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旅行や出張などで何日間か家を離れることもあるかと思います。犬よりも比較的留守番が得意な猫は半日程度であれば心配なく留守番を任せられますが、それ以上になると様々な準備が必要になります。今回の記事では、猫が留守番できるのは何日か・留守番前の準備を紹介します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫が留守番できるのは何日間?留守番時の準備や注意点を紹介

旅行や出張、入院などで、何日も家を離れなければならないことってありますよね。


そんなとき、飼い主の頭によぎるのは


「留守にする間、の世話はどうすればいいの?」


「ペットシッターを頼んだ方が良い?」


という不安でしょう。


数時間ほど家を空けることはあっても、何日も留守にすることはない方にとっては、大きな悩みの種だと思います。


今回、MOFFMEでは留守番について、

  • そもそも猫は何日間留守番できるのか?
  • 必要な5つの準備
  • 起こりえる6つのトラブル
  • 留守番対策に効果的な4つのグッズ
  • 長時間1匹ですごさせるのが不安なときの対処法

の5つの項目にわけて、ご説明していきます。


と離れなければならない飼い主の不安を解消する内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

猫は何日間留守番できるのか

風の向くまま気の向くままに生きているイメージの

しばらく飼い主の姿が見えなくても飄々としていることも多いですが、何日間も離れてすごさなければならないとなると、飼い主としては心配ですよね。

どうしても家を空けざるをえないタイミングというものはありますが、

「そもそも、うちの留守番ができるのかしら?」

「できるとして、目安となるのは何日間?」


それがはっきりしないことには計画の立てようがありません。


しっかりと予備知識をつけて、いざというときにあわてないように備えておきましょう。


この項では、

  • 猫は留守番が得意なのか
  • 留守番できるのは何日間なのか

の2点についてお話していきますので、お出かけ計画の参考にしてください。

猫は留守番が得意なのか

は群れをつくって生きる犬とは違い、野性のときは単独で暮らします。

留守番に向いているペットといえるでしょう。

また、環境の変化を好まず、知らない人や慣れない場所に預けられるよりも、自分の縄張りで留守番をする方がストレスがかかりません。

一方で、子猫や闘病中のなどのこまめな世話が必要なや、飼い主への依存度が高くて飼い主と長期間離れると精神的負担になるもいます。

自分のがどんな性格なのか、個性をみきわめることが重要です。

猫が留守番できる日数

猫が留守番可能な日数は、1~2日間が目安です。


食事や水分補給、トイレが問題なく行えるように、準備を整えておきましょう。


ただし、外出が何日にものびると、エサや水が劣化する危険性や、使用済みのトイレを嫌がってトイレ以外の場所で粗相をする可能性が高くなります。


によっては寂しさからイタズラをして家のなかを荒らしたりする子もいますので、何日間も家を空ける場合は、友人・知人に預けることや、ペットホテルや動物病院の利用も検討しましょう。

猫に留守番してもらう際の準備を紹介

1~2日間くらいの留守番ならへっちゃらな


飼い主がいなくても平気というのは少しさびしい気もしますが、自立心が高いのもが持つ魅力のひとつですね。


ただし、何日かの留守番が平気といっても、ふだんから飼い主が世話している水や餌などについては、お出かけ前に用意しておいてあげなければいけません。


チェック項目は下記の5点。

  • 十分な水と餌
  • 清潔なトイレ
  • イタズラ対策
  • 室温対策
  • 1匹で遊べるおもちゃ

「なんとなく必要なんじゃないかと察しはついていたけれど、具体的にどんな準備をすればいいの?」と、お思いになった方のために、この項でひとつずつ詳しく解説していきます。


