犬が寝る前に飼い主の手をなめるのはなぜ?理由・注意点を徹底解説のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 感染症を防ぐために手を清潔な状態に保つことが大切
  2. ハンドクリームは犬にとって有害な物質が含まれていることが多いので注意が必要
  3. 愛犬に異常を感じたらすぐに動物病院に連れて行くこと
  4. 犬の医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心

愛犬が寝る前に飼い主の手をなめることがあるかと思います。とてもかわいい仕草ですが、いくつかの注意点を把握しておく必要があります。今回のMOFFME記事では、愛犬が寝る前に飼い主の手をなめる理由・対処法・注意点を紹介していきます。

記事監修者「望月 紗貴」

監修者望月 紗貴
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)代表理事

大型犬5頭、中型犬1頭、愛猫3匹と暮らす。長年犬の生物学の研究を行っており、ペットフードの委託開発を行う。その他、ペット用品開発、ペット関連事業者のコンサルタント、ペット用品の監修者、ペット関連教材制作者として活躍しながら、積極的に動物保護活動に参加。【保有資格:犬の管理栄養士・犬の管理栄養士/アドバンス・愛玩動物救命士・犬猫行動アナリスト・ペット看護士資格・ペット看護士資格マスターライセンス・ペット介護士マスターライセンス・ペットセラピスト資格・ドッグトレーニングアドバイザー・ドッグヘルスアドバイザー他】

この記事の目次

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愛犬が寝る前に飼い主の手をなめるのはなぜ?理由や注意点など

愛犬が寝る前にあなたの手をなめたりしませんか。

その仕草は可愛くて、「あれ?何か食べたいのかな?」とか「甘えてるのかな?」と思う事でしょう。


犬にもよりますが、コミュニケーション意思表示で飼い主の手を舐めることがあります。

そもそも、手を舐めるのは犬からしてみれば、どう思って舐めているのでしょうか。


そこで今回のMOFFMEでは、

  • 愛犬が寝る前に飼い主の手をなめる理由とは?
  • 愛犬が飼い主の手をなめる場合の注意点を紹介
  • 愛犬が飼い主の手をなめる行為をやめさせる方法を紹介
  • まとめ:犬が寝る前に手をなめる理由はさまざま!
以上の4項目に分けて詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

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愛犬が寝る前に飼い主の手をなめる理由とは?

モデル:小太郎

愛犬が寝る前に飼い主の手をなめるのには、様々な理由が存在し、落ち着いて甘えているときだけでなく、何かストレスを感じている場合にも、手を舐める行動をします

この頁では、

  • 友好的な場合① コミュニケーション
  • 友好的な場合② 飼い主にかまってほしい
  • ストレスを感じている場合① リラックスするため
  • ストレスを感じている場合② 敵意がないことを示すため
  • ストレスを感じている場合③ 相手を落ち着かせるため
  • その他の理由:食べ物や動物の匂いが手についている
について詳しく解説していきます。

友好的な場合① コミュニケーション

まず、寝る前に飼い主の手をなめるのは、コミュニケーションの一環として、手をなめることが考えられます。


人間同士のコミュニケーションだと、話をしたり、頭を撫でたり、手を握ったりしますよね。

犬の場合は、舐めることによりコミュニケーションをとります


母犬は仔犬を舐めて排泄を促したり、汚れを取ってあげますね。

そして、母犬に舐められることで仔犬は安心します


犬にとっては、舐めることが大切なコミュニケーションの手段と言えます。


もちろん、起きているときは、遊んだり吠えたりして飼い主とコミュニケーションをとるでしょうが、寝る前は、気持ち的にもゆったりしている時間なので、手を舐めてコミュニケーションをとるんですね。

