愛犬の黄疸について徹底解説!原因・初期症状・治療法・治療費とはのサムネイル画像

犬の「黄疸」とは、白目が黄色い・尿が黄色すぎる・口腔内が黄色いなどの症状が出ます。黄疸の原因は様々ですが、危険な病気が隠れている可能性があります。今回のMOFFME記事では、愛犬の黄疸について原因・症状・見分け方・治療法などを紹介していきます。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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愛犬の黄疸について詳しく解説!原因・初期症状・治療法など

愛犬の黄疸に悩んでいる飼い主はいますか。実は犬も人間と同じように、黄疸の症状が現れることがあります。

では、この黄疸の症状の原因は何でしょうか。また、初期症状や黄疸の治療方法についても気になるポイントです。

今回「MOFFME」では、
  • 愛犬の黄疸の症状や見分け方を紹介
  • 愛犬の黄疸の原因・病気を紹介
  • 愛犬の黄疸の検査方法、治療費用を紹介
について詳しく解説します。

愛犬の黄疸について悩んでいる飼い主、また犬の黄疸の原因や治療方法について気になる方は最後までご覧ください!

またMOFFMEでは、ペット保険のおすすめランキングについても紹介しておりますので、そちらも参考にしてみてください!

愛犬の黄疸の症状や見分け方を紹介


まずは犬の黄疸の症状やその見分け方について紹介します。


黄疸に詳しくない飼い主は、事前にこうした知識を得ていないと気が付かないかもしれません。


黄疸はほおっておくと危険な状態になることもあります。どういった症状が起こるのかなどについて理解しておきましょう。


この項目では、

  • 愛犬の黄疸とは
  • 犬の黄疸:見分け方
  • 犬の黄疸:症状
について詳しく解説します。

とくに、黄疸だと気が付くために、見分け方については理解しておきましょう。

愛犬の黄疸とは

愛犬の黄疸とはどういった病気なのでしょうか。黄疸とは胆汁に含まれるビリルビンという色素が異常をきたすことで起こる病気です。

このビリルビンは定期的に排出されるものですが、何らかの理由により排出されなくなり、血液内に留まってしまいます。

そうなることで、目や皮膚、さらには粘膜までも黄色く変色してしまい、人間の場合ならひと目で黄疸と判断できるほどに見た目が変わってしまうのが特徴です。

また、急速に赤血球が壊された場合にもこうした症状が現れます。

犬の黄疸:見分け方

犬の場合の黄疸の見分け方は、人間とは少し違います。

基本的には症状は先ほど解説した通り、目や皮膚、粘膜に現れますが、犬の場合はとくに皮膚部分は毛で隠れているため確認が難しいです。

そのため、犬の場合には、しろ目や口腔、陰茎や膣粘膜で見分けるのが一般的です。黄疸になるとこの部分が黄色く変色していきます。

また、尿の色も黄色くなることもありますので、注意して観察してください。また、急に元気がなくなったり、食欲が低下する症状も出てきます。

犬の黄疸:症状

犬が黄疸になると、先ほど紹介した見た目の変化だけではなく、体調の変化も現れます。

今まで元気に遊んでいた愛犬が元気を消失したり、ほとんどエサを食べないという症状も起こります。また、黄疸により嘔吐や下痢を起こすこともあります。

黄疸の症状が進めば進むほど、こうした症状は進行します。どんどんと元気がなくなりますので、飼い主でなくてもすぐに気が付くでしょう。

少しでも早めに専門のクリニックで診察を受ける必要がありますので注意してください。

愛犬の黄疸の原因・病気を紹介


では、なぜ犬は黄疸にかかってしまうのでしょうか。その原因を知ることも重要となります。


実は黄疸になってしまう理由は、他の病気により起こることがほとんどです。黄疸の原因、そして黄疸を引き起こす病気について詳しく解説していきます。


この項目では、

  • 犬の黄疸の原因① 溶血性貧血
  • 犬の黄疸の原因② 肝リピドーシス
  • 犬の黄疸の原因③ 胆嚢障害
  • 犬の黄疸の原因④ 胆管肝炎症候群
  • 犬の黄疸の原因⑤ 急性肝炎
  • 犬の黄疸の原因⑥ 慢性肝炎
  • 犬の黄疸の原因⑦ 肝硬変
  • 犬の黄疸の原因⑧ 膵炎
について説明していきます。

