愛犬にとって肉球は体を支えたり体温調節をしたりととても大切な役割を担っています。毎日地面と触れる肉球ですが、怪我や病気など様々なトラブルを抱えやすいです。今回のMOFFME記事では、愛犬の肉球がザラザラしている理由など肉球に関して解説します。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬の肉球について解説!役割・肉球トラブル・ケア方法など
犬の肉球ってとっても可愛くて、ついつい触りたくなりませんか?
ぷにぷにして柔らかくて、気持ちいいですよね。
そんな肉球はただついているだけでなくちゃんとした役割があるんです。
今回MOFFMEでは愛犬の肉球について
- 愛犬の肉球がザラザラしている理由とは?構造も紹介
- 肉球の役割って何?3つご紹介
- 肉球のトラブル4つについて
- 肉球のケア方法について
愛犬の肉球がザラザラしている理由や肉球の構造を紹介
肉球について何も知らない人も多いかと思いますので、まずは犬の肉球について
- 基本構成や色、構造
- ザラザラしている理由
愛犬の肉球の基本構成や色、構造とは?
それでは肉球の基本構成や色、構造についてをそれぞれに分けて説明します。
基本構成
- 掌球₍しょうきゅう)/足底球₍そくていきゅう):前足や後足の真ん中にある大きな肉球
- 指球₍しきゅう)/趾球₍しきゅう):前足の爪5つと後足4つの下にある小さな肉球
- 手根球₍しゅこんきゅう):前足の足首あたりにある小さな肉球
愛犬の肉球がザラザラしている理由は?
子犬のころから肉球をよく触っている飼い主は感じていると思いますが、肉球は成長するにつれてザラザラ感が増します。
肉球のザラザラは、小さい円錐状の突起物が集合することによって生まれています。そのため肉球は「つるつる」ではなく「ザラザラ」とした触り心地です。
このザラザラとした突起物のおかげで、犬は走りまわっても急に止まれます。つまりは人間の使う靴でいうスパイクの役割を果たしています。逆につるつるだと滑ってしまって止まれませんよね。
雪が降る地域にお住いの方はよくわかると思うのですが、犬は雪の上を歩いても滑りません。肉球にこのザラザラの突起物があるからこそ滑らずスムーズに雪の上を歩いたり走ったりができるのです。
つまりつるつるしているよりも、ザラザラしている方が愛犬にとっては安全の印ということですね。
因みに高齢になると長く使っている肉球がすり減ってしまい、ザラザラ感が少なくなり若い頃よりつるつる気味になってしまいます。
つまり、子犬や高齢の犬は肉球のザラザラが少なく滑りやすいので注意しなければなりません。
愛犬の肉球の役割を紹介!
肉球についての基礎知識を紹介しましたが、ここからは肉球が愛犬にどのような役割を担っているのかについて説明していこうと思います。
肉球の役割は大きく分けて以下の3つです。
- 体温調節
- クッション機能
- 地面から熱を守る
肉球の役割① 体温調節
人間は体全体に汗をかきますが、犬は汗をかかない動物だと思っている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
実は肉球から汗を出すことで犬は体温調整を行うことができます。
一般的に犬の体温調整と言えばパンティング₍口を開けてハアハアと呼吸すること)をイメージする方が多いでしょう。
基本的に人間のように犬には全身に汗腺がありません。そのため、パンティングすることで体温調整を行っています。
体温調整の大部分がこのパンティングだと言われていますが、それでも体温調整が追い付かない時には肉球から汗を出すことによって体温調整を行っていると考えられています。
どちらにしても犬は体温調整が苦手な動物ですので、特に暑さには注意してあげましょう。
肉球の役割② クッション機能
先ほど構造のところでもお話したように、脂肪や繊維組織で作られている肉球は衝撃を抑えるクッション機能があります。
毛などでおおわれていればクッション性は増すかもしれませんが、それでは歩きづらいですよね。
しかし、衝撃を抑えるクッション性がなければ、走ったり飛び降りた時に足に直接体重がかかり大きな衝撃になります。それは犬の関節や骨にとても負担になることでしょう。
さらに地面は私たちでも素足で歩くとごつごつして痛いところがあります。荒い砂があるところは特に痛いですよね。それは愛犬にとっても同じことで、もし肉球が薄ければ歩くたびに足が痛いのではないでしょうか。
そんな強い衝撃や、地面から肉球は愛犬を守ってくれます。
ぷにぷにした柔らかい肉球にはこんなに大切な役割があります。
肉球の役割③ 地面から熱を守る
私たちが手や足で地面を触って熱いと感じるように、犬も歩けば熱さを感じます。
ただ、私たちのように犬は靴を履きませんので、地面がどんなに熱くても避けることはできません。
犬の肉球は分厚い角質に覆われており、この角質が地面の熱から足を守っています。
あまりに熱いところではやけどを起こしてしまうため注意が必要ですが、少々の熱さではやけどを起こさないような構造になっています。
因みに、外で飼われている犬や普段から散歩に行き外に行くことが多い犬は、室内で飼われている犬よりも肉球の厚みが増しますので、熱さに若干強くなります。
寒さについても同様のことが言えます。寒さにもこの角質が肉球を保護してくれるのですが雪国で暮らす犬は肉球の間から毛が生えることで寒さから守る役割も持っています。
よくある愛犬の肉球トラブルについて紹介!
