犬がソファーや布団、カーペット、クッション、トイレ等を穴のように掘る理由はなぜかご存知でしょうか?穴掘りが好きな犬に悪いですが、飼い主さんとしてはやめさせたい気持ちもありますよね。この記事では犬が穴を掘るような仕草・行動をする意味、やめさせる方法を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬が穴を掘るような動作をするのはなぜ?犬の心理・原因を解説!
皆さんはなぜ犬が穴を掘るような動作をするのか疑問に思ったことはありませんか?
犬を飼っているご家庭なら少なからず一度は見たことがあると思います。
ソファやクッション、カーペットや寝床を無心でホリホリとする行動をやめさせたいと思った方もいるのではないでしょうか?
実はこの掘るような行動にもさまざまな理由があります。
ここではそんな犬のなんで?をご紹介するとともに行動心理・原因を解説していきます。
まず飼い主であるあなたが愛犬の気持ちを理解した上で、あなたと犬がストレスのない生活を送れるように学んでいきましょう。
今回のMOFFME記事では以下を紹介していきます。
- 犬が寝る前にソファや寝床を掘る理由とは?
- 犬の穴を掘る行動をやめさせる対策は?
- 犬の掘る行動をやめさせる時の注意点
犬が寝る前にソファーや寝床を掘る理由は?5つの原因を徹底解説
犬とって穴を掘るとは、大昔の犬の祖先と言われているオオカミの時代からの習性の1つです。その掘るという行動は現代でも変わらず行われています。
ですがそもそもなぜ犬が土でもないソファやクッション、寝床などを掘るような行動をするのでしょうか?
ここでは犬の掘る行動理由を5つご紹介します。
犬が寝る前にソファや寝床を掘る5つの理由
- 巣穴をつくろうとしている
- 寝床に違和感を覚えている
- 狩猟本能、穴を掘るのが楽しいから
- ストレスを感じている
- 常同行動や認知症、てんかん等の病気
①:巣穴を作ろうとしている
犬の祖先といわれているオオカミは身の安全を守るために地面に穴を掘って巣穴を作って生活してきたと言われています。
雨風や外敵から身を守り安心して眠りたいという本能からくる行動です。そんな大昔から引き継がれている本能が、室内のベッドやソファ、クッションといった穴を掘ることができないものまでにも掘るという行動をします。
掘ることは寝床を自分の好みに整えて安心して眠れるようにしたいという本能からくる自然な行動のひとつです。
②:寝床に違和感を覚えている
もし次の内容が当てはまるようでしたら、あなたの犬にとって、その寝床があっていないのかもしれないのでよく見てあげましょう。
- 長時間掘る行動をする
- 何度も整えようとする
犬は体温調整が苦手なことから、その落ち着かない寝床では暑かったり寒かったりとしている可能性があります。もし違和感を覚えているようでしたら他のものに替えてあげるのもいいかもしれません。
③:狩猟本能・穴を掘るのが楽しいから
犬は祖先であるオオカミだった時から、他の動物を狩って掘った穴の中で安全に捕食していたり、土の中の生き物を捕食するために穴を掘っていたと言われています。
ですが現代ではドッグフードなど狩りをしなくても食事はできるので、穴を掘る行動はおもちゃを追いかけて走り回ったりするのと同じように、ただ穴を掘るのが大好きで楽しいからと言えるでしょう。
穴を掘るというのは本来の行動になるため、ついつい夢中になってしまうかもしれません。
④:ストレスを感じている
犬がソファやクッションを一心不乱に掘り続ける行動は、楽しんでいるとは別でもしかするとストレスを感じてしまっている可能性があります。
普段家の中だけにいて運動量が足りていなかったり、お留守番時間が長くて飼い主であるあなたとコミュニケーションが不足しているのが原因で掘るストレス等から掘る行動をし続けてしまうと言われています。
もしあなたが愛犬が穴を掘るような行動をしている時は、普段の生活の中で犬がストレスを感じている可能性があるかどうかを観察してあげてみるといいでしょう。
⑤:常同行動や認知症、てんかん等の病気
穴を掘り続けるのは常同行動のひとつです。常同行動とは不安障害のひとつと言われ、精神疾患のひとつで、ある特定の行動をし続けます。不安やストレスを解消できない状態が続くとなる可能性があります。
または老犬になり穴を無心で掘り続けるような行動をしている場合は認知症の疑いもありますので他にも症状がでていないかを観察してあげてください。
またストレスや不安が上手に解消されないと常同行動から悪化してしまい常同障害へと発展してしまい、てんかん等の脳の病気になってしまう可能性があるため注意が必要です。
犬の穴を掘る行動はどうやってやめさせる?3つの対策を紹介
犬にとって地面の穴を掘るとは本能からくる行動です。それに見立てたソファやクッションを掘る行動をやめさせることは難しいと思われがちですが実は比較的簡単です。
これ以上家具や布団等に傷を付けてほしくないと切実に思っているあなたに穴を掘る行動をやめさせる3つ対策をご紹介します。
- 犬が好きなように穴掘りができる場所を用意してあげる
- おもちゃで遊んだり、なにか他のもので注意を逸らす
- 寝床やトイレ等、犬の生活環境を改善してあげる
①:犬が好きに穴掘りができる場所を用意する
犬が好きに穴掘りができる場所を与えてあげることで、ストレスなどからきてしまう穴を掘りたいという衝動を抑えることができます。
例えば家の庭で掘ることができる場所があるとします。もし場所があれば遊びがてらに犬の本来の習性である掘りたいという欲求と飼い主であるあなたと遊びたいという欲求を同時に満たすことができます。
