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愛犬がブルブルと震えていたら飼い主さんとしてはとても心配になりますよね。犬が震える原因は必ずしも病気や怪我というわけではありません。わざと震える場合もあります。今回のMOFFME記事では、犬が震えるのはわざとなのか、震える理由や病気の可能性を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬が震えるのはわざとなの?愛犬が震える理由や病気の可能性

ふとした愛犬を見たら震えていた、なんて経験をしたことはありませんか?


小刻みにブルブルしている姿を見ると心配で駆け寄ってしまうこともあるかと思いますが、理由が分からないと対処のしようがないですよね。


ということで、今回のMOFFMEでは犬が震える理由について解説を行っていきます。

  • 犬が震える際に考えられる理由
  • 犬が震える際に他の症状も見られたら注意
  • 犬が震える際の対処法を原因ごとに紹介
犬はわざと震えることもあると言われています。

体の不調などはないのに、なぜわざとする必要があるのかについても紹介していくので、興味のある方はぜひ見てみてください。

ちょっとした動作でも犬にとっては大事な意味があります。

飼い主としてしっかり汲み取ってあげられるようにしましょう。

犬が震える際に考えられる理由を紹介

犬が震えるのは以下のようなものが理由であると言われています。

  • 不安
  • ストレス
  • 痛みや心理的な問題
  • 構ってほしい
  • 寒さ
いろいろな原因や理由がありますが、ぱっと見では分からないこともありますよね。

ひとつずつ詳しく解説していくので、状況などを想像しながら読んでみてください。

慣れてくればきっとすぐに原因を見つけることができるようになりますよ。

犬が震える理由①不安

漠然としていて分かりにくく感じますが、不安に思う要素には以下のようなことが挙げられます。

  • 大幅な部屋の模様替えや引っ越しといった生活環境の変化
  • 工事や花火、雷などの大きな音
  • 来客
  • 地震
  • 犬にとって苦手な場所
生活環境には、家族構成の変化も含まれます。

