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猫も人間と同じように咳き込むことがあります。ですが、人間と違って猫の咳は頻繁に見られる症状ではありません。放っておくと取り返しのつかない事態になる可能性があります。今回のMOFFME記事では、猫が咳き込む理由や治療法を紹介していきます。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫が咳き込むのなぜ?猫が咳き込む理由や治療法を詳しく紹介

飼っている猫が猫が急に咳き込むと、飼い主は「風邪かな?」「大丈夫かな?」と心配になりますよね。猫が咳き込む時には病気の可能性があります。


そこで今回MOFFMEでは、

  1. 猫が咳き込んだ時、どんな咳をしていたか
  2. どんな咳の時に受診をするのか
  3. 咳き込む病気の対処方法を病気別に紹介

に分けて解説していきます。


猫は人間のように日常的に咳き込むことはないため、「そのうち治るかな」と長期間そのままにしておくと、悪化してしまったり、取り返しのつかないことになったりしかねません。


もちろん、心配のない咳もありますが、咳き込みが続いたり、いつもより元気がないなどの違いがある時には、早いうちに病院に受診するようにしましょう。またMOFFMEでは安心して病院を受診できるよう、保険の紹介もしていますので参考にしてください。


それでは、咳き込みについて詳しく説明していきます。

猫が咳き込む際の病気の可能性を解説


愛猫が咳き込む姿を見たことがありますか?

病気が考えられる咳き込み方として

  1. 乾いた咳
  2. 湿った咳
の二通りあります。

毛玉を吐くときや、人間と同じようにご飯がのどに引っかかった時にも咳き込みは見られますが、異物がなくなればすぐに落ち着きます。特に、長い毛の猫を飼っている人は、猫が咳き込む姿は良く見るのではないでしょうか。

しかし、これらは「異物」があるから咳き込むのであって、その異物が取れれば咳き込むことはなくなります。つまり、短期間であれば問題ありません。

元々咳は異物を排出するために必要なので、咳をすることは問題がないのですが、それが長期間に及ぶということは、病気の可能性があります

愛猫が長生きするためにも、どんな咳き込みがいけないのか、詳細を話していきますのでぜひ参考にしてください。

猫が咳き込む際の病気の可能性①乾いた咳

「けほけほ」「ひーひー」などの乾いた咳が出始めたら

  • 猫喘息
  • 猫風邪
などが考えられます。

緊急性が高いのは「フィラリア症」です。犬に多いイメージですが、猫でも罹りますし、人間でも罹ります。

興奮した時などに乾いた咳が出ることがあり、症状が出た時にはすでに遅いこともある怖い病気です。元気に見えても、突然亡くなってしまうこともあります。

猫の肺や心臓に寄生しますが、媒介するのは蚊なので、室内で飼っている愛猫でも罹る可能性はあります。

しかし、フィラリア症ではないからと言って、猫喘息や猫風邪が大丈夫なのかと言うとそうではありません。慢性化してしまうと命の危機にさらされますので、乾いた咳が続いているようであれば、迷わず病院を受診しましょう。

猫が咳き込む際の病気の可能性②湿った咳

「ぜーぜー」などの湿った咳が出始めたら

  • 肺炎
  • 肺水腫
  • 腫瘍
などが考えられます。

どうして湿った咳になるのか、と言うと、炎症などを起こし肺にが溜まってしまうためです。

咳き込みの中では肺ではなく「心臓病」の可能性も考えられます。心臓病は乾いた咳から湿った咳まで出ますが、だんだん咳き込む回数が増えていき、安静にしていても止まらなくなります。

肺水腫ともかかわりがありますが、心臓病はやはり生死にかかわります。
いつもと違う、元気がないと感じたら病院に連れていきましょう。

湿った咳で痰が溜まり始めると、飲みこもうとするために口の周りを舐めるという動作が見られます。もしこのような動作が見られたら痰が貯留いる可能性があります。

咳き込みの他に鼻水が出たり、目やにが出始めても注意が必要です。
いつもと違う変化を見逃さないように注意してください。

猫が咳き込む際の受診すべき目安を解説


どのような咳をしていると、どんな病気の可能性があるのかが分かったところで、

  • すぐに病院に行く目安
  • 受診する際、医師に伝えるポイント
などを話していきたいと思います。

ところで、猫は病気以外にも毛玉などの異物を吐き出すことがあります。特に毛の長い猫に多いのですが毛玉を吐いているだけだから、と対応してあげないのは猫が苦しいので、対処方法を紹介します。