友好的な場合② 飼い主にかまってほしい

寝る前に飼い主の手をなめるのは、飼い主にかまってほしい場合があります。


仔犬は、ご飯が欲しい時、母犬の口元を舐めることで「お腹がすいた」とアピールします。

かまってほしいなどの要求がある時に飼い主の手をなめてアピールするのです。


犬からすると、人間の手は、自分を撫でてくれたり、遊んでくれる部分です。

そんなことから、手を舐めると撫でてくれる、かまってくれると思うのです。


また、遊んでほしい気持ちが強い場合は、なめるだけでなく鼻先で突いて催促してくる場合もあります。

コミュニケーションより、欲求としては強いので、ちょっと強めにアピールしてくることも多いのです。

ストレスを感じている場合① リラックスするため

寝る前に飼い主の手をなめるのは、友好的な場合だけでなく、ストレスを感じているために、結果として手をなめることがあります。


犬は、同じ行動を繰り返すことで自分を落ち着かせ、リラックスさせます

自分の手を舐めて、リラックスしようとする場合もありますが、飼い主の手をなめることにより、リラックスする場合もあります。


とても落ち着いている時とは、なめ方が異なる場合もあるでしょう。

ひたすら同じ行動ですので、長い時間なめていたりする場合は、ストレスを感じているために、自身を落ち着かせようとしているかもしれません。


もし、ストレスを感じていそうな場合は、遊ぶ時間散歩時間しっかりと落ち着ける環境で睡眠時間を確保できているかを見直す必要もあります

ストレスを感じている場合② 敵意がないことを示すため

寝る前に飼い主の手をなめる場合、敵意がないことを示すためになめていることもあります。


いたずらをして怒られたときや、飼い主がいつもより冷たかったりすると、「私はあなたに敵意なんてないよ」とアピールするんですね。

犬同士の場合なんかは、敵意がないことを示すために、相手の口元をなめたりしますね。


犬は感受性が強く、飼い主の事をよく見ていて、いつもと様子が違うと心配してしまいます


もしも、反省しているときのような耳をして舐めている場合は、あなたが怒っていなくても、犬は「怒られた」「何か悪いことをしてしまった」と思っている場合もあるので、心当たりがない場合は、犬に「こちらにも敵意がないよ」と伝えてあげましょう。

ストレスを感じている場合③ 相手を落ち着かせるため

寝る前に飼い主の手をなめるのは、相手の事を落ち着かせようとしている場合もあります。


先ほど、犬は感受性が強いと話しましたが、例えば、あなたがいつもより落ち込んでいたり、逆に興奮していたりしたら、あなたの事を落ち着かせようと手などを舐めるのです。


人間同士でも、肩を撫でたりして相手を落ち着かせようとしますね。

犬は、舐めることで落ち着かせようとするんですね。


「うちの愛犬はそんな事しないけどなあ」と思った方も知るかもしれませんね。

体力があり余っていたり、かまってちゃんの場合は、遊んでほしい方が優先してしまう子もいるかもしれませんね。

その他の理由:食べ物や動物の匂いが手についている

寝る前に飼い主の手をなめる場合の他の理由として食べ物や動物の匂いが手についている場合があります。


他の家から帰った後など、手や足をクンクン嗅いだりしませんか。

犬は、人間よりもはるかに嗅覚が優れています


食べ物や、他の動物を触った後、しっかり手を洗ったつもりでも、少しの匂いが残っていても犬には分かるのです。


特に、犬の好きな食べ物に近い食材を触った後などは、手をペロペロ舐めてくるかもしれませんね。

他の動物の匂いにも、かなり敏感で匂ったりなめることで、情報を得ようとします。

愛犬が飼い主の手をなめる場合の注意点を紹介

モデル:小太郎


寝る前など、愛犬が飼い主の手をなめる場合ですが、これは犬を飼っていれば至って普通の行為だと思います。


普通の行為なのですが、この手をなめるという行為は、注意しなければいけないリスクもあります


この頁では、

  • 注意点① 細菌感染のリスクから手を舐めさせない
  • 注意点② 舐められる前後で手を洗う
  • 注意点③ 家族以外の人の手は舐めさせない
  • 注意点④ ハンドクリームは舐めさせない
について詳しく解説していきます。

注意点① 細菌感染のリスクから手を舐めさせない

手にケガをしているなど傷がある場合、犬になめられることにより、細菌に感染してしまうリスクがあります。


特に気をつけるべきは、パスツレラ症で、犬の75%がパスツレラ菌を保菌しています。

噛まれたりしてパスツレラ菌に感染すると、早ければ数時間で赤く腫れたり、痛みや発熱を伴うことがあります。


健康な人の場合、殆どは上記の症状でおさまる可能性が高いですが、重篤化してしまうと骨髄炎や外耳炎、敗血症や髄膜炎などに進行してしまい、最悪、死亡する例も確認されています。


