内容をまとめると
- 猫がわざと粗相することの理由は6つある!
- トイレが気に入らなかったり、飼い主の気を引くためにわざと粗相しているのかも
- ただし、ストレスや病気が原因の可能性もあるため、わざと粗相することの放置は禁物
- 猫の治療費用は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ!
猫は度々わざと粗相をすることがあります。一体なぜそのようなことをするのでしょうか。実は猫からのメッセージかも知れません。今回のMOFFME記事では、猫が粗相をわざとする理由や粗相をした際の対処法などを詳しく紹介していきます。
この記事の目次
目次を閉じる猫が粗相をわざとする理由は?粗相をした際の対処法など紹介
「猫にトイレトレーニングは必要ない」「すぐにトイレを覚えてくれる」
猫の飼育ノウハウなどを見ていると、そんな記述をよく見ます。実際、多くの猫は飼い主さんが数度連れて行ってあげるだけでトイレの場所をすぐに覚えてくれます。
しかし、トイレの場所を覚えたからと言って、猫が必ずトイレでおしっこをしてくれるというわけではありません。
今回、「MOFFME」では
- 猫がわざと粗相をする理由
- 猫がわざと粗相をする際の対処法
- 猫がトイレの場所を覚えられない時の確認ポイント
猫がわざと粗相をする理由を紹介
モデル:ミミ&たぶ
猫がトイレ以外の場所でおしっこをしてしまう(粗相をする)場合は、たいてい、トイレの場所が分かっていないからではありません。
そもそも、猫には砂場などの柔らかい場所をトイレにして、自分の排泄物を隠す習性があります。その習性と本能を利用したものがペット用の猫トイレなのですから、本来ならば猫は飼い主さんが用意されたトイレを使用するはずなのです。
それにも関わらずトイレを使ってくれないのは、何か理由があるから。
ここからは、
- 猫がわざと粗相をする理由①マーキング
- 猫がわざと粗相をする理由②トイレが気に入らない
- 猫がわざと粗相をする理由③ストレス
- 猫がわざと粗相をする理由④気を引きたい
- 猫がわざと粗相をする理由⑤その場所が使いやすい
- 猫がわざと粗相をする理由⑥病気
猫がわざと粗相をする理由①マーキング
多くの動物がそうであるように、猫も自分の縄張りや存在を主張するため「マーキング」をする習性があります。(猫のマーキングには、首や頬を擦り付ける、爪を研いで跡を残すなどもありますが、ここではおしっこをふきかける「スプレー行為」を指します)
一般的に、マーキングを行うのはオスの猫であると言われていますが、稀に、メスの猫であってもマーキングをする場合があります。
猫のマーキングは、発情期に伴う本能的な行動でもあります。そのため、去勢を行うことでマーキングを抑制できる可能性がありますが、稀に手術をしてもマーキングが治らないケースがあります。
猫がわざと粗相をする理由②トイレが気に入らない
猫はきれい好きな動物です。自分が使っているトイレであっても、汚いままだと使うのをやめてしまいます。
おしっこやうんちなどの処理はこまめに行い、定期的に砂やシートは取り替えるようにしましょう。
また、新品のトイレであっても、「トイレが狭い」「砂のかき心地がしっくり来ない」などの理由で使ってくれないこともあります。
猫のトイレは本体も砂もとてもたくさんの種類があります。もし愛猫がいつまでもトイレを使ってくれないのであれば、別のトイレや砂を試してみるのをおすすめします。
猫がわざと粗相をする理由③ストレス
ストレスは、猫の行動に大きな影響を与えます。いつもより鳴いたり、変な場所に隠れたり、猫の行動がいつもと違うときは、たいてい何らかのストレスがかかっているときです。
そして、ストレスを抱えた猫は、トイレに関しても普段と異なる行動を取る場合があります。
今まで使ってくれたトイレを愛猫が使ってくれなくなった場合は、環境の変化や普段とは違うものが家の中や近辺に無いか、猫のストレスの原因になりそうなものを見直してみましょう。
猫がわざと粗相をする理由④気を引きたい
飼い主さんのことが好きな猫は、構ってもらいたくて繰り返し鳴いたり、噛みついたりすることもあります。
そうした飼い主さんの気を引く行為の一つとして、粗相をする猫もいます。
多くは、寂しがっていた猫が粗相をしたことで、飼い主さんが過剰なほど心配をしたり大騒ぎして「こうすれば構ってもらえる」と覚えてしまったことが原因です。
猫が粗相をした場合は落ち着いて処理を行いましょう。気を引くための粗相を覚えなくても、飼い主さんが慌てたり騒いだりすると、愛猫が怯えてしまうかもしれません。
猫がわざと粗相をする理由⑤その場所が使いやすい
猫砂を敷いたトイレが用意されていても、そこよりも使いやすいと感じる場所があれば、猫はより使いやすい場所を愛用のトイレに選びます。
猫は柔らかいものを掘ってうんちやおしっこを隠す習性がありますが、「柔らかいもの」は何も砂に限った話ではありません。ビニール袋や新聞紙などの柔らかくてよく音が鳴るものは、砂と同様に猫の排泄欲を刺激します。布団や服などの布も同様です。おしっこやうんちを隠せる場所は、どこでもトイレになり得るのです。
もし愛猫が同じ場所で粗相を繰り返すようであれば、そこにあるものを撤去する、あるいはその場所に立ち入れないような工夫をしてみましょう。
猫がわざと粗相をする理由⑥病気
元々、猫は下部尿路(膀胱から尿道までの部位)の病気を発症しやすい動物です。排泄に関わる器官の病気は頻尿を起こす事も多く、トイレに行きたくても間に合わない、なんてこともあり得ます。
