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猫はよく毛づくろい(グルーミング)をします。猫の毛づくろいにはたくさんの役割がありますが、噛むなどの過剰な毛づくろいが見られる際は注意が必要です。今回のMOFFME記事では猫が毛づくろいをする理由・毛づくろい時に噛む理由・過剰な毛づくろいの対処法を解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫が毛づくろいで噛むのはなぜ?猫の毛づくろいについて紹介

毛づくろいにはたくさんの役割があり、猫ちゃんが全身を丁寧に真剣に舐めているシーンに遭遇することは多いでしょう。毛づくろいしたあとに舌をしまい忘れているなんて可愛らしい仕草もあります。


猫ちゃんは起きている時間の5分の1ほどを毛づくろいに費やします。きれい好きとも言われますが実際のところはどういう理由があるのでしょうか。


汚れや臭いを取るためがほとんどですが、実は隠れた病気のサインの場合もあります。毛づくろいのしすぎではげてしまって皮膚炎につながることもあります。


今回MOFFMEでは、

  • 猫が毛づくろいをする理由
  • 猫が毛づくろいで噛む理由
  • 猫が過剰に毛づくろいをしている際の対策

以上の3点を解説していきます。


ぜひ最後までご覧ください!

猫が毛づくろいをする理由


健康や身だしなみを守るために毛づくろいは猫ちゃんにとって必須行動です。


生まれてしばらくは母猫が子猫の身体を代わりに舐めて毛づくろいします。成長にともなって自分の身体を舐められるようになります。


毛づくろいは顔まわりから始まって身体の下のほうへと遷移していき順番通りに時間を費やして舐めていきます。自分自身の身体に異常がないかの健康チェックの意味合いも兼ねています。


猫ちゃんにとって毛づくろいはお腹などもさらすため無防備な状態です。近くで毛づくろいをしていたら安心できる信頼できる場所として認識しているということでしょう。


今回は毛づくろいをする理由として

  • 汚れや臭いを取るため
  • 毛並みを整えるため
  • 体温コントロールのため

以上の3点を解説していきます。

汚れや臭いを取るため

猫ちゃんが毛づくろいをしている理由として、汚れや臭いを取るためが一番多いです。


毛づくろいをすると毛のもつれが解消し、ノミの住処になる心配が少なくなります。病気のリスクも減ります。特にごはんの後や排泄の後は汚れるため念入りに毛づくろいをします。


猫ちゃんは待ち伏せをしながら狩りをするため、なるべく体臭を消して自分の存在を隠します。その習性が家猫でも残っていると言われています。


ハンドクリームを付けたあとや料理後の臭いのある手で触らないようにしてあげましょう。

毛並みを整えるため

次に毛並みを整えるために毛づくろいをしていることがあります。遊び回った後や、寝起きは毛並みが乱れがちです。


身体が汚れていなくても乱れが気になって身体を舐めることがあります。猫ちゃんの舌は表面がざらざらしていて無数のトゲのようになっています。このトゲが抜け毛やホコリなどを取ってくれて、整えるためのブラシのように役立っています。皮膚炎などの予防にもなります。


猫ちゃんの唾液には殺菌効果もあるため、毛づくろいや肉球を舐めることで汚れを取って清潔を保つことが出来ます。

体温コントロールのため

体温や気温が上がると人間は汗をかいて調整しますが、猫ちゃんは毛で身体が覆われている上に汗をほとんどかかないため調整が出来ません。


その代わりに毛づくろいして唾液で濡らすことで体温を下げてコントロールしていると言われています。唾液が蒸発すると身体の熱を奪っていくので、夏になるとこのような目的で毛づくろいします。


冬も毛づくろいすることで、毛の間に空気の層を作って保温効果を生み出すことが出来ます。


室内飼いの場合は季節に合わせて快適に過ごせるように温度を設定してあげましょう。

猫が毛づくろいで噛む理由


猫ちゃんは毛づくろいの最中に身体を噛むことがあります。噛んでいるところをみると、不安になる方もいらっしゃるでしょう。しかし目的があって噛んでいる場合もあります。


必要不可欠の毛づくろいも過剰に舐めていたり噛んだりしている場合は、何か病気が隠されていることがあります。よく猫ちゃんを観察して必要であれば動物病院で獣医さんに診てもらいましょう。


今回は猫が毛づくろいで噛む理由として、

  • かゆいから
  • 汚れているから
  • 虫がいるから
  • ストレスが溜まっているから
  • コミュニケーションを取りたいから

以上5点を解説していきます。


猫ちゃんからの大事なサインを見逃さないようにしっかりと確認しましょう。

かゆいから

猫ちゃんが過剰な毛づくろいで噛んだりしている理由のひとつはかゆいからです。


人間でいうお風呂の代わりに毛づくろいをしていますが、かゆみが取り切れない場合があります。またノミなどがいることで皮膚の炎症が起こって皮膚炎になり、かゆくて噛んでしまっていることがあります。


ただの毛づくろいかかゆいのかをしっかりと観察してあげて、炎症の状態がひどい場合は動物病院で獣医さんに診てもらいましょう。

汚れているから

毛づくろいで噛むときは汚れているという理由があります。


先ほどもお伝えしたとおり、身体が汚いときに清潔にするために身体を舐めます。もし汚れているのに毛づくろいをしていなかったら、舐める元気がないということなので注意してあげましょう。


