犬の耳垢が茶色い?犬の耳垢状態から病気の判断をする方法などのサムネイル画像

愛犬の耳から普段と違い臭いがしたり、耳の中が茶色っぽくなっていたら病気の可能性があります。基本的に犬が健康状態であれば耳から異臭がすることはありません。今回のMOFFME記事では、犬の耳垢が茶色い場合の原因やケア方法を紹介していきます。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

目次を閉じる

犬の耳垢が茶色い?犬の耳垢状態から病気の判断をする方法など

愛犬の耳垢が茶色くなったり、臭いが気になったりすることはありませんか?


もし愛犬の耳が汚れていたら、耳垢を取ってきれいにすると思います。


耳掃除をすることはもちろん大切ですが、耳垢が茶色いのは、耳の病気になっている可能性があるので注意が必要なんです。


耳の病気は、定期的に耳をチェックし、耳掃除をすることで予防できます。予防するために耳掃除の仕方や注意点を知っておきたいですよね。


そこで今回のMOFFMEでは、

  • 犬の耳垢が茶色くなる原因
  • 耳垢が溜まりやすい犬種
  • 愛犬の耳垢を予防するケアの仕方

について解説します。


耳垢が溜まりやすい犬種のケアの仕方もご紹介しているのでチェックしてみてください。


愛犬の耳の状態をチェックして、耳垢が溜まるのを防ぐためにケアをしていきましょう。

犬の耳が茶色い原因を紹介


愛犬の耳垢は茶色くなっていませんか?

犬の耳垢が茶色くなるのは、耳の病気のサインである可能性があります。耳の病気は進行すると、耳の奥にまで炎症が広がってしまうので早期発見・治療が必要です。

また、症状は耳垢の状態や臭いだけでなく、行動にも表れます。例えば、耳を床や壁に擦りつけたり、耳を気にして頭を振ったりするなどの行動で病気に気付くこともあるんです。

そのため、どんな症状が出るのかを知っておくと、すぐに対処できて安心ですよね。

ここでは、耳垢が茶色くなる原因である次の3つの病気について解説します。
  1. 外耳炎
  2. 中耳炎
  3. 内耳炎
病気の症状も紹介しているので、愛犬の耳や行動を見て症状が出ていないか確認してみてくださいね。

犬の耳が茶色くなる耳垢原因①外耳炎

外耳炎は、耳の穴から鼓膜までの外耳道に炎症が起こる病気です。

原因は、食物や花粉などのアレルギー、真菌や細菌の感染、植物や虫などの異物、ダニ、腫瘍などがあります。

原因によって耳垢の状態は変わり、真菌が原因だと茶色で独特な臭いがし、細菌が原因だと黄色で膿の臭いがします。耳垢の状態で見分けることができるので、状態をチェックすることも大切ですね。

また、マラセチアという犬の耳や皮膚に常にいる菌が増殖することで、外耳炎を発症することもあります。マラセチア性外耳炎は、耳垢が茶色や黒色になり、独特な臭いがします。

外耳炎になると、耳をかゆがる、臭いがきつくなる、頭を振る、耳垢が増えるなどの症状が出るので注意して見てあげましょう。

悪化すると中耳炎や内耳炎になる可能性が高くなるので、早期治療が必要です。

耳垢の色や状態、においなどに異常が見られたら、すぐに治療をすることで予防できます。

犬の耳が茶色くなる耳垢原因②中耳炎

中耳炎は、外耳との境目にある鼓膜や鼓室、耳管などの器官がある中耳に炎症が起こる病気です。外耳炎が悪化して発症し、外耳炎を併発することが多いです。

症状は外耳炎とほぼ同じですが、悪化すると、顔面神経麻痺や目の神経に障害が起こるホルネル症候群になります。

顔面神経麻痺は、まぶたが閉じられない、まぶたが下がる、瞳孔が小さくなるなどの症状が見られます。しかし、よく観察していないと気づきにくいので、顔を見て異常がないか確認しましょう。

中耳炎の治療は、細菌の感染や炎症を抑える内服薬が処方されます。

中耳炎になってしまうと、外耳炎が治りにくくなるため、外耳炎の段階で治療を行うことが大切です。耳を気にする様子がある場合は、早めに獣医師の診察を受けましょう。

犬の耳が茶色くなる耳垢原因③内耳炎

内耳炎は、中耳の奥の平衡感覚や聴覚を司る器官がある内耳で炎症が起こる病気です。

中耳炎が悪化して発症し、外耳炎や内耳炎を併発していることが多いです。症状は、耳を気にする、耳を触るのを嫌がるなど外耳炎や中耳炎と同じものがあります。

それに加えて、ふらつき、目が揺れる、頭を傾ける、難聴など平衡感覚や聴覚にも異常が表れます。このような症状は、神経疾患や腫瘍など他の病気でも見られる症状なので区別するのが難しいです。

