愛犬が悪戯やいけないことをすることがあるかと思います。いくら可愛くても飼い主としてしつけなければなりませんが、殴る蹴るなどの暴力は絶対にNGです。今回のMOFFME記事では、殴る蹴るしつけのデメリット・正しいしつけ方・叱る際の注意点を紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬を殴る・蹴るしつけはNG!暴力のデメリットや正しいしつけ
愛犬と暮らしていると、しつけの悩みが出てくると思います。しつけがなかなか進まないときは焦ってしまいますよね。
そんなときに言うことを聞いてほしくて、つい叩いてしまうことがあるかもしれません。
しかし、殴る・蹴るしつけは、信頼関係が崩れたり愛犬を傷つけたりとデメリットしかありません。体罰をした後に後悔する飼い主さんも少なくないでしょう。
体罰をせず、飼い主さんも愛犬も楽しくトレーニングができる方法があるんです。
そこで今回のMOFFMEでは、
- 愛犬を殴る・蹴るしつけのデメリット
- 愛犬を正しくしつける方法
- 愛犬を叱る際の注意点
についてご紹介します。
愛犬を叱るときに気をつけたいこともご紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
愛犬を殴る・蹴るしつけのデメリットを紹介
殴る・蹴るなどの体罰で言うことを聞くようになる場合もあると思います。
しかし、それは一時的なものでしつけにはなっていません。
飼い主さんの指示に従うというより、叩かれるのが怖くて言うことを聞いている状態になってしまいます。
また、愛犬への殴る・蹴るなどの暴力は、法律で禁止されていて逮捕される恐れもあるんです。
ここでは、
- デメリット①愛犬に怪我を負わせる可能性
- デメリット②愛犬には叩かれた理由が伝わりにくい
- デメリット③周囲の環境や人を嫌う可能性
- 補足:動物愛護法違反で逮捕される恐れもある
殴る・蹴るしつけのデメリットをご紹介します。
デメリット① 愛犬に怪我を負わせる可能性
殴る・蹴るなどの体罰は、身体的な痛みを伴い、怪我をさせてしまう可能性があります。
怪我だけでなく、ストレスが溜まる、ショックを受けるなど精神的にも負担がかかります。
そのストレスから問題行動が増える場合もあるんです。防衛本能が強くなり、飼い主さんに敵意を向けるようになることがあるので注意しましょう。
また、警戒心が強くなったり、飼い主さんに不信感を抱いたりすることもあります。
なかには、明るい性格だったのに、怪我をしたことで恐怖心を抱き、臆病になる子もいるんです。
怪我をさせるつもりがなくても、愛犬を傷つけてしまう原因になります。叩きそうになったときは、ぐっとこらえて体罰は絶対にしないようにしましょう。
デメリット② 愛犬には叩かれた理由が伝わりにくい
飼い主さんは愛犬のいたずらに対して叱っていても、愛犬にはそれが伝わりにくいです。
そのため、愛犬はなぜ叩かれているのか理解できず、萎縮してしまいます。
これを繰り返してしまうと、飼い主さんとの信頼関係は崩れていきますよね。犬は信頼できないと感じると、飼い主さんに対して攻撃的になることもあります。
叩いて言うことを聞いてくれると、叩かれた理由が分かっていると思うかもしれません。
しかし、それは叩いたタイミングがちょうどいたずらをしているときだった可能性が高いです。
また、叩くことで一時的に効果があるかもしれませんが、愛犬は心に大きな傷を負います。
なかには、何か行動すれば叱られると思い、何もしなくなる子もいます。
デメリット③ 周囲の環境や人を嫌う可能性
殴る・蹴るしつけをすると、叩かれた環境や場所、叩いた人に悪い印象を持ち、避けるようになります。
例えば、トイレ以外で排泄をしたのを叩いて叱ると、愛犬は排泄をしたことを叱られたと思うことがあります。そうすると、トイレを我慢したり隠れて排泄をしたりするようになるんです。
叩くことで、愛犬との関係も状況も悪くなってしまいますよね。
殴る・蹴るしつけを繰り返すと、飼い主さんだけでなく、人を嫌うようになる場合があります。
犬は信用できないと認識すると、警戒しやすく、攻撃的になりやすい状態になります。
そうなると、愛犬は自分の身を守るために周りばかり気にするようになり、それがストレスの原因になるんです。
補足:動物愛護法違反で逮捕される恐れもある
動物愛護法は、動物は命あるものと認識し、傷つけず、人間と一緒に生きていける社会を作るためのものです。
飼われている犬や猫だけでなく、野良犬・猫なども愛護動物として守られています。
なお、殴る・蹴るなどの動物が怪我を負う可能性がある行為は法律で禁止されているので、絶対にしてはいけません。
このような行為をした場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。
また、殴る・蹴るなどの暴力以外にも世話をしない、健康管理をしないなど飼育放棄をした場合も違反となり、同様の罰が科されます。
