植物の中には猫にとってとても危険なものもあります。身近な植物の一つが母の日に送られるカーネーションです。今回のMOFFME記事では、猫にとってカーネーションが危険な理由や中毒症状、カーネーション以外の植物について解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫にカーネーションは危険なの?中毒症状・対処法・注意点など
カーネーションと言えば、母の日の代名詞ですよね。定番の赤やピンクの他にも、黄色や緑色、美しいフリルを活かしたグラデーションなど、様々な種類が販売されています。
しかしそんなカーネーションが、猫ちゃんにとってはとても危険な物である事をご存知でしょうか?猫ちゃんが触れるだけでも悪影響があり、食べてしまえば重篤な症状が発生する可能性もあります。
今回のMOFFMEでは、猫とカーネーションの関係について3つのトピックスから解説していきます。
- 猫にカーネーションが危険な理由
- 猫がカーネーションで中毒を起こした際の症状や対処法
- 補足:カーネーション以外の植物を紹介
猫にカーネーションが危険な理由
実は猫ちゃんにとって危険である、と言われている植物は多く存在しています。元々葉や根に有毒成分を有している植物もありますが、猫ちゃんの体質上有害である成分を含む植物もあります。
カーネーションも人間にとっては何の害もなく、触れても問題はありませんが、猫ちゃんが触れたり、誤って食べてしまうと、カーネーションに含まれる成分によって、体調不良を起こす原因になります。
もし、愛猫がカーネーションに触れたり、花を口にしてしまったらどんな症状が発生するのでしょうか?今回は2つの症状について解説します。
- 猫にカーネーションが危険な理由①:皮膚炎
- 猫にカーネーションが危険な理由②:中毒症状
- 補足:猫はナデシコ科の花にも注意
猫にカーネーションが危険な理由①:皮膚炎
猫ちゃんがカーネーションに触れる事で、かぶれなどの皮膚炎が発生する可能性があります。症状は軽度である事が多いようですが、既往症があったり、皮膚が弱い・アトピーである・慢性的な皮膚トラブルがある猫ちゃんは、カーネーションに触れないように注意しておきましょう。
猫ちゃんは棚やテーブルでも登ってしまえます。気になる物はまず前足で触って確認する習性もあるので、カーネーションを飾るのであれば、猫ちゃんが立ち入れない部屋や空間を選びましょう!
猫にカーネーションが危険な理由②:中毒症状
次に紹介するのは、中毒症状をおこしてしまう場合です。これはカーネーションを食べてします事で発生すると言われています。
ヒラヒラとした花びらは猫ちゃんの興味をそそり、「触ってはいけない」と注意されれば余計に気になってしまいます。花をかじり取って、隠れた場所で食べてしまう事も考えられます。
もしカーネーションを食べてしまうと、嘔吐や下痢、食欲不振などの症状が出るそうです。体調は悪そうであれば、カーネーションが減っていないか確認し、花を食べてしまったようであれば、早急に動物病院で獣医師に相談しましょう!
補足:猫はナデシコ科の花にも注意
カーネーションはナデシコ科の植物ですので、同じナデシコ科に属す植物は、カーネーションと同じく注意が必要です。身近なものでは、カスミソウやナデシコ・ハコベなどです。
花束に含まれていたり、野生でもよく目にする植物ですので、愛猫をお散歩させる方は、花を食べないか注意してお出かけしましょうね!
猫がカーネーションで中毒を起こした際の症状や対処法
注意をしていても、猫ちゃんは気まぐれで予想外の行動をする生き物。もし愛猫がカーネーションを食べて中毒を起こしてしまったら、どう対処すれば良いのでしょうか?
