愛犬をバイクに乗せてのツーリング、これって違反?それとも大丈夫?のサムネイル画像

よくSNSでも見かける愛犬とのツーリング光景。とても愛らしく飼い主さんとの絆が見えますよね。その反面、愛犬をバイクに乗せることは法律上大丈夫なのか心配な方もいるかと思います。この記事では、愛犬をバイクに乗せることについて詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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愛犬をバイクに乗せてのツーリングって違反?大丈夫?

「バイクの横に乗ってるワンちゃんをテレビで見たけど、あれは違法にならないの?」

「愛犬とツーリングってできる?うちのワンコもバイクに乗せてみたい!」


上記のような思いを抱くバイク乗りの飼い主さんはいませんか?


愛犬を横に乗せてバイクでツーリングを楽しむ姿…テレビ番組や写真、動画などで時折目にしますよね。


あの行為は違反にならないのか?ならないのだとしたらうちの子を横に乗せられるのか?


一緒にツーリングできるあこがれや、さまざまな疑問が付きまといますよね。


今回「MOFFME」では、愛犬をバイクに乗せてツーリングできるのかを徹底検証します。

  • 結論:愛犬が落下しないような乗せ方なら違反ではない
  • 愛犬をバイクに乗せる際のNG行為を紹介
  • 安全に愛犬をバイクに乗せる方法
  • まとめ:しっかりとルールを守って愛犬とのバイク旅を!
愛犬とのツーリングを夢見るライダーの皆さんは必見の内容ですよ!

また、MOFFMEでは「ペット保険のランキング」など様々なおすすめコンテンツを紹介しているので、そちらも是非ご覧ください。

結論:愛犬が落下しないような乗せ方なら違反ではない


結論から言うと、ワンちゃんが落ちないようしっかりバイクに乗せていれば、道路交通法の違反行為にはなりません!


ワンちゃんは道路交通法では人間ではなく「積載物」として扱われるため、荷台に乗せたり背中に固定していても、搭乗人数にはカウントされないからです。


愛犬が一緒にバイクに乗っていても、2人乗りとしての扱いはされません。


ワンコがヘルメットをしていなくても、違反になることもないんですよ。


だから、2人乗りができない原付だったとしても、ワンちゃんが乗っているからと違反を取られることはないんですよ。


しかし、犬が落ちそうな状態でバイクを運転していると、以下のような違反行為とみなされてしまうことはあり得ます。

  • 違反例:転落等防止措置義務連反
  • 違反例:転落積載物等危険防止措置義務違反

道路に落下しては困るものを、安全に運搬できていないと違反を取られてしまいます。


以下でそれぞれの違反行為を徹底解説するので、詳細をしっかり見てくださいね。

違反例:転落等防止措置義務連反

「高速道路に大量の落とし物が散乱して通行止め…」


というニュースを目にしたことはありませんか?


