をもって育てたい人に引き取られるケースが多いです。
譲渡で引き取る場合、購入費用はかかりませんがそれまでの予防接種などにかかった費用がかかる場合がありますので、気をつけましょう。
売れ残り猫の行方② ペットショップの看板猫になる
売れ残った猫が、そのままペットショップの看板猫になる場合もあります。ペットショップにはメーカーからのサンプルのフードがあるため、フードを用意する費用はかかりません。
またペットショップのスタッフが、しっかりとしつけをしてくれますのでお客さんからも可愛がられる存在になるでしょう。
ただし看板猫になれるかどうかは、性格が影響することが少なくありません。多くのお客さんが出入りするペットショップでもストレスを感じることがない、人懐っこい性格が求められます。
ストレスに弱くイヤなことがあったらすぐ怒るような、攻撃的だったり臆病だったりする猫は、看板猫には向かないかもしれません。
売れ残り猫の行方③ ペットショップで里親募集をする
ペットショップによっては里親を募集して、売れ残った猫を引き渡すこともあります。よく店舗やホームページで募集することが多いので、もし里親を望んでいる人はチェックしてみてください。
大手ペットショップの「ディスワン」や「ペッツファースト」では定期的に譲渡会をおこなっています。ディスワンの譲渡会には純血種や子犬もいて、多くの人が訪れます。
里親で猫を引き取る際は、引き取れる猫が限られていることに注意しましょう。通常、猫を購入する際は自分の好きな猫種を選んだり、性格がマッチする猫を選んだりできます。
たとえば人気のアメリカンシュートヘアやマンチカンなど欲しい猫種を決めて、そのうえで自分の望む性格の個体を選ぶのが通常の流れです。
しかし里親として引き取る場合は、猫種や性格が決まっていますので、必ずしも自分の希望に100%合った猫を引き取れるとは限りません。
売れ残り猫の行方④ 繁殖猫になる
ペットショップで売れ残った猫の行方4つめは、子孫を残すために繁殖猫になるケースです。多くのペットショップはブリーダーと取引をしていますので、売れ残った猫は仕入れ先であるブリーダーのもとへ戻るのです。
ブリーダーのもとに戻った猫は繁殖猫として、血統を残すために繁殖することになります。ただし動物愛護団体や専門家からは繁殖に関する法改正を望む声も聞かれます。
理由は、一部の悪質なブリーダーによる無理な繁殖が売れ残りにつながるから、という理由です。繁殖時期や繁殖回数の制限など、適切な需要ができるような法改正が望まれます。
ペットショップで猫の売れ残りが起こる理由を紹介
愛らしいしぐさで来店する人たちを癒す猫たちですが、誰にも購入されずに売れ残ることがあります。ではなぜ売れ残りが発生するのでしょうか?
ここではペットショップで猫の売れ残りが起こる理由として
- 人気猫の在庫
- 猫の性格や行動
- 短い売れ時
について詳しく解説します。
動物愛護法の改正によって猫をはじめとしたペットの命を守る動きは見られますが、まだまだ改善の余地があるのも事実です。売れ残りが起こる理由を理解して、動物たちの現状を考えるきっかけとしてください。
ペットショップで猫の売れ残りが起こる理由① 人気猫の在庫
なぜペットショップで猫の売れ残りが起こるかというと、人気猫は在庫をもっておきたいというペットショップの考えが挙げられます。
人気の猫といえば、折れ耳が特徴的なスコティッシュフォールドや、短い手足がおなじみのマンチカン、幅広い層から人気を得るアメリカンショートヘアなどを思い浮かべる人も少なくないと思います。
そんな人気の猫が欲しいお客さんがショップを訪れた際に、在庫がなく売り逃してしまうことを避けたいですよね。そのためペットショップは人気がある猫の在庫を確保しておくことがあります。
結果として需要とのバランスがとれなければ、売れ残ってしまうことになります。犬でも人気の犬種で同じようなことが起こりやすいといえます。
ペットショップで猫の売れ残りが起こる理由② 猫の性格や行動
ペットショップでは、猫の性格や行動が原因で売れ残ることもあります。生まれてから半年を過ぎると、性格も落ち着いてきて人間との相性も出はじめます。
ケージの中で遊んだり寝転んだりする姿を直接見られることが、ペットショップの良いところです。その反面、行動や性格をよく観察し「この猫は自分が望んでいる性格ではない」と判断されて売れ残るケースがあります。
