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みなさんは『サイトハウンド』という犬種をご存知でしょうか。サイトハウンドとは狩猟犬であるハウンド種の中で優れた視力を持つ犬種の名称です。今回のMOFFME記事では、サイトハウンドについて特徴や犬種、飼い方などを紹介していきます。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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サイトハウンドってどんな犬なの?サイトハウンドについて解説

犬には使役犬や愛玩犬などいろいろな種類や分類がありますが、その中のひとつであるハウンド犬というものをご存知でしょうか?


「獣猟犬」とも呼ばれ、主に獲物の発見や追跡、狩猟を行っています。


小動物から大型の動物まで幅広く狩猟をしている犬ですが、実際にはさらに2つの種類があります。


ひとつは「サイトハウンド」、もうひとつは「セントハウンド」です。


名称だけではピンと来ないかもしれないので、今回のMOFFMEではサイトハウンドについての解説をしていきます。

  • サイトハウンドに分類される犬種
  • 特徴
  • 飼い方
記事内では、セントハウンドとの違いやどんな犬種がいるのかについても簡単に紹介します。

実際に飼いたいと思っている方はもちろん、興味がある方もぜひ最後まで読んでみてください。

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サイトハウンドに分類される犬種を紹介

まずは、どんな種類の子がいるのか、犬種などを見ていきましょう。

  • サイトハウンドに分類される10犬種
  • サイトハウンドとセントハウンドの違い
同じハウンド犬であるセントハウンドとの違いについても解説していきます。

どちらも同じ獣猟犬ですが、それぞれ役割も犬自体の見た目にも違いや特徴があります。

現在は狩猟以外の場でも活躍しているので、その点にも注目してみてくださいね。

サイトハウンドに分類される10犬種

サイトハウンドに分類されている犬種を10種類ほどまとめたので、簡単な特徴と共に見ていきましょう。

犬種特徴
アザワク日本では滅多に見かけない希少犬。
ライオンやジャッカルなどを撃退することもある
イタリアン・グレーハウンドサイトハウンド犬の中では小型。
足が細く、ちょっとしたことで骨折することがある
ウィペット噛みつき犬という意味の「スナップドッグ」と呼ばれていたこともある。
スピードがあり、ドッグレースでも活躍している。
ボルゾイ野ウサギや狼を狩っていた。
時速は50kmを超えることもあり、非常に視力が良い
サルーキスタミナ、スピードがトップクラス。
イラクの古代遺跡に彫刻が残っている歴史のある犬種
アフガン・ハウンド非常に長い被毛を持つ美しい見た目の犬種。
優れた判断能力と俊足を活かし、自分の判断で動くこともある。
グレーハウンドチーターと良い勝負をするほどのスピードで走る犬。
被毛は短く、筋肉質な体が特徴。
ディアハウンド大型犬の中でも特に静かで穏やかな性格。
主に鹿などの大型動物を狩猟していた。
スルーギスタミナがあり、ガゼルやガチョウなどを狩っていた。
短毛だが、ある程度の寒さに耐えることができる。
アイリッシュ・ウルフハウンド獣猟犬だけではなく、闘犬としても活躍していた。
子犬の時点で50kg近くまで成長すると言われている。

