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愛犬を叩いてしつける飼い主さんが稀にいますが、勿論叩く行為は絶対にNGです。もし叩かれて育った犬はどうなってしまうのでしょうか。今回のMOFFME記事では、愛犬を叩いてしつける方法がNGな理由・正しい叱り方などを紹介していきます。

記事監修者「高田 菜月」

この記事の監修者高田 菜月
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)

2年間の愛犬(虹組)の介護中に老犬の飼育放棄の多さに驚愕。すべての犬猫が幸せで穏やかな時間を最期まですごしてもらうためにできることは何かを考え、飼い主さんのサポートや老犬・老猫のトータルケアができるサロンを開業するべく準備中。17歳のミニチュアダックスと16歳のチワックスと暮らす。【保有資格:JKC愛犬飼育管理士・ペットフーディスト・ペット看護士・ペットセラピスト・トリマー・ペットスタイリスト・動物介護】

この記事の目次

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叩かれて育った犬はどうなるの?叩くしつけがNGな理由など紹介

皆さんは、愛犬や叩かれて育った犬がイタズラをしてしまったとき、どのような対応をしていますか?しつけにはいろいろな方法があり、飼い主さんによって対応はさまざまです。


飼い主さんの中には犬を叩く・怒鳴るなどしてしまう飼い主さんもいるのではないでしょうか。叩く・怒鳴るなどの行為を繰り返し、叩かれて育った犬とは信頼関係を築くことができません。


今回MOFFMEでは、

  • 愛犬を叩いてしつけするのがNGな4つの理由
  • 愛犬の正しい叱り方
  • 愛犬の反省タイムはどのくらい必要なのか

について詳しくご紹介します。


今回の記事で叩かれて育った犬の特徴・正しいしつけの方法を身につけ、今後のペットライフに役立てて頂けると幸いです。


またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてください。

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愛犬を叩いてしつけするのがNGな4つの理由を紹介


モデル:むむ


「愛犬にイタズラをされて、ついつい叩いてしまった」「叩いてから、悪いことをする回数が増えた」そんな経験をした飼い主さんは、少なくないのではないでしょうか。


愛犬を叩く、怒鳴るなどのしつけを繰り返してしまうと

  1. 愛犬に怪我を負わせる危険性
  2. 愛犬が叩かれた理由を理解しない
  3. 飼い主との信頼関係が築けない
  4. 愛犬が問題行動を起こすようになる


など、飼い主や家族にとっていいことが1つもありません。また、叩かれて育った犬は、人間に対して恐怖心を抱き、噛み付く・飛びかかってくる場合があるため注意が必要です。


では、叩かれて育った犬は、どのような性格や問題行動をしてしまうのか詳しく紹介します。

NGな理由① 愛犬に怪我を負わせる危険性

愛犬や叩かれて育った犬を叩いてしつけするのがNGな理由1つ目は「愛犬に怪我を負わせる危険性」があるからです。


頭に血がのぼり叩くとき、力加減を気にしている飼い主さんは少ないはずです。子犬や小型犬などの身体が小さいわんちゃんは、少しの衝撃でも「よろめく」「倒れる」「足を滑らせ倒れる」などによって怪我をしてしまう可能性があります。また、身体的ダメージだけでなく、精神的なダメージも与えることになり、問題行動を助長させることになります。


子犬や小型犬だけでなく身体の大きい大型犬でも、力によっては足を滑らせる・驚いて身体を何処かにぶつけるなど、怪我をしてしまう可能性は充分あります。


愛犬が思うような行動をしてくれない場合でも、叩くなどの行動はせず、思うような行動ができたときにたくさん褒めてあげましょう。

NGな理由② 愛犬が叩かれた理由を理解しない

愛犬や叩かれて育った犬を叩いてしつけするのがNGな理由2つ目は「愛犬が叩かれた理由を理解しない」からです。


愛犬や叩かれて育った犬がティッシュペーパーを散らかす・トイレ以外でおしっこをしてしまうなどのイタズラをすることはよくあります。イタズラをしてすぐに怒れば、愛犬は「悪いことをしたんだ」と理解してくれます。