毛がもつれて毛玉になりかけているときやなっているときは、舐めるだけではなく噛んでほぐすことがあります。舌ではほぐれない場合に噛むことがあります。

虫がいるから

次あげられる理由として、ノミなどの外部の寄生虫がいるときに身体を噛んでしまうことがあります。


皮膚炎や皮膚の以上があるとき、ノミやダニがいる可能性もあります。同じ箇所をずっと噛んだり舐めたりしている場合は、要注意です。ノミに血を吸われると炎症して皮膚炎になります。


ノミがいないかチェックしたり清潔に保てるようにしてあげましょう。しっかりと観察して必要であれば動物病院で獣医さんに診てもらいましょう。

ストレスが溜まっているから

ストレスが原因で過剰な毛づくろいや噛んでいる可能性があります。


子猫のときは母猫に毛づくろいをしてもらうことでリラックスする効果があると言われています。


大きな物音がしたり、他の動物に縄張りや寝床を荒らされたりすると、ストレスを感じることがあります。ストレスがあったときに気持ちを紛らわせるために毛づくろいをします。


ストレスの原因が取り除くことが出来るものであれば、素早く取り除いてあげましょう。

コミュニケーションを取りたいから

相手に毛づくろいをすることや甘噛みすることでコミュニケーションを取っているときがあります。


親和行動と呼ばれていて仲が良い猫ちゃん同士でしかしません。顔や首周りを舐めていることが多いですが、これは自分で舐めづらいところを舐めてあげていると考えられます。


しつこすぎたり甘噛みが多かったりすると喧嘩になることもありますが、もともとは仲良しの証拠です。


飼い主とのコミュニケーションとしても同じことが起こります。

猫が過剰に毛づくろいをしている際の対策


猫ちゃんが過剰に毛づくろいをしていると心配ですよね。猫ちゃんが毛づくろいをしている原因を探って解決してあげましょう。


猫ちゃんが過剰に毛づくろいをしているときの対策として、


  • 病気のチェック
  • 飼育環境チェック
  • エリザベスカラーの装着

以上3点を解説していきます。


過剰な毛づくろいを見かけるとこちらが心配でいつもより余計に構ってあげたくなってしまいます。しかし、毛づくろいをすると構ってくれる!とおぼえてしまって習慣づけされてしまうこともあるので、すぐに声をかけたり、じーっと観察することは止めておきましょう。

病気のチェック

過剰な毛づくろいをしているときは病気になっていないかチェックしましょう。


基本的に猫ちゃんは左右を満遍なく毛づくろいします。片方に集中しているときや一箇所を舐め続けていればケガや病気の可能性があります。


皮膚炎は見た目でもわかりやすいと思いますが、体内で発生している病気の場合は表面上分かりません。下腹部を集中的に舐めているときは膀胱炎、背骨や肩、膝などを集中的に舐めているときは関節炎の可能性があります。


病気だった場合、治さずに無理に舐めない噛めないように対策すると、余計に悪化してしまいます。必要であれば動物病院を受診しましょう。

飼育環境チェック

次に飼育環境をチェックしていきましょう。


大きな物音がしょっちゅうしていないか、他の動物によって縄張りを荒らされたりしてストレスが溜まっていないか、寝床や安心して隠れられる場所があるか、確認しましょう。


不安定な気持ちを落ち着かせるために毛づくろいをすることがあります。不安傾向がある猫ちゃんを精神的に落ち着かせることの出来るフードが販売されています。病気やケガが見つからない場合は、精神的な原因が考えられるので獣医さんと相談の上で試してみる方法もあります。

エリザベスカラーの装着

過剰な毛づくろいによって舐め壊しがひどく、出血や細菌の感染が起きてしまっている場合は、エリザベスカラーの装着をすることもあります。


猫ちゃんへのストレスは大きくなってしまうため、必ずしも効果的とは限りません。ケガや病気の治療中に皮膚の損傷が悪化しないようにやむを得ないときに使います。


病院から処方されるカラーもありますが、市販で柔らかいものも手に入りますので、傷を舐めないようにしっかりと機能していれば、猫ちゃんにとってストレスが少ないものを選択してあげましょう。

まとめ

今回はなぜ猫は毛づくろいをするのか、なぜ毛づくろい中に噛んでしまうのか、について解説していきましたがいかがだったでしょうか。


猫ちゃんが長い時間をかけて毛づくろいするのは様々な理由があげられました。猫ちゃんにとては必要な行動なので、邪魔をせずにゆっくりと見守ってあげましょう。


まとめとして、

  • 猫の毛づくろいは健康や身だしなみを守るために必須行動
  • 過剰な毛づくろいや噛んだりするときは病気やケガなどのサインの可能性がある
  • 病気や飼育環境をチェックして原因があれば取り除いてあげましょう

以上3点に気をつけていきましょう。


猫ちゃんはきれい好きな生き物です。異変があればすぐに対応できるように適度なコミュニケーションを取りながら一緒に生活していきましょう。


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