飼い主の不在中もが快適に暮らせるように、準備を整えてあげましょうね。

猫に留守番してもらう際の準備①十分な水・餌を用意

水と餌は、が食べすぎてしまったり、食器をひっくり返してしまったりしたときに備えて、通常時よりも多めに用意しておきましょう。

自動の給餌機や給水器を利用する場合は、停電や乾電池の消耗で電力の供給がとだえた際に、何日も餌や水が補給されなくなってしまいますので、注意が必要です。

給餌機・給水器以外にも2~3ヶ所、水と餌を設置しておくと、より安心ですね。

また、水の蒸発や餌の劣化を防ぐため、食事は涼しいところに用意しましょう。

猫に留守番してもらう際の準備②トイレを清潔に

はきれい好きな動物です。

留守番中以外のときも、汚れたトイレを嫌がってフローリングやカーペットの上などで排泄をしてしまうことが多々あるため、こまめなトイレ掃除が必須です。

粗相防止のためにも、トイレの掃除は出発直前に行うようにして、砂を多めに入れておきましょう。

トイレを複数設置したり、自動トイレを用意してあげるのも効果的です。

多頭飼いの場合は汚れるスピードも速いので、頭数プラス1個を目安に複数のトイレを準備しておくと安心です。

猫に留守番してもらう際の準備③イタズラ対策

がふだんからじゃれつくティッシュ・アクセサリー・ゴミ箱などは、散らかしたり、誤飲したりする可能性があります。

あらかじめの目につかない場所に片づけておきましょう。

また、意外と危険なのがリモコンです。

ボタン部分を踏んで電源をON・OFFしてしまい、帰ってきたらテレビが大音量で流れていたり、真夏にエアコンが切れて部屋がサウナ状態になっていたりなんてこともあります。

