『野良猫を触りたいけど、感染症がこわい』という心配を抱える人は少なくないと思います。野良猫への接触は、最悪の場合、死に至る病を患うリスクがあります。そこで今回は、猫からの感染症を紹介しながら、その対策方法を解説していきます!
野良猫との接触で死に至る『SFTS』とは
関西に住む50代の女性が野良猫に噛まれて死亡したニュースをご存知でしょうか。
野良猫からもらう感染症を紹介!
さて、冒頭にSFTSを紹介しましたが、他にはどのような感染症があるのでしょうか。
猫から感染する病気は大きく5つあります。
- 猫引っ掻き病
- パスツレラ病
- かいせん病
- 回虫病
- 真菌病
それぞれ紹介していきます。
① 猫引っ掻き病
猫に引っ掻かれることにより、傷口が腫れ上がる病気です。
大体引っ掻かれた2週間後に発症すると言われています。
主な症状としては、発熱や痛みで、重症化すると痙攣・意識障害・視力障害を起こします。
重症化しなければ、徐々に治癒していきますが、重症化症状が現れた際は抗生物質の投与が必要になります。
② パスツレラ病
猫の口内や爪の中にはパスツレラ菌というものを常時保菌していると言われています。
この菌が人間に移ると、傷口の化膿・呼吸器障害・皮膚疾患・敗血症などを発症します。
高齢者や免疫力が低い人が感染すると、最悪の場合、死亡する例も見られています。
発症は大体30分〜2時間後と言われています。
③ かいせん症
ヒゼンダニに感染した猫に触れることで感染します。
潜伏期間は約1ヶ月程度で、体の部位に赤いブツブツと強い痒みが現れます。
かいせん症は、人から人への感染リスクもあります。
発症した際は、外用薬・内用薬の両方or片方の服用によって治療します。
④ 回虫症
猫の消化器官にいる寄生虫が排便によりなんらかの形で人間に感染します。
主な症状は、発熱・倦怠感・アレルギーなどです。
猫の排便から感染する病気としては、他にトキソプラズマ症・カンピロバクター症などがあります。
⑤ 真菌症
真菌症は別名『猫カビ』と言われ、真菌に感染した猫から感染します。
部分的に脱毛している猫がいたら真菌症に感染している可能性が高いです。
主な症状としては、赤い発疹・強い痒みなどです。
どうしても触りたい時は、『手洗い』を徹底しよう!
アナログな方法ですが、すぐにできる対策としては、『手洗い』を徹底することです。
野良猫に関わらず、室内飼いの猫に対しても、触ったらなるべく手洗いを行いましょう。
接触からノミやダニが人に移ることで感染症を発症することがほとんどです。
手洗いをしっかりと行うことで、手についたノミやダニを洗い流し、感染症を防ぐことができます。
手洗い以外にも、毛が衣服に着いたら着替えやコロコロで衣服を清潔に保つことが大切です。
もし痒み・痛みが出たら、すぐに病院へ!
自然治癒していくものもありますが、重症化する前に病院で診てもらうのをオススメします。
初期症状であれば、外用薬や内用薬で治ることが大半です。
心配や不安を抱いているならすぐに病院へ行って意見をもらいましょう。
飼い猫を外に出すことも要注意!!
野良猫からの感染症を紹介しましたが、飼い猫を外に出すことで、ノミやダニを持ち帰ってくることがあります。
外出をよくする猫の感染症発症率は95%以上というデータもあるため、清潔を保っているからといって油断できません。
なるべく猫は室内で飼うことを推奨しますが、もし散歩などで外出することがある場合は、必ずワクチン接種を行いましょう。
混合ワクチン接種・ノミダニ予防接種・フィラリア予防接種などがあり、動物病院で気軽に接種できます。
完全室内飼いだとしても、どこから感染するかわからないため、ワクチン接種はしておきましょう。
猫ちゃんのためにも早めに予防することが大切です!
まとめ:なるべく野良猫は触らないのが賢明!
この記事では、野良猫からもらう感染症とその対策方法を詳しく解説しました。
まとめると、、、
猫から感染する病気は大きく5つ
- 猫引っ掻き病
- パスツレラ病
- かいせん病
- 回虫病
- 真菌病