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犬は人間と比較して4倍の聴覚と100万倍以上の嗅覚を持っています。なので、私たちが気にならない些細な音や匂いにとても敏感です。今回のMOFFME記事では、犬の嫌いな音や周波数、犬の嫌いな音に慣れさせる方法、音を使ったしつけグッズを紹介します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬の嫌いな音や周波数を詳しく紹介!犬の嫌いな音の対処法など

犬は私たちより聴力があり、私たちが何ともない音でも犬にとっては嫌な音である可能性があります。例えば犬がいきなり吠え出して驚いた経験はありませんか?


それもそのはず、人間が聞こえる周波数は20~20,000Hzに対し、犬は65~50,000Hzと言われています。ちなみにHzとは音の高さを指し、私たちが日常的に聞いている周波数は250~4,000Hzと言われています。


この数値からも分かるように、犬はとても高い音を感じ取ることが出来ます。


今回のMOFFME記事では、犬の嫌いな音や周波数、また補足として嗅覚について

  1. 犬の嫌いな音や周波数とは
  2. 犬の嫌いな臭いの紹介
  3. 犬の嫌いな音への対処法
  4. 音のしつけ方法、グッズの紹介
以上を紹介しています。

この記事を読んで、愛犬が嫌いな音やにおいを把握し、どのように対処していけばよいのかなどを学ぶことで、愛犬の安全を守り、さらに音へ対してのしつけや、音を使ったしつけができるようになりましょう。

犬の嫌いな音や周波数を紹介


犬の嫌いな音とはどんな音でしょうか。

周波数で言うと13,500~20,000HZです。


先ほどお話したように、犬の聞こえる周波数は65~50,000Hzです。そして、犬が聞き取りやすいと言われている周波数は8,000Hz付近の音が聞きやすいと言われています。


このことから、犬は私たちよりも高い音域が聞き取りやすいことが分かりますよね。

8,000Hzはあまりなじみがありませんが、試しに聞いてみたいと思う方はこちらを参考にしてください。


筆者はイヤホンを使用し挑戦しましたが、媒体によっては16,000Hzから聞こえませんでした。かなり高音で嫌な音だったため、試してみる方は音量などに注意して聞いてくださいね。


では、犬の嫌な音について

  • 犬の聴力について
  • 犬の嫌いな音とは
について詳しく説明します。

犬の聴力について

音については周波数以外にも

  • 音の方向
  • 音の距離
があり、一般的には犬は人間の4倍以上の聴力があるという説がありますが、音の種類によって必ず4倍ではないとも考えられています。

周波数は約2.5倍の高さまで聞こえますが、犬の耳は人と比べて音の方向や距離はどのくらい聞こえているのでしょうか。以下に詳しく説明していきます。

音の方向

人間の聞こえる音の方向は16方向ですが、犬は32方向から聞くことが出来ます。
犬の耳は人の耳と違い、耳を動かすことが出来る「運動耳」を持っており、人間のように固定されていません。

そのため、人間より多くの方向の音が聞けるのです。

音の距離

犬は1km先の音でも聞こえると言われており、人間と比べると400倍遠くの音でも聞こえているという説もあります。飼い主が出先から帰るのを、遠くからでも察知できるという話を聞いたことはありませんか?

それだけ遠い距離でも聞こえるとは、すごい聴力ですよね。

ちなみに、犬によっては耳の形が立っていたり、垂れていたりといろんな種類の耳がありますが、耳の種類で聴力が落ちることはないそうです。

犬の嫌いな音とは

人間に嫌いな音があるように、犬にも嫌いな音があります。

例えば

  1. 先天的なもの
  2. 後天的なもの
が挙げられます。
それぞれ、どのような音なのか詳しく説明します。

先天的なもの

経験を伴わなくても、犬の嫌いな音です。
例えば
  • 花火、爆竹
  • 金属音
  • 救急車やパトカーのサイレン音
などです。

私たちも突然大きな音がしたら驚きますし、嫌いな方もいますよね。
そんな音は犬にとっても嫌いな音に該当します。

後天的なもの

経験することで起こる、犬の嫌な音です。
例えば
  • ドライヤー
  • 掃除機
  • インターフォン
  • 工事現場
  • バイクのエンジン音
などです。

