ある日、飼い主さんが愛犬の皮膚上に黒いシミを発見したらとても心配になりますよね。このような黒いシミは必ずしも危険なものではありません。今回のMOFFME記事では、愛犬の皮膚にできた黒いシミの原因や対処法、悪性か良性かを見分ける方法などを紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬の皮膚に黒いシミができた?原因や良性悪性の見分け方など
愛犬の皮膚に黒いシミができた場合は、皮膚病かもと心配しますよね。
皮膚にできる黒いシミが、必ずしも病気とは限りません。冷静に観察することが大切です。
しかし、シミの成長スピードが早い場合は、病気の可能性もあるので、注意が必要になります。
今回のMOFFMEでは、愛犬の皮膚に黒いシミができる原因や良性と悪性の見分け方、対処方法をくわしく解説します。
今回の項目、
- 愛犬の皮膚に黒いシミができた際に考えられる原因
- 愛犬の皮膚の黒いシミが『悪性』か『良性』かを見分ける方法は?
- 愛犬の皮膚に黒いシミを発見した際の対処法を紹介
ぜひ、最後までご覧ください。
愛犬の皮膚に黒いシミができた際に考えられる原因
犬の皮膚に黒いシミができるのは、必ずしも病気とは限りません。
シミができる原因を理解し、 病気で治療が必要であれば、早めに動物病院を受診しましょう。
この項目では、シミの原因
- 病気以外の場合
- 内分泌疾患
- アレルギーや皮膚炎
- 腫瘍性疾患
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シミの原因① 病気以外の場合
病気以外で、犬の皮膚に黒いシミができる理由には、3つあります。
- 紫外線や物理的な刺激を長期的に受けている
- 生まれつきの皮膚の状態でシミができやすい
- 加齢
犬のシミが黒くなる理由には、すべて紫外線が関係しています。
紫外線を浴びることにより、肌にダメージが溜まり、皮膚細胞の再生能力が弱くなり 、結果、メラニンを体の外に排出する働きも低くなり、シミができやすくなります。
生まれつきの皮膚の状態でシミができやすい場合も、紫外線の影響で、さらにシミができやすくなります。
加齢でできるシミは、老人性色素斑とも言います。これも、長期間の紫外線の影響で、皮膚の再生周期が遅くなったことが原因で、老化現象のひとつです。
犬の黒いシミが出来る理由には、人とほとんど違いがありません。
シミの原因② 内分泌疾患
内分泌疾患は、ホルモンを作る内分泌腺の臓器に起こる病気で、ホルモン異常により、皮膚に黒いシミができます。
内分泌疾患で代表的なものは、甲状腺機能低下症やクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)などです。
甲状腺機能低下症は、甲状腺が低下する病気で、元気がなく、顔つきもぼんやりし、体重増加などのさまざまな症状があらわれます。
クッシング症候群は、コルチゾールというホルモンが過剰に分泌される病気です。
多飲多尿や足腰が弱くなる、脱毛、皮膚の黒ずみ、お腹が膨れてくるなど、さまざまな症状があらわれます。
どちらの病気も、皮膚が乾燥し、毛が薄くなり、抜けたりし、皮膚に黒いシミができます。
そのため、皮膚の状態にも大きく影響がでるだけではなく、全身にさまざまな症状が起こること多いです。
シミの原因③ アレルギーや皮膚炎
アレルギーや皮膚炎には、犬のアトピー性皮膚炎、ダニや花粉などのアレルゲンが原因で起こります。
皮膚の炎症により、強いかゆみで、体をかいたり、舐めたりし、皮膚が傷つき、ただれることもあります。
そのため、厚くて硬い皮膚になり、色素沈着が起こります。
人の皮膚も、かきすぎると皮膚が黒くなるのと同じです。
他にも、犬の脱毛症があります。脱毛症は、頭や四肢以外の体の毛が抜ける病気です。脱毛症の原因は不明ですが、かゆみはなく、毛や皮膚が乾燥し、左右対称に毛が抜けていきます。
犬の皮膚炎を繰り返すと、黒ずみや黒いシミがあらわれ、その場合は、治療が必要です。
愛犬のかゆみを軽減させるためにも、動物病院を受診しましょう。
シミの原因④ 腫瘍性疾患
腫瘍性疾患と聞くと、重篤な病気ではないかと不安になるかもしれません。しかし、腫瘍には、良性と悪性があります。
良性と悪性では、呼び名が違い、良性はメラノサイトーマと言い、悪性はメラノーマと言います。
悪性の場合は、転移や命の危険につながる可能性が考えられるのです。
多く発生するのが、口腔内メラノーマ(口腔内悪性腫瘍)。歯肉に発生することが多く、口唇、頬粘膜、稀に舌にも発生します。
他には爪に発生する可能性があり、口内と同じく悪性の性質を持つことが多いです。
皮膚や目にも発生しますが、良性が多いといわれています。皮膚や目に、黒色のしこりができるので、飼い主も気づきやすいでしょう。
しかし、見た目で良性か悪性かの区別はつきません。
発見したら、早めに動物病院を受診しましょう。
愛犬の皮膚の黒いシミが『悪性』か『良性』かを見分ける方法は?
