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愛犬が普段とは異なった呼吸をしていたら飼い主さんとしてとても心配になりますよね。呼吸のスピードや激しさからわんちゃんの病気や体調不良の早期発見につながります。今回のMOFFME記事では、犬の呼吸が早い原因や対処法を紹介していきます。

記事監修者「高田 菜月」

この記事の監修者高田 菜月
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)

2年間の愛犬(虹組)の介護中に老犬の飼育放棄の多さに驚愕。すべての犬猫が幸せで穏やかな時間を最期まですごしてもらうためにできることは何かを考え、飼い主さんのサポートや老犬・老猫のトータルケアができるサロンを開業するべく準備中。17歳のミニチュアダックスと16歳のチワックスと暮らす。【保有資格:JKC愛犬飼育管理士・ペットフーディスト・ペット看護士・ペットセラピスト・トリマー・ペットスタイリスト・動物介護】

この記事の目次

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犬が寝ている時の呼吸が早い?犬の呼吸が早い際の原因や対処法

犬が寝ている時、なんだか呼吸の仕方がいつもと違うなと感じたことはありませんか?
普段の呼吸状態と違い、呼吸が早かったり荒かったりで、不安になった経験のある飼い主さんは多いかもしれません。

そこで今回のMOFFME記事では、犬の呼吸が早い際の原因や対処法を解説します。

解説する内容は以下の通りになります。

  • 犬の呼吸回数や呼吸数の測り方を紹介
  • 犬の正常な呼吸回数
  • 犬の呼吸数の測り方
  • 犬の呼吸が早い時の原因を紹介
  • 犬の呼吸が早い時の原因①運動後
  • 犬の呼吸が早い時の原因②体温調節
  • 犬の呼吸が早い時の原因③ストレス
  • 犬の呼吸が早い時の原因④異物誤飲
  • 犬の呼吸が早い時の原因⑤痛み
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法を紹介
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:舌の色チェック
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:口内をチェック
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:熱中症は体を冷やす
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:痛みの場合は病院へ
  • まとめ
この記事で紹介する犬の呼吸が早くなる原因や対処法がわかっていれば、いざという時に素早く対応することができます。

