飼育している愛猫が庭やベランダの雑草を食べている様子を見ることがあるかもしれません。猫は肉食動物なのになぜ雑草を食べるのでしょうか。今回のMOFFME記事では、猫が雑草を食べる理由・猫が食べると危険な雑草・雑草を食べる場合の注意点を紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる愛猫が雑草を食べるのはなぜ?理由・危険な植物・注意点など
愛猫や野良猫が雑草を食べる姿を見たことがある方も多いかもしれません。
猫が雑草を食べるのにはさまざまな理由が隠されていました。
雑草を食べることは悪いことではありません。
飼い主として、気をつけなければならないことも多くあります。
今回MOFFEMでは、猫が雑草を食べる理由・危険な植物・注意点について解説していきます!
猫が雑草を食べる理由を知りたい方、食べさせる際の注意点について知りたい方は是非、チェックしてみて下さい!
- 雑草を食べる理由
- 食べると危険な雑草や野菜について
- 注意するべきこと
愛猫が雑草を食べる理由を紹介
猫は肉食動物のため、野菜を好んで食べることはありません。
猫は生きるために野菜や草類の栄養素は必要ない体のつくりをしています。
猫は雑草を消化するために必要な酵素を体内に持ち合わせていないと言われています。
猫が健康に生きていくためには、必要ないものでもあるのです。
ではなぜ猫は雑草を食べるのでしょうか。
- 猫が好んで食べる草「猫草」
- 雑草を食べる理由は定かではない
猫が好んで食べる草を『猫草』と呼ぶ
『猫草』とはホームセンターやペットショップで売られている細く長い葉の植物と認識している方も多いと思います。
『猫草』は特定の植物ではなく、猫が好んで食べる草のことを言います。
代表的な草としては、カラスムギやレモングラス、メヒシバといったイネ科の植物があげられます。
他にはオートミールやビールなどの原材料として使用される「エンバク」や先端がふさふさで猫じゃらしと呼ばれることもある「エノコログサ」があります。
どちらもイネ科の植物で、猫が食べても害はありません。
しかし、イネ科の植物は食べても大丈夫ではありますが、成長しすぎた草は内臓を傷つけてしまうこともあり、若葉であることが好ましいです。
日本で売っている猫草は、エンバクの若葉であることが多いです。
猫草を与える場合は、若葉だけを与えるようにしましょう。
雑草を食べすぎてしまうと、腸が詰まってしまうこともあります。
排出されなければ、手術を行わなければなりません。
そのため、雑草を食べることが好きな猫は摂取量を決めて与えるようにしましょう。
猫が雑草を食べる理由は定かではない
猫が雑草を食べる理由は定かではありません。
理由として考えられているのは、毛づくろいで胃の中に溜まった毛玉を吐き出すためではないかと言われています。
草を食べることで胃を刺激し、草と共に毛玉を吐き出しているのです。
それ以外の理由として、便秘を解消するためや植物から必要な栄養素を摂取するためとさまざまな理由が考えられています。
植物には葉酸という栄養素が含まれており、猫は雑草を食べることで自分に必要な栄養素を吸収できます。
中には、草を噛むことでストレスを解消しているのではないかという説もあります。
雑草を食べなければいけないというわけでもなく、猫にとって雑草を食べるという行為は必ずしも必要なものではないということです。
愛猫が食べると危険が及ぶ雑草や野菜を紹介
色々な場所にある雑草や、人間にとって栄養がある野菜も猫には有害であることもあります。
庭に生えている植物や家で育てている観葉植物も、猫にとっては危険なものかもしれません。
人間が食べることができる野菜が、猫にとっては毒になってしまうこともあります。
ここからは猫が食べると危険な雑草や野菜について解説していきます。
- 危険な野菜類①ネギ・アサツキ・タマネギ・ニンニク・ニラ・ワケギなど
- 危険な果実類②アンズ・スモモ・モモ・サクランボなど
- 危険な植物類③ユリ・チューリップ・スズラン・ヒアシンスなど
危険な野菜類① ネギ・アサツキ・タマネギ・ニンニク・ニラ・ワケギなど
猫が摂取することで危険な野菜類はネギ類です。