家族に、免疫疾患などの持病を持っていたり、幼児高齢者がいる場合は手をなめさせないのが賢明でしょう。


普段から、手をなめる癖をつけないのが大切です。

注意点② 舐められる前後で手を洗う

舐められる前後で、手を洗うのがとても大切です。

感染症は、犬から人間に感染する病気だけでなく、人間の手には犬にとって有害なものがついている場合があります。


外から帰宅した際には、犬が発症してしまう病原菌が手についていないとも限りませんし、犬が舐めてはいけない物質が手についていることもあります。


まずは、犬にリスクが無いように手を洗ってから、犬を触るようにしてください。

そして、犬に手を舐められた後は、手を洗うのを忘れずに行いましょう。


犬は自分の肛門を舐めたり、排泄物を舐めてしまうこともあります。

犬から人へ感染する病気もありますので、舐められた後は手を洗うのが大事です。

注意点③ 家族以外の人の手は舐めさせない

犬が人の手を舐めることは、犬・人間の双方に感染リスクがあります。


家族である愛犬ですが、愛犬から人へ、または人から愛犬へ病気がうつってしまうことがあります。


どちらのリスクも避けるには、家族以外の人の手などは最初から舐めさせないのが良いでしょう。

もし、愛犬が他の人の手を舐めてしまった時は、後で手を洗うよう促すようにしてください。


手を洗うように促すのって言いにくいですよね。

また、そんな簡単に、病気はうつらないと思うかもしれません。

しかし、家族以外の人のことは、潜在的な持病を持っているなどは分からないと思います。


もし、万に一つでも何かあれば大変ですので、手を洗ってもらうよう促すのは大事なのです。

注意点④ ハンドクリームは舐めさせない

肌の弱い方や、弱くなくても冬などの乾燥時期はハンドクリームを塗ることが多くなるかと思います。


しかし、ハンドクリームは成分を見たら知らない成分ばかりですよね。

この中には、防腐剤や油、アルコールなど、それ以外にも犬にとって有害な物質が多く含まれています


そもそも、ハンドクリームを作る際に、犬が舐めることを想定して作っていません

特に、いい香りがするようなハンドクリームも多いので、犬は舐めたがるかもしれません。


ハンドクリームは避けた方が良いですが、どうしても必要な場合は、犬に害がないような成分で作られたものを選ぶか、ペットショップなどでは犬も人も使えるようなハンドクリームも売られていますので、そちらを選ぶのがお勧めです。

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愛犬が飼い主の手をなめる行為をやめさせる方法を紹介

モデル:小太郎


寝る前など、愛犬が飼い主の手をなめる行為は、そもそもしないのがいいでしょう。

また、持病を持たれた方や、高齢者が家族にいる場合には、今からでもやめさせる方が良いかもしれません。


この頁では、愛犬が飼い主の手をなめる行為をやめさせる方法として

  • 対処法① 子犬期からしつける
  • 対処法② 舐められたらその場から立ち去る
  • 対処法③ 愛犬のストレスの原因を取り除く
  • 対処法④ 愛犬に快適な環境を作る
について詳しく紹介していきます。

対処法① 子犬期からしつける

一番ベストなのは、子犬期から舐めないようにしつけることです。


愛犬が飼い主の手をなめる行為が、習慣となってしまっている場合よりも、そもそも舐めさせないで育てるのが簡単ですよね。


それでも、本能的に舐める動物ですので、ある程度はしつける必要があるでしょう。


舐めたときに、撫でたり遊んであげたりと犬の欲求を満たさないのが大切です。

一度、舐められて対応してしまうと、犬は「舐めたら対応してくれる」と学んでしまうからです。


どうしても、犬になめられる行為は可愛いですし、愛おしくなるかもしれません。

しかし、犬はあなたの手は舐めて、他の家族の手は舐めないようにしつけるのは難しいです。


一貫して、舐めさせないことが大切です。

対処法② 舐められたらその場から立ち去る

寝る前など愛犬が飼い主の手を舐める行為が既に定着してしまっている場合は、新たにしつける必要があります。


手を舐められたら、舐められないよう手を上げるか、その場から立ち去って下さい

この際に、舐められたことに反応して声をかけたり、触ったりしないことが重要です。


無視に近いしつけですね。

反応せず、手を舐められないようにするのです。


それを繰り返すことで、「手を舐めても反応してくれない」となり、徐々に舐める行動がなくなっていきます。


今までは舐められた際に、撫でてあげたり、話しかけたりしてたのを、急にやめるのは少し酷だと思うかも知れませんが、舐めさせないようにしつける場合は、徐々に無視するなどは効果がありませんので、常に手を上げるか、その場から立ち去ることが大切です。