この記事を見ることでご自身の大切なワンちゃんの異常に早く気づいて、適切に動物病院で受診できるようになります。

ぜひ最後までご覧ください。

犬の呼吸回数や呼吸数の測り方を紹介


モデル:チコ

ここでは正常な犬の呼吸回数や、測り方を紹介します。

  1. 犬の正常な呼吸回数
  2. 犬の呼吸数の測り方
飼っている犬の普段の状態を把握しておくことで、呼吸に異常がある時にすぐ気づくことができます。

呼吸が早くなっている時は、単純に興奮したり運動したことが影響していることもありますが、場合によっては怪我や病気が原因で呼吸が早くなっている可能性もあります。

怪我や病気の可能性に早く気づくためには、普段からご自身の飼っている犬の状態を知っておくことが大切です。

紹介する正常な呼吸回数、測り方を実施して、異常に早く異常に気づけるようにしておきましょう。

異常に早く気づいて適切な対処ができれば、重症化を防ぐことにも繋がります。ここで紹介する呼吸回数と測り方をぜひ参考にしてください。

犬の正常な呼吸回数

まずは犬の正常な呼吸回数を知っておきましょう。


犬の正常な呼吸回数は毎分10~35回程度です。


呼吸回数を確認する時は、なるべく寝ている時に確認することが重要です。


興奮状態だと一時的に呼吸が早くなる場合があるので、確認する時は安静時や寝ている時に呼吸回数を確認するようにしてください。


安静時や寝ている状態で呼吸が早い場合は、何か病気が隠れている可能性もあります。

この場合は、早めに動物病院で受診するようにしてください。

犬の呼吸数の測り方

犬の呼吸の測り方は、安静時や寝ている時に、1分間の胸の上下運動回数を測ります。

数え方は、胸が上下したら1回の呼吸としてカウントします。


測る時の時短方法

  1. 10秒間の回数を測定して6倍にする
  2. 15秒間の回数を測定して4倍にする
上記のやり方をすることで、短時間で1分間の呼吸回数を測れます。

犬の異常に早く気づくためには、普段の呼吸回数がどれくらいか知っておかなくてはいけません。

紹介した時短方法ならすぐに測れるので、日頃から意識的に呼吸回数を測るようにしましょう。

犬の呼吸が早い時の原因を紹介

モデル:チコ

ここでは犬の呼吸が早かったり荒かったりする原因を5つ紹介します。

  1. 犬の呼吸が早い時の原因①運動後
  2. 犬の呼吸が早い時の原因②体温調節
  3. 犬の呼吸が早い時の原因③ストレス
  4. 犬の呼吸が早い時の原因④異物誤飲
  5. 犬の呼吸が早い時の原因⑤痛み
どのような場合に犬の呼吸が早くなるのか、その原因を知っておけばいざという時に慌てずに対応できます。

逆に呼吸が早くなる原因を知らないと、もし原因が重大な病気や怪我だったとしても気づくのに遅れて、症状が悪化してしまうことも考えられます。

そうならないためにも、犬の呼吸が早くなる原因はどういう状態の時なのかをきちんと理解しておきましょう。

知識として知っていれば、実際に呼吸が早くなっている時に正しい対処方法がわかりますので、ぜひ参考にしてください。

犬の呼吸が早い時の原因①運動後

これは犬に限ったことではありませんが、運動直後は酸素を体外から早く補給するために、呼吸が早くなったり荒くなったりします。


運動後に呼吸が早くなる・荒くなるのは、生理現象によるものなので特に問題はありません。


運動後から時間が経過すると、徐々に落ち着いて通常の呼吸に戻っていきます。

逆に運動後以外で呼吸が早くなっている場合は、犬の身体に何らかの異常が発生している可能性があります。


この場合は注意深く観察し、必要に応じて動物病院での受診を検討してください。

犬の呼吸が早い時の原因②体温調節

犬は汗をかくことができないため、呼吸をすることで体温調整をおこなっています。

一応肉球に汗腺(かんせん)はありますが、ほとんど体温調整には影響していません。


人間の平熱は36.5℃~37.5℃ですが、犬の平熱は人間よりも少し高めで37.5℃~39.2℃くらいが正常の体温です。


体温が平熱よりも上昇した時は、呼吸を通じて放熱し、体温を平熱に戻すために呼吸が早くなります。


夏場など、気温が高くなりやすい時期にも、体温調整のために少し呼吸が早くなることがあります。

犬の呼吸が早い時の原因③ストレス

犬も人間と同じく「緊張・不安・興奮・恐怖」など精神的に不安定な状態になると、呼吸が早くなったり荒くなります。


これは精神的要因で自律神経が乱れることで、交感神経が優位になり、一時的に呼吸が早くなる、または荒くなっている状態です。


自律神経は身体を健康的な状態に維持する働きがあります。


「緊張・不安・興奮・恐怖」などの精神的に不安定になる原因がなくなれば、自律神経が安定し、時間経過とともに正常な呼吸に戻っていきます。

犬の呼吸が早い時の原因④異物誤飲

誤飲で異物がノドや食道に詰まってしまうと、呼吸困難により体全体を使って呼吸をする「努力性呼吸」になります。


この場合には早急に適切な治療が必要になります。

異常に気づいたらすぐに対応できるように、危険な状態である「努力性呼吸」を見逃さないよう注意してください。


対応が遅れると、どんどん悪化して大変危険な状態になるのは言うまでもありません。


異物誤飲しないように、そもそも誤飲してしまいそうな物は置かないよう徹底しましょう。

犬の呼吸が早い時の原因⑤痛み

怪我や病気などによる痛みで呼吸が早くなっている場合があります。


また、心臓病や呼吸器の疾患などでも呼吸が早くなってしまいます。

散歩や運動をした後以外で、呼吸が早くなっている、または荒くなっている場合には、怪我や病気の可能性も考えられるので注意が必要です。


異常に気づいたら早めに獣医師さんに相談する、もしくは動物病院に連れて行って受診するようにしてください。


心臓病や呼吸器の疾患は、悪化するとどんどん機能が低下していきます。

異常に早く気づいて対応できるように、普段から犬の呼吸には注意しておきましょう。

寝ている犬の呼吸が早い時の対処法を紹介


モデル:チコ

寝ている犬の呼吸が早い。
このような場合の対処法を4つ紹介します。

  1. 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:舌の色チェック
  2. 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:口内をチェック
  3. 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:熱中症は体を冷やす
  4. 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:痛みの場合は病院へ
正しい対処法を知っておくことで、異常時に素早く対応することができます。

