猫は鶏肉を食べられる!適切な与え方や量・おすすめレシピも紹介のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 猫は肉食であるため鶏肉を好む傾向が強い
  2. 鶏肉は栄養が豊富かつ低カロリー
  3. 手羽先や手羽元など、骨がある部位には注意が必要
  4. 尿管結石や腎不全などを患っている猫に鶏肉を与えるのはNG
  5. 生や人間用の鶏肉を与えるのもNG
  6. 猫の治療費用は全額自己負担になるため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ

猫は鶏肉を食べることができて、鶏肉はキャットフードにも使われているほどです。しかし、そんな鶏肉ですが猫にとってどのような栄養素やメリットがあるのでしょうか?また、与える際の注意点やおすすめの調理法もいくつか紹介するので、猫に鶏肉を与える際に活用してください。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫に鶏肉はダメ?与えるメリットや注意点も解説

ドライフードやウェットフードにも良く使われているのが鶏肉です。この鶏肉を好んで食べる猫も多いのではないでしょうか。


私たちの食卓にも頻繁に登場する食材ですが、猫に与えるメリットはあるのでしょうか。


今回「MOFFME」では

  • 鶏肉を好きな猫が多い
  • 栄養素や与えるメリット
  • 食べられる部位
  • 骨は危険
  • 鶏肉レシピ
  • 7つの注意点
を詳しく解説していきます。


食べさせ過ぎるのは良くありませんが、適量であれば様々なメリットがあります


稀に、鶏肉に対しアレルギーを起こしたり体調が悪くなることもあるので、初めて与える時には細心の注意を払って下さい。


簡単に作ることのできるレシピも紹介しているので、この記事を読んで愛猫のご飯に取り入れてみてはいかかでしょうか。


またMOFFMEでは、「ペット保険人気ランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください!

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猫に鶏肉は大丈夫!栄養素や与えるメリットは?


猫の好物はマグロやカツオといった魚だと思っている方も多いかも知れませんが、実はお肉派の猫もたくさんいます。


魚の方が健康に良いイメージが強いですが、お肉にも良い面がたくさんあります


ここでは

  • 鶏肉が好きな猫が多い
  • 鶏肉に含まれる栄養分
  • 低カロリー体を正常に保つ
について紹介していきます。

過剰に食べ過ぎてしまうと、もちろん体に良くありませんが適量であれば複数の健康効果が期待できます。

鶏肉を好きな猫は多い!

猫は魚が好きというイメージが先行している日本ですが、生魚を食べる機会の少ない海外では、猫=魚というイメージはあまり知られていません。


祖先はリビアヤマネコとされており、そのリビアヤマネコの祖先は肉食動物のミキアスだと言われています。


ミキアスは小動物や鳥類などを食していたと考えられています。祖先の影響もあり、歯や腸の長さなどから現在の猫も肉食動物に分類されています。


そのため、鶏肉が好きな猫は多く存在します。

鶏肉に含まれる栄養分

含まれる栄養分は豊富にあります。猫にとってメリットが多い栄養分を紹介します

  • タンパク質(動物性タンパク質)
アミノ酸が連なってできていて、体を構築するのに必要な栄養分です。また、筋肉や皮膚、毛などを健康に保つ役割があり、エネルギー源にもなるため生きていくうえで重要な栄養素です。
  • ビタミンA
レチノールという成分があり、白内障予防角膜を健やかに保つなどの効果が期待できます。
  • リン
骨や歯の発達に重要な栄養分です。エネルギーを運搬してくれたり、神経などの働きを正常に保つ役割があります。
  • 脂質
脂溶性ビタミンの吸収の促進に必要で、エネルギー源ともなります。また、自らの体で作ることのできない必須脂肪酸を含んでいます。
  • カリウムやナトリウム
細胞の浸透圧を保ってくれる働きがあります。また、体の水分量のバランスを保持したり、筋肉などの情報伝達を促す効果もあります。
  • セレン
レバーやももの部分に含まれる栄養分です動脈硬化ガンの予防に効き目があると言われています。

低カロリーかつ体を正常に保つためにも鶏肉は重要!

