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猫と暮らしていると前足の間に顔をうずめたスタイルを見かけることがあるかもしれません。これは『ごめん寝』といい、その愛らしさからSNSで拡散されています。今回のMOFFME記事では、猫がごめん寝をする理由や病気の可能性を紹介していきます。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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飼い猫がごめん寝をする理由は?心情や病気の可能性を解説!

両側の前足をそろえて顔をうずめて眠るの寝相、ごめん寝ポーズ。


飼い主さんたちのなかには、よく目撃する方も多いのでは?


ただの寝相なのに、まるで謝っているみたい。


すごくかわいくて、おもわず目を奪われてしまいますよね。


でも、楽な体勢がたくさんあるのに、があえてごめん寝の体勢をとるのにはどんな理由があるのでしょうか?


たんなる寝相というだけでなく、もしかしたら他に理由があるのかもしれません。


今回、MOFFMEではの睡眠とごめん寝をする理由を、

  • 睡眠時間とよく寝る理由
  • ごめん寝をする主な原因3つ(眩しい・騒音が気になる・寝ている)
  • 病気が原因の可能性

の3つの項にわけて、解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

猫の睡眠について紹介


の語源は寝子(ねこ)だという説があります。


名前に「寝る」という漢字を入れるくらいに、よく眠る動物だと昔から考えられてきたということですね。


でも、例えば人間の場合、目を閉じていても眠ってはいないということがありますよね。


も狸寝入りをしているだけ、ということはないのでしょうか。


また、本来夜行性の動物なので、夜間に起きているから昼間には体を休めているだけ、ということも考えられます。


が1日に寝ている時間は、実際のところどのくらいなのか?


睡眠時間が多いのにはなにか理由があるのか?


そんな疑問を抱いた方のために、この項ではの睡眠について

  • 睡眠時間
  • よく寝る理由

の2つにわけ、の心情もふまえてご説明します。

猫の睡眠時間

1日のうちは、どのくらい眠っているのでしょうか?

大人の猫は14時間前後ですが、哺乳期の子猫や年老いた猫は20時間に及ぶこともあります。

生活環境にもよりますが、高齢期は体力低下にともなって睡眠時間が長くなっていく傾向にあるようです。

人間は7時間前後なので、人と比べると長く感じますよね。

また、の場合はレム睡眠の割合が多く、休んでいても脳の動きは活発です。

レム睡眠中は夢をよく見るともいわれるので、もなにか楽しい夢を見ているのかもしれませんね。

猫はなぜよく寝るのか

は「より効率的に狩りをするためによく眠る」と考えられています。


肉食動物として生まれたですが、毎回うまく獲物にありつけるとはかぎりません。


すこしでも獲物にありつく確率を上げるため、体力を温存して万全の態勢でのぞむ必要があります。


例えば、雨の日に寝ているが多いのは狩りの効率が悪いから、という説もあります。


身体が濡れて体温が下がれば体力を消耗してしまいますし、そもそも雨がふっていると虫やねずみといった獲物も外には出てきません。


晴れている日と比べて圧倒的にリスクが高いのです。


逆に、日の出前や日没後など、獲物となる生き物が活動する時間帯には活発に行動する傾向にあります。


そのくらい、猫の睡眠と狩りの関係性は深いということですね。

猫がごめん寝をする理由を紹介


前足をたたむ香箱座りをしたり、鍋に収まるくらい丸くなったり、寝方にはいろんな種類があります。


飼い主から見れば、どの寝方もかわいいですが、あえてごめん寝ポーズで眠るのには、なにか理由があるのでしょうか?