愛犬の皮膚は被毛に隠れているので、変化に気づきにくいですよね。
愛犬が頻繁に、同じ場所をかいていたり、脱毛などをしたりすることで、はじめて気がつく場合もあります。
その時に、皮膚に黒いシミを見つけると、不安になるのではないでしょうか。
黒いシミには、必ずしも悪性とは限りません。良性の場合もあります。
この項目では、皮膚の黒いシミが、悪性か良性かを見分ける方法を解説します。
- 炎症が原因の場合
- 黒いシミの成長スピードが早い場合
見分け方① 炎症が原因の場合
愛犬の皮膚が炎症すると見られる症状は、
- 脱毛が早くなる
- かさぶたやフケが多くなる
- 皮膚や毛が脂ぎってくる
- かゆがる仕草が多くなる
- 発疹がでる など。
皮膚の炎症により、かゆみや赤み、発疹などがあらわれます。 かゆいからかき、舐め、噛む、地面に体をこするなどの行動をとります。
かくことにより、脱毛や皮膚が厚くなり、色素沈着が起こり、黒いシミになります。
犬の皮膚が炎症を起こす原因には、アトピー性皮膚炎や何らかのアレルギー、膿皮症、疥癬など、さまざまな原因が考えられます。
愛犬にかゆがる素振りがあれば、何らかの理由で皮膚が炎症しているかも知れません。
早めに動物病院を受診しましょう。
見分け方② 黒いシミの成長スピードが早い場合
黒いシミの成長スピードが早い場合は、腫瘍性のシミの可能性が高く、悪性の場合が多いでしょう。
悪性の場合は、黒いシミに限らず、成長スピードが早いことが特徴です。
皮膚にできる悪性の黒いシミは、ほくろのようなものが多く、発見して場合は、定期的に大きさを確認しましょう。
大きさの基準となるものを黒いシミの横に置き、比較するとわかりやすいです。比較するものとして、定規を使用するとわかりやすくて良いです。
気になる黒いシミを発見したら、動物病院を受診しましょう。
その時に、黒いシミを発見してからの情報として、シミの大きさを確認したときの様子を写真に撮り、獣医師に見てもらうと、診察がスムーズになることがあります。
愛犬の皮膚に黒いシミを発見した際の対処法を紹介
愛犬の皮膚に黒のシミを見つけたら、何か悪い病気ではないかと心配になるのではないでしょうか。
黒いシミを発見したときに、どのように対応するべきか覚えておくと、動物病院に受診した際も、スムーズに診察できます。
この項目では、愛犬の皮膚に黒いシミを発見した際の対処法を紹介。
- まずは黒いシミを冷静に観察する
- 気になることや病気である可能性が高い場合は動物病院へ
まずは黒いシミを冷静に観察する
愛犬の皮膚に黒いシミを発見したら、動物病院を受診して、皮膚組織検査をしてもらうことが最善です。
しかし、すぐに病院に行けないときなどは、 まずは冷静に観察しましょう。
観察する項目は、
- どの場所にシミがあるか
- シミ周辺に同じようなシミはあるか
- シミの厚みや立体的な特徴があるか
- 大きくなるスピード
- 黒いシミの場所を愛犬は気にしているか
その際、黒いシミに定規をあて、写真を撮ることをおすすめします。
定規をあてることにより、シミの大きさがわかりやすくなるからです。また、写真を撮ることにより、どのように大きさが変化したか確認することが出来ます。
シミの観察でシミに定規をあて、写真を撮るなんて、面倒かも知れません。しかし、飼い主が普段の情報をわかりやすく写真を持参して受診すると、獣医師の診断に大きく役立ちます。
気になることや病気である可能性が高い場合は動物病院へ
愛犬にできた黒いシミや気になることがあれば、重篤な病気の可能性もありますので、動物病院に受診することがよいでしょう。
黒いシミだからと言って、必ずしも病気とは限りません。
しかし、愛犬が黒いシミを気にしていたら、病気の可能性もあります。
黒いシミを見つけたら冷静に観察し、普段と様子が違う場合や気になりことがある場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
飼い主も、病気でなければ安心できますし、病気の場合は早期発見につながり治療も早くできます。
まとめ:愛犬の皮膚にできた黒いシミは基本的に無害の可能性が高い
今回は、愛犬の皮膚にできた黒いシミについて、くわしく解説しました。
いかがでしたでしょうか。
今回の項目
- 愛犬の皮膚に黒いシミができた際に考えられる原因
- 愛犬の皮膚の黒いシミが『悪性』か『良性』かを見分ける方法
- 愛犬の皮膚に黒いシミを発見した際の対処法を紹介
愛犬の皮膚に黒いシミを発見しても、無害の可能性もありますので、冷静に観察しましょう。
気になることやシミの成長スピードが早い時は、動物病院を受診することをおすすめします。
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