また、すでに家に先住猫がいる場合は性格の相性も判断されることになります。もしもよく考えずに購入され、先住猫と性格が合わないと飼い主も困ってしまいます。
なんどもショップに足を運んで観察できるからこその理由で、売れ残る猫が出てくるのです。
ペットショップで猫の売れ残りが起こる理由③ 短い売れ時
売れ時が短いことも、ペットショップで売れ残りが起こる理由です。というのも、子猫の売れ時は3ヶ月未満といわれています。
しかしブリーダーなどからペットショップに引き渡される子猫は、2ヶ月以上です。売れ時である3ヶ月はすぐに過ぎてしまいます。
これは動物愛護法によって「生後56日を経過していない猫は、販売用に引き渡しや展示、販売をしてはならない」と定められているためです。
理由は猫同士の社会化を形成するためで、あまりに早く親猫から引き起こしてしまうとさまざまな問題が起こるといわれています。たとえばしつけがしにくかったり、攻撃的な性格になったりする可能性があります。
子猫を守る法律なので、短い売り時であることは納得できますよね。
ペットショップで猫の売れ残りをなくすための対処法を紹介
ここではペットショップで猫の売れ残りをなくすための対処法として、
- 法改正
- ペット先進国『欧米諸国』の事情
について詳しく解説します。
特にフランスでは、ペットショップでの販売や展示が禁止されることにくわえて、イルカやシャチのショーが禁止されたり、巡回式のサーカスで野生動物の利用も禁止されることが決まっています。
動物の命の重さは日本でも世界でも変わりません。ペット先進国では、コロナウイルスの流行により在宅時間が増え、ペットを飼う人が急増しました。しかし流行が収まるとともに捨てられるペットも増えてしまいました。
ペットをモノではなくパートナーとして捉える考え方が重要です。
法改正が一番効果的
現在考えられる、売れ残りをなくすために一番効果的な対処法は、法改正かもしれません。ペットショップでの売れ残りは、猫が売れる需要よりも繁殖などの供給が上回っているために起こっています。
そのため、動物愛護団体などからは「繁殖するタイミングや回数の制限」や「ペット業者の責任を重くする」などの内容で、法を改正することが求められています。
2022年6月1日には、動物愛護法の一部を改正する法律が施行されました。内容は、犬猫等販売業者には、取り扱う犬および猫にマイクロチップを装着することを義務付けるものです。
この法律によって、動物愛護センターの情報リーダーでチップを読み取ることで、保護された猫の身元がすぐにわかるようになりました。また、事故で亡くなってしまった猫も飼い主のもとに帰れるようになりました。
しかし、売れ残りをなくすための法改正には至っていませんので、今後に期待しましょう。
ペット先進国『欧米諸国』での売れ残り事情
ペット先進国といわれる『欧米諸国』では、ペットに対する考え方が日本とは異なり、モノではなくパートナーとしてとらえています。
半数以上の家庭でペットを飼っているフランスでは、2024年からペットショップで犬や猫の販売が禁止されることが決まったことは知っている人も多いのではないでしょうか?
ペットショップでの販売だけでなくショーケースでの展示も禁止されるほか、ネット上などで一般人が販売をおこなうことも禁止されます。
ペットを飼いたい場合は、正規のペットショップからインターネットで購入したり、ブリーダーから直接購入したりできます。
この動きにはさまざまな意見がありますが、動物を守るという観点からは大きな動きといえます。日本でも、猫を飼育するケージの大きさが体高の3倍以上、縦は体長の2倍以上、横は体長の1.5倍以上の広さにすることが義務付けられるようになっています。
さらに動物たちが悲惨な暮らしをしないためにも、世界を見習わなければいけません。
まとめ:なるべく譲渡会などから犬猫を迎えることも大事
今回のMOFFMEでは、
- ペットショップで売れ残った猫は譲渡や看板猫になる道がある
- ペットの需要と供給のバランスの悪さが売れ残る理由
- 売れ残りをなくすための最善の方法は法改正
について詳しく解説しました。
売れ残りが発生する理由は、需要と供給のバランスの悪さです。もしもペットを飼いたいと思った時、特にこだわりがない場合は譲渡会などから犬や猫を迎え入れることも視野に入れてください。
人間の都合で増えすぎた動物たちを、少しでも助けることにつながるのかもしれませんよ。
またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!