しかし、イタズラをしてから「時間がたっている」「普段から叩かれて育った犬」は、飼い主がなぜ怒って叩かれたのか理解できません。


上手にしつけるポイントは、問題行動をおこしたらすぐにしかることです。また、怒るときは叩かず言い聞かせるようにすることを心がけて下さい。

NGな理由③ 飼い主との信頼関係が築けない

愛犬や叩かれて育った犬を叩いてしつけするのがNGな理由3つ目は「飼い主との信頼関係が築けない」からです。

しつけには、飼い主との信頼関係が必要不可欠です。信頼関係が築けていない場合、愛犬は言うことを聞いてくれません。

子犬の頃から叩かれて育った犬は、飼い主や家族のことが怖く信頼できないため、「噛み付く」「吠える」などの行為を繰り返してしまいます。

叩かれて育った犬が飼い主を信頼するまでには時間がかかり、1度崩れてしまった信頼関係を取り戻すのは、とても大変です。

愛犬が問題行動やイタズラを起こさないように、飼い主さんはしっかりと犬の気持ちに寄り添い信頼関係を築きましょう!

NGな理由④ 愛犬が問題行動を起こすようになる

愛犬や叩かれて育った犬を叩いてしつけするのがNGな理由4つ目は「愛犬が問題行動を起こすようになる」からです。

叩かれて育った犬と叩かれずに育った犬とでは、吠える噛み付くなどの問題行動をおこす頻度が全く違います。なぜ、叩かれて育った犬は、問題行動をおこしてしまうのでしょうか。

それは、飼い主との信頼関係が深く関わっています。子犬の頃は、好奇心が旺盛で観るもの全てが新鮮です。そのため、飼い主の留守中に部屋を散らかしてしまうなどのイタズラもありますが、犬の成長やしつけによってイタズラの頻度は少なくすることができます。

しかし、普段から叩かれて育った犬は「人が好きでない」場合や「信頼することができない」などの恐怖や不安からイタズラをしてしまいます。

中には、飛びかかってきたり、噛み付いてしまうこともあるため「叩かれて育った犬」には注意が必要です。

愛犬の正しい叱り方を紹介


モデル:むむ


愛犬や叩かれて育った犬を叩いてしつけてはダメな理由を4つご紹介しましたがいかがでしたか?


叩かれて育った犬の信頼回復には時間がかかりますが、叩かれて育った犬の正しいしつけや叱り方を身につけることで、犬との信頼関係を深め、今後のペットライフを楽しく過ごすことができます。


次に愛犬や叩かれて育った犬の正しい叱り方

  1. トイレ以外の場所で愛犬が粗相をした場合
  2. 飼い主の留守中に部屋を散らかした場合
  3. 褒めて育てるモチベーショナルトレーニング

について詳しくご紹介していきますので、叱り方やしつけの参考にしてください。

正しい叱り方:トイレ以外の場所で愛犬が粗相をした場合

愛犬や叩かれて育った犬が「トイレ以外の場所で愛犬が粗相をした場合」の正しい叱り方は、何事もなかったかのように無言で粗相した場所の匂いを消してください。

トイレの失敗を叱るのは絶対にNGで、犬は排泄したことを怒られていると思って隠れて排泄したり、排泄自体を我慢して病気になってしまうこともあります。トイレ以外の場所で粗相した場合は、叱るのではなくトイレでちゃんとできたときに褒めることが大切です。


トイレ以外の場所で粗相をしてしまう原因には

  1. 寂しがっている
  2. 不安な気持ちを抱えている
  3. 構って欲しいサイン
  4. トイレの場所が不適切である

など、犬の隠された気持ちが隠れている場合があります。再度、同じ場所で粗相をしないように、スプレーなどで臭いを消しておきましょう。


また、飼い主さんは「愛犬がなぜトイレ以外の場所で粗相をしてしまったのか」を考えてみて下さい。


恐怖心を与え言うことを聞かなくなってしまう、信頼関係が崩れてしまうなどのデメリットがあるため、間違っても叩いて叱ることはしないで下さい。

正しい叱り方:飼い主の留守中に部屋を散らかした場合

愛犬や叩かれて育った犬が「飼い主の留守中に部屋を散らかした場合」の正しい叱り方は、イタズラしている瞬間に立ち会うことができれば、犬をびっくりさせる感じの大きな声で「ダメ!」とはっきり伝え、イタズラを止めたら褒めてあげましょう。
時間が経ってしまっているときは、叱るのではなく黙って片付けててください。