また、排泄器官に関わらない箇所の病気やケガでも、猫がストレスを感じてしまえば「猫がわざと粗相をする理由③ストレス」の項で説明したように粗相をする理由になります。
いずれにしても、もし粗相の原因が病気にあると感じたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。
猫がわざと粗相をする際の対処法を解説
モデル:ミミ&たぶ
猫は、本来決まった場所でおしっこをする動物です。そうである以上、飼い主さんが適切に対処をすれば、愛猫の粗相は止められる可能性があるということです。
なぜ、粗相をしてしまうのか。それが分かったら、今度は粗相をやめさせられる方法について、考えていきましょう。
ここからは、猫に粗相をやめてもらうため
- 猫がわざと粗相をする際の対処法①トイレ環境を整える
- 猫がわざと粗相をする際の対処法②避妊・去勢
- 猫がわざと粗相をする際の対処法③ストレスを取り除く
猫がわざと粗相をする際の対処法①トイレ環境を整える
猫が粗相をする理由がトイレにあるのでしたら、やはり対処法はトイレ環境を整えることになります。
今まで使ってくれたトイレを使わなくなったのであれば、まずは掃除をしましょう。本体も綺麗に洗い、汚れた砂も取り除き新しいものに取り替えます。
掃除したばかりだったり新品だったり、綺麗でも使ってくれないのであれば、場所の問題かもしれません。愛猫が安心して排泄できる場所を見つけましょう。
また、子猫の頃に買ったトイレが、成長して狭くなってしまったケースも考えられます。猫には悪いですが、トイレにいるところをちょっとだけ見させてもらって、体がはみ出していないかなどをチェックしてみましょう。
猫がわざと粗相をする際の対処法②避妊・去勢
もし粗相がマーキングのためのスプレー行為であれば、それは避妊や去勢によって解決できる可能性が高いです。
スプレー行為は普通の排泄とは異なり、明確に何かに対しておしっこを噴き付ける行為です。マーキング目的のため臭いも強く、トイレとは無関係に行われてしまいます。
避妊も去勢も、多くの飼い猫たちが受けているものです。特に愛猫を外に出したりする場合には、早めに手術を受けることをおすすめします。
猫がわざと粗相をする際の対処法③ストレスを取り除く
猫は繊細な動物です。環境のささいな変化や、自分の体のことで、すぐにストレスを感じます。そしてストレスは猫の異常行動を引き起こします。
急に愛猫が粗相をするようになったのであれば、何か周囲で変わったことが無いか確かめてみましょう。
新たに同居猫や人が増えた、家を引っ越したなどの大きなものはもちろん、家具を新調したり移動したなども、もしかしたら愛猫のストレスになっているかもしれません。
猫がトイレの場所を覚えられない時の確認ポイント
- 確認ポイント①叱らない
- 確認ポイント②間違えた場所の匂いはすぐ消す
- 確認ポイント③多頭飼いの場合、トイレの数は頭数+1個
- 確認ポイント④病気の判断は回数と猫の様子から判断
確認ポイント①叱らない
まず、大前提として、猫がトイレ以外の場所でおしっこやうんちをしても、叱りつけてはいけません。
強く叱られた猫は排泄行為自体を我慢してしまったり、飼い主さんから隠れておしっこをしたりと、かえってトイレのトラブルを増やす原因になります。
何よりも、猫を叱るのは愛猫から飼い主さんへの信頼を損なう行為です。片付けや掃除で苛立ってしまってもぐっとこらえて、根気強く愛猫をトイレの場所まで連れて行ってあげましょう。
確認ポイント②間違えた場所の匂いはすぐ消す
猫には「自分の排泄物の臭いがする場所」をトイレとして覚える習性があります。これは、一度使った場所を繰り返しトイレとして使うということです。
おしっこやうんちをすぐに片付けても、人には分からない程度の匂いが薄く残っているかもしれません。匂い対策には消臭スプレーなども使い、猫がそこでおしっこやうんちをしたという痕跡をしっかりと消しておきましょう。
確認ポイント③多頭飼いの場合、トイレの数は頭数+1個
トイレは猫にとって縄張りでもあります。多頭飼いであれば、トイレは必ず「飼っている頭数+1個」用意してあげましょう。
1個余計に置くのは、何らかの事情で使えなくなっているトイレがあったり、急に猫の気が変わった場合に備えるためです。また、どのトイレをどの猫が使うかは、猫に選ばせてあげましょう。場所やトイレの形など、猫は自分に合ったトイレを選んで使ってくれるはずです。
また、多頭飼いでなくても、予備のトイレを用意しておくのは悪いことではありません。掃除の手間はかかりますが、離れた部屋にはそれぞれ置いたり、常に綺麗なトイレを用意したりすれば、猫にとっては快適な生活になるはずです。
確認ポイント④病気の判断は回数と猫の様子から判断
粗相をした愛猫を見て「もしかしたら病気かも?」と心配になる飼い主さんは少なくないでしょう。しかし、猫が粗相をする原因は様々であり、それが病気であるのかどうか、すぐには分からないものです。
もし粗相の間隔が短い、つまり「頻尿」であれば、それは病気が原因かもしれません。猫が発症しやすい下部尿路の病気は、頻尿を伴うことが多いためです。
しかし、病気の判断を飼い主さんだけでしてしまうのは危険です。
食事を取らない、元気が無いなど、愛猫の様子が少しでもおかしいと感じたら、すぐに動物病院に連れていき獣医師の診察を受けましょう。
まとめ
- 猫がわざと粗相をする理由を紹介
- 猫がわざと粗相をする際の対処法を解説
- 猫がトイレの場所を覚えられない時の確認ポイント