本当に好きに掘らせてしまうと今後も同じように好きな場所を掘ってしまうようになるため、飼い主さんが愛犬に見えるようにおもちゃを隠してみてください。犬が隠したおもちゃを見つけた時に褒めてあげてください。
遊びを繰り返すことで「ここで穴掘りして遊んでいいんだ」と思わせることができ、ストレス発散や、あなたと遊べることで心が満たされるはずです。
②:おもちゃで遊ぶ等、犬の注意を他のものに逸らす
犬がもし穴を掘りたいという衝動に駆られた時は愛犬が好きなおもちゃを取り出し、遊んであげるのも効果的です。
家の中でソファやクッションを掘る時は寝床を整えたい思っている時以外はだいたい暇つぶしやストレスや不安からくる欲求のものが多いです。
体を動かすことは人間でもそうですが犬にとっても同様に効果的なストレス発散方法になります。また散歩に連れていくのも効果的です。
おもちゃで遊んだり、散歩で外に出ることや体を動かすことは脳の活動にも有効だとも言われています。またストレスや不安を解消させてあげることで脳の病気の予防になることでしょう。
愛犬の心身の健康のためにもおもちゃで遊んだり、散歩に出掛けてみてはいかがだろう。
③:寝床やトイレ等、犬の生活環境を改善してあげる
普段の生活が実は犬にストレスを与えていたり不安にさせているかもしれません。そのストレスや不安になる原因を探して改善してあげることで家具を掘ることは減るでしょう。
例えば散歩の時間や回数を変えてみたり、家の中での犬との接する時間を増やしてみるのもいいでしょう。
他にはフローリングだったのをカーペットに替えてみたり、寝床やトイレの位置を変えてみるのもいいでしょう。または騒音にも気を付けてみてください。
犬にとってのストレスの原因はさまざま存在している場合があります。
それを可能な限り犬が快適に生活できるようにできる範囲で改善してあげること重要です。
犬にとってストレスに感じることや不安を与えることを取り除いて安心できる環境を作ってあげましょう。
犬の穴を掘る動作をやめさせる場合の3つの注意点をご紹介!
布団の上やソファ、クッション等に掘る行動をされて注意したことはありませんか?
犬が穴を掘る行動は犬本来の行動心理であり習性となるので、やめさせるのは難しいと思われるかもしれませんが、注意点さえ押さえておけば難しいことではありません。
ポイントとして感情にまかせて大声で注意したり、無理にやめさせると悪循環になります。
ここでは犬の穴を掘る動作をやめさせる場合の3つの注意点をご紹介します。
- 叱ったり、無理にやめさせたりしない
- ストレス解消、ストレスが発生しない環境作りを行う
- 他に異常行動がある場合は動物病院を受診する
①:叱ったり、無理にやめさせたりしない
犬が穴を掘る行動をすると時は寝床を整えたい欲求やただ暇だからといった時だけではなく、強いストレスや不安を感じたりする時に行われたりします。
そんなストレスや不安を感じている時に叱ったり、無理にやめさせたりすることはさらにストレスを与えてしまうことにつながります。
そのストレスからさらに掘る行動に発展してしまい悪循環となってしまいます。
また無理にやめさせるということを何度も繰り返ししてしまうと「穴を掘る行動をするとご主人が相手をしてくれる」と思ってしまい、やめさせるのが余計に難しくなってしまいます。
不安やストレスからくる行動だけでしたら、やめさせるのは比較的難しいことではないので叱ったり、無理にやめさせたりするのはやめましょう。
②:ストレス解消、ストレスが発生しない環境作りを行う
これまでもご説明したように、穴を掘る行動はストレスを感じたり不安がある時に行われたりします。
まずはストレスを解消するとともに発生しない環境を作ってあげることが大切です。
ストレスを感じた時に掘る行動以外にも元気がない、食欲低下や吐き戻すなどの消化管のトラブル、手足等を過度に舐めてしまい起こる脱毛などさまざまな症状がでてきます。
もしこのような症状が出た場合は、まずは愛犬との遊びや散歩といったコミュニケーションを増やしてみてください。あなたと遊ぶだけでスキンシップがとれてストレスや不安の解消につながります。
ですが過度にスキンシップをとってしまっても愛犬にストレスを与えてしまう場合もあるので、様子を見てスキンシップをとってみましょう。
③:他にも異常行動がある場合は動物病院を受診する
いつまでも変わらず愛くるしい姿や仕草を見せてくれるので気付きにくいかもしれませんが、犬も人間と同じように年をとります。
超小型犬から大型犬まで幅広いので一括りにはできませんがシニア犬と言われる年齢がだいたい7歳からとされています。
シニア犬になると認知症の発症もしてきます。
認知症になると特に理由もなく穴を掘る行動を止められるまでやり続けたりすることがあります。
他にも夜鳴きをするようになったり、昼夜逆転、意味もなく鳴き続ける、おもらしなどのトイレの失敗など認知症と判断できる症状がでてきます。
ですが認知症だと思っていても実は他の病気が原因だったということもあるので、もし気になることがあれば獣医師に相談してみることをおすすめします。
まとめ:犬が穴を掘るような行動をする意味とは
いかがだったでしょうか?犬が穴を掘る理由をまとめますと
- 犬の本能から安心できる巣穴を作ろうといる
- 寝床に満足ができず、掘ることで整えようとしている
- 狩猟していた時代の習性が今もまだ残っているため
- ストレスや不安を解消するために穴を掘る行動をして気持ちを落ち着かせようとしている
- 常同行動や認知症から行われている