愛犬の金玉が片方だけが異常に大きいと飼い主さんとしてはとても心配になってしまいますよね。去勢をしていない犬の場合、生殖器の病気リスクは増加します。今回のMOFFME記事では、愛犬の金玉が片方だけ大きい場合の原因・症状・治療法について解説します。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬の金玉が片方だけ大きいのはなぜ?病気・症状・原因など
犬の片方の金玉だけが大きい場合には、明らかな異常事態なので、不安になってしまいますよね。
犬の片方の金玉だけが大きいという状態は、どのような原因から引き起こされるのでしょうか。
また、片方の金玉が大きくなるというのは、どのような病気で症状はあるのでしょうか。
今回「MOFFME」では、犬の金玉が片方だけ大きい状態になる原因や病気、症状などについて紹介していきます。
記事の内容としては
- 愛犬の金玉が片方だけ大きい場合に考えられる病気を紹介
- 金玉が片方だけ大きい場合の治療法を紹介
- 去勢によって病気のリスクは低下するが身体の負担も大きくなる
オスの犬を飼っている方はぜひ、最後までご覧ください。
愛犬の金玉が片方だけ大きい場合に考えられる病気を紹介
犬の金玉が片方だけ大きい場合には、様々な病気に罹っている可能性があります。
主には去勢手術をしていない犬が生殖器の病気に罹ってしまい、金玉が腫れて大きくなってしまったという場合が多いです。
病気や症状によっては、命に関わってきたり、治療のために手術が必要となる場合もあります。
金玉が片方だけ大きい状態のときに考えられる病気は
- 精巣腫瘍
- 精巣炎・精巣上体炎
- 精巣捻転
考えられる病気① 精巣腫瘍
犬の金玉が片方だけ大きいときに考えられる病気に精巣腫瘍があります。精巣腫瘍とは、その名の通り精巣に大きな腫瘍ができてしまう病気のことです。
主に10歳を超えたシニア犬に多く見られ、去勢手術をしていないオスの犬にできる腫瘍としてよく見られます。
精巣腫瘍は、以下の3つに分類されます。
- セルトリ細胞腫
- 精上皮腫
- 間質細胞腫
セルトリ細胞腫
- 精巣の萎縮
- 脱毛
- 色素沈着
精上皮腫
間質細胞腫
間質細胞腫は、テストステロンと呼ばれるホルモンが分泌するライディッヒ細胞が腫瘍化してしまう病気です。この病気は、転移することがなく症状も出ないため、そこまで問題となることはありません。
考えられる病気② 精巣炎・精巣上体炎
犬の金玉が片方だけ大きいときに考えられる病気に精巣炎・精巣上体炎があります。
精巣炎・精巣上体炎は、精巣や精巣上体に炎症が起こる病気で、傷口などから細菌が入ってしまうことで発症します。
精巣炎・精巣上体炎の症状としては
- 金玉が腫れる
- 痛みが出る
- 熱を持つ
- 金玉が動かなくなるくらいに固くなる
細菌によって発症する病気ですが、その細菌がブルセラ菌という菌であった場合、生殖障害が起こってしまう可能性があります。
オスの犬であれば、精子の形成異常や無精子症になることがあります。メスの犬であれば、早産や流産、胎児が死亡する原因になることがあります。
また、人間にも感染する細菌なので、ブルセラ菌に感染した場合には注意しなければなりません。
細菌は血液の中に入り、移動するため精巣炎や精巣上体炎、前立腺炎などの病気を併発してしまう可能性も十分にあります。
考えられる病気③ 精巣捻転
犬の金玉が片方だけ大きいときに考えられる病気に精巣捻転があります。
精巣捻転とは、金玉の付け根にある精管と血管が捻れてしまい、血液の流れが止まってしまうことで精巣が壊死する病気です。
主な症状としては金玉の腫れや痛み、固くなるというものです。また、壊死した状態で放っておいてしまうと化膿して細菌が全身に回ってしまいます。
細菌が全身に回ってしまうと敗血症を発症してしまい、命を失ってしまう危険性もあります。
犬の片方の金玉が大きい状態になっていたら、様子を見たりせず、すぐに動物病院で治療をしてもらってください。
愛犬の金玉が片方だけ大きい場合の治療法を紹介
犬の金玉が片方だけ大きい場合にどのような病気が考えられるのか紹介してきました。
しかし、それぞれの病気がどのような治療法が必要になるのかを知っている方は飼い主さんの中ではほとんどいないと思います。
また、治療を行うことでどのくらいの費用が必要になるのかということも気になるはずです。