もしこのような行為を見かけた場合は、自治体や警察などに相談してくださいね。
動物と暮らしていくためには、習性や特徴を理解することが大切です。
愛犬を正しくしつける方法を紹介
愛犬を正しくしつけるには、まずは愛犬の行動を理解することが大切です。
例えば、トイレを間違えた場合は、どうしてトイレで排泄しなかったのか、できなかった原因は何なのかなどを考えます。
なぜそのような行動をとったのかが理解できれば、教えるべきことが分かります。
しつけは、飼い主さんも愛犬も楽しく行いたいですよね。
ここでは、
- 正しいしつけ①粗相を間違えた場合
- 正しいしつけ②留守中に部屋の中を荒らした場合
- 正しいしつけ③なぜ犬がその行動を取ったのかを見極める
- 正しいしつけ④欲求不満を解消させる
- 正しいしつけ⑤モチベーショントレーニングを使う
愛犬を正しくしつける方法を5つご紹介します。
愛犬と楽しくトレーニングをしていきましょう。
正しいしつけ① 粗相を間違えた場合
粗相をしたときは、叱らないようにしましょう。
トイレの失敗で叱ってしまうと、排泄を我慢したり隠れて排泄をしたりするようになります。
粗相をしたのを見つけたら、大げさに反応せず、静かに片付けましょう。大げさに反応してしまうと、飼い主さんが喜んでいると勘違いするので注意してください。
粗相を繰り返す場合は、トイレの場所を覚えるトレーニングが必要です。
床のニオイを嗅ぐ、ぐるぐる回るなど排泄しそうになったらトイレへ誘導してあげます。これを繰り返すことで、徐々にトイレの場所を覚えてくれます。
そして、きちんとトイレで排泄ができたら思いっきり褒めてあげましょう。トイレでできたら褒められるという良い記憶が残るようにすることが大切です。
正しいしつけ② 留守中に部屋の中を荒らした場合
留守中のいたずらは、あとから叱っても愛犬は何に対して叱られているのか理解できません。
そのため、部屋の中を荒らされないように対策をする必要があります。
例えば、愛犬に取られて困るものは届かない場所に片付ける、愛犬がいる部屋にはなるべく物を置かないなど環境を整えておきましょう。
愛犬をサークルやケージで留守番させるのもいいですね。愛犬にとって安心できる場所があると、落ち着いて留守番ができるのでおすすめです。
また、退屈して部屋の物を噛んだり荒らしたりすることがあるため、退屈しないようにおもちゃを与えるのも効果的です。
なお、おもちゃは誤飲しないように愛犬に合ったものを選んであげてくださいね。
正しいしつけ③ なぜ犬がその行動を取ったのかを見極める
飼い主さんにとって困る行動でも、愛犬にとっては何か意味がある行動かもしれません。
困る行動をすることで、愛犬にメリットがある場合もあるんです。
例えば、吠えたときにおやつを与えると、吠えたらおやつがもらえると覚えて要求吠えをするようになります。飼い主さんは困りますが、愛犬にとっては要求吠えがメリットになりますよね。
この場合、吠えても良いことが起きないと教える必要があります。
吠えてもおやつをあげない、無視をするなどで要求吠えを減らし、吠えていないときにおやつを与えるようにしましょう。
このように愛犬のメリットとなる部分を取り除けば、問題行動もなくなります。
困る行動をするときは、なぜ愛犬がその行動を取ったのか観察し、原因を探してみてください。
正しいしつけ④ 欲求不満を解消させる
愛犬が困った行動をするのは、運動不足やコミュニケーション不足などの欲求不満が原因かもしれません。
この場合は、欲求不満を解消させる必要があります。
欲求不満になると、いたずらをしたりよく吠えたり、興奮しやすくなります。このような行動が見られたら、ストレスの原因がないか確認しましょう。
運動不足が原因であれば、お散歩の時間を長めにする、一緒に遊ぶ時間を増やすなどで解消できます。
また、他の人や犬と触れ合ったり、お散歩コースを変えたりして少し刺激を与えるのもストレス解消になります。
飼い主さんとのコミュニケーションが少ないのが原因であれば、一緒に過ごす時間を増やしてあげましょう。なお、ストレスを溜めないようにしてあげることも大切です。
正しいしつけ⑤ モチベーショナルトレーニングを使う
モチベーショントレーニングは、ご褒美を与えてモチベーションを上げながらしつけを行う方法です。
やってほしい行動をしたら、おやつやおもちゃなど愛犬が喜ぶものをご褒美として与えます。
ただ、ご褒美におやつをあげる場合、おやつがないと指示を聞かなくなることがあります。
おやつ以外のご褒美を与える、できるようになってきたらおやつを与えず行うなど工夫しましょう。
また、褒めてやる気を引き出すのがポイントです。ご褒美を与えながら、思いっきり褒めてあげてくださいね。
殴る・蹴るしつけをするより、褒めながらのほうが飼い主さんも楽しくトレーニングできますよね。この方法はお互いにポジティブな気持ちで行えるのでおすすめです。
愛犬を叱る際の注意点を紹介
愛犬のいたずらを止めさせたいときはどのように叱っていますか?
