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犬のマイボーム腺腫はシニア犬でよく見られる眼瞼腫瘍の一つです。マイボーム腺腫は良性であることが大半で、放置しても大丈夫か迷う飼い主さんもいるかと思います。今回のMOFFME記事では、犬のマイボーム腺腫について原因・症状・良性の際は放置可能かなどを解説します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬のマイボーム腺腫は放置してはダメ!目の影響や対処法など

犬のマイボーム腺腫とは眼瞼(がんけん)にできるイボ状のデキモノ(ものもらい)です。これは人間の中に数多くある器官にある皮脂腺が閉塞することでできてしまうイボのことです。除去するには手術が必要になってしまいます。

手術をすることは愛犬にとっても負担となってしまいます。また目の病気から、違う病気になってしまう可能性もあるので放置してはいけません。飼い主さんは注意が必要と言えるでしょう。

それでは今回MOFFMEでは以下のことについてご紹介していきます。


犬のマイボーム腺腫って一体なに?目の影響や対処法ついて

  • 犬のマイボーム腺腫の症状や原因とは
  • 犬のマイボーム腺腫の治療法・治療費用、予後について
  • 犬のマイボーム腺腫の予防法や良性の場合について

是非最後までご覧ください! 

犬のマイボーム腺腫の症状や原因を紹介


愛犬の目に突然デキモノができると考えるだけで怖いですよね?ですがマイボーム腺腫は被毛が長いか短いかによって多少違いますが、どの種類の犬でもできてしまう可能性は十分あります

マイボーム腺腫の症状として赤いデキモノが徐々に大きくなります。これはマイボーム腺という皮脂腺が閉塞していることから発症します。ですがデキモノができるのは腺腫だけではなく、炎症することでもできてしまう場合もあります。

できるだけ愛犬の目を清潔にし、細菌の繁殖を防ぐようにしましょう。それではマイボーム腺腫の症状や原因をご紹介しますので、是非ご参考にして下さい。


犬のマイボーム腺腫の症状や原因とは

  • 犬のマイボーム腺腫とは
  • 犬のマイボーム腺腫の症状
  • 犬のマイボーム腺腫の原因

犬のマイボーム腺腫とは

眼瞼(がんけん=まぶた)の縁にマイボーム腺というのがあります。マイボーム腺とは瞼の皮脂腺であり、涙液の油成分を分泌することで目が乾かないように涙液の蒸発を防ぐ役割をしています。


シニア犬などがよく起こりがちですが、マイボーム腺が閉塞して腫瘍化したものをマイボーム腺腫と言い、眼瞼の内側や外側にイボ状のものができます。マイボーム腺腫自体は痛みはなく、かゆみだけがあります。


かゆくて掻いてしまうため、眼球が傷付いてしまうことで結膜炎などが併発してしまいます。小さいながらもイボ状のものができてしまって、不安になる飼い主さんも多くいるとは思います。


基本的には良性のものが多いですが、もし愛犬にマイボーム腺腫が見られた場合は放置せずにまずは動物病院の獣医師に診てもらうといいでしょう。

犬のマイボーム腺腫の症状

マイボーム腺腫によりできたイボ状のもの自体は痛みはないですが、赤く膨れ上がります。小さい内はそこまで気になりませんが、大きくなると目を開けづらそうにしたり、目やになども多く見られたりします。


マイボーム腺腫はまぶたのどちらに出るかはわかりません。まぶたの外側ならそこまで犬も気にならないかもしれませんが、内側にできると異物感やかゆみによって気にしてしまって掻くようになってしまいます。


掻く際に手足の爪や、何か物や床に擦り付けることで眼球を傷付け、結膜炎・角膜炎といった二次災害に発展してしまいます


またマイボーム腺腫が大きくなると腫瘍が自壊し、出血を伴うことになります。またそこから感染症を引き起こす場合もあります。

犬のマイボーム腺腫の原因

マイボーム腺腫の原因はマイボーム腺の働きの涙液による眼球の保護ですが閉塞してしまい、上手く機能しないことから起きる症状になります。マイボーム腺腫のイボ状のものはマイボーム腺の閉塞だけではなく炎症でもイボ状のものができます。


・麦粒腫(ばくりゅうしゅ)

マイボーム腺に細菌が感染して急性炎症を起こした状態です。人間で言う「ものもらい」です。内服薬や点眼薬で治療可能。


・霰粒腫(さんりゅうしゅ)

マイボーム腺が詰まっている状態で慢性的に炎症が起きている状態です。内服薬や点眼薬で治療可能。詰まりが解消されれば自然に小さく場合もあり、または外科手術が必要の場合もある


以上の炎症でもイボができますが、素人目では炎症なのか詰まっているのかの判断は難しいです。「こんなことだけで」や「小さいから大丈夫」と決めつけて放置はせずに、確認できた段階で獣医師の診察を受けるようにしましょう。放置してしまうとさらにひどくなる場合があります。

犬のマイボーム腺腫の治療法・治療費用、予後について解説


マイボーム腺腫を除去するには切除しかありません。切除するにはあなたの愛犬次第ですが麻酔が必ず必要になります。部分麻酔であればまだ負担は少ないほうですが、全身麻酔となると負担は増えてしまいます。