内耳炎の治療は、炎症や痛みを抑える内服薬が処方されます。薬で症状が良くならない場合は、外科手術を行うことがあるので、早めに治療を行うことが大切です。

内耳炎も中耳炎と同じように、外耳炎の早期発見普段の行動の観察が予防になります。

耳が茶色くなるほど耳垢が溜まりやすい犬種を紹介


犬の耳は、耳垢が溜まりやすい構造になっているので、どの犬種も耳のお手入れが必要です。

しかし、その中でも特に耳垢が茶色く溜まりやすい犬種がいます。定期的に耳掃除をしないと、外耳炎や内耳炎などの耳の病気になるリスクが、他の犬種に比べて高くなります。

また、犬種によって耳掃除の仕方も異なり、その犬種に合った対処をすることが大切です。

こまめに耳のチェックをし、適切な対処をすることで耳垢が溜まるのを予防できます。

ここでは、
  • 垂れ耳の犬
  • 耳毛が多い犬
  • 好奇心旺盛な犬や神経質な犬
耳垢が茶色く溜まりやすい犬種や犬種ごとの耳掃除の仕方をご紹介します。

耳垢が溜まりやすい犬種の飼い主さんは、耳のチェックをしてみてくださいね。

垂れ耳の犬

垂れ耳の犬は、耳が垂れているため、耳に空気が入らず、菌が繁殖しやすい環境になっています。耳道がふさがると、湿気がたまって汚れやすいです。

そのため、耳掃除をしないと細菌感染しやすい状態になってしまいます。

垂れ耳の犬種は、ミニチュアダックスフンド、プードル、ビーグル、ゴールデンレトリバーなどがいます。

耳垢がたまりやすい状態にならないように、定期的な耳チェックや耳掃除が大切ですね。耳をチェックして、出てきている耳垢はコットンで優しく拭き取ってあげましょう。

耳毛が多い犬

耳毛が生えている犬種は、プードル、ミニチュアシュナウザー、シーズー、マルチーズなどがいます。

耳毛には、外からゴミやほこりなどの異物が入るのを防ぐ役割があります。ただ耳毛が多い状態だと、毛に耳垢や皮脂が絡まって通気性が悪くなってしまいます。

耳毛が多いときは、耳の毛を短く切る耳毛を抜くなどの対処をしましょう。耳に炎症がある場合は、毛を抜くと症状が悪化することがあるので抜かないようにしてください。

自分で耳毛を抜くのが不安な場合は、トリミングサロンや動物病院でやってもらうのもいいですね。

好奇心旺盛な犬や神経質な犬

好奇心旺盛な犬は、お散歩に行くと草むらに入りたがることがある思います。草むらには植物や虫などがいて、それらが耳に入ると外耳炎を引き起こす可能性があります。

お散歩から帰ってきたら、耳をチェックしたり、拭いたりして異物が耳の奥に入らないようにしましょう。

また、神経質な犬は耳を触られるのが苦手で、なかなか耳掃除ができないことが多いです。

耳掃除を嫌がるときは、まずは耳を触られることに慣れていきましょう。少しでも触れたら、思いっきり褒めてあげることが大切です。

愛犬の耳垢を予防するケア方法を紹介


耳垢が溜まらないように、月に1回は耳掃除をする必要があります。

耳掃除というと、綿棒を使って掃除をするイメージがありますが、犬はコットンで汚れを取るだけで耳垢を予防できるんです。

犬の耳垢は、自浄作用といって自然に耳垢が耳の奥から出てくるようになっています。そのため、耳の表面に出てきた汚れを拭き取ってあげることで、耳垢が溜まるのを防げます。

しかし、耳掃除を行う際にはいくつか注意すべき点があるので、その点を押さえながら耳掃除をしていきましょう。

ここでは、
  • 定期的な愛犬の耳チェック
  • 愛犬の耳掃除方法を紹介
  • 愛犬の耳掃除を行う際の注意点
耳垢が溜まるのを防ぐケアの仕方をご紹介します。

家で愛犬の耳掃除をする際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。

定期的な愛犬の耳チェック

週1回を目安に愛犬の耳をチェックしましょう。

チェックポイントは、耳垢の量や状態、においが正常であるかを見ることです。健康であれば、耳垢の量は少なめ、ベタつきやにおいがない状態になっています。

チェックしたときに、汚れがあれば優しく拭き取ってあげてくださいね。

耳垢が茶色くなっていたり、湿り気があったりする場合は注意が必要です。このような異常が見られる、耳が赤く炎症を起こしている場合は、動物病院で診察を受けることをおすすめします。

愛犬の耳掃除方法を紹介

まずは、耳に異常がないかを確認します。

そして、コットンにイヤークリーナーをつけ、耳になじませていきます。

少し時間をおいて汚れを浮かし、コットンで優しく汚れを取りましょう。このとき、イヤークリーナーの水分が耳に残らないようにしっかり乾かしてください。

この方法以外に、犬用の耳掃除シートを使って汚れを取る方法もあります。人間用のウェットティッシュを使わず、犬用の耳掃除シートを使うようにしましょう。

また、耳掃除が終わった後に褒めてあげると、耳掃除が愛犬にとって楽しい時間になります。

愛犬の耳掃除を行う際の注意点

愛犬が嫌がっているときは、無理に耳掃除をしないようにしましょう。

無理やりすると、耳掃除の時間が嫌いになり、耳掃除をさせてくれなくなるかもしれません。 嫌がる場合は、耳を触ることから徐々に慣れていくことが大切です。

また、コットンや綿棒は耳の奥まで入れないようにしましょう。奥から出てきた耳垢を押し込んでしまう可能性があるので、耳の見える範囲の汚れだけを取ってください。

なかにはイヤークリーナーが体質に合わない子もいるため、使うときは少しずつ様子を見ながら使いましょう。もしかゆみや炎症などの異常が出たら、獣医師に診てもらってくださいね。

まとめ

愛犬の耳垢が茶色い場合、耳掃除だけでなく、適切な治療が必要なことがあります。

耳垢の状態や臭いだけでなく、耳を気にしたり、かゆがったりする行動を見逃さないことも病気の早期治療に繋がります。

ここでは、
  • 耳垢が茶色い原因は耳の病気の可能性があり、早期発見・治療が大切
  • 耳垢が溜まりやすい犬種は、定期的な耳掃除が必要
  • 耳掃除で耳垢が溜まるのを予防することができる
についてご紹介してきました。

耳掃除をする際には、注意しながら愛犬に合った方法で行いましょう

耳垢が茶色くなったり、耳を気にするなどの異常に気づいたら、早めに動物病院で診てもらってくださいね。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!