愛犬に黒や白いかさぶたができることがあるかもしれません。様々な原因からかさぶたはできますが、毛が抜ける・毛が生えない・臭いがひどい場合はどのような対処法をしたほうが良いのでしょうか。今回のMOFFME記事では、愛犬のかさぶたについて解説していきます。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬にかさぶたができる原因を紹介!症状や対処法などを紹介
人間が怪我をしたりすると、かさぶたができますが、犬にも黒色や白色のかさぶたができることがあります。
しかし、犬にかさぶたができるのは、怪我をしたときだけではないのですが、どのような原因があるのでしょうか。
また、どのような症状が出るようになるのでしょうか。
今回「MOFFME」ではかさぶたができる原因や対処法などについて紹介していきます。
- 愛犬の皮膚の構成を解説
- かさぶたができる5つの原因・病気を紹介
- かさぶたをはがす際の3つの対処法を紹介
- 動物病院を受診したほうが良い症状を紹介
犬を飼っている方や今後飼う予定があるという方などは、ぜひ、最後までご覧ください。
愛犬の皮膚の構成を解説
人間も犬もかさぶたができますが、人間と犬では皮膚に多少の違いがあります。動物にとって皮膚は、身体を守っている大事なものです。
人間と犬とでは、皮膚にどのような違いがあるのでしょうか。また、犬の皮膚の構成はどのようになっているのでしょうか。
ここからの内容は
- 皮膚の構成① 表皮
- 皮膚の構成②真皮
- 皮膚の構成③ 皮下組織
犬のことを少しでも理解するために、まずは、皮膚の構成について覚えていただけたら幸いです。
皮膚の構成① 表皮
犬の皮膚には表皮というものがあります。表皮は、人間にもある皮膚で身体の表面を覆っています。役割としては、紫外線や乾燥などから守ってくれる皮膚になります。
人間と犬の表皮の違いとしては、犬の表皮のほうが人間よりも圧倒的に薄いということです。
人間は毛に覆われていない分表皮が厚いので、紫外線などの影響を受けにくいです。
しかし、犬は毛に覆われてはいますが、表皮が薄くデリケートなので、乾燥や刺激に弱くなってしまいます。
皮膚の炎症などの皮膚トラブルが犬に起きやすいのは、表皮が薄いからという理由からです。
また、皮膚トラブルが起きる原因として、微生物などによる感染症が多くあります。痒そうにしているときは注意が必要です。
皮膚の構成② 真皮
犬の皮膚には真皮というものがあります。真皮も人間にある皮膚で怪我から体を守ってくれる役割をしています。
真皮は主にコラーゲンから作られる線維組織で作られています。また、真皮には、血管や神経、リンパ管があり、汗腺などの分泌腺も通っています。
汗腺は2種類あり、「アポクリン腺」と「エクリン腺」といういうものです。
アポクリン腺は、背中など毛の多いをところにあります。役割としては、水分の汗を出すことで体温調節を担っています。
エクリン腺は、肉球などにあり、役割としては、脂質などの成分が含まれている汗を出し、フェロモンの作用に影響しています。
皮膚の構成③ 皮下組織
犬の皮膚には皮下組織というものがあります。皮下組織も人間にある皮膚で体温を維持したり、脂肪などのエネルギーを貯めておく役割があります。
また、骨や筋肉と皮膚を結びつけているという役割もあります。
犬の真皮は、硬いものにぶつかったりする衝撃には弱いことからその弱さを補うために皮下組織が存在しています。
皮下組織は主に脂肪細胞からできています。存在している場所としては、お腹など衝撃を受けやすい場所にあります。
肛門や顔付近も衝撃を受けることがありますが、機能性の観点から皮下組織は存在していません。
愛犬にかさぶたができる5つの原因・病気を紹介
犬にかさぶたができる原因は、怪我だけでなく病気など様々あります。
しかし、どうしてできたのかを的確に判断することができるのは獣医師くらいで、飼い主さんの中になかなかいません。
どのようなことが原因となってできるのでしょうか。ここからは、かさぶたができる原因について書いていきます。
原因としては
- 外傷
- アレルギー
- 炎症
- 皮膚がん
- 腫瘍
原因① 外傷
犬にかさぶたができる原因として外傷があります。外傷とは、ちょっとして擦り傷から刺し傷や噛まれ傷など出血した傷のことをいいます。
外傷によるかさぶたは、怪我をしたときに出た血液が空気に触れることでつくられます。
室内で飼っている動物であれば、外傷を負うことは少ないのですが、犬の場合は、散歩をする必要があるので、完全室内飼いをすることは難しいです。
