チワワのような小型犬には歯のトラブルが付き物です。チワワの飼い主として愛犬の歯についてしっかりと正しい知識を身につけておきましょう。今回のMOFFME記事では、チワワの歯の生え変わり・歯のトラブルと対処法・正しい歯磨き方法などを紹介します。
この記事の目次
目次を閉じるチワワの歯の生え変わりについて紹介!歯のトラブルや対処法
それでは今回MOFFMEでは以下のことについてご紹介していきます。
チワワの歯のトラブルや対処法など歯について徹底解説
- チワワの歯の生え変わりについて
- チワワの気を付けたい歯のトラブルと対処法について
- チワワの正しい歯の磨き方について
チワワの歯の生え変わりについて解説
犬も人間のように乳歯が生え、そこから永久歯へと生え変わりしていきます。この生え変わりの時期からすでにトラブルが起きる場合があります。生え変わりが落ち着いたら歯の本数を確かめてみましょう。
チワワの歯の生え変わりについて
- 犬の歯ほ本数は一体何本?
- チワワの歯の生え変わり時期や順番について
犬の歯の本数
犬の歯は人間と同じように乳歯から永久歯に生え変わりする段階で本数が変わります。人間の本数は全部で28~32本ですが、チワワだけでなく犬の歯は全部で42本と人間より多いです。
切歯3本、犬歯1本、前臼歯4本、後臼歯2本が上下左右にあり、全部で42本です。乳歯は28本あります。歯の本数は個体によって多少差があり、同じ犬種であっても歯の本数に違いがあります。
チワワやフレンチブルドッグなどの短頭種は欠歯といって歯がない場合があるので42本より少なくても不思議ではありません。
また欠歯ではなく、歯茎の中に残っている埋伏歯の場合があります。埋伏歯が実際あるかどうかはレントゲンを撮らないとわかりません。抜歯や歯茎の切開が必要となる場合がありますので注意しましょう。
チワワの歯の生え変わり時期や順番について
乳歯はだいたい生後3ヶ月頃から生えだしてきて、犬種によりますが生後4~6ヶ月頃から永久歯に生え変わり出します。28本の乳歯が生後7~12ヶ月の間に永久歯に全て生え変わり、42本となります。
チワワは超小型犬に分類されており、中型犬や大型犬に比べると永久歯への生え変わりは1~2ヶ月ほど遅くなる可能性があると言われています。
チワワの歯の生える順番ですが「下顎の切歯」⇒「上顎の切歯」⇒「下顎の前・後臼歯」⇒「上顎の前・後臼歯」⇒「下顎の犬歯」⇒「上顎の犬歯」となります。しかし、チワワの場合は基本的に42本あることのほうが珍しく、欠歯があるほうが多いです。
乳歯から永久歯に生え変わりする時は歯がムズムズしてしまってかゆくなります。そのため、やたらと甘噛みをするようになります。この時期に好きなだけ噛むことができるおもちゃやタオルなどを与えてあげると愛犬も喜ぶでしょう。
おもちゃなどを噛むことで乳歯遺残の防止にもなり、歯の抜歯も促せるので一石二鳥です。
チワワが気をつけたい歯のトラブルとその対処法を紹介
口内は粘膜が柔らかくすぐに傷付いてしまいそこから細菌に感染する場合があります。特に口内の中でも歯や歯肉はその後にかかるトラブルが大きくなる場合が非常に高いです。
チワワが気をつけたい歯のトラブル5選と対処法について
- 歯のトラブル① 歯周病
- 歯のトラブル② 顎骨骨折
- 歯のトラブル③ 乳歯遺残
- 歯のトラブル④ 欠歯
- 歯のトラブル⑤ 変形歯
歯のトラブル① 歯周病
チワワが気を付けたい歯のトラブルで歯周病があります。歯周病はどの犬種にも起きる可能性がありますが、大型犬よりも顎が小さい小型犬のほうがなりやすい病気だと言われています。
・原因
顎が小さいと歯と歯の間隔が狭いことから、そこに歯垢が溜まり歯周病となります。歯周病は歯垢の中の細菌が異常繁殖することで起こる炎症です。さらに歯周病が進行してしまうと歯肉炎となります。
・症状
歯肉炎は歯が抜けてしまったり、歯肉だけでなく歯の周囲の靭帯や骨にまで炎症が及ぶ可能性があります。また口腔内だけにとどまらず、細菌や細菌が作り出す毒素が腎臓や肝臓、心臓などの重要な臓器までに悪影響が出るとされています。
