内容をまとめると
- 犬にオロナインを使用しても問題ない
- 短期間での回復が見込めない場合はオロナインの使用控え動物病院に連れて行くことがおすすめ
- 犬の医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心
愛犬が怪我をした際にオロナイン等の塗り薬を使用する飼い主さんがいます。愛犬が誤って舐めたり食べたりするリスクは大丈夫なのでしょうか。今回のMOFFME記事では、愛犬の肉球や耳にオロナインを使っても大丈夫か・怪我をした際の対処法など紹介していきます。
愛犬の肉球や耳にオロナインを使っても大丈夫?効果や注意点
1953年の発売から現在に至るまで、家庭の常備薬として愛され続けているオロナイン。切り傷や軽度の火傷を負った際に、塗布する事で殺菌し患部の保護を行う効果があります。
そんなオロナインを、愛犬がケガをした際に塗布する飼い主さんがいるのをご存知でしょうか?基本的には、人間用に作られた製品をそのまま愛犬に使用する事はオススメされていないのですが、オロナインは問題ないのでしょうか?
今回のMOFFMEでは、愛犬にオロナインを使用する事について、2つのトピックから解説していきます。
- 愛犬の肉球や耳に オロナインを使っても大丈夫なの?
- 愛犬が怪我をした場合はどうする? 飼い主さんにできる対処法とは
愛犬の肉球や耳にオロナインを使っても大丈夫なの?
記事モデル:あお
どんな商品であれ、人間用に作られた製品を愛犬にそのまま使用する事は、ご法度とされています。人間の体重や代謝機能を想定して作られているため、愛犬の小さな体では、効果が強すぎる事が原因です。
特に食事や薬品は、直接体に取り込まれる物なので注意が必要です。人間の食事を大量に摂取してしまえば、ネギ類を中心に食材によっては中毒症状が引き起こされて死にいたることもあります。また、塩分などが多すぎて内臓に負担をかけます。薬品では副作用などの影響も出るため、同じ薬でも使用する量を誤れば毒となります。
今回ご紹介するオロナインも、ドラッグストアなどで手軽に手に入りますが、第二類医薬品に分類される立派なお薬です。愛犬がケガをした時にそのまま使用して問題はないのでしょうか?
- 犬にオロナインを使っても大丈夫!
- 愛犬にオロナインを使って良い場合
- 愛犬にオロナインを使ってはいけない場合
犬にオロナインを使っても大丈夫!
結論、ワンちゃんにオロナインを使用しても問題ありません。オロナインの成分や効果はこのように記載されています。
オロナイン軟膏 | |
---|---|
効果・効能 | ニキビ/吹出物/はたけ/やけど(軽いもの)/ ひび/しもやけ/あかぎれ/キズ/ 水虫(じゅくじゅくしていないもの)/ たむし/いんきん/しらくも |
成分 | クロルヘキシジングルコン酸塩液(20%):10mg |
用法 | 患部の状態に応じて適宜ガーゼ・脱脂綿等に 塗布して使用するか又は 清潔な手指にて直接患部に応用します。 |
オロナインの主成分である、クロルヘキシジングルコン酸塩は手術時の消毒にも用いられる、消毒作用の有る成分です。この成分が傷の消毒を行う事で、傷の悪化・化膿を防いでくれます。
愛犬にオロナインを使って良い場合
成分としては、愛犬に使用する事もできるオロナインですが、その特徴から使用しても良い場合と、使用してはいけない場合があります。使用しても良い場合は以下のような時です。
バリカン負け
愛犬にオロナインを使ってはいけない場合
傷や肌荒れなど、様々なケガに対応できるオロナインですが、愛犬に使用してはいけない場合もあります。
噛み傷など傷が深い時
犬同士のじゃれ合いやケンカでできた噛み傷は、意外と深い場合があります。オロナインは皮膚表面に塗布して消毒する薬品のため、傷の深い所までは効果を発揮できません。
オロナインで皮膚表面のみ治癒してしまい、傷の奥深くにばい菌が残り続けてしまって化膿してしまう事例もあります。化膿に気付けず放置してしまうと、体内で菌が広がり大きく腫れあがったり、患部の切除が必要になってしまいます。
2日以上継続しても変化がない時
