内容をまとめると
- 塩分量の多さと大豆を使用しているので猫に醤油を与えてはいけない
- 大豆アレルギーや慢性腎不全持ちの場合は死んでしまうことも
- 醤油を使った加工食品にも注意が必要
- 誤って醤油を与えてしまった場合はすぐに動物病院へ行くことがおすすめ
- 猫の治療費用は全額自己負担になるため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ
私たち人間でも醤油を摂りすぎると体に悪いと言われる醤油ですが、もちろん猫にとっても危険な食べ物です。万が一、愛猫が醤油を舐めた・飲んでしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。今回の記事では、愛猫に醤油がNGな理由・舐めた際の対処法など紹介していきます。
この記事の目次
目次を閉じる愛猫が醤油を舐めても大丈夫?危険な理由や舐めた際の対処法
- 猫が醤油を舐めてはダメな理由
- 猫が醤油を誤飲した際の対処法
- 猫の醤油の誤飲を予防する方法
私たち人間の場合は、醤油の過剰摂取による塩分過多などの問題がよく話題になりますが、猫にとっても生命の危機につながりかねないのです。
本記事では万が一、猫が醤油を摂取してしまった際の対処法についても詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
愛猫が醤油を食べるのが危険な理由を紹介
減塩が推奨されるようになってからしばらくがたちますよね。
愛猫にとって醤油が危険な理由
大豆アレルギーや慢性腎不全を患う猫は死ぬ可能性もある
醤油の主原料のひとつは大豆ですし、前述のとおり塩分量の多い食材ですので、大豆アレルギーや慢性腎不全を患う猫は、特に注意が必要です。
もともと大豆アレルギーの子はもちろん、後天性でアレルギーになっている可能性も視野に入れ、目を離したすきに猫が醤油をなめてしまった場合は、体調に変化がないか観察するようにしましょう。
また、ナトリウムの排出を行う腎臓にも高負荷がかかることが予想されるため、慢性腎不全を患っていて腎臓の働きが弱っている子や、腎臓病にかかりやすいといわれているシニアは避けた方が無難です。
身近な食材なのでつい忘れがちですが、猫にとって醤油はアレルギー反応や症状の悪化を引きおこす可能性もある食品。
最悪死ぬこともありえます。
猫にとって醤油の致死量
「具体的に気をつけるべき量はどのくらいなの?」と疑問に思われる方も多いかと思います。
実は、猫が醤油を摂った際の致死量はハッキリしていません。
ですが、体重5kgの猫の1日の塩分摂取量の目安は0.33gと言われていますので、醤油を約2.1~2.3gなめたら1日の摂取目安量をこえる計算です。
子猫や小型猫など、小さなネコちゃんにとってはさらに負担が大きいと予想されますし、慢性腎不全などの病気や大豆アレルギーを患っている子には少量でも危険が伴います。
飼い主さんが醤油を使用した際にはねたしずくをなめてしまった程度ならおそらく問題はないでしょうが、過剰摂取や常飲は間違いなく体に悪いため、避けたほうがよいでしょう。
愛猫が醤油を舐めた後の対処法を紹介
飼い主さんがふだんからどれだけ気をつけていても、ふと目を離した瞬間にネコちゃんが醤油を摂取してしまうこともありえるでしょう。
そんなときに「どうしよう」とあわてて対処が遅れてしまったら一大事。
本項では、猫が醤油を飲んでしまったときも大丈夫なように、下記2つの対処法をお伝えしていきます。
- 新鮮な水を与える
- 醤油を多く口にした場合は動物病院へ
簡単ですが、確実な方法です。
万が一の場合もあわてずに対処できるよう、ここで予習していってくださいね。
舐めた後の対処法① 新鮮な水を与える
舐めた後の対処法② 醤油を多く口にした場合は動物病院へ
環境省のガイドラインに記載されている猫の塩分摂取量の目安や、醤油の塩分相当量をもとに考えると、約2.1~2.3gの醤油で1日の摂取目安量をこえるはずと前述しました。
醤油は小さじ1杯で約6gなので、人間が料理1品に使う程度の量で、猫が1日に必要とする塩分摂取量の約3倍になります。
あっという間に飲んでしまえる量だと思いませんか?
最悪、高ナトリウム血症(食塩中毒)が起こる可能性もあります。
主な症状は下痢、嘔吐、発作、食欲低下、水の大量摂取など。
疑わしい様子があるときや猫が醤油を大量に口にしてしまったときは、できるだけ早く動物病院で診療を受けましょう。
中毒治療は時間との勝負ですので、自己判断せず、獣医師の指示に従って治療を進めることが大切です。
愛猫が醤油を舐めないようにするための予防法を紹介
ここまで、醤油を大量摂取することによる危険性と、飲んでしまった場合の対処法についてお話してきました。
- 愛猫の手が届く所に醤油を置かない
- 普段から人の食べ物は与えないようにする
の2点にわけてご紹介していきます。
おうちで塩分過剰摂取対策をとりいれる際に、よろしければ参考にしてみてくださいね。
予防法① 愛猫の手が届く所に醤油を置かない
猫は身体能力が高く、キッチンのシンクや机の上程度の高さなら簡単に飛びのることができるので、蓋が開いたままになっている醤油の入れ物や小皿につがれた醤油などがあったら、好奇心で醤油を口にしてしまう可能性は高いです。
実際、猫が醤油を誤飲するケースのほとんどは、醤油の出しっぱなしが原因。
これを防ぐためには、ネコちゃんの手が届く場所に醤油を置かないことが大切です。
実物がなければ、目を離したすきに舐めてしまった、誤飲してしまったという事態は防げます。
醤油を使ったらすぐに片づけるか、そばを離れないようにする。
あるいは、料理・食事中だけ猫をケージに入れておくか、別の部屋に隔離しておく習慣をつくると良いでしょう。
予防法② 普段から人の食べ物は与えないようにする
ネコちゃんの手が届く場所に醤油を置かないようにする以外にも、普段から人間の食べ物を与えないようにすることも有効です。
ちょくちょく飼い主さんのご相伴にあずかっているネコちゃんの脳内では、「人間が食べていた」イコール「自分が食べても良いもの」という認識づけがされます。
そうすると心理的ハードルが低くなってしまい、貰わなくても勝手に食べてしまうようになりやすいんですね。
醤油に含まれる塩分だけでなく、人間用の食事は猫の餌やおやつと比べて、食品添加物や防腐剤も多くなっています。
食べる習慣がなければ人の食べ物への興味も薄くなりますので、無用な成分の過剰摂取を防ぐためにも、ネコちゃんには猫用の食品だけをあげるようにしましょう。
補足:醤油を使ったお煎餅・大根おろし・佃煮などの加工品もダメ
醤油を使った加工品には、お煎餅・大根おろし・佃煮といったものがありますよね。
まとめ:醤油の成分は塩分過多のリスクがあるため与えない
猫にとって醤油の成分は塩分過多のリスクがあります。
1~2滴程度なら、食べた直後は問題ないかもしれません。
しかし、常飲常食は慢性腎不全や心臓病などを発症する可能性が高く、大量摂取は中毒症状で死に至ることもあります。
猫が醤油を誤飲することがないように対策することが大切です。
具体的には猫の行動範囲に醤油を放置しないこと、人の食べ物を食べる癖をつけさせないことの2点。
対策をすりぬけて猫が醤油を飲んでしまったときは水をたくさん飲ませて排泄を促し、必要なら獣医さんの指示を仰ぎましょう。
ネコちゃんの明るい未来を守るためにも、飼い主さんが予防と対処を万全にしておきましょうね。
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