歯周病から歯肉炎になると鼻に膿が溜まるようになります。たかが歯の汚れが命にまで影響が出てしまう可能性がある非常に怖い病症です。3歳以上の犬ですと約8割が歯周病にかかっていると言われています。
・対策
歯周病にかかっているかどうかは歯茎を見ればすぐにわかります。また歯周病になると口臭がひどく臭くなるので飼い主さんは常に気にしてあげましょう。さらに。
そこからくしゃみをよくするようになります。愛犬がよくくしゃみをするようになったら飼い主さんは気にしてあげましょう。歯周病は毎日の歯のケアで予防できます。歯磨きや歯磨きガムも有効です。
歯のトラブル② 顎骨骨折
チワワが気を付けたい歯のトラブルで顎骨骨折(がくこつこっせつ)があります。顎骨骨折は小型のシニア犬は要注意です。
顎骨骨折の症状として以下のことがあります。
- 口が閉じ切らなく、空いたままになる
- 嚙み合わせが悪くなる
- 口や鼻から出血する
- 食べ物が上手く呑み込めない
- 気道閉塞による呼吸が上手くできなくなる
歯のトラブル③ 乳歯遺残
チワワが気を付けたい歯のトラブルで乳歯遺残(にゅうしいざん)があります。乳歯は本来、永久歯が生えだした頃にフードやおもちゃを噛んでいる際に自然と抜けるのが一般的です。乳歯遺残はいつまでも乳歯が残っており、永久歯と併存している状態のことです。
・原因
歯を溶かす(吸収する)作用の破骨細胞と新しい骨を作る骨芽細胞がありますが、歯が生え変わる時期にこれらの細胞が上手く機能しないことがあります。
乳歯の根本を溶かし、永久歯を正しい箇所に生やすという工程の中で支障が出ることが原因となります。遺伝も原因の1つとなる可能性もあります。
・症状
乳歯遺残が原因で起こるトラブルとして嚙み合わせが悪くなります。嚙み合わせが悪くなると歯並びも悪くなり、歯垢が溜まり歯周病の原因になります。
また生え変わりする時に乳歯が抜けずに伸び続けることで口内の粘膜を傷付けてしまうことがあり、そこから細菌感染に発展してしまいます。
・対策
乳歯遺残の防止として噛むことができるおもちゃやタオルなどを与えることで、生え変わりする時期に抜ける手助けに繋がります。
もしどうしても乳歯が抜けずに残ってしまっていても飼い主が独断で抜くのはやめましょう。途中で折れたりする可能性もあり余計に抜けにくくなるため。獣医師により抜歯を行いましょう。
歯のトラブル④ 欠歯
チワワが気を付けたい歯のトラブルで欠歯があります。実際のところ単純に歯が元々ないのであれば特に対策も何もないのでそこまで問題はありません。
気を付けたいのは本当にそこに歯がないのかが重要で、埋伏歯とは歯肉の中に埋もれてしまっている歯のことです。
・原因
欠歯は遺伝による異常で歯胚(歯をつくる元になるもの)が形成されない、もしくは形成されても外傷や細菌感染によって、歯の発育が妨げられる可能性があります。
・症状
欠歯なら特にありませんが、埋伏歯であった場合は含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)ができてしまい周囲の歯を圧迫したり、周囲の歯の歯根や顎の骨を溶かしてしまいます。進行すると顎骨骨折の危険性があります。
半分もしくは横を向いている場合も珍しくありません。横を向き歯垢を除去ができないと細菌が繁殖し虫歯や歯周病、歯肉炎の原因になります。埋伏歯が鼻腔を圧迫したり、歯根が鼻腔を突き抜ける可能性もあります。その場合は鼻汁が多く見られるようになります。
・対策
まずは永久歯が生え揃う時期に歯が少ない場合は一度レントゲンを撮るようにしましょう。欠歯の対策は特にありません。埋伏歯でしたら状況により経過観察をすることもありますが、抜歯することをおすすめします。
歯のトラブル⑤ 変形歯
チワワが気を付けたい歯のトラブルで変形歯があります。変形歯とは奇形歯とも呼ばれ、顎の骨が小さいチワワなどの小型犬が多くなることがあります。永久歯の形態異常の1つです。
・原因
変形歯は先天的な遺伝障害です。歯の根元である歯根が本来「八の字」に離れているのですが、間隔が狭くなっていたり、平行に近いほど変形歯の可能性があります。
・症状