家族の誰かがいなくなったり、結婚や出産で人数が増えたりすることが当てはまりますね。

苦手な場所というのは、動物病院や狂犬病予防注射の接種会場などです。

主に恐怖や嫌な経験がある音や場所、人などに対して反応することが多いですね。

不安や恐怖を感じている時は、わざとではなく自然と体が震えてしまいます。

犬が震える理由②ストレス

上で挙げた例に対して強い不安や恐怖を感じると、それが原因でストレスを感じるようにもなります。


他にも、何か悪いことをして飼い主に叱られている時や運動不足、無理矢理何かをさせるといったことも原因になるため注意が必要です。


犬などの動物はとてもデリケートなので、人間にとっては些細なことでも犬にとっては大きな問題であることがよくあります。


中には飼い主がどこかに出かける準備をしている時や、実際に出かけて飼い主がそばにいないことに対して不安やストレスを感じる子もいます。


大きなストレスを抱え続けていると元気が無くなったりすることもあるため、気を付けるようにしてくださいね。


対処法は下記で詳しく解説しているので、対策を知りたい方は読んでみてはいかがでしょうか。

犬が震える理由③痛みや心理的な問題

愛犬の苦手とするものがないのに震えている場合は、体の状態があまりよくない可能性が考えられます。


例えば、体の一部が痛いと感じていたり、明確な痛みなどはないけれど違和感がある場合に震えることがあります。


犬の体をあちこち触ってみて、明らかに触れられるのを嫌がったり痛がる素振りを見せるのであれば、他にも何か気になることがないか探してみてください。


病気の可能性や針などが刺さっていることもあるでしょう。


明らかに様子がおかしいけれど原因がよく分からない場合は、念のために動物病院で診てもらうことも検討してくださいね。

犬がわざと震える理由④構ってほしい

震えているのに気が付いて駆け寄ったり構ったりすると途端に震えが止まる、といった時は犬がわざと震えているのかもしれませんよ。


震えている時に飼い主が構ってくれた、という経験を過去に何度かしている場合、震えれば相手をしてくれると学習していることが考えられます。


こうした場合はわざとであることが多いので、震える度に構うことは避けるようにしましょう。


わざとかどうか判断が付かない時は、おやつやお気に入りのおもちゃなどを見せて震えが止まるかを確認してみてください。


もし止まったのであれば、気を引くためにわざとやっているだけなので、過度な対応は避けた方が良いです。


また、この他にも飼い主が帰宅した時や大好きなご飯を貰う時など、嬉しい時に興奮して震えることもあります。


これはわざとではなく興奮からくるものなのですが、所かまわずこういった反応を見せるのでしたら、しつけをすることも考えてみると良いでしょう。

犬が震える理由⑤寒さ

冬などの寒い時期はもちろん、季節の変わり目や気温が低い日に震えていることが多いのであれば、寒さが原因と考えて良いでしょう。


犬は平均体温が人間よりも高く寒さを感じやすいと言われています。


中でも小型犬の場合は、熱放散量が多く体温維持が難しいため、チワワなどを飼っている方は特に注意してくださいね。


他にも、被毛がシングルコートの犬種も寒さを感じやすいので、しっかり対策をするようにしましょう。


ちなみに、シングルコートは以下の犬種が当てはまります。

  • トイプードル
  • パピヨン
  • ダルメシアン
  • ドーベルマン
  • バセンジー
  • ウィペット
  • マルチーズ

シングルコートの犬は他にもいますので、気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。


長時間寒さを感じ続けると低体温症の危険も出てくるため、放置はNGですよ。

犬が震える際に他の症状も見られたら注意

震える理由によっては、飼い主の気を引くためにわざと震えていることがあるということが分かりましたね。


わざとにもわざとなりの理由があると思うとさらに愛しさを感じますが、中には注意しないといけない症状などもあるため油断してはいけませんよ。

  • 発熱
  • 発作
  • 後ろ足が震える
  • 下痢や嘔吐
もし、こういった症状が震えと共に見られるのであれば、動物病院で詳しい原因を調べてもらうようにしてください。

放置していると状況が悪化することもあるので、明らかな異変がある場合はすぐに対応しましょう。

犬が震える際の他の症状①発熱

犬の平均体温は38~39度と言われています。


そのため、39.5度を超えている場合は発熱がある状態だと判断されます。


そのまま上がり続け40度を超えると危険な状態になる可能性があるため、運動などをしていないのに体温が高い時はすぐに獣医師に診てもらってください。


正確な体温を測れなくても、発熱の疑いがあるかを見分ける方法があります。

  • いつもより耳や足先が熱い
  • 安静にしているのに呼吸が荒い
  • 動こうとしない
  • 元気が無くぐったりしている
  • 食欲がない
体の熱さや普段との様子の違いは、見分ける良い判断材料となります。

いつもより熱いと感じたら、熱があるのかもしれないと疑ってみてくださいね。

犬が震える際の他の症状②発作

てんかんや脳腫瘍、脳炎といった病気の際にも震えが見られます。


脳疾患で起こる震えは「痙攣」と呼んだ方が正しく、症状も震えとは明らかに異なります。


ブルブル震えるのではなく、足を伸ばした状態でガクガクと突然痙攣を起こし、意識を失います。


このような発作が見られる場合は、以下の症状にも注目してみてください。

  • 落ち着きなくグルグル、ウロウロする
  • 顔が引きつる
  • よだれがたくさん出る
  • 無駄吠えが急に増える
  • 失禁
  • 硬直
もしこういった症状が見られるようであれば、メモ、できれば動画を撮っておくようにしましょう。

