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近年の研究で、犬にも「反抗期」と言える時期があることが分かってきました。愛犬の反抗期に疲れたという方も多いのではないでしょうか。今回のMOFFME記事では、愛犬の反抗期時期・行動の特徴・対処法などについて解説していきます。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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愛犬の反抗期に疲れた?時期・行動の特徴・対処法など解説!

人は幼少期や子供のころに反抗期がありますよね。

近年では犬にも反抗期があることが分かってきました。


人の子でも反抗期に「まあ、そのうち直るだろう」と甘やかすと、気に食わなければいつまで経っても反抗期と同じような態度を見せます


人間は言葉をしっかり理解できるのに、甘やかすといつまでも反抗期のような態度を示すのです。

人間の言葉を全ては理解できない犬がは反抗期を終え、時期が来れば自然と元に戻ってくれるのでしょうか


そこで今回のMOFFMEでは、

  • 犬の反抗期が起こる原因や始まる時期、期間を紹介
  • 愛犬の反抗期の4つの行動特徴を紹介!
  • 愛犬の反抗期の対処法8選を紹介!
  • まとめ:愛犬が反抗期でも叱りすぎや暴力は絶対NG
以上の4項目に分けて詳しく解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください!

犬の反抗期が起こる原因や始まる時期、期間を紹介


犬は生後3ヶ月くらいまでを社会化期と呼び、新しい環境や周りの物や人の事を学び、それに慣れていく時期となります。


それから生後6ヶ月くらいまでを若齢期と呼び、社会化期に学んだことを、確認しながら生活するようになります。


そして、そこまで学んだことに対して「ここまでやっても大丈夫」なのかを試すようになります。

反抗期はちょうどその時期に重なります。


この頁では、

  • 犬の反抗期とは?反抗期が起こる原因も解説!
  • 犬の反抗期は小型犬で4-6ヶ月、大型犬で9-12ヶ月頃に始まる
について詳しく解説していきます。

犬の反抗期とは?反抗期が起こる原因も解説!

犬の反抗期とは、小さい頃は「お手」や「おすわり」などちゃんと出来ていたのに急にしなくなったり、ご飯を食べなくなったりと、飼い主の思いとは違う行動を起こすようになり、飼い主的には「疲れた」と思うかもしれません


今までは、色々な環境や経験を吸収することに全力を注いできた幼少期ですが、反抗期が始まる時期には自我が目覚め、今までなかった警戒心本能が芽生え始めるのが原因です。


また、若齢期には犬の習性でもある「群れ」というのを意識するようになります。

犬にとってこの「群れ」とは「家族」の事です。


犬は横社会ではなく、縦社会の生き物です。

自分の立ち位置を意識し始める時期だとも言えます。


誰がリーダーなのか、誰が自分より上で下なのかを本能的に確認するようになります。

その中で、今までご飯をくれていた人が自分より上なのか下なのかなどを探り出すわけです。


「言う事を聞かなくてもご飯やおやつをくれる」と思えば、反抗期が終わっても言う事を聞かないなど問題が発生してしまうので、反抗期の対処の仕方がとても重要になります。

犬の反抗期は小型犬で4-6ヶ月、大型犬で9-12ヶ月頃に始まる

犬の反抗期は、訪れる回数にも個体差があり一般的には1~3回、反抗期が訪れます。


第1反抗期(小型犬:生後4~6ヶ月、大型犬:生後9~12ヶ月頃)

オスはマーキングが始まるころで、メスは発情期が始まるころに反抗期が訪れると言います。

小型犬では生後4~6ヶ月大型犬では生後9~12ヶ月頃ですが、これは犬種や、その子の持って生まれた個性によっても異なってきます。


今まで経験したことをいろいろ試しだします。

警戒心や恐怖心も芽生える時期で、吠えたり、言うことを聞かなくなったりします。


第2反抗期(1歳半前後)

身体が成熟し、体力もついてくる時期に、2回目の反抗期が訪れる場合があります。


まだ、精神的には幼さが残っており、一方、身体は出来上がりだしていることから、1回目の反抗期よりも破壊行動もエスカレートしてしまうこともあります


第3反抗期(2~3歳)

身体も精神も成犬になり、周りに対しての視野も広がる時期です。

自我もしっかりとしだし、警戒心や執着心も強くなります。


第1、第2反抗期よりも反抗する態度もはっきりし、威嚇をしたり、噛みつこうとする行動が見られることもあります。

愛犬の反抗期の4つの行動特徴を紹介!