少し見ただけではこれといって問題なく見えるため、変形歯の発見は難しい場合があります。しかしレントゲンを撮ると一目でわかってしまいます。変形歯の症例として歯根の周囲の骨が溶けてしまいます。
また歯周病を伴っていると根分岐部が露出して、歯髄まで細菌で炎症する場合があります。歯髄炎から膿が溜まってしまって根尖周囲病巣(こんせんしゅういびょうそう)や内歯瘻(ないしろう)などさまざまな病気の合併症へ繋がってしまいます。
・対策
変形歯だとわかった場合は歯髄炎や根尖周囲病巣などの口腔疾患へと繋がるため、基本的に抜歯することをおすすめします。しかし中々レントゲンを撮る機会は少ないので定期的に見てもらうようにすると良いです。
代表的な症状として愛犬の歯肉が赤く腫れたり、口臭がきつい、よだれが多い、口を触られたがらないなどの症状が見られたら一度獣医師に受診してみても良いでしょう。
チワワの正しい歯磨き方法を紹介
歯磨きは始めはやはり難しく、とても大変かもしれません。ですが歯を磨き歯垢や歯石をとることだけで病気などに掛かるリスクは格段に減ります。歯磨きをすることは毎日の積み重ねです。次第に慣れていくでしょう。
チワワの正しい歯磨き方法について
- チワワの正しい歯磨き方法について
- 愛犬を歯磨きする際のポイントとは
チワワの正しい歯磨き方法
チワワの正しい歯磨きの仕方として、1本1本の歯を優しく細かくブラシを動かして磨きます。表面だけでなく、歯周ポケットや奥歯までしっかりと汚れを意識して掃除しましょう。しかし初めからここまではできませんので、これは最終目標としましょう。
歯磨きに慣れさせるために6つのステップがあります。
・①口元を触る
犬は口をあまり触られるのが好きではないので、大好きなおやつをご褒美として触られることに慣れさせましょう。
・②歯や歯茎を触る
口を閉じたままでも構わないので歯を触れるようにしましょう
・③指の腹で歯を撫でましょう
歯茎にそって指で奥歯まで撫でるように触ります。指で歯磨きをするイメージで触ります。少しずつ触る時間を延ばすようにします。
・④歯磨きシートを使って歯を磨く
指に歯磨きシートを巻き付け歯を磨きましょう。前歯から始め、奥歯までいけるようにしましょう。
・⑤歯ブラシを使って磨く
歯ブラシで前歯から始め、慣れたら奥歯までいけるようにしましょう。一番磨きたい歯は上顎の奥歯で、ここに歯垢は溜まりやすいです。
・⑥ツインヘッドの歯ブラシを使う
ツインヘッドは歯垢ケア、歯周ケアができるため、使用することで歯磨き効果が高まります。
愛犬を歯磨きする際のポイント
歯磨きをする時のポイントとして、初めての犬は、ほとんどの子が歯磨きを嫌がることが多いでしょう。
まずは歯磨きは楽しいものというイメージを持たせることが一番重要です。大好きなおやつをあげながら、歯磨きをすると良いことが起こるということに結び付けるようにしましょう。
次に頻度は毎食後が理想ですが、1日1回できたら良いでしょう。もし難しい場合は3日に1回ほどで歯石になる前に歯垢を除去できます。
歯磨きの代わりに歯磨きガムもあります。噛むことで唾液が分泌され歯垢除去に繋がります。しかしやはり代用としてなので歯磨きをすることが基本的に推奨されています。
もしどうしても愛犬が拒むようでしたら信頼関係が崩れてしまう場合もあるため、ペットショップなどお金を払ってしてもらう手もあります。
まとめ:チワワのような小型犬に歯のトラブルは付き物
- チワワの歯の生え変わりは、その後の病気にも大きく影響を及ぼす
- チワワが気をつけたい歯のトラブル5選と対処法について
- 歯磨きをすることは愛犬が健康で生きることができるかを左右する
以上のことについてご紹介してきました。
歯には様々なトラブルが隣り合わせです。歯を大事にすることは愛犬の健康を守るのと同等といえるでしょう。
もしかすると時間がなくて面倒かもしれません。ですが歯磨きをしてあげるだけでも些細なことですが健康には十分効果があります。健康で長生きをしてもらうためにも飼い主さんは歯磨きコミュニケーションの一環として頑張りましょう。
またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!