道路上に落としてはいけないものを落とすと、交通事故につながりかねない事態になるのはお分かりですよね。


もし道路上にワンちゃんを落としたとなると、犬の命を危険にさらすだけでなく、多くの運転手に迷惑をかける自体になってしまいます。


そんな恐ろしい事態を防止するためにある違反規定が「転落等防止措置義務連反」です。


積載物が落下しないような努力が不十分とみなされると、道路交通法第71条の4号に基づきこの交通違反は発動されます。


この違反では原付の場合5,000円、普通二輪以上は6,000円の罰金をとられてしまいます。


違反点数として加算される点数は、どの二輪の場合も1点です。

違反例:転落積載物等危険防止措置義務違反

「ワンちゃんを道路に落とし、後継車に迷惑をかけた!」


という事態になると、違反行為は「転落等防止措置義務連反」より重い「転落積載物等危険防止措置義務違反」に変わります。


しっかり固定していたとしてもペットが搭乗中に暴れ、飛び出してしまう可能性はゼロではありません。


固定が十分でもワンちゃんがカバンなどに穴を開け、逃げ出すケースもあります。


どのような経路でワンちゃんが脱走したとしても、転落積載物等危険防止措置義務違反は適用されるので注意しましょう。


この違反では「転落等防止措置義務連反」と同様に、原付の場合5,000円、普通二輪以上は6,000円の罰金をとられてしまいます。


違反点数として加算される点数は、どの二輪の場合も1点になるので気をつけてくださいね。

愛犬をバイクに乗せる際のNG行為を紹介


ワンちゃんの転落や脱走を防ぎ、快適にツーリングを楽しむにはどうすればよいのでしょうか?


楽しくツーリングを楽しむためにも、まずは「してはいけない愛犬の乗せ方」を知っておきましょう。


愛犬をバイクに乗せる際のNG行為は、以下の3つです。

  • 愛犬をバイクに乗せる際のNG行為①愛犬を足元に乗せる
  • 愛犬をバイクに乗せる際のNG行為②同乗者が抱える
  • 愛犬をバイクに乗せる際のNG行為③荷台に乗せる
NG行為を良く知れば、愛犬をバイクに乗せる時に役立ちますよ。

以下では、各NG行為を徹底解説します。

愛犬をバイクに乗せる際のNG行為①愛犬を足元に乗せる

スクータータイプのバイクには、フットスペースという足元の余裕が設定されています。


この部分に愛犬を乗せようとする方がいますが、実はこれ…NG行為なんです!


フットスペースは荷物置き場ではなく、乗っている人が足を置きリラックスさせる場所。


荷物を乗せることを仮定して作られていないため、ワンちゃんを乗せると落としてしまう可能性が非常に高いです。


フットスペースに重いワンちゃんを置くと、最悪の場合ご自身がバランスを崩しバイクが転倒する可能性もあります。


原付などのフットスペースにワンちゃんを置くのは、絶対にやめましょうね。

愛犬をバイクに乗せる際のNG行為②同乗者が抱える

2人乗りをしている同乗者がワンちゃんを抱っこするのは、もってのほか!


これは、ワンちゃん・同乗者・運転者全員の安全を妨害する、絶対にやってはいけないNG行為です。


【ワンちゃんを2人乗りの同乗者が抱えると発生するデメリット】

  • 同乗者:バランスがとりにくくなり転落のリスクが増える
  • 運転者:同乗者がしっかり捕まらないことで運転時にハンドルミスを起こしやすくなる
  • ワンちゃん:しっかり支えられないことにより落下のリスクやストレス、乗り物酔いの頻度が増える

それぞれに非常に大きなデメリットが出てしまう上に「転落等防止措置義務違反」にも問われやすいため、抱っこでバイクに同乗させるのは絶対にやめてくださいね。

愛犬をバイクに乗せる際のNG行為③荷台に乗せる

荷台にワンちゃんを乗せるのは問題ないのでは?と思われがちですが、実は問題が発生しやすいためおすすめできません。


ワンちゃんが締め付けや振動で乗り物酔いをしやすくなるだけでなく、荷物を積載する際に荷台からはみ出せる寸法は、法律で決まっているからです。


荷物の橋は荷台から左右に15cmずつ、後ろに30cm、地面からの高さは2m以内と決まっています。


この規定寸法を超えていると、道路交通法違反となってしまうのです。


ワンちゃんのキャリーは小さなものでも、この寸法を超えやすいため、ほとんどの場合道路交通法違反となってしまうでしょう。


バイクでワンちゃんを運ぶ際には、荷台は使えないと心得ましょう。

安全に愛犬をバイクに乗せる方法


「ワンちゃんを安全にバイクに乗せる方法を知りたい」

「犬のサイズによって、おすすめのバイクへの乗せ方は違うって本当?」


このような悩みを抱えるバイク乗りの飼い主さんのために、ここでは愛犬を安全にバイクへ同乗させる方法3つを紹介します。


  • 愛犬をバイクに乗せる方法①抱っこ紐
  • 愛犬をバイクに乗せる方法②犬用リュック
  • 愛犬をバイクに乗せる方法③サイドカー
どの同乗方法が愛犬にとって安全なのかは、犬の大きさにより異なります。

以下でそれぞれのおすすめポイントや、適したワンちゃんの大きさを徹底解説するので、愛犬家のライダーさんはぜひご覧くださいね。

愛犬をしっかり固定しバイクに乗る方法を見つけ、一緒に楽しくツーリングをしましょう!