反抗期が訪れると、今まで通り反応しなくなったり、今まで怒らなかったことに対し怒り出したりするようになります。


この頁では、反抗期によく見られる行動

  • 行動特徴① 愛犬を呼んでも来ない
  • 行動特徴② おもちゃ等を取り上げると唸る
  • 行動特徴③ 散歩中に他の犬に吠える
  • 行動特徴④ 粗相をする
について詳しく解説していきます。

行動特徴① 愛犬を呼んでも来ない

今までは名前を呼べば喜んで自分の元へ来ていたのに、急に呼んでも来なくなります。


人間でも、反抗期には親の言ってることを聞こえない振りしたりすることがありますよね。

犬的には「いつでも呼べば来ると思うなよ」と思っているのかもしれませんね。


飼い主からすれば、急にそんな態度をとられると、困惑したり腹立たしく思ったりするかも知れません。

しかし、ここで怒ったりしてはダメです


無視すれば構ってくれると思ったり、畏怖して恐怖心が植え付けられてしまい余計に反抗的な態度をとるようになってしまうかもしれません。


呼んで来ない時はスルーして、呼んで来たときは思いっきり褒めてあげるようにしましょう。

行動特徴② おもちゃ等を取り上げると唸る

反抗期に入ると、自分のおもちゃ等に強い執着心を持ち、「これは自分のモノだ!誰にも渡さない」と言う思いが芽生え始めます

そんな時に、おもちゃを取ろうとすると唸ったり、噛みつこうとしたりする行動が出ることがあります。


今までは、おもちゃを投げたりして遊ばせていたのに、急に怒られるとビックリするかもしれませんが、犬からすれば「遊んでもらえる」よりも「取られる」と思ってしまうんですね。


そんな時に、無理に取り上げると、余計にそのおもちゃに対しての執着心が強くなったりします

おもちゃを取らないでと主張している場合は、そのままそっとしといてあげましょう。

行動特徴③ 散歩中に他の犬に吠える

これまで散歩中でも他の犬に対してもフレンドリーだったり、散歩に夢中で他の犬など見えてもいなかったのに、他の犬に対して吠えたりするようになることもあります。


これは、今まで無邪気だけだったのが、成長とともに警戒心も芽生えだしたということです。

特にオスの場合は、縄張り意識や警戒心が強いので多くなる傾向にあります。


ただ、警戒心から威嚇のために吠えることもありますが、「遊んで遊んで」と吠えることもありますので、見極めは大事ですね。


急に他の犬に対して吠えだしたからと言って、すべてが縄張り意識や警戒心から吠えているとも限らないのです。

吠えるのは、向こうもびっくりしますので吠えない方がいいですよね。


叱ったりせず、吠えないようトレーニングするのも大事です。

行動特徴④ 粗相をする

反抗期は、トイレのしつけがしっかりできていても、トイレ以外で粗相することがあります。


何かで怒られた後や、留守番をさせられた時などに、当てつけなのか拗ねているのかワザと失敗するんですね。

絨毯の上なので粗相されてしまうと、後片付けが大変なので怒ってしまいそうになるかもしれません。


しかし、ここで怒ってしまうと、「失敗すると構ってもらえる」と思い、怒られてでも構って欲しくてワザと粗相をするクセがついてしまうので、粗相したときは短く「ダメ」とだけ言って、そっと片付けましょう。


そして、ちゃんとトイレで出来たときは、いっぱい褒めてあげて下さい。

犬は叱るより、褒めて育つ動物です

愛犬の反抗期の対処法8選を紹介!