私たちにとっては何ともない音でも、犬にとっては複雑でわからない音だったり、その音によ嫌な経験をすることで、その音がすると怖がったり、吠えたりするようになります。

補足:犬の嫌いな匂いを紹介


ここまで犬の嫌いな音について紹介してきましたが、同じように人間より優れている嗅覚がある犬は、どんな匂いが嫌いなのでしょうか。


犬は

  1. 柑橘系
  2. 人工的
  3. アルコール
  4. タバコ
の匂いが嫌いと言われています。

犬の嗅覚は特に「酢酸」と「吉草酸」の匂いを得意としています。

酢酸は人の汗に含まれていて、人の1億倍匂いに優れています。
吉草酸は人の足裏の匂いに含まれており、人の170万倍匂いに優れています。

専門家の間では、犬の嗅覚は人の10~100万倍優れているとされていますが、これは単純にこれだけ強く匂いを感じるのではなく、それだけ薄まっても匂いを嗅ぎ分けることができるという意味です。

犬の好きな匂いは、ご飯と飼い主の匂いです。飼い主の靴下の匂いも大好きですので、飼い主の中には自分の靴下を取られた経験がある人もいるのではないでしょうか。
半面、犬が嫌いな臭いは、刺激が強いものが多い傾向があります。

犬の嫌いな匂い①柑橘系の匂い

私たちにとってはいい匂いの柑橘系の匂いは、犬には刺激にしかならず、嫌いな匂いの一つです。


筆者は昔犬を飼っていましたが、蜜柑を食べているときに寄って来て鼻を近づけたかと思ったら、皮をむいた瞬間にすごい勢いで飛び退き、くしゃみをしながら去っていった思い出があります。


柑橘系の匂いは、柑橘精油という揮発物質が犬の嗅覚に刺激を与えるため、嫌いになってしまいます。


しかし、柑橘系の匂いは嫌いでも、果実は食べる犬もいるそうです。果実は特に害はないので、多量に与えなければ甘くておいしいので、好きな犬もいます。

犬の嫌いな匂い②人工的な匂い

人工的な匂いも、犬の嫌いな匂いの一つです。

私たちが当たり前に使っている整髪料や香水はいい匂いと感じますが、犬にとっては自然の匂いではないため、未知の匂いになります。


殺虫剤に関しては匂いもですが、含まれている化学物質が犬にとって有害になる殺虫剤もありますので、使用する殺虫剤が犬に影響がないものかも調べる必要があります。


また、マニキュアやガソリンの匂いは私たちにとってもあまりいい匂いではありませんよね。これらの揮発性が強い化学物質の匂いは、犬にとっても刺激が強く、犬の嫌いな匂いです。

犬の嫌いな匂い③アルコールの匂い

三つ目の犬の嫌いな匂いはアルコールの匂いですが、アルコール自体、犬は苦手です


ちょっと舐めたから酔っぱらうとかではなく、一舐めするだけでも酔っぱらってしまいます。さらに、匂いを嗅ぐだけで酔っぱらってしまうほど、犬はアルコールに弱いと言われています。


特にアルコールを飲まない飼い主はさほど問題がありませんが、よく飲む飼い主は気を付けましょう。


酒臭い状態で愛犬に触れたり、抱っこするだけで犬は嫌になりますので、愛犬に嫌われないためにも、アルコールを飲んだ後は気を付けて下さいね。

犬の嫌いな匂い④タバコの匂い

4つ目の犬の嫌いな匂いはタバコの匂いです。嫌煙家にとっても嫌いな匂いですが、犬にも刺激になります。


タバコの煙に咽てしまうこともありますが、副流煙は私たちだけでなく、犬にも有害です。刺激がる匂いなので犬の嫌いな匂いであることはもちろん、愛犬にアレルギー性鼻炎を引き起こす原因になってしまいます。