  • 猫の餌を毛玉用の物に変える
  • ブラッシングをこまめにかける
  • ストレス軽減
毛球症と呼ばれるこの症状は、ただ咳き込んで吐き出すだけではなく、胃に毛の塊が出来てしまったら内視鏡で取り出すか、回復手術になります。

たかが毛の吐き戻し、病気ではないからと侮ってはいけません、苦しいのは愛猫です。できる限りの対応をしましょう。

すぐに病院を受診すべき目安

最初に話したように、すぐに止まるような咳であれば受診する必要はないでしょう。

猫も人間と同じように、何か異物が入った時には咳が出ます。咳が必ず悪いわけではないからです。


では、どんな時に受診した方が良いのかと言うと

  • 呼吸が荒い
  • 元気がない
  • ご飯を食べなくなった
  • 一日中咳をしている
  • 熱はないか
以上のような症状が出ていれば要注意です。

猫はもともと咳をあまりしない動物なので、長期間咳をすることによって体力が消耗してしまうだけでなく、生死にかかわる状態になっている可能性があります。

さらに
  • うつぶせになって口で呼吸をしている
  • 舌が紫になり、チアノーゼが出ている
時には緊急性が高いので、すぐにでも病院を受診しましょう。

猫は人間と違い、症状を伝えることができません。飼い主がいつもと違う様子に気が付いて、早めに対処してあげる必要があります。

受診する際に伝えるべきポイント

病院に行ったらどんなことを伝えたら良いのでしょうか。

  • どんな咳をしているのか
  • どのくらい続いているのか
などが必要です。

どんな咳をしているのか


上記にあるような「乾いた咳」なのか「湿った咳」なのかです。

どのくらい続いているのか

  • 一日なのか、しばらく続いているのか。
  • 一日どれくらい咳き込みがあるのか。
などを伝えられるようにしましょう

病院では猫がパニックになってしまう可能性もありますので、家で動画を撮っておくと説明しやすいのではないでしょうか。その他にも気になる症状があれば動画を撮っておくと、医師にもわかりやすく、スムーズな診断につながるでしょう。

また、できるだけ呼吸数を数えておくと良いです。猫は一分間に20~40回の呼吸をしますので、回数がどのくらい増えたのか伝えることが出来ると、もしも病院で興奮していて回数が数えられない時にも困りません。

猫が咳き込む際の治療法を原因ごとに紹介


猫が咳き込む際、どんな原因・治療法があるのでしょうか。

  1. 猫喘息
  2. 猫風邪
  3. 肺炎
  4. 肺水腫
  5. 腫瘍
の5つに分けて説明していきます。

ちなみに、若い猫は上気道炎が多く、高齢の猫は肺水腫腫瘍である可能性があります。どの年代でも当てはまるのは喘息です。

病院では薬を使ったり、点滴をしたりと薬を使ったり手術をすることもあるでしょう。
病院での対応も大切ですが、飼い主の私たちが愛猫にできることもたくさんあります。

もちろん、病院に行く必要はありますが、予防方法もありますし、根治が難しければ今後どうやって愛猫と生きていくのか、という所まで考えなければなりません。

以上のことを踏まえたうえで、それぞれ5つの病気に対してどのように対応していく必要があるのかを以下に紹介します。

猫が咳き込む際の治療法①猫喘息

猫喘息は、年齢が若ければ若いほど重度になりやすく、中年くらいで発症すると中等度の症状が出ることが多いと言われています。全年代でなりますが、中年が一番多いと言われています。


人間でもアレルゲンが原因で気管支が炎症を起こし、気道が狭まり喘息になりますが、メカニズムは猫も同様で気道が狭くなることで、突然喘息を発症します。


喘息は完治が難しい病気です。気管支拡張の薬を使ったり、ステロイドを使ったりと長期にわたり付き合っていく必要があります。飼い主はアレルゲンを把握し、触れる機会を減らせるように対処していくことと、空気清浄機を取り入れるなども有効です。