愛犬が反抗期を迎えたときの対処の仕方によって、今後の犬の成長が大きく変わってきます。


対処を間違えると、反抗期が終わっても、気に食わないことがあると本気で噛むようになったり、吠え癖がついたり、飼い主の言うことを聞かなくなったりしてしまいます。


この頁では、愛犬の反抗期にどのように対処すればよいか

  • 対処法① しつけを見直す
  • 対処法② 愛犬を無視する
  • 対処法③ 毅然とした態度をとる
  • 対処法④ 必要以上には叱らない
  • 対処法⑤ 愛犬のストレスを発散させる
  • 対処法⑥ 散歩のコースを変えてみる
  • 対処法⑦ ご飯の与え方を工夫してみる
  • 対処法⑧ トレーニングを行う
について詳しく解説していきます。

対処法① しつけを見直す

社会化期や若齢期にしつけて「お手」や「おすわり」、「待て」などができるようになっていても、これはしつけではなく、芸を覚えただけになっている場合があります。


なぜ、しつける必要があるかと言えば、例えば散歩中にリードが外れて愛犬が道路に飛び出しそうな状況に陥った時に、「待て」といえば待てる状態になれるようにするためです。


これが芸であれば「待て」と言っても待たずに道路に飛び出してしまうでしょう。

反抗期に、言う事を聞かなくなってしまった場合は「反抗期が終われば直るだろう」と思わず、新たにしつけをやり直す覚悟で、しつけを見直してみてください。


しつけは、飼い主と犬との絆の賜物ですので、何度でもしつけをやり直していくことが大切です。

対処法② 愛犬を無視する

吠えたり唸る、粗相をするなどの問題行動を起こす場合は、しっかり愛犬を無視することが必要です。


例えば、飼い主を噛もうとした場合に、徹底して無視することにより「この行動は無駄なんだ」、「この行動は飼い主が相手をしてくれない」と徐々に理解するようになります。


ここで騒いだりして相手をしてしまうと「この行動は飼い主が反応する」と思うようになってしまいます。


反抗期は、今までとは急に態度が変わってしまいますので、飼い主的には「なんとかしなければ」と思ってしまうかもしれませんが、問題行動をしたときは、徹底して無視することが、一番の解決策になります。

対処法③ 毅然とした態度をとる

もし、愛犬の食事中に近づいたり、オモチャを取ろうとした時などに、唸られたり、噛みつかれそうになった場合、決して怯んだりしないように注意してください。


そこで怯んだり、手を引っ込めたりしてしまうと、自分に気に食わないことをされたりした場合は、唸ったり噛めば良いと思うようになってしまい、反抗期を終えても直らず、それどころか、そんな問題行動がエスカレートし常習化してしまいます。