鶏肉は部位にもよりますが、とてもカロリーが低くヘルシーな食材です


皮なしのもも肉であれば100gあたり127kcalです。むね肉は100gあたり116kcal、ささみであれば100gあたり109kcalとなります。


しかし、皮つきのものやハツなどは少しカロリーが高いので与える際には、低カロリーな部位を選ぶことが大切となります。


また、ほとんど糖質が含まれていないという所も注目すべきポイントです。猫は糖質を上手く消化できないため、あまりに多く摂取すると消化不良を起こす可能性があります。


低カロリーで糖質も少なく、体の基礎を作るために必要なタンパク質やエネルギー源になる脂質、ビタミンAなどが含まれているので、体を健康に保つためにもとても良い食材です。

食べられる部位は?皮や骨も大丈夫?


与えると得られるメリットが豊富な食材だということは分かりましたが、部位によって違いはあるのでしょうか。


ここからは

  • 猫が食べれる部位
  • 骨は危険
について解説していきます。

比較的どの部位もカロリーが低い食材です。与え過ぎには気を付ける必要がありますが、是非愛猫の好みの部位を見つけてみて下さい。

ささみや胸肉・ももは?食べられる部位を紹介

食べることの出来る部位とその特徴を紹介していきます。

  • ささみ
ダイエットの際に食べる定番の部位であるささみは、多くのタンパク質必須アミノ酸が含まれています。カロリーも低く、鶏肉の中では栄養価のバランスが優れている部位になります。
  • もも肉
牛や豚以上に必須アミノ酸が含まれているといわれている部位になります。栄養価も高くビタミンA鉄分が含まれています。他の部位に比べると、少しカロリーが高くなります。
  • むね肉
タンパク質が多く、筋肉の増加や脂肪燃焼のサポートに効果的な部位になります。イミダペプチドと呼ばれる成分が含まれており、抗酸化作用や疲労回復にも効果が期待できます。
100gあたり500kcalもある高カロリーな部位になります。しかし、コラーゲンが含まれていたり、粘膜を健やかに保つために必要なナイアシンが含まれています。カロリーが高いため、与え過ぎには気を付けなくてはならない部位となります。
  • レバー
タンパク質の消化促進や貧血の予防に効果がある部位となります。少量であれば与えても問題ありませんが、量が多すぎると下痢や嘔吐、ビタミンA過剰症になる恐れがあります。

骨は危ない!

手羽先や手羽元など、骨がある部位にはかなり注意しなければなりません。鶏肉の骨は噛んだりすると、縦に割れていきます。


誤って骨を飲み込んでしまうと、先端が縦に割れ鋭利に尖った部分が食道や胃、腸などを傷付けてしまうことが考えられます。


また、傷付けるだけでなく胃や腸などに詰まる危険性もあります。


フライドチキンを食べた後に何度も嘔吐を繰り返すため病院へ行くと、胃の中に骨があり、開腹手術を行ったという症例もあります。


このような危険もあるので、骨は避けるのが無難かも知れません。

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鶏肉を使ったおすすめレシピを紹介!ゆで汁を使うのもいい!


鶏肉を使用した、ヘルシーで簡単に作ることのできるレシピを紹介します。


また、お肉を下茹でした際にでるゆで汁には旨味が溶け出しています。食欲がない時や、水分を補給してほしいときなどに味付けせずに与えるのがおすすめです。


①鶏肉のハム


材料

  • むね肉
  • ヨーグルト(無糖)
作り方
  1. 皮と脂身を取り除き、観音開きにする
  2. ヨーグルトを塗り込み10分寝かせる
  3. ヨーグルトを拭き取りラップでお肉を巻いていく
  4. 両端を輪ゴムでとめる
  5. 鍋に水をいれ沸騰させ、ラップでくるんだお肉を入れる
  6. 蓋をして中火で8分程加熱する(途中で全体に火を通すために上下の向きを変える)
  7. 中まで火が通っていれば、食べれる温度まで冷まして完成
参照:https://cookpad.com/recipe/3192521