サイトハウンドの多くは、スラーっとした長い足をしています。


筋肉質でスタイルの整っているモデル体型の子が多いのも、サイトハウンドの特徴なのではないでしょうか。

サイトハウンドとセントハウンドの違い

サイトハウンド

視覚を頼りに狩りを行うのがサイトハウンドの大きな特徴です。


数ある犬の中でもずば抜けた視力を持っており、その視野は270度とされています。


一般的な犬の視野は200~250度と言われているため、その視野の広さが分かるのではないでしょうか。


ピント調整も他の犬より優れているため、瞬時に獲物を見つけて追いかけることができますよ。


また、スピードやスタミナも優れているのがサイトハウンドの特徴です。


詳しくは下記で解説していますので、ぜひ見てみてくださいね。


セントハウンド

主に嗅覚を武器にして対象となる獲物を追いかけます。


対象となる獲物が近くにいなくても、地面に残った足跡や血液のニオイを頼りに追跡し、発見していきます。


主にウサギやキツネなどを獲物としていますが、時にクマやイノシシなどにも立ち向かうことがあるそうです。


セントハウンドの多くは垂れ耳であることが多いのですが、これはニオイに集中して追跡するためと言われています。


他にも獲物の巣穴に潜ることもあるため、土などが耳に入らないようにするためともされていますね。


また、見つけた獲物の居場所を飼い主に知らせるために吠えていたことから、吠え声が大きくよく吠える犬が多いそうですよ。

サイトハウンドの特徴を紹介

サイトハウンドは非常に視力が良いということが分かりましたね。


では、ここからは視力以外の特徴的な部分を解説していきます。

  • 俊足
  • 歴史が古い
  • 穏やか
  • 本能的
  • 愛情深い
サイトハウンドには、視力の他に優れた身体能力や足の速さがあります。

また、獣猟犬と聞くと怖そうな印象がありますが、性格的にはどんな特徴があるのかも紹介します。

狩猟をしていない普段の性格を知れば、きっとサイトハウンドのイメージも変わってきますよ。

俊足

サイトハウンドは走るスピードとスタミナも非常に優秀です。


中でもサルーキは60~70kmほどで走り、3km程度ならそのスピードを維持したまま走れると言われています。


そのため、ドッグレースでも活躍を見せていることが多いですね。


サルーキ以外の犬種も50~60kmほどのスピードを出せる犬種がおり、その多くがドッグレースで良い成績を残していますよ。


全犬種の中でもトップクラスに速い犬種が揃っているのは、「ダブルサスペンションギャロップ」という走り方をしているためと言われています。


この走り方はチーターと同じで、前後の足が体の中心にきた時、そして足を伸ばした時に体が浮いた状態になる走り方をします。


また、サイトハウンドは呼吸器も発達しているため、長距離を走っても平気そうにしているスタミナも持ち合わせています。

歴史が古い

サイトハウンドに分類されている犬は、非常に長い歴史を持つ子が多いです。


5,000年以上前と言われる犬種もいれば、起源は7,000年前とされる世界最古の狩猟犬もいます。


ハウンドの原型となったのは人間が狩りをし始めた時代からで、当時は一部のオオカミが人に付いて行って番犬のようなことをしていたそうです。


人間は様々な脅威から守ってもらい、オオカミは番犬をする代わりに人間の食べ残しなどを貰って生活をしていました。


そのため、原型まで含めると1万年以上も人と共に生活をしていることになります。


犬種によっては古代遺跡に特徴がよく分かる彫刻が残っていたり、ミイラが発掘されていたりします。


それだけでもいかに長い歴史を持つ犬達なのかが分かるのではないでしょうか。

穏やか

これまで解説してきた中にもあったように、サイトハウンドは俊敏です。


獣猟犬として活躍していたこともあり、攻撃的な性格をしていそうだと感じるかもしれませんが、実際はとても穏やかな子が多いです。


家でゆっくりしている時は静かでそこまで吠えることもなく、落ち着いた様子を見せてくれます。


中にはマイペースだったり頑固な子もいますが、信頼関係を築ければとても優しく飼い主に対して従順な子になるでしょう。

本能的

獣猟犬としての本能が残っているため、散歩中はもちろん、家の庭などで遊んでいる時も動くものを見つけるとすぐさま追いかけてしまうことがあります。


イノシシやオオカミなどにも立ち向かうほど勇敢な性格をしているため、そういった行動は時に頼りになりますが、困ってしまうことも多いでしょう。


また、狩猟をしていた時は自分の判断で動くことも多かったので、独立心が強く勝手な行動をしてしまうこともあります。


獲物と認識した動物などに対して攻撃的になることもあるので、子犬の時からしっかりしつけることが重要となります。


サイトハウンドはとても賢く優しい性格をしていますが、しつけができないと手のつけられない子になってしまうことをよく覚えておきましょう。

愛情深い

知らない人や他の犬といった家族以外の人や動物に対しては警戒心が強く、慣れるまでに時間が必要になることもあります。


しかし、飼い主や家族と認めた人に対しては、優しくて愛情深く接してくれるようになりますよ。


犬種によっては小さい子供にも優しく穏やかな態度で接してくれますし、きちんとしつければ暴れることも少ないので、家庭犬としてもピッタリと言えるでしょう。

サイトハウンドの飼い方を紹介

サイトハウンドは獣猟犬ということもあり、実際に飼う時はいろいろと注意しないといけないことがあります。


特別な許可が必要というわけではないですが、環境や飼い方次第ではその後に苦労する場合もあるでしょう。


そのため、実際に飼う前にどんな飼い方をすれば良いのか、ここでチェックしてみてください。

  • 生活環境
  • しつけ方
  • 運動量
  • 首輪とハーネスの選び方
上で挙げたひとつひとつが、飼い主とサイトハウンドが日々楽しく暮らしていくために必要なことです。