さらに、間違って食べてしまったら中毒を起こしてしまいます。

タバコの匂いに気を付けるだけでなく、タバコを吸う方はタバコの管理を、吸わない方でも、散歩のときに食べてしまわないように気を付けましょう。

犬の嫌いな音の対処法を紹介


犬の嫌いな音にどうやって対処すればよいのでしょうか。

  1. 人工的な音
  2. 雷音
それぞれで対処方法が異なります。

犬は嫌いな音を聞いた時、パニックに陥り攻撃的になることがあり、時には飼い主の声すら届かないほどになります。

嫌いな音はできるだけ聞かさないようにするのも一つの方法かもしれません。しかし一緒に生活するうえで、音に驚き吠えたりすると他の人にも迷惑が掛かります。

犬も嫌いな音に慣れていかなければ、ストレスが溜まる一方です。音に慣れるとストレスも軽減するため、出来るだけ嫌いな音に慣れさせることで、犬にとってもストレスの少ない生活になります。

犬の嫌いな音に慣れさせるには、小さいころ、生後3週~12週が良いとされています。子犬の時期に、どれだけの音に慣れることが出来るかがポイントです。

犬の嫌いな音の対処法:人工的な音

犬の嫌いな音、人工的な音と言うと例えばドライヤーや掃除機など、家庭で起こる音のことを指します。


今から訓練する場合も、すでに嫌いになっている場合も、まずは小さい音から慣れさせていきましょう。ドライヤーなら風量の弱から始める、掃除機なら隣の部屋で待機してもらって、距離を取って慣れさせるなどです。


今ならスマートフォンなどに録音機能も付いているので、録音しておいて小さい音から聞かせてみるのもいいですよ。


音に対して吠えたり、混乱することなく過ごすことが出来たらご褒美をあげることで、少しずつ慣れていきます。

犬の嫌いな音の対処法:雷の音

犬の嫌いな音で雷など、いきなり起こる大きな音にはどう対処したらよいのでしょうか。


人工的な音と同じように、スマートフォンの録音機能で雷音を録音しておいて、小さい音から聞かせる方法もありますし、インターネットの動画から音を小さい音から流して、慣れさせるという方法もあります。


雷の音は私たちでも驚き、びっくりしてしまうことも多いかと思いますが、必要以上に驚かない、と言うのも大切です。飼い主が怖がっていては、犬も怖くなってしまいます。


また、安心できるよう寄り添ってあげることで、少しずつ怖さが軽減し、音に慣れていくというケースもあります。愛犬がソワソワして落ち着かなくなったら側にいて、安心できる環境を作ってあげましょう。


無理に慣らそうとすると、トラウマになってしまう可能性もあります。難しい場合は専門家に相談することをおすすめします。

音を使った犬のしつけグッズを紹介


ここまで犬の嫌がる音にどう対処していくか、と言う話をしていきましたが、音は犬のしつけにも使うことが出来ます


しつけのグッズの例として

  1. ビー玉や小銭が入った缶
  2. 犬笛
  3. 超音波
  4. クリッカー
など、今すぐ作れるものから購入グッズまで様々です。

しつけに犬が嫌がる音でしつけして大丈夫かと思われそうですが、メリットもあります。
例えば、犬の嫌がる音を使い、褒めるようにすると、その音に抵抗がなくなり怖がらなくなる、嫌いな音が好きになるという方法です。

逆に犬が嫌がる音を出すことで、行動を抑制する、と言った方法もあります。やってはいけないこと、例えば無駄に吠えることなどをした時に嫌な音が鳴るようになると、「これをやったら嫌な音がする」ことを覚え、吠えなくなる、というしつけ方法です。

