
内容をまとめると
- 猫の尿が出ない時は膀胱マッサージが効果的!リラックスしている時に行おう
- 排尿障害の原因は尿結石や膀胱炎などの病気や、ストレスの可能性が高い
- 尿が出ないことに気付いたら早くから動物病院で診てもらうこともおすすめ
- 猫の治療費用は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入も検討しよう
猫の尿が出ない時、必要な膀胱マッサージとはどんなものでしょうか。膀胱にマッサージをして排尿を促すことにより、排尿障害をのりこえることができます。また子猫の尿が出ないというときの対処法・治療法を説明していきたいと思います。
この記事の目次
目次を閉じる「猫の尿が出ない時、必要な膀胱マッサージとは」どんなもの?
猫の尿が出ていないと気付いた時、皆さんはどのようにしていますか?猫の尿が出ない時は膀胱マッサージをすれば効果的だとご存じでしょうか。
猫の膀胱マッサージは排尿を促すのに良いと言われています。どのようにマッサージをすれば効果が表れるのか、やり方を覚えておきたいです。
今回のMOFFME記事では、
- 膀胱マッサージをして排尿を促すのはどうやって?
- マッサージ以外の排尿障害の対処法
- 膀胱以外の猫のマッサージの種類と方法
- 猫の排尿障害を克服するための治療法
- 考えられる排尿障害の理由
- 病気以外の排尿障害の原因
- 猫の尿の量の測り方
猫の尿が出ないで困っている人は、最後までご覧ください。
またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてください。
膀胱マッサージをして排尿を促すのはどうやって?
モデル:マヨ
猫の尿が出ない時は膀胱をマッサージして排尿を促すと効果的だと言われています。しかし、実際に自分で行うとなると難しく感じるでしょう。特に触られるのが嫌な猫の場合は暴れてしまいそうです。
上手に行うにはどのようにマッサージしたらよいのでしょうか。また、マッサージをしてあげると、どのような効果が期待できるのでしょうか。
この項では、
- おしっこが出ない時の膀胱マッサージのやり方
- 尿が出ない時の膀胱マッサージの効果
猫のおしっこが出ない時のマッサージのやり方と効果を知って、らくにさせてあげましょう。
おしっこが出ない時の膀胱マッサージのやり方
猫のおしっこが出ない時は膀胱をマッサージしてあげると良いでしょう。膀胱マッサージは猫を撫でるような感覚でコミュニケーションを取りながらリラックスして行います。
まず、猫を仰向けにしてお腹の中心から円を描くように時計回りにゆっくりさすります。次に後ろ足の外側を太ももから下へつま先に向かって、撫でるように動かしましょう。最後に、尻尾に近い肋骨から下へ撫で太もも全体をさすります。
膀胱マッサージをする時は、飼い主の爪は短く切っておきましょう。猫の体調が悪い時は中止して、猫も人もリラックスしている状態で行います。
マッサージにはアロマオイルなどを使用せずに、優しく手のひらで撫でるようにします。猫が嫌がっていたら無理にマッサージをせず解放してあげましょう。また、持病がある猫の場合は、事前に獣医師に確認してから行ってください。
尿が出ない時の膀胱マッサージの効果
猫の膀胱マッサージはスキンシップを兼ねて行う事で尿を促す補助と予防が期待できます。マッサージは治療目的ではありませんので、尿が出ない時は獣医師の診断が必要です。
膀胱マッサージは、撫でられることが大好きな猫ならリラックスして行うことができます。とても簡単なマッサージなので、日頃のスキンシップに取り入れると、健康的に暮らせるでしょう。
マッサージを行う時は、猫に話しかけながら続けるとお互いがリラックスできます。力を入れずに優しく撫でることで、猫も気持ちよく体をあずけてくるでしょう。
マッサージは短時間で終わらせるようにして、飽きてきたらマッサージを終わらせます。膀胱マッサージは排尿の手助けになりリラックス効果が期待できます。
マッサージ以外の排尿障害の対処法
モデル:マヨ
猫にはさまざまな性格があり、体を撫でられるのが嫌いな場合もあります。特にお腹は猫にとって触られるのが苦手な場所で、なかなか触らせてくれないでしょう。
触られるのが苦手な猫は、排尿マッサージを無理に取り入れようとするとストレスになるでしょう。強引に行うと猫が怒ってしまい、飼い主との信頼関係も崩れてしまいます。無理に行わず排尿マッサージ以外の対処法を取り入れてみましょう。
この項では、
- 猫のストレスを軽減してあげる
- 病院に連れて行ってあげる