色々な役割を持っている肉球ですが、もちろんトラブルも発生します。
代表的なトラブルは以下の通りです。
- 火傷
- 指間炎
- 腫瘍
- 犬ジステンバー
肉球トラブル① 火傷
肉球の役割でお話しましたが、いくら肉球が角質に守られており熱さに強いとは言え、路面の状態を考えずに散歩すると肉球が火傷をしてしまいます。
特に夏の時期はアスファルトや砂浜はとても熱くなっています。夏のアスファルトは60度近くなるという実測記録もあるほどです。
そんな熱いところを歩けば、いくら私たちより厚い角質で守られていても火傷を起こします。
火傷の症状は「足をいつもより舐める」「歩く時に痛がる」「肉球の皮膚が剥がれる」などが挙げられます。
火傷は人間と同じで軽傷であれば冷やすことで対処できますが、明らかにいつもと肉球の状態が違っており、赤くなっていたり水ぶくれができるなどがあれば悪化している可能性が高いため、動物病院を受診しましょう。
肉球トラブル② 指間炎
指間炎は肉球事態に起きるトラブルではありませんが、肉球と肉球の間に起こるトラブルです。
元々アトピーなどの皮膚疾患がある愛犬はもちろんですが、散歩をしている間にケガをしたり、火傷を起こしそこから指間炎を起こしていることがあります。
愛犬がいつもより肉球を舐めたり気にしている様子が見られれば、指間炎を疑って肉球を観察してみて下さい。
症状は赤くなったり腫れたりします。皮膚炎を気にして舐めると、指の間が濡れているままになってしまい菌が繁殖し、指間炎の悪化にも繋がります。
普段から足を濡れたままにせず、清潔にしたうえで乾燥をしっかりさせます。
指間炎は悪化すると化膿しますので、炎症が起きているような症状が見られたら早めに動物病院へ行くようにしましょう。
肉球トラブル③ 腫瘍
肉球を触ると、足指の間や肉球にしこりがある、腫れがある、出血しているなどの場合は腫瘍を疑って下さい。
腫瘍には2つの原因があると言われています。
- 皮膚炎
- 外傷
肉球トラブル④ 犬ジステンバー
犬ジステンバーと言う病気を聞いたことがありますか?これは生死にかかわる病気の一つで、感染すると2週間~数か月で死んでしまう可能性のある恐ろしい病気です。
予防する方法としては予防接種が有効ですが、特に気を付けなければいけない時期は子犬の頃です。お母さんからの免疫がなくなった頃が罹りやすいと言われています。
症状としては、肉球や鼻が硬さに変化が出現し、風邪に似た症状₍発熱、くしゃみなど)や消化器症状₍嘔吐、下痢)などがあります。
その中でも一番の特徴としては肉球や鼻の角化と言われています。つまり、肉球の硬さに注目しましょう。
他のトラブルと違い、接触感染や空気感染を起こすので予防接種での予防がカギとなります。
感染してしまえば薬はなく対処療法になります。
肉球に起こるトラブルの中で一番怖い病気と言えます。
愛犬の肉球ケア方法を紹介
愛犬の肉球ですが、ケアをしてあげることで病気の予防や早期発見につながります。
ここからは
- 肉球のマッサージ方法
- ケアのポイントについて
肉球のマッサージ方法
肉球のマッサージに必要な手順は
- 温かいタオルで足の裏をきれいにする
- 肉球クリームを付ける
肉球ケアのポイント
クリームを塗って保湿するだけでなく、肉球ケアは他にもあります。
- 散歩するときは地面が熱くなっていないか確認
- トラブルがないか確認
まとめ:肉球は怪我や病気が起こりやすい場所
今回は犬の肉球について
- 肉球の構造と、肉球がザラザラしているのには理由があることの説明
- 肉球には、体温調整やクッション機能、地面の熱から守るという役割がある。
- 肉球のトラブルについて、火傷や指間炎、腫瘍、犬ジステンバーを症状や予防方法などを説明
- 肉球のケア方法について、保湿をしカサカサからザラザラな肉球を守る方法、マッサージ以外のケア方法について説明