犬が肉球を舐める光景を目にしたことがある方も多いかと思います。ケアの役割も兼ねているため気にする必要はありませんが、過剰に舐めている場合は注意が必要です。今回のMOFFME記事では、犬が肉球を舐める理由や対処法を紹介します。
犬が肉球を舐める原因を解説!犬が肉球を舐める際の対処法など
- 犬が肉球を舐める際の心理的な原因
- 犬が肉球を舐める際の身体的な原因
- 犬の肉球を舐める際の対処法を紹介
犬が肉球を舐める際の心理的な原因
犬が執拗に肉球を舐めるのには、心理的な原因と身体的な原因があります。どちらの場合も、原因を取り除くことで肉球を舐める回数がぐっと減りますよ。
それでは、はじめに心理的な原因からお伝えしていきましょう。
犬が肉球を舐めている際は、以下の心理状態であると考えられます。
- ストレス
- リラックスしたい
- 寂しい
- 退屈
ストレス
犬は、ストレスが原因で肉球を舐めることがあります。
私たち人間も、ストレスを感じた際に爪を噛んだり、髪の毛を抜くなどして気持ちを落ち着かせることがありますよね。犬もそれと同じように、肉球を舐めることでストレスを発散しようとしているのです。
ストレスを抱えている犬は、肉球を舐める以外にも吠えたり、家具を噛むなどの問題行動が多いため、早急にストレスを発散させる必要があります。
ストレスの主な原因は、
- 環境の変化
- 運動不足
リラックスしたい
犬は、自分の気持ちを落ち着かせるために肉球を舐めることがあります。
雷が鳴った、飼い主さんに叱られたなど、緊張をしたり恐怖を感じた際によく見られる行動です。
リラックスが目的の場合は、肉球を舐める以外にも体をブルブル震わせたりあくびをすることがあります。
気持ちが落ち着けば舐めなくなるので、無理にやめさせる必要はありません。
しかし、人間の指しゃぶりのように癖になってしまった場合や、皮膚への影響が気になる場合は、抱っこや声を掛けるなどして犬の気を逸らしてあげましょう。
寂しい
長時間のお留守番や、飼い主さんに構ってもらえなくて寂しい時、犬は気を紛らわすためめに肉球を舐めるようになります。
また、お留守番の時にだけ肉球を舐めている場合は、分離不安症の可能性があります。
飼い主さんがいないことや、自宅にひとりで残されることに強い不安を感じ、そのストレスから肉球を執拗に舐めてしまうのです。
飼い主さんの匂いが付いたものをケージ内に入れたり、また一からお留守番の練習をするなど、少しずつ分離不安を解消してあげてください。
退屈
犬は退屈な時に肉球を舐めます。肉球を舐めることが、犬にとっての遊びになっているのです。
犬が退屈しのぎに肉球を舐めている場合は、おもちゃなどで一緒に遊んであげましょう。
飼い主さんが忙しく愛犬と遊べない時には、フードやおやつを詰めるコングや、おやつを匂いで探すノーズワークなどの知育玩具を利用してみてください。
頭を使って遊ばせると、想像以上に体力を消耗します。それだけでなく、認知症予防など犬の脳にも良い影響を与えるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
犬が肉球を舐める際の身体的な原因
心理的な理由以外にも、肉球に何らかの異常がある際に、違和感を感じて舐めることがあります。
それでは、犬が肉球を舐める際の身体的な原因をお伝えします。
- ケアのため
- 異物が気になる
- 怪我をしている
- アレルギー
- 頚椎損傷やヘルニア
ケアのため
犬は、清潔を保つために自分自身の体を舐めます。
グルーミングと呼ばれ、汚れを取る以外にも気持ちを落ち着かせる効果があります。
肉球を舐めるのもグルーミングの一種で、自分の肉球に付いた汚れや匂いを取り除こうとしているのです。
グルーミングの場合は、一ヶ所を舐め続けることがないので皮膚への影響はありません。
無理にやめさせる必要はないので、安心して見守ってあげましょう。
異物が気になる
肉球や指の間にトゲが刺さっていたり小石が挟まっている場合、犬は違和感から足先を舐めることがあります。
お散歩から帰宅して足を拭く際には、足の裏に異物がないかをよく確認しましょう。