触られるのが苦手な猫を飼っている方は、マッサージ以外の方法で排尿所外を対処してみましょう。
猫のストレスを軽減してあげる
猫の排尿障害はストレスが原因になることがあります。猫にとってストレスに感じることは多くあります。飼い主がストレスを抱えている場合や接し方、来客が多いなど猫にとってストレスになります。
猫にとってストレスになっていることを取り除いて飼育してあげると、落ち着いて生活することができるでしょう。
猫のストレスには短期的に感じるものと長期的なものがあります。引越しなどで環境が変わった時は、新しい環境に慣れることでストレスは軽減されていきます。しかし、多頭飼育などでストレスを抱えていると長期的な問題になるでしょう。
長い間問題が解決されないと、尿の問題も深刻になります。相性の合わない猫同士は離して飼育するようにするなど、早めに解決する必要があります。
病院に連れて行ってあげる
一日に何度もトイレに行くようになったり、1回のおしっこの量が少ない、半日以上おしっこをしていない時は排尿障害が疑われます。普段の様子と違う時は迷わずに動物病院へ連れて行きましょう。
また、おしっこの臭いが強く感じたり、おしっこが白や血が混じっている、いつもよりおしっこの色が薄い・濃い、いつもより回数が多い・少ないなど通常と違う場合は排尿障害を疑います。トイレにティッシュを敷いて使用したり、システムトイレを使うと発見しやすいでしょう。
多頭飼でおしっこが混ざってしまう場合など、排尿障害を見逃してしまうと重大な病気になるケースがあります。膀胱炎による排尿障害は腎臓病や尿毒症を引き起こします。初期段階のうちに見つけてあげて動物病院へ連れていましょう。
もし、猫が声を上げて鳴いている場合は、症状が進行していると考えられます。早期に病院へ行き診断してもらう必要があります。
膀胱以外の猫のマッサージの種類と方法
モデル:マヨ
飼い主さんに撫でられることが大好きな猫なら、膀胱マッサージ以外の方法もあります。飼い主さんも猫も、リラックスして行うと楽しみながらマッサージすることができるでしょう。
猫には人間と同じように、身体にツボがあります。猫のツボをマッサージしてあげることで、さまざまな病気を軽減してあげられると考えられています。猫には、どんなツボがあるのでしょうか。
この項では、
- 猫の身体の部位別ツボ
- 撫でることによるマッサージ
猫と触れ合いながら病気の予防や軽減をしたい方は、解説を参考にして下さい。
猫の身体の部位別ツボ
猫は撫でて欲しい時に寄ってきて、気持ちい部分を触ってもらうことが大好きです。気を許している飼い主さんに触ってもらえればご機嫌になりますよね。
猫の体には人間と同じようにいくつかのツボがあります。人間のツボは、日によって多少位置が変わります。これは、猫も同じだと考えられ、これから紹介するツボは大まかな位置だと思ってください。
「腎愈(じんゆ)」は、背骨を触って腰椎の2番目と3番目の間にあります。このツボは背骨の両側に位置します。多尿症や腎炎、腰胯疼痛、不妊に効果的です。
「膀胱愈(ぼうこうゆ)」は、背骨を触って2番目と3番目の仙骨の間にあります。このツボは背骨の両側にあります。ここは、多尿症、腰胯病、排尿困難、膀胱炎に効果的です。
「命門(めいもん)」は、背中の中心線にあり、2番目と3番目の腰椎の間にあります。ここは腎臓、腰痛、排尿に効果的です。
「中極(ちゅうきょく)」は、お腹の中心線部分にあり、ヘソから恥骨の1/5の所にあります。膀胱の病気に効果的です。
猫の膀胱障害に効果的なツボをピックアップしましたが、猫には他にも数多くのツボがあります。ピンポイントにツボを触らなくても撫でているうちにツボを刺激していることがあります。日頃のコミュニケーションでツボ押しができそうです。
撫でることによるマッサージ
猫の排尿障害を克服するための治療法
モデル:マヨ
猫の排尿障害に悩む飼い主さんは多くいるでしょう。何とか原因を見つけてあげたいと思っても、わからないケースが多いです。
初期状態の時は経過観察で様子を見ますが、やがて進行してくると、本格的な治療が必要になります。
猫の排尿障害を克服するにはどのような治療法が有効なのでしょうか。動物病院で診察をしてもらう時の治療法を知っておきましょう。
この項では、
- 動物病院で猫のためにベサコリンを貰う
ベサコリンとはどのような治療なのでしょうか。排尿障害で悩んでいる飼い主さんはこの解説を参考にして獣医師に相談してください。
動物病院で猫のためにベサコリンを貰う