②もも肉と野菜の混ぜご飯

材料
  • もも肉
  • きゃべつ
  • かぼちゃ
  • ご飯
  • 煮干粉
作り方
  1. 野菜ともも肉は食べやすい大きさに細かく切る
  2. フライパンに油をひきもも肉を炒める
  3. 野菜はレンジで加熱するか、茹でておく
  4. お肉の中心まで火がとおったら、野菜、お肉、ご飯を混ぜ合わせ煮干の粉をかけて完成
野菜は上記の他にも、愛猫の好むものを入れてあげて下さい。また、アレルギーや中毒を起こす可能性のある食材を使用しない様に注意して下さい。

参照:https://nekonekobu.jp/kihon_recipe01/

鶏肉を与える際に注意すべき点とは?7つのポイントを解説!


鶏肉を与える時には、注意するべきポイントがあります。注意点の確認を怠ると、愛猫の体を危険にさらす可能性もあります。


以下の7つのポイントをしっかりと確認しておきましょう。

  • 大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクターの危険があるため生はダメ
  • アレルギーに注意
  • 尿路結石を患っている場合には与えない
  • 腎臓が弱っている時には注意
  • 甲状腺機能亢進症を抱えている場合は与えない
  • 人間用に調理されている物は有害
  • 与え過ぎには注意が必要

①:生はダメ!大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクターの危険!

生肉は食べさせない様にして下さい。大腸菌やサルモネラ菌などにより食中毒を起こす危険があります。


食中毒を起こすと、激しい下痢や嘔吐といった症状が現れます。症状が酷い場合には、痙攣をしたり泡を吹くこともあります。


そして、呼吸困難に陥った場合はかなり危険で命を落とすこともあります。


また、大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ菌は人畜共通感染症でもあるため、飼い猫から飼い主さんへと伝染する可能性もあります。

鶏に限らず牛や豚などのお肉を与える時には、必ず中心部まで加熱するように気を付けましょう。

②:アレルギーがないかしっかり確認

肉食動物ですが、お肉に対してアレルギー症状を起こす猫もいます。


主なアレルギー症状は皮膚の痒み、お尻や口の周りなどの粘膜の痒み、下痢、嘔吐などです。


タンパク質が豊富な食材は、アレルギーを起こす可能性が高いと言われています。


初めて食べさせる時には、ごく少量から与えて下さい。その後は、体調に変化が起きないか確認するように心がけましょう。

③:尿路結石を患っている子には与えない

リンやカリウム、ナトリウムなどが含まれていると説明しましたが、体にとってプラスの影響を与える反面、過剰に摂取しすぎるとマイナスの影響を及ぼしてしまいます。


リンなどのミネラルは、腎臓や膀胱などで結晶化することがあります。尿路結石になると、おしっこに行く回数が増えたり、うまくおしっこを出すことが出来なくなります。


また、尿路結石を既に患っている場合には、ミネラルの摂取量を減らすことが大切となります。


このため尿路結石を患っている時には、ミネラルが含まれている鶏肉を与えることは避けた方が良いでしょう。

④:腎不全や慢性腎臓病などの腎臓に難がある子は注意!