散歩をしていると、他の犬を喧嘩になってしまうことや転んでしまったりして、怪我をすることがあります。
外傷を負ってかさぶたができたときには、そのかさぶたを犬自身がはがさないように注意深く様子を見るようにしてください。
原因② アレルギー
犬にかさぶたができる原因としてアレルギーがあります。
アレルギーとは、病気にならないように身体を守っている免疫反応が特定の物質に過剰反応して身体に異常が出る病気です。
犬は皮膚にアレルギー反応が多く見られます。その原因などを表にまとめます。
原因 | 病名 |
---|---|
花粉・ほこり | アトピー性皮膚炎 |
食べ物のたんぱく質 | 食物アレルギー |
ノミの糞のたんぱく質 | ノミアレルギー性皮膚炎 |
このアレルギー反応で起こる病気は、皮膚にひどいかゆみを引き起こします。かゆいと犬は引っ掻いてしまうので、皮膚の状態がどんどん悪化してしまいます。
皮膚の状態が悪化するといずれ出血してしまうので、かさぶたができてしまいます。
花粉やほこりの場合は防ぐことが難しいですが、食べ物であったり、ノミは防ぐことが可能なので、犬が辛い思いをしないためにも防いであげましょう。
原因③ 炎症
犬にかさぶたができる原因として炎症があります。犬の皮膚にはアレルギー以外の原因でも炎症が起こってしまうことがあります。
症状は、ひどいかゆみであることが多いので、引っ掻いてしまって出血することでかさぶたができてしまいます。
特にかさぶたができやすい病気として膿皮症があります。膿皮症とは、皮膚に膿の袋ができる感染症です。
この膿の袋が破れてしまうと、かさぶたになってしまいます。発症しやすい場所は、背中が多く、脱毛してしまうこともあります。
膿皮症の原因としては、黄色ブドウ球菌などの細菌が増殖してしまうことです。
予防方法としては、温度や湿度をこまめに調節したり、身体を洗ったりしてあげることです。
身体を洗った後の乾かすときに皮膚を温めすぎないようにすることだけ注意してください。
原因④ 皮膚がん
犬にかさぶたができる原因として皮膚がんがあります。皮膚がんの場合は、皮膚の炎症と違ってかゆみが起こることがありません。
しかし、皮膚がんになるとできものが見られるようになるので、そのできものが壊れて出血が起こるとかさぶたになってしまうことがあります。
がんは、傷ついた細胞が増殖することで発症する病気なので、予防することは難しいです。
そのため、いち早く治療を始めることが大切になります。皮膚がんになるとしこりが出てくるようになります。
しこりができる場所は体表であれば身体のどこにでもできてしまいます。皮膚がんを見つける方法としては、普段から犬の身体をよく見て触っておくしかありません。
しこりのようなものを発見したときは、すぐに動物病院に行き、検査と治療を行ってもらってください。
原因⑤ 腫瘍
犬にかさぶたができる原因として腫瘍があります。腫瘍は潰れてしまうことで、中の液が出てくるので、その液が乾燥してかさぶたとなってしまいます。
腫瘍によるかさぶたは、1~数カ所でき、色が黒っぽいことが特徴になります。
腫瘍には、良性と悪性に2種類の腫瘍があります。腫瘍を見ても良性なのか悪性なのかという判断をすることは極めて困難です。
良性でも悪性でも動物病院で治療を行わなければいけないことに変わりはないので、腫瘍を見つけたらすぐに動物病院を受診するようにしましょう。
愛犬がかさぶたをはがす際の3つの対処法を紹介
犬のかさぶたができてしまったときに飼い主さんははがそうとはしないのですが、犬自身がはがそうとするときがあります。
もし、飼い主さんがはがしているのであれば、すぐにやめるようにしてください。また、犬自身がはがそうとしたときの対処法もあるので、紹介していきます。
犬がかさぶたをはがす際の対処法は
- エリザベスカラー
- 洋服屋包帯で隠す
- 悪戯防止スプレーを使う
愛犬にかさぶたができたときのためにも対処法はしっかりと覚えておきましょう。
対処法① エリザベスカラー
犬がかさぶたをはがそうとするときの対処法として、エリザベスカラーをつけるという方法があります。
かさぶたができてしまったときに、最もやってはいけないことは、無理やりはがすことです。
しかし、犬にはがさないように言ったところで、言葉が通じないので、意味がありません。
そのため、かわいそうではありますが、エリザベスカラーをつけてかさぶたをはがされないようにしなければなりません。
エリザベスカラーは犬にとってストレスとなってしまうこともあるので、もし、辛そうにしているのであれば、他の対処法を試してみましょう。