飼っている犬種に関係なく、呼吸が早い場合の対処法は知っておいて損はありません。
正しい対処法を知っておくことで、大切なワンちゃんを助けられる可能性が高くなります。

寝ている犬の呼吸が早い時の「チェック方法・対処方法」を参考に、いざという時に対応できるよう、ぜひご覧ください。

寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:舌の色チェック

健康な犬の舌の色は、薄いピンク色をしています。 もちろん犬種や個体差によって違いがあるので、普段から通常状態の舌の色は、よく観察しておきましょう。


例えば舌の色が「赤・紫・白・黒・黄」になっている場合は、治療が必要な状態になります。

このように普段とは違う舌の色になっている時は、早急に獣医師さんに連絡するか、動物病院で受診するようにしてください。


場合によっては命にかかわることもあるので、すぐに気づけるように、普段から舌の色は意識して見るようにしましょう。

寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:口内をチェック

犬の呼吸が早い時のチェック方法として、舌の色を確認することをお伝えしました。

それと同時に口の中もチェックするようにしてください。


犬は体温が急上昇した時、パンティングといわれる「ハアハア」と激しい呼吸をします。


このように体温が急上昇した時に呼吸が早くなりますが「よだれが多い、舌や口の中が赤い」などの症状が見られた場合には、熱中症の可能性があります。


もし熱中症だった場合には素早い対応が必要になりますので、寝ている犬の呼吸が早い時は、舌と口内のチェックを忘れずおこなってください。

寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:熱中症は体を冷やす

熱中症だった場合は体温を下げることで回復を期待できます。

ただし、すぐに回復した場合でも動物病院に連絡をして、獣医師さんからの指示を受けてください。


すぐに回復した場合でも、体に受けたダメージによって数日後に機能障害が発生する場合があります。


熱中症だと判断して飼い主さんが素早く対応したとしても、実際には目に見えない症状が発生していることがあります。


このような場合があるので、熱中症の症状がみられたら、例え軽度の症状だったとしても獣医師さんに相談するようにしてください。

寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:痛みの場合は病院へ

犬の呼吸が早くなっているのは、多くは体温調節の場合がほとんどです。

ですが、怪我や病気による痛みで呼吸が早くなっていることもあります。


早い呼吸が一時的なものではなく、苦しそうにしている場合には迷わず病院へ連れて行くようにしてください。


早めに受診して適切な治療を受けることで、もし怪我や病気だった場合は重症化を防ぐことに繋がります。


病院へ連れていく判断がきちんとできるように、普段から犬のことをよく観察して、いつもと違う違和感になるべく早めに気づけるようにしましょう。

まとめ

今回の記事では「犬の呼吸が早い際の原因や対処法」ということで、以下の内容を解説しました。

  • 犬の呼吸回数や呼吸数の測り方を紹介
  • 犬の正常な呼吸回数
  • 犬の呼吸数の測り方
  • 犬の呼吸が早い時の原因を紹介
  • 犬の呼吸が早い時の原因①運動後
  • 犬の呼吸が早い時の原因②体温調節
  • 犬の呼吸が早い時の原因③ストレス
  • 犬の呼吸が早い時の原因④異物誤飲
  • 犬の呼吸が早い時の原因⑤痛み
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法を紹介
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:舌の色チェック
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:口内をチェック
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:熱中症は体を冷やす
  • 寝ている犬の呼吸が早い時の対処法:痛みの場合は病院へ

まずは通常な健康状態の呼吸の早さを知っておくために、普段から意識的に犬の呼吸回数を測っておきましょう。


そして、呼吸がいつもと違うと感じたら獣医師さんにきちんと相談してください。

動画も撮っておけば、受診した時により詳しく状態を伝えられるので、余裕があれば呼吸状態を動画で撮影もしておくことをおすすめします。


対応が遅れると命にかかわってしまうこともある呼吸の異常状態。

いざという時に適切な対応ができるよう、今回の記事を参考にしただけると嬉しいです。

またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!