もしかしたら好きな体勢で寝ているというだけではなく、「落ちついて寝たいのに落ちつかない」「あれをどうにかしてほしい」なんてメッセージがこめられているのかもしれません。


どうせなら、心地いい環境で気がねなく体を休めてほしいですよね。


この項ではめん寝をする理由について、をとりまく環境にも目を向けて、

  • 眩しい
  • 騒音が気になる
  • 寝ている

の3つにわけてお話していきます。


の睡眠環境を見なおす手助けにしていただければ幸いです。

眩しい

ごめん寝状態のは、前足の間に顔をうずめていますよね。


もしかしたら、部屋が明るすぎるのかもしれません。


は夜目がきく動物ですが、それは網膜の奥にタペタムという光を反射する組織があり、光量を何倍にも増やしているためです。


つまり、人間よりも光に敏感だということ。


飼い主にとってはなんてことのない昼間の太陽や蛍光灯の明るさも、にとっては眩しすぎるくらいなのです。


ごめん寝ポーズで光をさえぎっているようなら、すこし部屋を暗くして、様子をみてみましょう。

騒音が気になる

寝ているの耳が、ぴくっと動くのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。


は寝ている間も周囲の音が聞こえています。


自然のなかで生きるために、身の回りに危険がないか、常に警戒する習性があるのです。


優れた聴覚で周囲の音をひろいすぎて、うるさく感じてしまい、ごめん寝をすることもあります。


ごめん寝は耳を床に向けるので、ちょっと音を遮断できるんですね。


そんなときは、できるだけ静かにすごして、落ちついて眠れるようにしてあげましょう。

寝ている

単純にうつぶせになったまま眠ってしまった可能性も、もちろんあります。


香箱座りから頭が前に倒れていって、ごめん寝に移行すると考えれば自然な流れです。


顔がつぶれるくらい床に顔を押しつけて眠る子もいるので、人間からすると「ちょっと息苦しいんじゃないかな」と心配してしまう方もいるでしょう。


ですが、は体が柔らかいので、彼らなりにリラックスした体勢をとっているのかもしれません。


できるだけ邪魔にならないように、ゆっくり寝かせてあげましょう。

ごめん寝をした際の病気の可能性を紹介


前項ではごめん寝をするおもな理由として、

  • 眩しい
  • 騒音が気になる
  • 寝ている

の3点をご紹介しましたが、ではなんらかの病気にかかっている可能性はないのでしょうか?


この項では「ごめん寝理由が病気にあるのではないか」という疑問について

  • ヘッドプレッシングの可能性
  • 病院に連れていく必要はないのか?

の2つにわけてお答えしていきます。

ヘッドプレッシングの可能性

犬やには、ヘッドプレッシング(Head pressing)といって、長時間、壁に頭をくっつける行動パターンがあります。


眠ってこそいないものの、床に顔を当てるごめん寝とすこし似ていますよね?


実は壁に頭を押し当てる行為をする子は、脳卒中や脳腫瘍などの病気にかかって、なんらかの機能に異常が生じている可能性があるのです。  


その他にも、病気にかかっている動物にみられる異常行動として、部屋の端でじっとしている、床に顔をすりつけるといった行動が確認されています。

不安な時はすぐに病院へ

ごめん寝をするが、必ずしも病気というわけではありません。


なによりも重要なのは、ふだんからの様子を注意して観察することです。


かわいい寝姿に見えても、よく見たら起きていて、床や壁に頭を当てたまま動かない。


しかもそれを日常的に繰り返している。


そんな異常行動が、日常風景に隠れている可能性もあります。


不安を感じたら、自己判断で終わらせずに、病院で早めに医師の診察を受けさせてあげることを、おすすめいたします。

まとめ

最後に、本記事の内容を復習しますね。
  • 睡眠時間は、成猫が14時間前後、子猫や老猫は20時間に及ぶこともある。
  • よく眠るのは体力を温存して万全の態勢で狩りをするため。
  • ごめん寝している理由は周囲が明るすぎたり、うるさすぎたりするから、という可能性もある。
  • 脳卒中や脳腫瘍などの病気になって、身体機能になんらかの異常がでているかもしれないので、注意して観察し、必要なら医師の診察を受ける。
ただかわいらしいだけと思っていたごめん寝に、睡眠環境への不満や病気の可能性が隠れていたのは意外でしたね。

の様子に注意しつつ、より良い居場所を整えてあげましょう。

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