対処法③ 愛犬のストレスの原因を取り除く

愛犬が寝る前に飼い主の手をなめる行為はストレスが原因となっている場合があります。

その場合は、愛犬のストレスの原因を取り除いてあげる必要があります


「動物福祉の指標である6つ自由」というものがあります。

簡略して書きますが、


飢えと渇きからの自由

  • 十分な栄養が摂れる食事を与えているか
  • 衛生的な水が常に飲める状態か


不快からの自由

  • 適切な環境になっているか
  • 衛生面や安全面に問題はないか


痛み・傷害・病気からの自由

  • 日頃から健康管理を行っているか
  • 痛みや外傷があれば適切に診察・治療できているか


恐怖や抑圧からの自由

  • 身体的・心理的に苦痛を感じていないか
  • ストレスを感じている場合、その原因を解決できているか


自然に行動できる自由

  • 自由に行動できる空間・環境が整っているか
  • 習性に合わせて飼育できているか
  • 安心できる静かな場所で十分な睡眠が取れているか

家庭環境


  • 飼い主さんとの関係性が適切か
  • 家庭環境は適切か(無駄に愛犬を怒ったり、家族間での口喧嘩などないか)

以上の6項目をチェックし、見直せるところから直していきましょう。


犬は、本能的に痛みなどをなかなか表に出さない動物です。
定期的な健康診断などで、身体のチェックも行ってあげましょう。

対処法④ 愛犬に快適な環境を作る

ストレスの問題にも通ずる話ですが、愛犬に快適な環境を作って上げることも大切です。

動物の立場から飼育環境を考えるための「環境エンリッチメント」という概念があります。


こちらも簡略して書きます。


空間エンリッチメント

  • 長時間の狭いケージでの飼育は避ける
  • 安心できるプライベート空間を用意する
  • 十分な散歩時間・遊び時間を作る


採食エンリッチメント

  • 狩猟本能を満たせるような、知育玩具や箱などを用いておやつや食事を与える


感覚エンリッチメント

  • 散歩時間・遊び時間を十分確保し匂いを嗅ぐ時間を作る
  • ワンパターン散歩コースだけでなく様々な場所や道を通ってみる
  • 日頃から撫でたりのケアを行う


社会的エンリッチメント

  • 食べ物を用いたトレーニングを行う
  • 散歩やドッグランで他の人や犬と交流する
  • おもちゃを使って一緒に遊ぶ


認知エンリッチメント

  • 簡単な知育玩具やを与える
  • トレーニングを少しずつステップアップしていく

以上の、5項目を参照にできるところから進めていきましょう


ただし、散歩やドッグランが嫌いな犬もいます。その場合は、逆にストレスになりますので、愛犬の様子を見ながらできるところをやりましょう。

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まとめ:犬が寝る前に手をなめる理由はさまざま!

愛犬が寝る前に飼い主の手をなめる理由や注意点、やめさせる方法などを解説してきました。

いかがでしたでしょうか。


この記事では、

  • 愛犬が寝る前に飼い主の手をなめる理由とは?
  • 愛犬が飼い主の手をなめる場合の注意点を紹介
  • 愛犬が飼い主の手をなめる行為をやめさせる方法を紹介
以上の内容を詳しく説明しました。

愛犬が寝る前にペロペロ舐めてきたら可愛くて仕方無いですよね。
しかし、人間とは違う動物である以上、少なからず感染症などのリスクがあるのも事実です。

あまり神経質になる必要はないかもしれませんが、やはり家族に高齢者がいたり、自身が手をケガしている場合などは、注意する必要はあるかと思います。

人間が犬に病気をうつす場合もありますので、日々の手洗いは大切ですね。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。