ここからは、紹介したそれぞれの病気をどのように治療を行うのか、治療費はどのくらいかかるのかについて紹介していきます。
内容は
- 精巣腫瘍の治療法
- 精巣炎・精巣上体炎の治療法
- 精巣捻転の治療法
精巣腫瘍の治療法
精巣腫瘍を発症してしまったときの治療法としては、腫瘍を手術によって摘出することが多いです。
手術によって腫瘍を摘出することができれば、完治する可能性が極めて高くなります。しかし、腫瘍を摘出して完治するのは良性の腫瘍であった場合です。
悪性の腫瘍であった場合は、抗がん剤や放射線で治療を行わなければならないときもあります。
また、その悪性の腫瘍がセルトリ細胞腫だった場合は、他の臓器などに転移してしまう可能性もあり、転移してしまった臓器を取り除かなければならないときもあります。
治療した際に必要となる費用としては、診察と検査、治療費で約3万円~5万円程度かかります。
精巣炎・精巣上体炎の治療法
精巣炎・精巣上体炎を発症してしまったときの治療法としては、抗生物質を投与して回復を測ることが多いです。
投与する抗生物質は、感染した細菌の種類によって異なるので、最初に細菌を特定しなければなりません。
細菌を特定する方法としては、針生検という検査を行います。針生検とは、針先で細胞の一部を取り、細菌を培養してどんな細菌に感染しているのか確かめる検査方法です。
検査を行ってから細菌を特定するまでには、1週間程度必要とするので、結果が出るまでは泌尿器感染症に効果的な抗生物質を投与することが多いです。
また、痛みが強かったり、腫れがひどい場合には鎮痛剤や抗炎症薬を使うこともあります。
抗生物質などを投与しても病状が改善しない場合には手術を行い、精巣の摘出が必要となる場合もあります。
治療した際に必要となる費用としては、診察と検査、治療費で約1万円~3万円程度かかります。手術を必要として場合には約5万円程度は必要となります。
精巣捻転の治療法
精巣捻転を発症してしまったときの治療法としては、去勢手術を行うことがほとんどです。
金玉の腫れや痛みによって動物病院を訪れた場合には、腫瘍や炎症と診断されてしまうことが多いですが、去勢手術をしてみたら精巣捻転だったというケースも多くあるようです。
また、去勢手術が成功したとしても精巣捻転に気づくのが遅く、すでに壊死してしまって敗血症を発症していた場合には、命を失ってしまう可能性がまだあるため注意しなければなりません。
敗血症を発症してしまわないように、金玉の腫れなどの異常が見られた場合には、いち早く動物病院に連れていきましょう。
治療費としては、診察と手術で約1万円~4万円程度かかります。
犬の去勢によって病気のリスクは低下するが身体の負担も大きくなる
オスの犬であれば、去勢手術を行う飼い主さんが多くなってきています。そもそも、去勢手術を行う理由として、繁殖を防ぐためという方が多いです。
去勢手術は、全身麻酔をして精巣だけ切除する手術のことで、約20分ほどで終わることもあります。
去勢手術を行うということは、繁殖を防ぐだけでなく、オス犬が発症する精巣の病気を防ぐことができたり、マーキングを少なくさせるという良い効果があります。
その一方で悪い効果もあります。それは、手術の際に全身麻酔をするので身体に大きな負担がかかってしまいます。
全身麻酔の副反応や気道閉塞が起こってしまうこともあるので、注意深く見ていなければなりません。
まとめ:愛犬との毎日のスキンシップで身体の異変をチェックしよう
今回は、犬の金玉が片方だけ大きい状態になる原因や治療法などについて書いてきました。
この記事では
- 愛犬の金玉が片方だけ大きい場合に考えられる病気を紹介
- 金玉が片方だけ大きい場合の治療法を紹介
- 去勢によって病気のリスクは低下するが身体の負担も大きくなる
以上の3つの内容を解説してきました。
犬の片方の金玉が大きい状態になっているときには、精巣腫瘍や精巣炎などの病気が考えられます。
金玉が普段よりも大きいということは病気によって腫れている可能性がとても高いので、動物病院に行くようにしましょう。
病気にいち早く気づくためにも日頃からスキンシップをとって、愛犬の身体に異常がないか常にチェックして健康管理を行うようにしてください。
MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険について解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!