また費用も保険に入っている子であれば保険で一部負担がありますが、入っていない子の場合は高額な医療費が掛かってきてしまいます。できるだけ早期発見、早期手術をできれば愛犬の身体の負担も、医療費の負担も少なく済む場合があります

是非ご参考にして愛犬のことをよく見てあげると良いでしょう。


犬のマイボーム腺腫の治療法・治療費用、予後について

  • 犬のマイボーム腺腫の治療法・治療費用
  • 犬のマイボーム腺腫の予後
  • 犬のマイボーム腺腫の予防法や良性の場合について解説

犬のマイボーム腺腫の治療法・治療費用

マイボーム腺腫は麦粒腫や霰粒腫のように内服薬や点眼薬で治るようなものではありません。


マイボーム腺の閉塞による腫瘍は犬さえ気にならなくて、肥大化していかなければ獣医師の指示により現状維持ということも視野に入れますが、大きくなってきた場合は外科的に切除する必要があります。


切除手術は切開かレーザーで行います。この時に中には点眼麻酔だけということもありますが、暴れる危険性がありそうな場合は全身麻酔で切除手術を行います。


全身麻酔は身体の負担が重いため、シニア犬で体力に不安がある子の場合は切除手術ができない場合もあるかもしれません。手術費用は病院にもよりますが一般的に5万~15万円が相場と言われています。

犬のマイボーム腺腫の予後

マイボーム腺腫の切除手術は、小さければ小さいほど手術内容は単純なものですが、大きさが伴ってくると形成手術になってくるため複雑になっていきます。なるべく早期に獣医師の判断を仰ぐようにしましょう。


またマイボーム腺腫の切除手術は比較的簡単ですがこの手の腫瘍は、犬にとって発症しやすい腫瘍の一つです。ですがマイボーム腺腫は基本的には良性の腫瘍のものが多いので、腫瘍ができたからと言って命に関わることはほとんどないでしょう。


また、マイボーム腺腫は良性なものがほとんどだということで、切除したあとの感染症などが起きなければ予後が良好だと言えるでしょう


しかしマイボーム腺腫は再発する可能性も高いため、気にして様子を見てあげるといいでしょう。

犬のマイボーム腺腫の予防法や良性の場合について解説


マイボーム腺腫を除去するためには切除手術をするしかありません。切除手術をするには愛犬の身体の負担と、医療費の負担が大きいとこれまでご紹介してきました。そのためできることなら腺腫が出てしまう前に予防できるのが一番です。

予防なので発症してから予防措置をしても現状維持程度にすぎません。時間がない飼い主さんは多少面倒なことかもしれませんが、できるだけ健康なうちに愛犬のためだと思って予防措置してあげると良いでしょう。

それではマイボーム腺腫の予防方法や良性の場合についてご紹介します。是非ご参考にしてみて下さい。  


犬のマイボーム腺腫の予防法や良性の場合について

  • 犬のマイボーム腺腫の予防法
  • 犬のマイボーム腺腫は良性でも放置するのは危険

犬のマイボーム腺腫の予防法

マイボーム腺腫はマイボーム腺が油分により閉塞してしまってできてしまう腫瘍です。したがっていかにして油分により閉塞を防ぐことができるかが重要です。


簡単な予防法として、目を温めるという方法があります。人間でもホットマスクなどで血流の悪さを解消して目の疲れが取れるように、犬にもホットマスクをして目を温めるのが有効です


ペットショップに行けば、犬用のホットマスクを購入することもできますし、ご家庭にあるタオルを少し濡らした状態で電子レンジで温めて使用することもできます。愛犬に施す時に熱すぎないように、触って温度を確かめるなどして十分注意するようにして下さい。


最初は嫌がるかもしれません。もしこの方法を試す場合はおやつをあげながら短時間から始めるのが良いでしょう

犬のマイボーム腺腫は良性でも放置するのは危険!

これまでマイボーム腺腫は良性なものがほとんどだとご紹介してきました。しかしいくら良性だからといって放置するのはあまりおすすめしません。


眼瞼のところにあれば犬にとって異物により視界が妨げられている状態です。ストレスの原因にもなりますし、気になって掻いてしまうことで細菌の感染症にも繋がります。


さらに眼瞼の内側にある場合は常に眼球に異物が当たっている状態です。その結果、角膜を傷付けることで白濁したり視力の低下に繋がる可能性もあります


また始めはニキビのような小さなものだったとしても、次第に皮脂がさらに溜まっていき大きくなっていきます。イボもマイボーム腺炎と違ってマイボーム腺腫は自然には治ることがなく、除去するには切除しかありません

まとめ:犬のマイボーム腺腫は放置せずに早期の治療が大事

いかがだったでしょうか?これまでの内容をまとめますと

犬のマイボーム腺腫って一体なに?目の影響や対処法ついて
  • マイボーム腺腫はイボ状のもので皮脂腺が閉塞することで発症する
  • マイボーム腺炎と違ってマイボーム腺腫の治療方法は切除しかない
  • マイボーム腺腫の放置は危険。予防法は目を温めるのが有効

犬も年を取ってくれば人間同様色々なところに異常が出てきます。ですがマイボーム腺腫は予防方法はありますので、是非愛犬のためにも試してみてはいかがでしょうか?


また可能な限り早期発見の早期切除が望ましいです。まずは飼い主さんが異物を発見した時に、様子をみるのではなく、すぐに獣医師による判断を仰ぐことが重要と言えるでしょう。


またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!