動画ならその時の状況をそのまま残しておけますし、獣医師も判断がしやすくなりますよ。

犬が震える際の他の症状③後ろ足が震える

後ろ足が震えるのは、高齢や運動不足で筋肉量が落ちている可能性があります。


筋力が低下すると立った時などに上手く自分の体を支えられず、後ろ足や前足が震えたり、散歩が終わった時にブルブルと震えるようになります。


他にも、食事中やトイレで用を足している時にも後ろ足の震えが見られます。


老化や運動不足が原因であればまだ良いのですが、中には低血糖症突発性振戦病などの病気の疑いもあるため油断は禁物ですよ。


下記は後ろ足が震えることのある病気です。

  • 低血糖症
  • 突発性振戦病
  • ヘルニア
  • 尿毒症
突発性振戦病は10歳を過ぎた犬や柴犬、柴系のミックス犬でよく見られると言われています。

ヘルニアは胴長短足、つまりダックスやコーギーなどの犬種に現れることが多いとされているため十分注意してください。

低血糖症や尿毒症は震えというより痙攣が起こります。

特に尿毒症による痙攣は一刻を争う状況になっていることが多いです。

そのため、嘔吐や下痢、食欲低下といった異変が見られたら、念のために動物病院へ連れて行くようにしましょう。

犬が震える際の他の症状④下痢や嘔吐

震えの他に下痢や嘔吐といった症状が見られる病気はいろいろあります。


上で解説した尿毒症や低血糖症、発熱などでも下痢や嘔吐が症状として現れます。


食べ過ぎストレスが原因である可能性も考えられますが、その他にも何か症状が見られる場合は、病気を疑って動物病院で診てもらうことをおすすめします。


病気の種類は寄生虫やウイルスの感染から腹膜炎、膵炎、中毒、アレルギーなど様々です。


一度だけではなく何度も繰り返しているのでしたら、早めに相談するようにしてみてくださいね。

犬が震える際の対処法を原因ごとに紹介

犬が震えている時の対処法は、原因によって変わります。


そのため、ここからは原因別の対処法をひとつひとつ紹介していきますよ。

  • 寒さが原因の場合
  • ストレスが原因の場合
  • 筋力の衰えが原因の場合
わざと震えている時の対処法は、上で紹介しているのでそちらを参考にしてみてくださいね。

震えをそのままにしていても改善することはありません。

原因によってはさらに状態がひどくなることもあるのため、早めの対処を心がけるようにしましょう。

犬が震える際の対処法:寒さが原因の場合

犬にとっての適温は24~26度程度と言われています。

室温が適温よりも低い時は、暖房器具を使って快適に過ごせる室温を維持するようにしてくださいね。

上の「犬が震える理由」でも解説しましたが、シングルコートは特に寒さに弱いです。

そのため、冬などのは気温が下がる時期は、ブランケットや毛足の長いペットベッド、ペット用のヒーターを利用するのも検討してみると良いでしょう。

ただし、ヒーターや湯たんぽなどを使用する際は、低温やけどにならないように注意してください。

また、散歩に行く時は洋服を1枚着せるなどして、外出中も寒くならないようにすることを心がけましょう。

犬が震える際の対処法:ストレスが原因の場合

何かに怖がったり嫌な気分になってストレスを感じている場合は、恐怖や苦手とする物をできるだけ排除していくようにします。


人や物であれば比較的簡単に愛犬から遠ざけることができるでしょう。


しかし、音や地震の場合は難しいですよね。


雷や工事の音などに反応する時は、防音カーテンを使ってみたり雨戸を閉めるなどして対策をしてみてください。


緊急地震速報の音や地震の揺れで震えてしまう時は、抱っこして優しく声をかけながら撫でてあげましょう。


大丈夫だと安心させてあげることで少しずつ震えが治まることがあります。


ただ、一度で良くなるとは限らないので、何度も根気強く続けていくようにしてください。

犬が震える際の対処法:筋力の衰えが原因の場合

老化や運動不足が原因であれば、愛犬の状態を確認しつつ散歩をしたり家で遊んだりするのがおすすめです。


ただし、いくら対策のためとはいえ、愛犬に無理をさせるのは良くありません。


高齢の場合は無理せず歩ける距離だけにして、坂道などはできるだけ避けてあげるようにしてくださいね。


家の床が滑りやすい場合は、クッション性のあるマットなどを敷いてしっかり踏ん張れるようにしてあげることも大切ですよ。


また、日々の食事を見直すことも重要なポイントになります。


犬にとって質の良いたんぱく質は大切な栄養素ですので、高齢犬はもちろん若い犬に与える時も気にするようにしてみてください。


しかし、食べ過ぎは肥満の原因になり、さらなる筋力の低下に繋がる恐れがあります。


食事や体重管理も飼い主の大切な役目ですので、与え過ぎないように気を付けましょう。

まとめ:わざと犬が震えることもあるが、心配な時は病院へ!

今回の記事では、犬はわざと震えるのか、その他に考えられる理由などを中心に解説していきました。

対処法や注意したい症状などについてもたくさん紹介していったので、一度ここでまとめてみましょう。
  • 犬が震える理由は寒さやストレス、病気、ケガなど様々
  • 飼い主の気を引くためにわざとブルブルすることもある
  • わざと震えている時は過剰に構ったりしない
  • 震え以外にも気になる症状がある時は早めに動物病院へ行こう
  • 痙攣と震えは全くの別物
  • 愛犬のストレスとなる物はできるだけ避けるようにしよう
  • 高齢犬も今以上に筋力が低下しないように散歩は無理せず継続する
わざとだろうと何だろうと、何かしらの意味があって震えていることが分かりましたね。

最初のうちはわざとなのか判断しにくいですが、状況をその都度よく観察して共通する点を見つけてみてください。

明らかに様子がおかしい時は、すぐに動物病院へ連れて行けるようにしておくことも頭に入れておきましょう。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!