腎臓が弱っている場合にも注意が必要です。

体を健康に保つためにも、ミネラルは必要な存在です。しかし、ミネラルの1種であるリンを過剰に摂取すると、腎臓病を悪化させてしまいます。

腎臓の機能が弱ると、過剰に摂取したリンを体外に排出することが困難になります。その結果、腎臓に大きな負担をかけることとなります。

腎臓病の猫には、高タンパク高ナトリウム高リンがNGとなっています。病状の進行を防ぐ為にも、鶏肉は与え過ぎないことが賢明です。

⑤:甲状腺機能亢進症を抱えている高齢の猫は食べない方がいい

甲状腺機能亢進症はバセドウ病とも呼ばれます。体重が減ってきたり、攻撃的になるなどの行動の変化があります。


特に、しっかりと食べているけれど瘦せてきているという症状が典型的です。シニア猫に発症することが良く見られ、併発して腎臓病を患っているケースが多くあります。


鶏肉にはタンパク質が多く、腎臓が弱っている時には更なる負担をかけることになります。


出来るだけ与えるのは避けましょう。どうしても与えたい場合には、獣医時に相談したうえで食べさせるようにして下さい。

⑥:人間用に調理したものは有害!

人間用に調理された唐揚げやつくねなどは、食べさせない様にして下さい。


唐揚げには、下味としてニンニクやショウガ、塩コショウなどが使用されています。


ショウガや塩コショウなどの香辛料は、刺激が強いものです。食べてしまうと、胃や腸の粘膜を荒らし、下痢や嘔吐を起こします。


つくねには醤油などの調味料の他、みじん切りにした玉ねぎが入っていることもあります。


ニンニク玉ねぎには特に注意が必要で猫の体に毒となる成分、アリルプロピルジスルフィドが含まれています。


中毒症状を引き起こす危険な成分なので、絶対に食べさせない様にして下さい。

⑦:与えすぎはダメ!適量を守って

どんなに体に良いとされる食材でも、食べ過ぎてしまうと健康を害する可能性も出てきます。


成長過程により、与えても良い量も変わってきます。個体差もありますが、与えて良い量の目安は以下になります。


  • 子猫(生後12ヶ月未満) 体重1㎏未満の場合
消化器官がきちんと発達していないので、積極的に与える必要はありません。
  • 成猫(12ヶ月~7歳) 体重3㎏~5㎏
ささみであれば、3cm程度か1/4を目安として下さい。与える時は必ず細かく割くか、食べやすい大きさにしてから食べさる様にしましょう。メインとしてではなく、ドライフードのトッピングやおやつとして出してあげるのが良いでしょう。
  • 老猫 7歳以上
高齢の猫は、消化器官の働きが弱っていることが多くあります。消化不良の原因となるので、与え過ぎは禁物です。お肉そのものを与えるよりも、ゆで汁を与えた方が消化不良の心配はありません。

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まとめ:ルールを守れば鶏肉は猫にとって栄養の宝庫!

今回のMOFFMEでは、鶏肉与えるメリットや注意点を紹介しました。


記事の詳しい内容は以下になります。

  • 肉食である猫は、鶏肉を好む場合が多い
  • 体を構成するのに必要なタンパク質や、エネルギー源となる脂質が含まれている
  • 白内障予防に効果があるとされるビタミンAリンカリウムナトリウムといったミネラルも豊富に含まれている
  • 低カロリーでヘルシーなため、元気な猫の健康維持におすすめの食材
  • ささみ、もも、むねやレバーなど、食べられる部位が多い
  • 加熱した骨は縦に割れやすく、誤飲すると胃腸に刺さる危険性がある
  • 大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクターなどの細菌が含まれている可能性があるので、必ず加熱して与える
  • 皮膚や粘膜の痒み、嘔吐や下痢といった症状がでるアレルギーに気を付ける
  • 尿路結石、腎臓病、甲状腺機能亢進症を患っている場合には、リンなどのミネラルの取り過ぎにより症状が悪化する可能性があるので、与えない方が良い
  • 人間用に調理、加工されたものには中毒を起こす食材が含まれていることがあるので、食べさせない
  • 与え過ぎると体の不調を招くので、適正量に気を付ける
となります。

食べさせるメリットも多く、飼い主さんのご飯を作るついでに調理することも可能な食材です。

注意点には気を付けながら、与えてみてはいかかでしょうか。

MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!