ここからは、万が一中毒を起こしてしまった場合の症状や対処法・治療や処置について解説していきます。
- 猫がカーネーションで中毒を起こした際の症状
- 中毒を起こした際の対処法:まずは病院へ
- 猫がカーネーションを食べた時の治療
- 猫がカーネーションを食べた時の処置の方法
猫がカーネーションで中毒を起こした際の症状
食欲の低下
カーネーションに含まれる成分は、猫ちゃんの胃腸へ悪影響を及ぼします。胃の不快感や消化不良によって、食事をとれなくなってしまいます。
下痢・脱水症状
腸内環境が乱れる事と、食事をとれない状態のため、下痢をするようになります。下痢をしてしまうと、体内の多くの水分を排出してしまうので、脱水症状の原因にならないよう、注意が必要です。
嘔吐
消化器が影響を受ける事で、食事を吐いてしまいます。カーネーションを食べた直後であれば、吐き出す事で影響を抑えられる事もあるので、どんな物を吐いたか確認が必要です。
中毒を起こした際の対処法:まずは病院へ
もし愛猫が体調を崩していたり、かじられたカーネーションを発見した場合は、早急に動物病院へ向かいましょう。獣医師にカーネーションを食べた可能性について相談する必要があります。
体調を崩して嘔吐や下痢をしているようなら、どんな物を吐いたのか、どれくらい水分が出ているのか獣医師に共有しておきます。直近の食事の様子や、水を飲んでいるのか等も質問されるでしょう。
猫ちゃんの体は小さいです。カーネーション1かじりでも、大きな影響を及ぼす可能性も考えられますので、体調に異変を感じたらすぐに対処するべきでしょう。
猫がカーネーションを食べた時の治療
体調不良で受診をした場合、原因の追究から行います。中毒症状の原因がカーネーションであるかを判断するのはとても難しい事です。
カーネーションを食べている所を、飼い主さんが目撃したのであれば確実ですが、隠れて食べてしまった可能性もあります。今までお花を食べる事なんてなかったのに、急にお花が気になり口にしてしまった事も考えられます。
カーネーションを食べた痕跡が無かったとしても、愛猫が手を出せる範囲にカーネーションがあったのであれば、可能性の1つとして獣医師に報告しておきましょう。
猫がカーネーションを食べた時の処置の方法
カーネーションが原因であるとなれば、状況に応じた処置が始まります。様々な処置があり、猫ちゃんの状態によりますが以下のような方法が取られます。
中毒物質を取り除く
原因となる物質が体内にずっとあっては、状況が変わりません。吐き出せるようであれば吐き出させたり、胃の洗浄などを行います。点滴などで水分をとらせて、有害成分を薄めていく方法もあります。
現在出ている症状の対処
補足:カーネーション以外の植物を紹介
ここまで猫ちゃんにとってカーネーションが、危険な物であると紹介してきました。しかし、注意すべきはカーネーションだけではありません。
一般的でありお花屋さんで簡単に手に入る花の中にも、カーネーションのように猫ちゃんにとって悪影響を及ぼす可能性のある植物は意外と多くあるのです。
- 猫にとって危険なユリ科の植物
- 猫にとって危険なバラ科の植物
- 猫にとって危険なアジサイ科の植物
猫にとって危険なユリ科の植物
ユリ科の植物で代表的な物は、スズラン・ユリ・チューリップなどです。贈り物として使われたり、身近な花壇でも目にする植物ですね。人間以外の動物にはユリ科の植物が有害である場合がほとんどです。
初期症状は、嘔吐や下痢・口腔内の違和感などですが、猫ちゃんはユリによる腎臓への影響が大きいとされています。腎不全の原因となり、治療の効果を受けにくい状態になる事があるます。
呼吸器にも影響を及ぼし、呼吸困難や体の麻痺を引き押します。ユリ科の植物による中毒症状を起こしてしまった場合、多くの猫ちゃんは死亡してしまいます。運よく治療効果がでた場合でも、重篤な後遺症が残るそうです。
猫ちゃん以外でも動物と暮らす方は、ユリ科の植物には特に注意をしましょう。お花贈り物をする際も、先方が動物と暮らしていないか確認をしておくと良いですね!
猫にとって危険なバラ科の植物
バラ科の植物で気を付けるポイントは、トゲだけではありません。実は、アンズやモモ・ビワ・サクランボなどの植物もバラ科に属しています。
このバラ科の植物の実や種には、アミダグリンと言う青酸配糖体が含まれています。この物質が猫ちゃんの体内で分解されると、有害な青酸となり中毒症状を引き起こします。
呼吸器への影響が大きく、呼吸困難や体の痙攣などの症状が発生します。猫ちゃんの小さな体では耐え切れず、死亡してしまう事もあります。
これらの植物の枝や葉にも、この物質は含まれていますがわずかな量だそうです。木の実は口に含みやすいので、外出の際は注意していきましょうね!
猫にとって危険なアジサイ科の植物
梅雨時期の代名詞であるアジサイは、公園やお庭でもよく目にする植物ですね。お花屋さんでも販売されていて、鮮やか色が涼しさを感じさせてくれる、人気の植物です。
しかしアジサイ科の植物は、猫ちゃんだけでなく、人間にとっても有毒な成分が含まれているのです。アジサイを食べてしまうと、嘔吐など消化器への影響と、めまいやふらつきといった、意識障害が発生します。
アジサイを口にすると、人間でも体調を崩して運ばれる事がある程です。体の小さな猫ちゃんが口にすれば、重篤な症状を引き起こす事になります。
もしアジサイを口にしてしまったら、どれくらい食べたのか確認し、吐き出す可能性もあるのでよく観察しておきましょう。獣医師にも早めに連絡をして、中毒の可能性を相談しておきましょう。
まとめ:植物を部屋に飾る時は細心の注意を払おう
今回は母の日に贈るカーネーションが、猫ちゃんにとってどんな影響を及ぼすのか解説してきました。
猫ちゃんがカーネーションと接触すると、
- 触れる事で皮膚炎の可能性
- 食べてしまうと中毒症状
- ますは動物病院へ
- 原因を探って、治療法の決定
- 中毒物質の除去や、症状改善への処置を行う
- 多くが亡くなってしまう、ユリ科の植物
- 果実を消化する事で有害となる、バラ科の植物
- 人間にもとても危険な、アジサイ科の植物