飼い始めてからあたふたしないように、しっかり覚えておきましょう。

生活環境

体を動かすことが好きで、特に走り回るのが大好きな犬種が多いため、できれば好きなだけ走り回れるような広めのお庭があると良いですね。


また、マンションなどに住んでいる場合、物件によってはサイズ制限があるため飼いたい犬種が飼えない可能性もあります。


飼育スペースもそれなりに必要となるため、部屋が少し狭かったり飼いたい犬種がある場合は、今の生活環境を見直してみると良いかもしれません。


他にも、普段室内で過ごす時は、犬の寝る場所などにクッションを置いてあげるようにしましょう。


サイトハウンドは皮膚が薄く脂肪も少ない子が多いので、そのままにしていると床と擦れてケガをしてしまう恐れがあります。


滑りやすいフローリングの床にはクッション性のあるマットを敷くなどして、ケガをしにくい環境作りをしていってくださいね。

しつけ方

自分で判断して動けるサイトハウンドは、しつけに苦労することはあまりないという意見もあります。


しかし実際は、賢くて独立心が強い犬は、指示される前に自分で考えて動くことがあるため、ある程度犬の飼育に慣れていないと苦労することが多いです。


特に大人になってからのしつけは大変なので、飼う時は子犬のうちから始めるようにしましょう。


サイトハウンドのしつけの基本は褒めて伸ばすことと、根気強く続けることです。


できないから、悪いことをしたからといって叱るような厳しいしつけをすると、頑固な性格になることがあります。


マイペースな犬種が多いので、なるべく犬のペースに合わせて行うようにし、できたときは思いっきり褒めておやつをあげるようにしてくださいね。


最初に覚えておくと良いのは「待て」「お座り」、そして「呼び戻し」です。


どうしてもしつけができない時は、ドッグトレーナーに相談することも忘れないようにしましょう。

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運動量

これまで解説してきたことからも分かるように、サイトハウンドの運動量はとても多いです。


そのため、散歩は1日2回行い、時間はそれぞれ1時間ほどかけてたっぷり体を動かせるようにしましょう。


1日にまとめて散歩に行くより、朝と夕方に分けて行くのがおすすめですよ。


散歩の他にも、定期的にドッグランを利用してのびのび体を動かせる時間を作ってあげるのも良いですね。


走り回れるお庭がある場合は、自宅のお庭でも十分です。


ただ歩くのではなく犬が好きなように全力疾走できるので、犬のストレス解消にもなりますよ。


ボールなどを使って遊ぶのが好きな子には、おもちゃを用意して一緒に遊んであげるとさらに喜んでくれるでしょう。


サイトハウンドにとって運動は重要なものですので、必ず行うようにしてくださいね。

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首輪とハーネスの選び方

頭の小さい犬種が多いサイトハウンドには、首輪ではなくハーネスの方が良いですよ。


サイズは合っていそうでも首輪だと引っ張った時に抜けてしまう可能性がありますし、短毛だと擦れたり食い込むこともあるでしょう。


長毛の場合は首輪に被毛が絡まってしまう恐れもあるため、幅広タイプのハーネスをおすすめします。


ハーネスであれば散歩中に獲物を見つけて飛び出しても、首に余計な負担をかけずに犬を抑えることができます。


ハウンド専用のハーネスも売られているので、気になる方はこの機会に探してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

視力が良いだけではなく、並外れたスタミナと美しく走る姿がサイトハウンドの魅力です。


今回の記事でサイトハウンドとは何か、このグループに属する犬種にはどんな子が多いのかが分かったのではないでしょうか。


解説したことをしっかり覚えておくために、ここで内容をまとめていきましょう。

  • サイトハウンドとは優れた視力と走力で狩猟する犬のこと
  • 筋肉質で長い足を持つ犬種が多い
  • ドッグレースでも成績を残すほど足が速い
  • 歴史が古く最古の狩猟犬とも言われている
  • 性格は穏やかで愛情深い子が多い
  • 飼う際は運動する時間をたっぷり作ってあげよう
  • 子犬のうちからきちんとしつける必要がある
一般的に賢いと言われている犬も飼い方次第で大きく変わります。

最高の家族だと自慢できるように、犬だけではなく飼い主も自覚と愛情を持って育てていってくださいね。

MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!