排尿障害が重くなると、動物病院でベサコリンという薬を処方されます。ベサコリンは、副交感神経を刺激して胃腸の働きを活発にし、胃液の分泌を促す効果があります。膀胱の排尿筋を収縮させて排尿を助ける効果もあるでしょう。
この薬は、慢性腎炎や術後に排尿困難になった時に使用されます。もとは人間用の薬で、動物にも処方されるようになりました。動物の場合は、尿路閉塞を伴わない排尿困難や膀胱アトニーと診断されると処方されるでしょう。
副作用として、嘔吐、下痢、食欲不振、低血圧などが確認されています。尿道閉塞がある場合は禁忌とされているので、投与には必ず検査が必要になります。獣医師とよく相談をして適切な量を動物病院でもらって与えましょう。
考えられる排尿障害の理由
モデル:マヨ
排尿障害になると原因を追究して完治させてあげたいです。排尿障害にはいくつかの病名があります。猫がいつもとしがった行動をしたり、おしっこの様子がおかしい時は、どのような病気にかかっているのか診断してもらいましょう。
猫は排尿障害が多い動物で、かかりやすい病気があります。症状などを良く知って、猫の現状と比較してみましょう。
この項では、
- 尿結石
- 血尿
- 膀胱炎
解説をする病気は、猫の排尿障害で多く見られるものです。当てはまる症状が無いかチェックして下さい。同じ症状がある場合は、動物病院で診断をしてもらいましょう。
①尿結石
猫の尿路結石は、腎臓から尿管や膀胱、尿道の中に結晶や結石ができる病気です。できてしまった結石が尿道を傷つけてしまったり、尿道に詰まることがあります。尿結石は猫下部尿路疾患の代表的な病気です。
尿結石が疑われるときは、レントゲン撮影をします。結石があると映し出され、大まかな位置がわかります。結石の大きさは砂粒くらいから数cmのものまでさまざまです。
尿結石になる原因は、おしっこがアルカリ性になるとできやすくなります。若い猫の場合はストルバイトが多く、中・高齢の猫はシュウ酸カルシウムのケースが多いでしょう。
尿結石になると、トイレの回数が増えて量が極端に減ります。猫がトイレでうずくまっていたり、おしっこする時に痛がって鳴く、血尿が出る、そわそわして落ち着かない様子などが見られます。
猫は1日以上おしっこが出ないと尿毒症を引き起こします。このような症状が見られたら迷わず動物病院へ連れて行きましょう。
②血尿
猫が血尿を出すと泌尿器から出血していると考えられます。泌尿器は腎臓、尿管、膀胱や尿道で作られています。飼い猫が血尿をしていると気付く時は、膀胱や尿道からの出血がおおいでしょう。
猫が血尿を出した時は、泌尿器関係の炎症か腫瘍が疑われます。泌尿器関係の炎症では、膀胱炎と尿道炎が最も多いです。血尿が出ていることを確認したら、動物病院へ連れて行きます。
血尿は放っておくと深刻な状態へ進行することがあります。猫が嘔吐したり元気や食欲が無い、頻繁にトイレに行くが少量しか出ない、血尿の頻度がひどい時は深刻な状態です。症状が進むと、急性腎臓病や尿毒症の危険もあります。
また血尿に似た赤いおしっこで血色素尿があります。これは、体内で赤血球が大量に壊されてしまい、溶血を起こしていると考えられます。赤血球が大量に壊れてしまうと、酸素を全身にかわすことが困難になるでしょう。
血色素尿は、へモプラズマ症などの感染症や中毒、病気によって起こります。
③膀胱炎
猫の膀胱炎は原因不明なもの多いですが、病院での治療が必ず必要になります。放っておくと腎臓疾患になることがあり、注意が必要です。
膀胱炎の症状は、何度も頻繁にトイレに行くがおしっこの量が少ない・出ない、半日以上おしっこをしていない、陰部を良く舐める、おしっこする時に痛がって鳴くなどの様子が見られます。また、おしっこの色が違う時や血尿になっていると膀胱炎が疑われます。
膀胱炎によって排尿障害がおこると腎臓病や尿毒症に進行することがあります。いつもと違うなと感じたら動物病院へ行きましょう。細菌性の膀胱炎なら抗生物質の投与で様子をみます。結石や結晶が見つかると、薬で結石を溶かしたり、療法食で治療をします。
膀胱炎の原因は細菌や結石による膀胱の炎症です。猫下部尿路疾患になると原因が特定できないケースもあります。原因がわからない膀胱炎は、痛み止めなど対処療法がおこなわれるでしょう。
上記の病気に万が一かかってしまった場合に備えてペット保険への加入がおすすめです。
MOFFMEでは猫のペット保険ランキングを紹介しているのでぜひご確認ください。
病気以外の排尿障害の原因
モデル:マヨ
猫の排尿障害で動物病院へ連れて行っても原因がわからない時があります。大きな病気ではないものの、原因がわからず悩む飼い主さんもいるでしょう。実は病気ではなくてもストレスを抱え込むと排尿障害になることがあります。
