内容をまとめると
- 神経の病気、腫瘍、疾患の可能性がある
- 代表的な目の病気は緑内障、結膜炎、ぶどう膜炎、 角膜炎
- 異変を感じた際、すぐに動物病院に連れて行くこと
- ペットの治療費用は全額自己負担になるため、万が一に備えてペット保険への加入しておくと安心
犬を飼っている方なら犬の片目がショボショボしている光景を見たことがあるかも知れません。目はとても重要な器官の一つであり、愛犬のことが心配になりますよね。今回のMOFFME記事では、犬の片目がおかしい時の原因や対処法を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬の片目がショボショボしてる?その原因や対処法を詳しく解説
犬が目をショボショボさせることはよくあり、さまざまな原因が考えられます。散歩などで外に行った際に砂やホコリが入り、目に違和感を感じているだけかもしれません。
ただし、病気などが原因で目をショボショボさせているようであれば、病院で受診するなどの対策が必要です。ほとんどが目に痛みや違和感、かゆみなどを感じているサインですので、注意が必要です。
今回のMOFFMEでは、
- 犬の片目がショボショボしている時に考えられる原因
- 犬の片目がショボショボしている時の目の病気を紹介
- 犬の片目がショボショボしている時の対処法
について詳しく解説します。
愛犬の目を守るためにも日ごろからスキンシップをよくとり、異常がないかチェックしましょう。
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犬の片目がショボショボしている時に考えられる原因
もしも犬が目をショボショボしている時は、痛みなどのサインなので見逃さないようにしてください。涙がたくさん出ていないか、半開きのままにしていないかなどをチェックしましょう。
目の中を見させてくれるような犬であれば、目の中に砂やホコリが入っていないか確認してください。可能であればまぶたの裏側も見てみて、異物があれば点眼薬などで洗い流します。もし取れない場合は病院を受診しましょう。
犬が目に異常を感じる原因は、ほかにもさまざまあります。ここでは犬の片目がショボショボしている時に考えられる原因として、
- 加齢
- 神経の病気
- 腫瘍
- 口腔内疾患
考えられる原因①加齢
ひとつめの原因は、加齢によるものです。シニア犬になると、体だけでなく目の周りの筋肉が衰えることで片目だけに異常がみられることがあります。
若いうちは筋肉が発達しているため何ともなくても、年を重ねることで見られる原因です。
加齢による目の異常であれば心配する必要はありません。
ただし、飼い主が見ても加齢によるものなのかは判断が難しいと思います。シニア犬であっても目に異常がみられる場合は病院を受診しましょう。
考えられる原因②神経の病気
片目だけに異常が現れた場合は、神経系の病気の可能性もあります。
左右で異なる表情が現れる病気では、「ホーナー症候群」が代表的です。別名「ホルネル症候群」とも呼ばれるこの病気は、脳から出て目につながる交感神経に異常があり、目などに様々な症状を引き起こす病気です。
ホーナー症候群の原因は、交感神経に損傷や炎症といった以上がみられる時に起こります。飼い主だけでは判断が難しいと思いますので、目に異常が見られたら病院に連れて行きましょう。
考えられる原因③腫瘍
顔の左右で表情が違う場合、腫瘍の存在も注意しましょう。顔のいずれかに腫瘍があることで、片目だけショボショボする場合があります。
鼻や目、口など、顔のどこかに腫瘍があり、成長すると表情に影響する可能性があります。鼻であれば鼻血や鼻水、くしゃみなどの症状がみられることもあります。
もし口腔内に腫瘍がある場合はフードが食べにくくなり、食欲減退などがみられるでしょう。腫瘍によっては進行速度や悪性度が異なります。愛犬をよく観察して、必要により動物病院を受診しましょう。
考えられる原因④口腔内疾患
犬の口腔内に疾患があることで、片目だけショボショボすることがあります。犬は、歯周病にかかりやすいといわれています。
特に上あごの歯周病が発達してしまうと、口周りの骨を溶かしてしまうケースもあります。骨が溶けてしまうと、そこに溜まった膿が目の下あたりから出てくることも。細菌感染と炎症により、顔の片側だけに影響を及ぼすことがあります。
できれば、2日~3日おきに歯磨きをすることで口腔内疾患を予防しましょう。歯磨きを嫌がるようなら、歯磨きガムや飲み水に混ぜるタイプのデンタルケア用品もあります。
犬の片目がショボショボしている時の目の病気を紹介
犬の片目がショボショボしている時は、何らかの病気の可能性があります。
ここでは犬の片目がショボショボしている時の目の病気として、
目の病気①さかさまつ毛
さかさまつ毛とは、顔の外側に向かって生えているまつ毛が、眼球側に向かって生えるまつ毛のことです。さかさに生えたまつ毛が眼球を刺激し、犬に違和感を与えます。
さかさまつ毛の兆候としてまばたきが増えるほか、白目が充血したり目やにが増えたりします。まつ毛が眼球の同じ場所に刺激を与え続けますので、角膜炎などの病気を引き起こすこともあります。
さかさまつ毛には、まぶたの異常とまつ毛の異常のふたつの要因があります。要因によって処置が違いますので、異常なまつ毛がないかチェックしてみましょう。
目の病気②緑内障
緑内障でも、まばたきが増えるなどショボショボした症状がみられます。