愛犬をバイクに乗せる方法①抱っこ紐

小さくて良く慣れている愛犬なら、抱っこひもで背中に同乗させるのがよいでしょう。


犬用に作られた小型犬用スリングや抱っこひもで、優しく運転手や同乗者の背中に固定して同乗させてあげてください。


この方法のメリットは、愛犬がはずみで飛び出したり、落ちたりしないこと。


バッグのように蓋が空き飛び出してしまう事故がないため、「転落等防止措置義務連反」「転落積載物等危険防止措置義務違反」に問われる可能性も少なくなるでしょう。


しかし、抱っこひもやバイクに慣れていない子の場合、ストレスを感じやすい点には注意が必要です。


身体に負担もかかるため、同乗させる距離・時間は短距離・短時間に限られるのもデメリットでしょう。

愛犬をバイクに乗せる方法②犬用リュック

やや大きめの愛犬の場合には、犬用に作られたリュック型キャリーを使うのも手です。


4kgくらいまでの愛犬なら、市販の犬用リュックに乗せ、背負うのも難しくないでしょう。


リュックを使って同乗させる際には、振動が届かないようクッションを敷いたり、しっかり固定ができるリュックひもの素材を選ぶようにしてください。


飛び出しを防止できるよう、リュック内では必ずハーネスをつけさせ、短いリードで愛犬をつなぐこともお忘れなく!


キャリーケースに慣れている子なら、この方法で同乗させるのは難しくないでしょう。

愛犬をバイクに乗せる方法③サイドカー

4kg以上の大きな愛犬は、サイドカーに乗せて並走させましょう。


サイドカーにワンちゃんを乗せる際には、必ず事前のナンバー登録が必要です。


バイクの大きさで乗せられるワンちゃんの重さも異なるため、事前に以下の表で必要免許をチェックしてくださいね。


【サイドカーの取り付けに必要な免許】

サイドカーの種類必要な免許
60kgまで乗せられる大型普通/大型二輪以上
30kgまでの小型原付

普通二輪以上の免許なら大型犬でも乗せられるため、重量の課題をクリアできることが分かります。


問題は、ワンちゃんを乗せられる床面積の狭さ。犬がゆったりできるスペースは、サイドカーによってはありません。


床面積内でおとなしく座っていられるよう、ワンちゃんの訓練をするのは必須だと考えましょう。

まとめ:しっかりとルールを守って愛犬とのバイク旅を!

いかがだったでしょうか。


この記事のまとめは、以下の通りです。

  • きちんと落ちないように愛犬をバイクに乗せれば違反行為ではない
  • 落ちないようにしっかり固定しないと「転落等防止措置義務連反」「転落積載物等危険防止措置義務違反」に問われる可能性がある
  • 同乗させる際に愛犬を足元に乗せる・同乗者が抱える・荷台に乗せるのはNG
  • 安全に愛犬をバイクに乗せるには、抱っこひもや犬用リュック、サイドカーを活用しよう

憧れのワンちゃんとのツーリング、成功させるにはOK・NGな乗せ方をしっかり知ることが大切。


あなたの愛犬に合った搭乗法で、快適かつ楽しいツーリングを楽しめるよう工夫してあげてみてはいかがでしょうか。


飼い主さん自身も、ヘルメットやアーマーなどの装備準備をお忘れなく!


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関するおすすめ記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!