犬の黄疸の原因① 溶血性貧血

犬の黄疸の原因として、溶血性貧血の可能性もあります。溶血性貧血は、赤血球が異常減少してしまう病気で、重度の貧血を伴うことが多いです。


さらには血液凝固系の異常も起こることから、全身のショック症状も引き起こす可能性もある危険な病気なのです。


溶血性貧血と同時に黄疸が現れることも珍しくありませんので、もし黄疸が愛犬に見られた場合には、溶血性貧血も同時に疑ってみてください。


いずれにしても専門のクリニックに相談をするべきです。

犬の黄疸の原因② 肝リピドーシス

また、犬の黄疸の原因として肝リピドーシスも疑われます。肝リピドーシスは脂肪肝とも言われており、犬の肝臓に脂肪が多く溜まってしまう病気として知られています。


肝臓に大量の脂肪が蓄積することで、肝臓が機能しなくなります。結果的に黄疸が現れるということになります。


また、犬の場合は食欲不振が長期化することで、この肝リピドーシスが二次的に病気として現れることが多いです。


脂肪肝と聞くと太っている犬のイメージがあるかもしれませんが、比較的スリムな犬でも起こる可能性があります。

犬の黄疸の原因③ 胆嚢障害

胆嚢障害と一口で言ってもさまざまな症状があります。胆嚢障害には、胆のう炎や胆泥症、胆嚢粘液嚢腫や胆石、胆嚢腫瘍などがあります。


比較的起こりやすい胆のう炎は、細菌の感染により起こる病気です。


ほおっておくとどんどんと症状が進行していき、胆泥症や嚢粘液嚢腫、胆石などに発展することもありますので注意が必要です。


こうした胆嚢障害により犬の黄疸が起こりますので、黄疸が疑われた場合は他の病気の症状に注意しておくべきです。

犬の黄疸の原因④ 胆管肝炎症候群

胆管肝炎症候群は、肝臓や胆管に細菌感染してしまうことで起こる病気です。


これはまれに起こる病気ですが、主な原因は便の中の細菌が胆管を逆流して感染してしまいます。


この胆管肝炎症候群が起こると、急に全身の状態が悪化します。急激に愛犬の体長が悪くなり、元気がなくなり、一切動かなくなるということも珍しくありません。


この胆管肝炎症候群は、老犬による症状と思われがちですが、運動量が多い若い犬でも起こりますので注意が必要です。

犬の黄疸の原因⑤ 急性肝炎

犬の黄疸の原因として、急性肝炎の可能性もあります。急性肝炎はウィルスの影響や細菌感染、そして中毒により起こります。


殺虫剤などに含まれているヒ素剤、駆虫剤などで起こることもありますが、人間の場合には鎮痛剤や風邪薬にも含まれているアセトアミノフェンから起こることもあります。


この急性肝炎により黄疸が起こることがありますが、急性肝炎が発祥することは防ぐこともできます。


殺虫剤など、飼い主の不注意により起こることもありますので注意してください。

犬の黄疸の原因⑥ 慢性肝炎

慢性肝炎も発症すると黄疸の症状が現れます。


先ほどの急性肝炎と同じ症状だとイメージする人が多いかもしれませんが、実は慢性肝炎は症状がほとんど出てこないことが大きなポイントです。


多くの場合は犬の健康診断などのときに慢性肝炎を指摘されることが多く、それまではとくに目立った症状が出ないことが多いです。


しかし、徐々に進行していき、数ケ月をかけて体重げ減っていったり神経症状などが現れます。黄疸も時間をかけて発症する傾向にあります。

犬の黄疸の原因⑦ 肝硬変

肝硬変はこのこれ自体が病気の現わしているのではなく、他の原因により肝臓にダメージが加わりその結果、肝臓機能が機能しなくなったことを指す病名です。


肝臓は解毒や代謝などとても重要な役割を担っている臓器のため、機能しなくなると生命に影響が及びます。


肝硬変になると同時に黄疸が起こる可能性が高くなりますが、治療を行うことは可能です。


ただし、肝硬変は完治することはありません。症状を食い止めることしかできませんの注意しましょう。

犬の黄疸の原因⑧ 膵炎

膵炎は犬だけでなく、猫も起こりやすい病気です。膵炎とは酵素がさまざまな原因により膵臓の中で活性化してしまい炎症を起こす病気です。