緑内障は、眼球内の「房水」という液体のバランスが悪くなり、網膜の神経細胞に影響を与える病気です。ほかにも、白目の充血、涙っぽい、目を半開きにするなどの様子の場合は、緑内障を疑ってもいいかもしれません。
緑内障は根治させるための治療が極めて難しく、進行を遅らせるしかない進行性の慢性疾患です。外科手術で対処することもありますが、視力の低下や失明の危険もある病気ですので、早めに獣医師に相談しましょう。
目の病気③結膜炎
結膜炎は別名「ピンクアイ」と呼ばれる病気で、結膜が炎症を起こした状態のことです。ウイルス感染または細菌感染が原因で起こる病気です。
ただし、犬には非感染性結膜炎が多くみられるのが事実です。非感染性結膜炎は、アレルギーや目に入った異物、目の外傷などが原因で起こります。
症状は、目の充血や腫れが代表的です。ほかにも目やにが増えたり、かゆみなどの不快感があったりといった症状がみられます。
万が一、結膜炎の兆候が見られた場合は病院を受診しましょう。もし非感染性結膜炎だとしても、自然治癒しなかったり深刻な結果を招いたりする可能性があります。
目の病気④角膜炎
角膜炎は、黒目の表面を覆っている角膜が炎症を起こした状態のことです。目がショボショボするほかに、涙や目やにが増えたり目の周囲の汚れが目立ったりします。
目を見ると黒目の表面が白く濁っていることが多くみられます。放っておくと角膜潰瘍を引き起こすおそれもあり、完治までに長い治療が必要になります。
シーズー、フレンチブルドッグ、パグなどの犬種は角膜炎にかかりやすいといわれていますので注意が必要です。短頭種のため鼻が短く、目が突出しやすいことが原因とされています。眼球自体も大きいので、そのぶんリスクも高くなります。
目の病気⑤ぶどう膜炎
ぶどう膜炎とは、目の組織の一部であるぶどう膜に炎症が起こった状態です。ぶどう膜は、虹彩、毛様体、脈絡膜を総称した呼び方で、それぞれ役割が違います。ぶどう膜炎は、緑内障を引き起こす可能性があり、視力低下や失明のおそれもあります。
ぶどう膜炎には、瞳孔が小さくなったり涙が増えたりという症状もあります。そのほか、白目の充血などがないか、愛犬をよく観察しましょう。
ぶどう膜炎の治療は投薬などによる内科治療が行われます。点眼薬や抗炎症剤などが使われることが多いでしょう。
犬の片目がショボショボしている時の対処法
犬の片目がショボショボしていると、普段と違う様子に心が痛みますよね。痛みやかゆみにより、前足で掻いたり目を半開きにしたりしていると、何かできることはないかと考えると思います。
ここでは犬の片目がショボショボしている時の対処法として、
- エリザベスカラー
- 耳を観察する
- 腫瘍の可能性はすぐ病院へ
- 歯石予防
対処法①エリザベスカラー
犬の片目がショボショボしている場合は、エリザベスカラーを装着しましょう。かゆみなどの不快感から、前足でこすったりする可能性があります。
かゆみがひどい場合は、強くこすることで爪などで傷つけてしまい、症状を悪化させるケースも。また、目に異常がありかゆみだけでなく痛みを伴っていることも考えられます。
エリザベスカラーを装着することで、犬が患部をを引っかいたりしないようにできますよ。心配な場合は、動物病院で相談してみましょう。
対処法②耳を観察する
耳の観察でも、片目がショボショボしている原因を見つけられるかもしれません。
もし原因が神経系の異常であれば、ひどい炎症や異常な耳垢がみられます。また、目の異常に神経が影響してるケースのひとつに、椎間板ヘルニアが関与している可能性もあります。
もし椎間板ヘルニアであれば、痛みにより動きたがらなくなります。重症化すると手足に麻痺を起こす危険な疾患なので、すぐに病院に連れていきましょう。
対処法③腫瘍の可能性はすぐ病院へ
もし、腫瘍の可能性がある場合はすぐに病院に連れて行きましょう。
片目がショボショボする原因に、鼻や口、目など顔のどこかに腫瘍が発生している可能性があります。鼻であれば、鼻水や鼻血、くしゃみなどの兆候が見られます。
口の中に腫瘍がある場合は、フードの食べにくさから食いつきが悪くなることもあります。腫瘍にはさまざまな種類があり、進行速度や悪性度が異なります。
腫瘍の種類は、病院で検査しないとわかりません。少しでも腫瘍が疑われる場合は、すぐに病院で受診することをおすすめします。
対処法④歯石予防
左右で表情が違う原因には、歯の異常も考えられます。例えば、歯茎が腫れていたり歯石が多く付いていたりすると、顔面の腫れの原因になります。
健康な歯を維持するために、2日~3日おきに歯磨きケアをしてあげましょう。口の中を触られることに慣れさせるために、できれば子犬のころからトレーニングをしておくことが望ましいです。
口の中を触られることを嫌がる場合は、歯磨きガムや飲み水に入れるタイプのデンタルケア用品もあります。
まとめ
今回のMOFFME記事では、
- 犬の片目がショボショボしている時に考えられる原因
- 犬の片目がショボショボしている時の目の病気を紹介
- 犬の片目がショボショボしている時の対処法
について解説してきました。
犬の片目がショボショボしているのは、かゆみや痛みのサインです。お散歩などで、外から帰ってきて砂やホコリが入っただけなら洗い流すことで対処できるかもしれません。
もし病気なら、視力の低下や失明の可能性もあります。日頃から愛犬の様子をチェックして兆候を見逃さないようにしましょう。
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