愛犬が、飼い主の留守中に部屋を散らかしてしまった場合には飼い主に構って欲しいという気持ちが強くでています。

対策として
  1. 犬の届く場所にティッシュなどを置かない
  2. 話しかけられるペットカメラを設置する 
  3. ケージに入っていてもらう(短時間の場合) 
  4. 知育玩具を用意する
などがあります。

正しい叱り方:褒めて育てるモチベーショナルトレーニング

褒めて育てるモチベーショナルトレーニング」は、愛犬との信頼関係を深めながら叱る方法です。

「モチベーショナルトレーニング」とは、犬の本能や犬がどのように学習していくのかを理解し、ご飯やおやつなどの報酬(モチベーション)を利用して苦手なこと・できないことを克服していく方法です。

「モチベーショナルトレーニング」を利用すれば、犬の気持ちを理解することができる他、上手に犬との信頼関係を深めることができます

しつけの方法や叱り方がわからない飼い主さんは、トレーニング教室や訓練士の力を借り、楽しみながら愛犬とペットライフを過ごせるように工夫しましょう!
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愛犬の反省タイムはどのくらい必要なのか


モデル:むむ

上記の記事では
  1. 叩かれて育った犬がどのようになってしまうのか
  2. 叩いてしつけをするのがダメな理由
  3. 愛犬の正しい叱り方
について紹介しましたが、いかがでしたか?愛犬の性格や犬の本質を理解することで、犬との向き合い方が変わり、今よりも愛犬と信頼関係を深めることができます。

では、愛犬や叩かれて育った犬がイタズラをした場合、愛犬の反省タイムはどのくらい必要なのでしょうか。

反省タイムのポイントは
  1. 反省タイムは15分〜30分を目安に
  2. 指示に愛犬が従ってから反省タイムを解除する
ことです。

反省タイムは15分〜30分を目安に

愛犬や叩かれて育った犬の反省タイムは、正確にはどれくらい無視をするかの明確な基準はありません。
そのときの状況によって数十秒ということもあれば、3分や5分ということもあります。長すぎても逆効果なので、最長でも15分から30分を目安にしましょう。
飼い主の皆さんは、犬がイタズラをしたときどのように反省させていますか?

「叱ってすぐに仲良く遊び出す」「少しダメと言うだけ」など愛犬への対応はさまざまだと思います。しかし「犬が悪いことをしてしまった」と自覚させる為に反省タイムは必要です。

タイミングがとても重要で、悪いことをしたらすぐに無視をして、その行動が収まったら無視を解除して一緒に遊んであげます。

時間よりもメリハをつけることが大切なので、無視をするときは徹底的に無視をして、興奮している場合は姿を隠しましょう。

初めは理解してくれませんが、繰り返し何回も教えることで次第に学習してくれます。飼い主さんは、焦らず気長に犬と向き合ってあげましょう。

愛犬がおとなしくなったら反省タイムを解除しよう

愛犬や叩かれて育った犬がイタズラをやめたら反省タイムは解除しましょう

長すぎる反省タイムは逆効果で、犬はなぜ飼い主さんが無視をしているのかわからなくなってしまいます。
「愛犬がイタズラをするたびに反省タイムを設け、おとなしくなったら解除する」この流れを繰り返し教えてあげることで、わんちゃんは学習し理解してくれるようになります。

反省タイムは、愛犬の性格や気持ちを考えながら調整するようにしましょう。
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まとめ:叩いて育てるしつけ法はメリットなし

今回MOFFMEでは、
  • 愛犬を叩いてしつけするのがNGな4つの理由
  • 愛犬の正しい叱り方
  • 愛犬の反省タイムはどのくらい必要なのか
について詳しくご紹介しましたがいかがでしたか?

普段から叩かれて育った犬は、問題行動も多く、信頼関係の回復にはとても時間がかかります。

叩かれて育った犬は、急に飛びかかってくる場合もあるため、むやみに近づかないようにしましょう。飼い主の皆さんは、叩くしつけではなく、愛犬の気持ちに寄り添ったしつけ方法を試してみてはいかがでしょうか。

MOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!