猫が咳き込む際の治療法②猫風邪

猫風邪の原因は、クラミジアやヘルペス、カリシウイルスが原因で引き起こされています。咳や鼻水などが出るため人間の風邪と同じで、猫風邪と呼んでいますが、実は病名ではありません。


感染経路は一緒に住んでいる猫や、母親からもらうことがほとんどです。子猫は免疫がなくなる頃に風邪に罹る確率が上がります。では、室内飼いならならないのではと?思いますが、人間を介してうつりますので注意が必要です。


人間は猫風邪にはなりませんが、その病原菌を飼い主が持ち帰ってしまったら、猫は風邪になります


軽傷だからとそのままにしておくと悪化することも多いですので、早めに受診しましょう。病院では抗菌剤の内服や、インターフェロン療法がありますが、ウイルス性だとなかなか治りません。


できるだけ猫風邪にならないためには

  • 予防接種を受ける
  • 室内外にして風邪にかかるリスクを減らす
ようにしましょう。

猫が咳き込む際の治療法③肺炎

猫風邪だったら肺炎だった。と言うように、風邪と似た症状が出ます。前に話したアレルギーや風邪が重症化すれば肺炎になりますし、高齢になれば食べ物が気管に入ることで起こる誤嚥性肺炎の可能性もあります。


一般的に肺炎になると予後は良好ではありません


治療法としては原因菌をなくすための投薬を行ったり、猫用のネブライザーをしたり、食事が食べられなければ胃に直接チューブを入れて栄養を送り、体力を保持したりという方法があります。


もちろん、風邪や喘息にならないように対応していく必要がありますが、誤嚥性の場合は吐いた後や高齢の猫に見られるので、いきなり苦しがることがあれば病院へ連れていきましょう。

猫が咳き込む際の治療法④肺水腫

肺水腫は2つ原因があり、

  1. 心臓病によるものか
  2. 心臓病以外によるものか
に分けられますが、大半は心臓病によるものです。

肺に水が溜まってしまうことで起こるこの病気は、肺が水に浸かるため呼吸がしにくくなり、呼吸困難を起こします。

治療は酸素投与を行ったり、肺の中にある水を抜くため利尿剤を投与します。重篤な場合は直接針を刺して水を抜くこともあります。

原疾患である心臓病が進行していることが多いため、ターミナルケアに移行する場合もあります。

食事の種類や量を考えること、温度などの環境を整え、心臓病のある愛猫には投薬や運動の程度も制限するなど対策を行いましょう。

猫が咳き込む際の治療法⑤腫瘍

肺に腫瘍があっても、咳き込むなどの症状が出ます。

基本的に肺にできる腫瘍は腺癌と呼ばれるものですが、他の腫瘍が転移している場合もあります。


肺が原発で起こる肺腫瘍の場合は手術適応になります。

化学療法や放射線療法もありますが、これらが中心で行われることはあまりありません。


腫瘍は人間と同じく、命に係わる病気です。

もしも愛猫が咳以外に呼吸困難感や、元気がなくなったというような症状があれば、病院に行きましょう。

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まとめ:不安な時はすぐに病院へ!

以上、猫の咳き込みについて

  • 愛猫はどんな咳をしていたか、乾いた咳?湿った咳?
  • どんな咳をしていたら病院受診をしなければならないのか
  • 咳き込む原因の病気はどのような治療法、予防法があるのか
などを説明してきました。

猫はあまり咳をしない動物です。咳き込んだ時は毛玉を吐き出すだけだったり、異物を吐き出すだけだったりなど生理的な現象かもしれません。

しかし、猫は苦しさやつらさを私たちのように言葉で表現ができないため、おかしいなと思った時にはすでに命の危機にさらされている可能性もあります。

愛猫が長い間、健康で過ごせるように環境を整えるのはもちろんのこと、病気になったらおかしいと気付けるポイントを紹介してきましたので、ぜひ活用してください。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。