命の危険にもつながりかねないので、特に注意しましょう。

猫に留守番してもらう際の準備④室温を適温に保つ

の適温は20~25℃、夏や冬の室温調整は必須です。

出発前にエアコンをつけて、リモコンはがさわれない場所に保管しましょう。


ただし、冷風が直接あたると、適温以上に体温が下がってしまいますので、に風が当たらない角度に風向きを固定する必要があります。


エアコン以外にも、涼しい場所・暖かい場所へ出入りできるようにしたり、冷感・温感マットを利用したりも有効です。


ストーブはのやけどや、火事の危険性があるため避けましょう。

猫に留守番してもらう際の準備⑤おもちゃを用意

がさびしくなったり退屈になったりしたとき、気分転換ができるように、1匹で遊べるおもちゃを準備しておいてあげましょう。


おすすめは、おもちゃのなかに餌をいれて、が工夫して餌をとる知育タイプのおもちゃです。


小さいサイズのペットボトルに穴を開けて、なかに餌を入れることで代用もできますよ。


逆に、ひも状のものがついているおもちゃは誤飲の可能性があるので、飼い主の目が届かない留守番中はのさわれない場所に片づけておきましょう。

猫が留守番中に起こしたトラブルを紹介

イタズラして怒られてもどこ吹く風、素知らぬ顔の


そんなところもかわいいのですが、が起こすトラブルには片づけて終わりのものもあれば、の命にかかわる危険なものもあります。


「早くに会いたいけれど、惨状が広がっているかもと思うと、家に帰るのがちょっと怖い」


そんな心情の方も多いのではないのでしょうか。


所用を済ませて何日かぶりに家へ帰ってくる飼い主としては、事前の対策や心の準備をする時間がほしいですよね。


この項では、留守番中に起こすことが多いトラブルのなかでも、特に厄介な

  • トイレの粗相
  • モノの破壊
  • ゴミ荒らし
  • 盗み食い
  • 脱走
  • 誤飲

の6つをご紹介します。


事前に知識を蓄えて対策を準備しておけば、もしもの場合も安心ですよね。

猫が留守番中に起こしたトラブル①トイレの粗相

留守番中に起こすトラブルで一番多いのは、トイレ以外の場所に排泄することです。

トイレが汚れていたり何日も飼い主に会えなくてさびしさを感じたりしたすると、カーペットや玄関マットなど、ふだんはトイレをしない場所で粗相をしてしまうのです。

場合によっては飼い主の服の上で用を足してしまうことも。

の尿には独特のにおいがありますので、念入りな掃除と消臭グッズでのにおい対策が必須です。

の抗議と思って誠実に対応しましょう。

猫が留守番中に起こしたトラブル②モノの破壊

留守番を任せたら、暴れまわってモノを破壊していた。

よくあるトラブルですが、疲れて帰ってきたときにはがっかりですよね。


飼い主の心情的問題だけでなく、にとっても、破片類で怪我をしたり、家具を倒して潰されたり、危険性が高くなります。


「割れやすい食器や、やぶって誤飲しやすい布類はの目にふれない場所に片づけておく」


が飛びのることができる高さの家具に転倒防止グッズをつける」


などの対策をしましょう。

猫が留守番中に起こしたトラブル③ゴミ荒らし

好奇心旺盛なは、ゴミを荒らしてしまうことも多いです。

人にとってはただのゴミなのですが、使い終わったティッシュや生ゴミなど、から見るとおもちゃがたくさん入っている宝箱なのでしょうね。


片づけが必要なだけでなく、がゴミを誤飲してしまう可能性がありますので注意が必要です。


フタつきのゴミ箱にとりかえたり、が入れない部屋に移動させたりして、対策をとりましょう。


よけ用の忌避剤を利用するのもひとつの手段です。

猫が留守番中に起こしたトラブル④盗み食い

食べ物を出したままにしたり、食材の保管場所にが自由に出入りできると、留守中に盗み食いされてしまうかもしれません。


の餌やおやつならともかく、人の食事はと比べると、塩分・糖分・脂質が多く、添加物なども含まれるので、の健康を損なう危険があります。


帰ってきて苦しんでいるを発見、なんて嫌ですよね。


食べ物は鍵のかかる戸棚などに片づけて、がお腹を空かせて凶行に走らないように、十分な量の餌を準備して出かけましょう。

猫が留守番中に起こしたトラブル⑤脱走

頭を通すだけのすきまがあれば、は全身すりぬけていくことができます。


換気のつもりでほんのすこし開けておいた窓から脱走して帰ってこなくなってしまった、なんて話もよく聞きますよね。


運が良ければ逃げた先で保護されたり、自力で戻ってきたりしますが、運が悪ければ車にはねられて死んでしまうことも十分にありえます。


万が一脱走してしまったときのために飼い主の連絡先を記載した首輪をしっかりと着けさせ、扉や窓はすきまをつくることなく施錠しましょう。

猫が留守番中に起こしたトラブル⑥誤飲

誤飲もがよく起こすトラブルのひとつです。

治療に手術が必要になるケースもありますので、ひも状のおもちゃや小さなぬいぐるみなど、が飲みこんでしまいそうなものはに近づけないようにしましょう。

もともとの大きさがの頭より大きいものでも、噛みつき癖のあるの場合は噛んだことで壊してしまった破片を誤飲することもよくあります。

何日か家を空けてから帰った際は、の様子に異変がないか、通常時以上に注意深く確認しましょう。

猫の留守番時に役立つグッズを紹介

留守番が得意な動物で、しっかりと準備すれば何日かの留守番は問題ないことがわかりました。


それでも、飼い主としては、


「かわいい愛猫を1匹にするのは、やっぱり心配」


「留守中は遊んであげられないし、さびしい思いをさせるかも」


とそわそわしてしまうのも正直な気持ちですよね。


この項では、留守番時に飼い主の不安を解消できる、

  • 自動給餌器
  • 自動給水器
  • 電動おもちゃ
  • キャットタワー

の4つをご紹介します。


の食事環境をふだんの状態に近づけることや適度な運動をうながすことで、の不安を和らげることができるものです。


普段使いしても便利なグッズですので、どうぞ普段の生活にもとりいれて、の生活の質を底上げしてあげてくださいね。