噛んだり唸ったりするときは、毅然とした態度をとるようにしてください。

これは、家族間で統一するようにしてください。


あなたが毅然として向き合っていても、他の誰かが怯んでしまうと意味がありません。

対処法④ 必要以上には叱らない

叱るときは「ダメ」など短い言葉で、家族間で統一するようにし、必要以上には叱らないというのが大事です。


なぜかというと、必要以上に叱ってしまうと犬は、叱られることに脅威を感じてしまい、問題行動が悪化してしまう危険があるからです。


大切なのは叱る、褒めるのメリハリをつけることです。

愛犬が問題行動を起こしたときは「ダメ」と言って無視するようにし、正解の行動をしたときはしっかり褒めてあげる。


こうすることで「ダメ」という言葉が出ると、無視され相手をしてくれなくなると分かるようになります。

逆に、正解行動をしたときに、しっかり褒めてあげることにより、これをすると相手をしてくれると認識するようになります。

対処法⑤ 愛犬のストレスを発散させる

犬にももちろん、反抗期はあるのですが、愛犬が問題行動を起こす全てを「反抗期が原因」と片付けてしまうのは危険です。


反抗期が現れるのは、犬がある程度、身体が成長した時です。

もしかすると、その問題行動は、今までの散歩や遊び時間だけではストレスが発散しきれないようになっているのが原因の可能性もあります。


身体の成長とともに、体力もついてくるので、それに伴って運動量も増えてきます。

犬種にもよりますが、犬は思いのほか運動量が多いです。


犬によっては、何時間でも走り続けれるほどの体力を持っています。

一度、今までの散歩時間や遊び時間を見直し、ストレスが溜まっていないかよく見てあげて下さい。

対処法⑥ 散歩のコースを変えてみる

散歩中に他の犬や人に吠えるようになった場合、散歩のコースを変えてみるのも一つの手です。


今までの散歩コースが、人通りが多かったり、すれ違う犬も多い場合は、出来る限りすれ違いが少ないコースに変えてみてください。

それだけでも、反応する回数が減る訳ですので、指示する回数も減ります。


また、他の犬とすれ違う際に、おやつをあげながらすれ違うようにするなどの手もあります。

こうすることにより、散歩中は飼い主に集中するようになり、他の犬には気が行かなくなるようになることもあるのです。

対処法⑦ ご飯の与え方を工夫してみる

反抗期はご飯を食べなくなることもあります。

ご飯を食べてくれないと心配になりますよね。


しかし、ご飯を食べないからと、おやつをあげたり、ご飯にふりかけなどをかけたりして食べるようにするのはやめましょう。

これをしてしまうと、次はふりかけをかけたご飯も食べなくなったりして、どんどんエスカレートしてしまう可能性があります


一概に、反抗期だからご飯を食べないわけではなく、体調が悪い場合もありますので健康管理に気を配るようにしてください。


健康面に問題がなく、しっかり運動させているのにご飯を食べない場合、一旦ご飯の量を減らしてみてください。

それでも食べずにいる場合は、ご飯をそのまま放置しておくと、オモチャのようにご飯に対しても守りの体勢に入ってしまうので、5分ほど置いて食べない場合は片付けるようにしてください。

対処法⑧ トレーニングを行う

反抗期は、なかなか言うことを聞いてくれず、しつけどころではないかも知れません。


反抗期が落ち着いた頃に、「お手」「おすわり」「待て」など言うことを聞かない場合は、再度トレーニングを行いましょう。

大丈夫です、何歳になってもトレーニングは行えます


それまでは、特に問題行動に対しては無視するなどして対処を行い、落ち着いた頃にトレーニングするのです。


しかし、独学で一生懸命トレーニングを行っても上手く行かず「疲れた」となるかも知れません。


意外と、叱るタイミング、褒めるタイミング、無視するタイミングが間違っていることも多いのです。

個人でのトレーニングに不安があったり上手く行かない場合は、しつけ教室・トレーニング教室に通ってみるのも手です。


テレビなどでもたまに見かけますが、「ここは叱るよね」ってタイミングでプロのトレーナーは無視に徹していたりします。

犬との絆を深めるのも、ちょっとしたコツがあるのかも知れませんね。

まとめ:愛犬が反抗期でも叱りすぎや暴力は絶対NG

犬の反抗期について、原因や時期、行動特徴、対処法などを解説してきました。

いかがでしたでしょうか。


この記事では、

  • 犬の反抗期が起こる原因や始まる時期、期間を紹介
  • 愛犬の反抗期の4つの行動特徴を紹介!
  • 愛犬の反抗期の対処法8選を紹介!
以上の内容を詳しく説明しました。

犬も人間と同じように、反抗期があります。
反抗期に入ると、個体差はあっても、飼い主はそれなりに戸惑うことでしょう。

なぜ言う事を聞かないのかと、腹が立つ日もあるかもしれません。
しかし、どんなに言う事を聞かなくても、問題行動を起こしても叱りすぎや、ましてや暴力などは絶対にNGです。

そんなしつけは返って逆効果で、犬はあなたのことを怖い存在」としか見なくなるかもしれません。

叱るところは冷静に叱り、褒めるところは目一杯褒めてあげましょう

この記事を読んで頂き、愛犬に反抗期が訪れた際の一助となれれば幸いです。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。