ネギ類にはチオ硫酸化合物というものが含まれており、摂取することで玉ねぎ中毒といわれる症状があらわれます。
血液中のヘモグロビンが破壊されることで、溶血性貧血をおこしてしまいます。
重症化すると死に至ることもある障害です。
血液成分が尿に混じることで、尿の色が濃くなり、チョコレートのような色の尿がでることもあります。
症状としてはふらつきや嘔吐、下痢などがあらわれます。
猫が進んでネギ類を食べることはありません。
しかし、誤って摂取してしまうこともあるため、ネギ類を保管するときは手の届かない場所へ保管しましょう。
加熱しても毒性はなくならないため、ネギ類が入った料理など猫が口にしないように注意する必要があります。
危険な果実類② アンズ、スモモ、モモ、サクランボなど果実類
猫が摂取することで危険なものには果実類もあります。
果実の部分だけでなく、種の部分が猫にとって危険であるため、注意しましょう。
アンズやスモモ・モモには体内で分解され、青酸が発生します。
そのため、呼吸困難や痙攣の症状があらわれ、最悪の場合は死に至ります。
アンズの果実・種の「アミグダリン」という成分は体調不良を招きます。
スモモやモモ・サクランボなどの種の中身を誤食してしまうと呼吸困難などの症状があらわれます。
これらの果実は未成熟であると、症状がでることが多く、種は小さな猫の喉に詰まってしまう恐れがあります。
コロコロと丸いシルエットのため、猫が興味を持つこともあるかもしれません。
食べてしまわないようにしっかりと管理する必要があります。
危険な植物③ ユリ・チューリップ・スズラン・ヒアシンスなど
ユリやチューリップなどのユリ科の植物は、猫にとって最も危険な植物のひとつです。
ユリ科の植物の成分が目に入ると失明してしまったり、ユリの花を挿した花瓶の水を摂取するだけでも重篤な症状がでることもあります。
ユリ科の植物は葉の部分だけではなく、鼻や茎・根の部分まで猫にとって危険になります。
摂取することで、嘔吐や下痢、血便、呼吸困難、全身麻痺などの症状があらわれます。
ほとんどの場合は、助からないことが多いです。
回復することができても、慢性腎臓病や膵炎を発症するなどの後遺症が残ってしまうこともあります。
猫がいる場合、ユリ科の植物を置いておくことは避ける必要があります。
誤って食べてしまうことがないように、注意する必要があります。
その他人気の観葉植物も猫には危険な場合が多い
部屋の中に、観葉植物を置いている方も多いと思います。
しかし、観葉植物の中にも中毒症状を起こしてしまう危険な植物もあります。
観葉植物を置きたいと考えている方は、有害な植物ではないかを確認してから置くことをおすすめします。
猫の中には、植物の食感が好きで食べてしまう猫もいます。
室内飼いの場合は、注意が必要です。
猫に危険な観葉植物としてはポトスやカラムージュ、モンステラなどのサトイモ科の植物やアロエなどの多肉植物があげられます。
見た目が良い観葉植物ですが、葉の部分に強い毒性があったり、下痢や嘔吐してしまう成分が含まれるものもあるため、置き場所などを考える必要があります。
ヤシ科の植物は室内でも育てやすく、猫にとっても無害のため、人気があります。
愛猫が雑草を食べてくしゃみをし始めたら要注意
愛猫が雑草を食べることで毛玉を吐き出したり、体調管理をしたりしていました。
摂取してはいけない植物や果実などを摂取したときには、嘔吐や下痢などの症状がでるため、異変に気づくことはできます。
雑草を食べているときの注意点として、症状としてわかりにくいものもあります。
それは、猫が発作のようなくしゃみを繰り返すことです。
雑草が鼻の奥に詰まってしまい、くしゃみを引き起こすことがあります。
くしゃみをしているときは、草を取り除かなければなりません。
くしゃみで取り除くことができることもありますが、なかなか抜けないことも少なくありません。
家庭内では取り除くことはできないときは、動物病院へ受診する必要があります。
いきなり発作のようなくしゃみをする場合は、鼻の中を確認してみましょう。
まとめ:猫は雑草を消化できないため食べ過ぎには注意
猫が好んで雑草を食べるのには理由がありました。
- イネ科の植物は猫が好んで食べる
- 猫にとって危険な植物・野菜・果実がある
- 雑草を食べる理由は定かではない