膵炎が起こる原因は脂身の多いエサを長期間食べさせたことや、肥満、ホルモン系の病気や糖尿病から併発することもあります。


膵炎の症状として腹痛や嘔吐、下痢などがあり、黄疸も起こることがあります。


重症化することもありますが、治療が行える病気のため、異常を感じた場合は早めに専門の医師に相談をしてください。

愛犬の黄疸の検査方法、治療費用を紹介


愛犬が黄疸にかかった場合は、すぐに専門のクリニックに相談をしてください。


しかし、そこで気になるのが、黄疸の検査方法や実際にかかる治療費ではないでしょうか。


黄疸の治療費についてはとくに気になるかもしれませんので、ぜひチェックしてください。


この項目では、

  • 犬の黄疸の検査方法① 血液検査
  • 犬の黄疸の検査方法② 超音波検査
  • 犬の黄疸の検査方法③ 診断手順
  • 犬の黄疸の治療費
について詳しく解説していきます。

黄疸治療を予定している飼い主はとくにチェックしてください。

犬の黄疸の検査方法① 血液検査

犬の黄疸が疑われる場合は、まずは血液検査を行います。黄疸は赤血球が異常に破壊される病気のため、血液検査にて判明することが多いです。

また、血液中のビリルビンが増加して、血清などが黄染する症状も現れるため、血液検査により黄疸だとわかります。

ほとんどの場合で、この血液検査により黄疸だと判明しますので、愛犬の様子がおかしいと感じたときには、すぐに専門のクリニックで診察を受けてください。

早めに治療を行えば完治しやすいです。

犬の黄疸の検査方法② 超音波検査

犬の黄疸の検査には、超音波検査も行われることが多いです。黄疸は肝臓の縦断像で確認しやすいため、超音波検査が行われます。

超音波検査は愛犬の身体にダメージが起こると考えている飼い主もいるかもしれませんが、そのようなことはありませんので、安心して検査を受けてください。

超音波検査も黄疸が判明する確率は高いです。

血液検査と超音波検査とを並行して行われることもありますので、専門の対応に任せるようにしましょう。

犬の黄疸の検査方法③ 診断手順

まずは先ほどの血液検査にて貧血が起こっているかを確認します。重度の貧血が起こっている場合は、黄疸の可能性が疑われます。


ただ、このときには貧血の症状が確認できなかった場合は、肝性または閉塞性が疑われることになります。


また、軽度の黄疸が目視で確認できた場合でも、肝性や閉塞性ではないと判断された場合は、黄疸ではなく他の病気を想定することもあります。


いずれにしても黄疸の判断はかなり慎重に行われますので安心してください。

犬の黄疸の治療費

犬の黄疸が確認された場合は、どのくらいの治療費を想定しておくべきでしょうか。まず、先ほどの診察料と注射などで5,000円程度が必要になります。

また、愛犬用の内服薬は2週間で5,000円から10,000円程度を考えておきましょう。

もし、入院が必要になった場合は1日あたり20,000円から30,000円を目安としてください。入院の場合には、少なくとも1週間の入院が必要となります。

いずれにしてもこれは小型犬の想定のため、専門のクリニックで確認をすることをおすすめします。

まとめ:愛犬の黄疸は早めの対応が大事

ここまで、愛犬の黄疸の症状や、黄疸になる原因等について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?


この記事では、

  • 犬の黄疸はしろ目や口腔、陰茎や膣粘膜などでチェックできる
  • 黄疸により嘔吐や下痢の症状も同時に現れる
  • 黄疸は溶血性貧血、急性肝炎、肝硬変などの病気から起こることがある
  • 黄疸の治療費は入院時は1日2万円
以上の内容を詳しく解説してきました。

黄疸は人間の場合は見た目にすぐにわかりますが、犬の場合はわかりにくいこともあります。少しで愛犬に異変を感じた場合は、迷うことなく医師に相談をしてください。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!