猫にとってストレスは多様にあり、原因を見つけることができるかもしれませんね。
この項では、
- 日常生活のストレスを取り除いてあげる
ここでは、猫がストレスを感じる時はどのような時なのか、知ることができます。排尿障害が長く続くと病気になることもあるので、早めに対処してあげたいです。排尿障害で病気が見つからなかったら、この項を読んで原因を見つけてあげましょう。
日常生活のストレスを取り除いてあげる
猫がストレスを感じることは多様にあります。猫は環境が変わるとストレスを感じることがあります。縄張り意識の強い生き物で、日常生活が変化するとストレスを感じます。
例えば、引越しや模様替え、ご飯の食器の交換、アロマや香水の匂いなど、今まで快適だった日常が変化してしまうとストレスになるでしょう。
また、猫はとても耳の良い動物で、大きな音に対して敏感に反応します。家で大きな音を出している、近所で工事が始まったなど、騒音に対してストレスを感じます。日常生活で思い当たることがあれば、改善してあげましょう。
他にも、多頭飼育をしている家庭では、猫同士の相性でストレスになることがあります。仲間を作ってあげたいと複数飼育したものの、上手くいかないケースがあります。これは、猫同士以外にも犬やうさぎなど他の動物でも同じです。
このように猫にとってのストレスは多様にあります。トイレの数や爪とぎの場所など、細かい部分を見直して猫が快適に暮らせるように日常生活を整えてあげましょう。
猫の尿の量の測り方
モデル:マヨ
猫は排尿障害になると、トイレの回数など気になることが増えてきます。猫は1日に1~4回のおしっこをします。個体差や日によって差があり、全くしない日もあるでしょう。
普段から1日にどれくらいの回数をしているかチェックしておくと、排尿障害になった時に気づきやすいです。
では、猫は1回のおしっこはどれ位の量をしているかご存じですか。実際におしっこの量を測っている人は少ないでしょう。
この項では、
- 24時間以上尿をしなければ病院へ
- 尿の量は20~40ml/kg/日程度が正常
健康な時に猫の尿の量を測って、健康管理に役立てましょう。
24時間以内に尿しなければ病院へ
猫が急におしっこをしない時があります。何度かトイレに行って砂をかいては出てきてしまうなど、普段の様子とは異なった行動をする時があります。
このような時、動物病院へ連れて行く目安は、24時間以上おしっこをしない時です。様子を見ていると、尿毒症になるケースがあります。
猫がおしっこをしなくなると、48~72時間以内に尿毒症になると言われています。尿毒症になった猫は、けいれんや意識の低下、低体温の症状が現れ短時間で命を落としてしまうでしょう。
特に、血尿が出ている時や、おしっこの時に鳴き声をあげる、嘔吐や食欲不振などの症状が出ていれば急いで診断をしてもらいます。
動物病院へ連れて行く時は、どんな症状なのかいつ頃から様子がおかしいのか詳細を伝えると診断しやすいでしょう。
尿の量は20~40ml/kg/日程度が正常
飼い猫が一日どれ位のおしっこをしているかすぐに答えられる飼い主さんは少ないでしょう。猫の1日のおしっこの目安は、体重1kgあたり20~30mlの量が標準です。
おしっこの量は、フードの種類や食べているものによって変わります。あくまでも目安なので、この量より少なくても異常があるとは言えません。健康な時に量を測っておくと良いでしょう。
猫のおしっこの測り方は、使用している砂によって異なります。固まる砂を使用している場合は、おしっこを含んだ砂のかたまりの大きさや重量で大体の量がわかります。
ペットシーツの場合は、おしっこ後のペットシーツを測ることでわかります。正確な量が知りたい時は、自動でおしっこの量を測るトイレも販売されていますよ。
まとめ:「猫の尿が出ない時、膀胱マッサージとは」どんなもの?
猫の尿が出ない時にする膀胱マッサージやツボについて解説をしてきましたが、いかがでしたか。猫は尿トラブルが多く悩んでいる飼い主さんも多いでしょう。この記事を参考にして、排尿障害を治して下さいね。
この記事では、
- 膀胱マッサージをして排尿を促すのはどうやって?
- 膀胱以外の猫のマッサージの種類と方法
- マッサージ以外の排尿障害の対処法
- 猫の排尿障害を克服するための治療法
- 考えられる排尿障害の理由
- 病気以外の排尿障害の原因
- 猫の尿の量の測り方
いつもと様子が違うなと感じたら、様子を見ずに早めに動物病院へ連れて行きましょう。