対処法② 洋服屋包帯で隠す
犬がかさぶたをはがそうとするときの対処法として、洋服や包帯で隠すという方法があります。
隠してしまっても、かゆみが軽減されることはないので、取れる場所に巻き付けた洋服や包帯は無理やり取ってしまうかもしれません。
そのため、洋服や包帯で隠す場合には、犬が取っていないか頻繁に確認しなければなりません。
また、隠すために巻きつけるときには、血を止めたりして、犬が苦しくならないように注意するようにしてください。
日常的に犬の様子を確認することができるのであれば、洋服や包帯で隠すという方法はおすすめの方法になります。
対処法③ 悪戯防止スプレーを使う
犬がかさぶたをはがそうとするときの対処法として、悪戯防止スプレーを使うという方法があります。
犬は悪戯をよくしてしまう動物なので、悪戯をされないようにするための悪戯防止スプレーというものがあります。
このスプレーは、苦味があり、犬が悪戯をすることはほとんどなくなります。
そのため。かさぶたができたところに悪戯防止スプレーを使うことで、犬が舐めたりすることがなくなります。
しかし、かさぶたに直接スプレーを使ったときに悪化しないか不安な場合もあると思います。
その場合は、服を着せたり、かさぶたを隠すように包帯などを巻くようにして、その上からスプレーを使用してみてください。
最も確実な方法は、獣医師に相談をすることなので、相談できるのであれば相談しましょう。
動物病院を受診したほうが良い症状を紹介
犬にかさぶたができたときに見られる症状によっては、動物病院を受診したほうが良い場合があります。
しかし、どのような症状が見られたら受診すればいいのかわかりませんよね。
ここからは、受診しなくても大丈夫な場合と受診した方がいい場合について紹介していきます。
- 原因が外傷で傷が小さい場合は放置でも大丈夫
- 受診したほうが良い症状
原因が外傷で傷が小さい場合は放置でも大丈夫
かさぶたができてしまっても、動物病院を受診しなくても大丈夫な場合があります。
その場合とは、外傷を負ってしまっても傷が小さい場合であったり、かさぶたが自然にはがれてしまう場合です。
また、他にも動物病院を受診しなくても大丈夫な場合は
- かさぶたができる原因がなくなる
- 出血が止まる
- かさぶたが無理矢理はがされることがない
- 皮膚が修復されている
かさぶたができてしまっても、無理やりはがしたりしなければ自然治癒で治ってしまうことが多くあります。
かさぶたができたときは、心配になってしまうと思いますが、無理やりはがさないことを第一に考えてください。
動物病院を受診したほうが良い症状
かさぶたができたときに、動物病院を受診したほうが良い場合があります。
動物病院を受診したほうが良い場合の症状としては、かゆみがひどく、何度もかさぶたをはがしてしまうときです。
かさぶたは、無理やりはがしてしまうと、再度出血してかさぶたになるので、治ることがありません。
背中やお尻などは犬が引っ掻くことができないのではがれずらいですが、お腹などは引っ掻きやすいので、はがれやすいです。
また、鼻なども地面に擦り付けたりしてしまうので、はがれやすい場所になってしまいます。
他にも、腫瘍やしこりがある場合は、皮膚がんなどの可能性があるので、すぐに動物病院を受診したほうがいいです。
まとめ:犬のかさぶたに人間用の塗り薬を使用するのはNG!
今回は犬にかさぶたができる原因やかさぶたをはがす際の対処法などについて書いてきました。
この記事では
- 愛犬の皮膚の構成を解説
- かさぶたができる5つの原因・病気を紹介
- かさぶたをはがす際の3つの対処法を紹介
- 動物病院を受診したほうが良い症状を紹介
以上の4つの内容を解説してきました。
かさぶたができる原因としては、怪我の他にアレルギーや皮膚がんといった病気もありました。
かさぶたができてしまったときに、犬自身がはがそうとしたらエリザベスカラーをつけたりと対処を行いましょう。
対処を行わないとかさぶたの部分が悪化してしまうこともあります。
また、かさぶたができたときに、人間であれば塗り薬を塗る方がいますが、普段使っている人間用の塗り薬を犬に使ってはいけません。
犬に塗り薬をつけるときには、動物病院などで処方された塗り薬を使用するようにしましょう。
MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険について解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!