猫の留守番時に役立つグッズ①自動給餌器

自動給餌器には、餌をタンクから供給するストッカータイプと、フタの開閉で餌を食べられる時間を限定するトレイタイプがあります。


与える餌の量や時間帯を設定できるので、が餌を食べすぎてしまうことがありません。


また、餌を容器内で保管できるので、ゴミが混入しづらく、衛生的なのも特徴です。


電力供給がとだえると給餌もストップしてしまうので、電源と乾電池両方に対応しているか、電力供給が必要ない自動給餌器を利用しましょう。

猫の留守番時に役立つグッズ②自動給水器

モーターを搭載した循環タイプと、タンクから水が補給するタイプの2種類があります。

可能ならば、フィルターか浄水カートリッジがついているものを選ぶと、ホコリや食べかすをろ過してくれるので、が常に清潔でおいしい水を飲めて安心ですね。

が複数匹いるおうちには大容量のものがおすすめ。

また、何日も留守にする場合は出発前に自動給水器を洗浄して、涼しい場所に設置するなど、水の劣化や蒸発を防ぐ工夫が必要になります。

猫の留守番時に役立つグッズ③電動おもちゃ

の気分転換になるように、電動おもちゃを置いていってあげるとの運動不足やストレス解消にも役だつのでおすすめです。


さまざまな種類が販売されていますが、小さかったり取れやすかったりするパーツが多いと、が誤飲してしまう可能性があるので避けましょう。


また、電動おもちゃは独特の動きでの興味を引く反面、動きがワンパターンでが飽きやすいデメリットもあります。


毎日ではなく留守番のときにだけ遊べる、特別なおもちゃにするといいですね。

猫の留守番時に役立つグッズ④キャットタワー

警戒心が強いにとって、高所は外敵の接近を防ぎ、周囲の状況を把握しやすい重要ポジションです。

高いところを好むのはの本能といってもよく、ジャンプを交えた上下運動も得意。

実際、塀の上でくつろぐ野良猫もよく見かけますよね。

とはいえ、飛びのった勢いで家具が転倒したら危険ですので、キャットタワーを用意しておいてあげると安心です。

爪とぎ機能がついているものなら、の運動不足解消だけでなく家具での爪とぎ防止にもなりますよ。

猫に長期間の留守番を任せるのが心配な時の対処法を紹介

留守番を任せる際の注意事項や、おすすめの対策をお話してきました。


しかし、どれも事前の用意が必要なことですので、


「外出が決まったのが直前のことで、準備時間が足りない」


と悩む方もいらっしゃると思います。


時間的問題以外には、留守が何日も続く場合、外出前に準備した餌・水・衛生環境の劣化や、トラブルが起きた際の対応の遅れも心配です。


そんな状況のときは、だけで留守番をさせるよりも、知り合いの手を借りたり、を預かってくれるサービスを上手に利用したりする方がいいでしょう。


この項では、の世話をお願いするパターンに備えて、

  • キャットシッター
  • 動物病院
  • ペットホテル
  • 友人・知人

について解説しますので、ご事情に合わせて候補のひとつに加えてくださいね。

猫に留守番を任せる以外の対処法:キャットシッター

キャットシッターは専門のペットシッターです。

直接家を訪問しての世話全般や健康チェックを請けおってくれますが、サービス内容はキャットシッターごとに異なるので、契約前の確認が必要です。

主な利点は、がふだん暮らしている家ですごせるので、環境変化に対して受けるストレスが抑えられることでしょう。

また、正規の資格を持っているか確認すること、念のため貴重品は金庫などに保管することなど、留意しておきましょう。

猫に留守番を任せる以外の対処法:動物病院

動物病院というとペットの診察・治療を行ってくれる場所というイメージがありますが、実は宿泊施設を併設している病院もあります。


体調を崩したときもすぐに獣医に診てもらえるので、健康面に不安のあるの世話をお願いしたいときには心強いですね!


ただし、動物病院の預かりサービスでは、を1日中ケージにいれてすごさせることや、患畜以外を受けいれていないことも多いので、注意が必要です。


まずはかかりつけの病院に問い合わせてみるといいですね。

猫に留守番を任せる以外の対処法:ペットホテル

ペットのための宿泊施設、ペットホテル。

動物病院の他に、トリミングサロン、ペットショップなどに併設されていることもあれば、ペットホテル専門で運営していることもあります。

ホテルごとに料金や管理方法、サービス内容が異なりますので、できればがどんな環境ですごすことになるのか、事前に見学に行きたいところです。


環境の変化がありますので、使いなれた毛布などをホテルのケージに入れておけるとのストレス軽減に役立つでしょう。

猫に留守番を任せる以外の対処法:友人・知人

信頼できる友人・知人に預かってもらうのもいいでしょう。


を飼った経験があればより安心です。


ただし、もし預かり先の家ですでにを飼っている場合は、預ける前に同士を会わせて、相性を確認した方が良いですね。


相性が悪いようなら、自分のには家で留守番してもらって、友人・知人に1日に1時間ほどの様子を見にいってもらうという手もあります。


預かる側にも準備が必要なことですので、早めに声をかけておけるといいですね。

まとめ

最後に、記事の内容を復習しますね。
  • 猫は1~2日間ほどの留守番が可能。
  • 水・餌・トイレは念のため複数設置する。自動給餌器、自動給水器があると安心。
  • 猫の怪我や病気を防ぐためにも、イタズラや室温への対策をしておく。
  • 電動おもちゃ、キャットタワーは猫の運動不足やストレス解消に有効。
  • 何日も留守が続く場合は動物病院・ペットホテルなどの宿泊施設か、キャットシッター・友人・知人に協力をお願いする。
留守番が得意ですが、いつもいっしょの飼い主と何日も離れることはやはりストレス。

帰宅後は「よくがんばったね」とたくさんほめてあげてください。

MOFFMEでは、他にもペットに関する様々な記事を公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!