ここで殴る・蹴るなどの体罰をしてしまうと、問題行動が増え、逆効果になります。
叱るときは、タイミングや叱り方を考えることが大切です。これらが良くなければ、叱っていることが愛犬に伝わらないこともあります。
ここでは、
- 注意点①すぐ叱る
- 注意点②大きな声ではっきりと叱る
- 注意点③愛犬の目をしっかり見る
- 注意点④愛犬が唸っても怯まない
- 注意点⑤愛犬が目を逸したらそれ以上は叱らない
愛犬を叱るときの注意点をご紹介します。
注意点を確認しながら、どのように?ればいいか考えてみてくださいね。
注意点① すぐに叱る
犬は、直前に起きたことに関連づけて理解します。そのため、いけないことをしていると理解させるには、いたずらをしていたらすぐに叱る必要があります。
例えば、家具やスリッパなどを噛むのを止めさせたい場合、噛んでいるときに「ダメ!」と注意しましょう。
噛んだ後に、噛んだ部分を見せながら叱っても、どうして叱られているのか理解できません。
いたずらを止めさせたい場合は、いたずらをしているタイミングで注意してくださいね。
注意点② 大きな声ではっきりと叱る
叱るときは、大きな声ではっきりと伝えるのがポイントです。
そして、なるべく低い声で、顔も少し怖い感じで叱っていると伝わるようにしましょう。
「だめ!」「いけない!」のような短い言葉で、毎回同じ言葉を使って叱ります。そうすることで愛犬の記憶に残り、より理解しやすくなります。
また、大きな音をたてて注意するのも1つの方法です。
床や壁をたたいたり、物を床に落としたりしていたずらを止めさせます。このとき、飼い主さんが音を立てたと気付かれると不信感を抱くので、気付かれないようにしましょう。
注意点③ 愛犬の目をしっかり見る
愛犬の目をしっかり見て叱ることも大切です。愛犬を見ながら伝えないと、誰に言っているのか伝わりませんよね。
目を見ることで、愛犬は飼い主さんの表情を見ることができるので、愛犬の顔を見ながら注意してくださいね。
そして、言うことを聞いてくれて褒めるときも目を見て伝えましょう。叱るときだけアイコンタクトを取ると、目を合わせてくれなくなる場合があります。
愛犬に何か伝えたいときは、しっかり目を見て伝えることが大切ですね。
注意点④ 愛犬が唸っても怯まない
叱ったときに、唸ったり歯を見せたりする子もいますよね。これは、自分の身を守るために威嚇している可能性があります。
ここで逃げてしまうと、唸れば叱られないと覚え、飼い主さんの指示を聞かなくなります。
そのため、叱って唸る場合は目を逸らさないことが大切です。目を見続けることで、叱っていると愛犬に伝えることができます。
しかし、唸っているのにしつこく叱り続けると、噛まれることがあるので注意しましょう。
注意点⑤ 愛犬が目を逸らしたらそれ以上は叱らない
愛犬が目を逸したら、叱るのはやめましょう。
叱っているときに目を逸らすのは、反抗的だ、反省していないと思われるかもしれません。しかし、目を逸らすのは、叱られている状況を理解したサインです。
しつこく叱り続けると、愛犬を追い詰めたり恐怖心を抱かせたりする原因になります。愛犬の信頼を失うきっかけにもなるので注意しましょう。
叱った後は、一緒に遊んだりスキンシップを取ったりして、いつも通りに接してあげてくださいね。
まとめ:犬を殴る・蹴るしつけは絶対にダメ!
犬を殴る・蹴るしつけのデメリットや正しいしつけ方、叱るときの注意点を見てきました。
今回のMOFFMEでは、
- 殴る・蹴るしつけは、愛犬に怪我をさせたり信頼関係が崩れたりする原因になる
- 殴る・蹴るなどで愛犬を傷つけるのは、動物愛護法で禁止されている
- 殴る・蹴るしつけをしなくてもお互いに楽しくしつけができる方法がある
- 愛犬を叱るときは叱っていることが伝わるようにする
についてご紹介してきました。
殴る・蹴るしつけは、デメリットばかりですね。飼い主さんにとっても愛犬にとっても良いしつけの方法だとは言えません。
しつけは、なかなか上手くいかないこともありますが、お互いに楽しくトレーニングができたらモチベーションも上がります。
楽しくしつけをするためには、愛犬を褒めることが大切です。褒めて愛犬が喜ぶ姿を見ると、飼い主さんも嬉しくなりますよね。
殴る・蹴るしつけはせず、愛犬を褒めながら楽しくしつけをしていきましょう。
またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!