オロナインは消毒をして完治を促す薬品です。清潔にした患部に1日2回程塗布しても、2日以上経って患部に変化が無いのであれば、オロナインでは対応が出来ないケガです。
自己判断で治療を続けるよりも、動物病院で診てもらう方が早く完治するのは言うまでもありません。
愛犬が怪我をした場合はどうする?飼い主さんにできる対処法とは
記事モデル:あお
愛犬と一緒に入れる場所や、遊べるスポットは年々増加しています。それに伴い、事故や愛犬同士のトラブルでケガをしてしまうリスクも増えています。
もし愛犬がケガをしてしまった時にできる応急処置は、オロナインに限った事ではありません。迅速に動物病院で診察を受ける必要がありますが、ケガや体調不良の原因によっては、病院に向かうまでにできる応急処置があります。
- 対処法① 切り傷や擦り傷など出血を伴う怪我
- 対処法② 骨折や脱臼の場合
- 対処法③ 火傷の場合
- 対処法④ 熱中症の場合
対処法① 切り傷や擦り傷など出血を伴う怪我
愛犬との外出で起きるケガのトップと言える、出血を伴うケガ。血が出る事で飼い主さんもパニックになってしまいやすいトラブルですので、落ち着いて行動しましょう。
患部の確認
長毛のワンちゃんだと気付かぬ所にケガをしている場合があります。出血箇所が複数の場合もあるので、全身よく確認しましょう。
洗浄
切り傷などはそのままにしておくと、傷口から体内に雑菌が侵入して感染症の危険があります。1番良いのは生理食塩水で洗う事ですが、水道水でも良いので傷口を綺麗に洗浄しましょう。
止血
出血が続くようであれば、清潔なガーゼや布で傷口を押さえます。傷が深くようであれば、患部を布で縛ったり、テープ等で固定して出血が止まるようにしましょう。
応急手当後には動物病院へ向かいましょう。
電話などでケガの状況や応急処置について連絡をしておくとスムーズに診てもらえますが、応急処置の必要性について事前に動物病院に電話をしておくのがベストです。
応急処置が必要だと判断された場合は、必ず電話で獣医師の指示に従いましょう。
対処法② 骨折や脱臼の場合
高所から飛び降りたり、無理な動きをした後に足を引きずったり、地面に足を付けないようであれば、骨折や脱臼の可能性があります。
骨折や脱臼などの骨にダメージがある場合は、患部を動かさずに固定する事が大切です。骨の治療は基本的に自然治癒を待つ事になります。患部を動かしてしまうと、骨がさらに細かく折れてしまったり、位置が変わってしまうのです。
とはいえ、愛犬の足を固定しておくのはなかなか困難ですので、なるべく狭いケージに入れて早急に動物病院で診察を受けましょう。
対処法③ 火傷の場合
もし愛犬が火傷をしてしまったのであれば、冷水や濡らしたタオルで早急に患部を冷やしましょう。範囲が広い場合には、お風呂場で水をかけると効率よく冷やす事ができます。
火傷の場合は素早い対処が必要になります。愛犬が水を嫌がる場合も、この時ばかりはしっかり冷やしましょう。
また火傷の原因が、化学薬品であるのなら、火傷の範囲に限らず全身を水で流しておきましょう。人間用の薬品などは使用せず、必ず動物で病院で診察を受けましょう。
対処法④ 熱中症の場合
夏場に屋外で長く運動をしていると、熱中症の危険があります。フラフラとしたりぐったりしているようであれば、熱中症かもしれません。
まずは日の当たらない涼しい場所に移動させましょう。保冷剤や濡れタオルなどで、太い血管の通る首や太ももを冷やしてあげましょう。水分が取れるのあれば飲めるようにしておきましょう。
嘔吐や下痢は熱中症が悪化しているサインです。応急処置をしたら動物病院に向かいましょう。
熱中症の対策については、コチラ暑くなるこれからに要注意!!犬の熱中症対策を解説!の記事がオススメです!
今回は、様々なケガに使えるオロナインを愛犬に使用しても良いのか解説してきました。結論としては、愛犬に使用しても大丈夫です!使用しても良い場合は、
- バリカン負け
- 肉球のひび割れ
- 軽度な床ずれや排泄物による肌荒れ
- 噛み傷など傷が深い時
- 2日以上継続しても変化がない時
- 出血があれば、洗浄と止血
- 骨折・脱臼の場合は固定しておく
- 火傷の場合は、お風呂場で冷やす
- 熱中症の場合は、涼しい場所へ移動し首と太ももを冷やす