足裏の毛が伸びていると、毛で覆われて異物を確認しにくくなります。そのため、定期的に足裏の毛は短くカットしてください。
また、犬は高齢になるとイボやしこりができやすくなります。
肉球にできたイボやしこりは、歩く度に擦れて出血したり、そこから細菌が入り炎症する恐れがあります。気になる場合は、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
怪我をしている
犬が肉球を舐めている時は、怪我をしている場合があるので確認しましょう。
犬の唾液には、ごく微量ですが殺菌作用のある成分が含まれています。そのため、犬は痛みを感じると唾液を付けて怪我を治そうとするのです。
しかし、犬の口の中には約400種類の常在細菌が存在します。その中には、怪我を悪化させる細菌もいるため注意が必要です。治そうとして舐め続けることで皮膚炎を招き、傷の治りが遅くなってしまうのです。
肉球の怪我を見つけたら舐めさせないようにし、怪我の悪化を防ぎましょう。
アレルギー
アレルギーが原因で、肉球を舐めることがあります。
食べ物が原因であるケースや、ハウスダストや花粉、カビが原因であるケースなど、個体によって理由は様々です。
アレルギー反応が出ると、強い痒みや、肉球が赤く腫れるなどの症状が見られます。
肉球以外にも以下の部位に同じ症状が現れるので、しっかり観察しましょう。
- 目や目の周り
- 耳
- 足先
- 脇の下や脚の付け根
頚椎損傷やヘルニア
肉球を舐める犬の中には、頸椎の損傷や椎間板ヘルニアを患っているケースがあります。
頸椎損傷の場合は前足に痺れの症状が出ます。その違和感から足先や肉球を舐めることがあります。
また、椎間板ヘルニアでは後ろ足に麻痺の症状が出るため、後ろ足を執拗に舐めている場合は注意が必要です。
足の裏に異物や怪我がなく、階段の昇り降りで痛みを感じたり散歩を嫌がる場合には、頸椎損傷やヘルニアの疑いがあります。
胴長や肥満の犬は特に注意が必要です。普段とは違う様子が見られたらすぐに動物時病院を受診してください。
犬の肉球を舐める際の対処法を紹介
肉球には、様々な役割があります。
肉球はクッションとして働くことで、歩行時に骨や関節への衝撃を和らげています。また、靴底のように足を保護する役割も担っています。
神経が多いため、地面の触感や温度などを感知する機能もあります。肉球がないと歩けないと言われているほど、犬にとって大切な部位なのです。
そんな肉球を細菌や炎症から守るために、次のようなケアを行いましょう。
- 清潔を保つ
- スキンケア材で保湿する
清潔を保つ
肉球の炎症を予防するためには、清潔を保つことが重要です。
お散歩後に足を拭く際には、濡れタオルやウェットティッシュで隅々までキレイにします。その後は乾いたタオルやドライヤーを使い、水分を残さないようしっかりと乾かしてください。
足や肉球が濡れたままだと蒸れて細菌が発生し、皮膚炎を起こしやすくなります。肉球を舐める行動を助長させてしまうため、必ず足は乾かし、清潔を保つようにしましょう。
スキンケア材で保湿する
肉球が乾燥してひび割れを起こすと、痛みを感じて舐めてしまうことがあります。
悪化すると歩けなくなるなど、お散歩や日常生活に影響を及ぼすため、犬のストレスにも繋がってしまいます。
そのため、定期的にクリームを塗り、肉球を保湿することが大切です。
犬用の保湿クリームを用意し、1日1回清潔な肉球に塗ってあげてください。塗った後は犬が舐め取らないように注意しましょう。
保湿効果をアップさせるために、クリームを塗った後に靴下を履かせるのもおすすめです。その場合は、犬が靴下を誤飲してしまわないように気を付けてください。
まとめ
今回は、犬が肉球を舐める原因についてお伝えしました。
犬が肉球を舐めるのは、次のような理由があります。
- ストレスや寂しさなどの心理的な原因
- 怪我やアレルギー・病気などの身体的な原因
- お散歩を終え足を拭いた後は必ず乾かし、清潔な状態を保つ
- クリームを利用し、肉球の乾燥を予防する
またMOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。