それぞれ、どのグッズをどのように使ったらよいのか、詳しく説明していきます。

音を使った犬のしつけグッズ①ビー玉や小銭が入った缶

簡単でかつ、今からでも作れるグッズです。

空き缶にビー玉か、なければ小銭を入れて落とします。その時とても大きい音がしますが、この音を利用してしつけを行います。


これは犬の行動の抑止に有効で、悪戯や無駄に吠えているなど、してはいけないことをしている時にこの音を出すことで、嫌な音が起こることを認識し、やめるようにしつけていく方法です。


ただ、飼い主が音を出していることを分からないようにする方が効果的なので、工夫して音を出してみて下さい。

音を使った犬のしつけグッズ②犬笛

犬笛は聞いたことがあるけれど使ったことはない、という飼い主も多いかと思います。

犬笛の音は周波数で言うと16,000~20,000Hzで、高ければ私たちには聞きづらい音域になります。


高い音でしつけることで、他の人には聞こえず、かつ遠くまで指示を出せるというメリットがあります。


愛犬と合図を決めておくことで、遠くに行ってしまっても戻ってこれるようにしつけることが出来ます。普段はドッグランなどで活躍しますが、しつけておくことで災害時にも活躍します。


吹き方や音域で、「お手」「おかわり」を覚えさせることも出来ます。愛犬の反応を見ながら二人だけの合図を決めましょう。

音を使った犬のしつけグッズ③超音波

超音波は私たちが聞こえない音域で、かつ犬の嫌いな音を使用することで、無駄に吠えるのを抑制するときなどに活躍します。


しつけグッズ①のビー玉や小銭の入った缶よりも、静かにしつけることが出来る点がいいですね。グッズを購入するのも良いですが、最近はアプリでも超音波を使ったしつけが出来るので、お手軽とも言えます。


犬が吠えているときに超音波を流す、嫌な音が流れるため犬は吠えるのを止める。という方法ですが、これを繰り返すことで、無駄に吠えることが少なくなったケースもありますので、愛犬が無駄に吠える場合は使ってみるのも良いでしょう。

音を使った犬のしつけグッズ④クリッカー

クリッカーとは小さく「カチッ」と音を鳴らせるグッズで、音を鳴らした後にご褒美のおやつをあげることによって、音がした=おやつがもらえる、などいいことが起こると認識させることでしつける方法です。


クリッカーの良いところは、人を選ばないことです。

老若男女誰がやっても同じ音が出ますので、しつけてしまえば誰でも出来るという所がポイントで、クリッカー自体の操作も簡単なのが良いですね。


「お手」「おかわり」などはもちろん、方法によってはトイレもクリッカーでしつけることが出来ますので、愛犬とのしつけ、コミュニケーションツールにお手軽なクリッカーを試してみてはいかがでしょうか。

まとめ:愛犬のしつけはなるべく早く行おう!

今回のお話では

  • 犬の聴力は人間の約4倍
  • 犬の嫌がる音は、雷や爆竹など先天的な大きい音と、生活音から生じる後天的な音がある
  • 犬の嫌がる音も、しつけを行うことで混乱や攻撃性を抑えることが出来る
  • 音を使ったしつけ方法があり、犬の嫌がる音もしつけによって、うれしい音に飼えることが出来る
ことを中心に説明していきました。
また補足として、犬の嗅覚についても触れています。

私たちより聴覚が優れている犬は、大きい音はもちろん、普段私たちが何とも思っていない音でも嫌いになることがあります。
愛犬がパニックになり、攻撃性が出てしまうと飼い主も戸惑いますよね。

混乱を防止するためにも、出来るだけ早い時期から音に慣れさせるようにしつけることで、愛犬にとってもストレスが少なくなり、混乱による不意な事故も防止することが出来ます。

また、音を使ってしつけることで、しつけがしやすくなったり、嫌いな音が苦手でなくなったりとメリットもありますので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。