人間にとってはご飯のお供にぴったりなたらこや明太子。しかし、そんなたらこを机の上に置いておいたら知らぬうちに愛犬が食べてしまったなんてことも。今回はそもそも犬がたらこを食べれるのか、食べることでどんなことが起きるのか、病院に連れていくべきかなどを解説します。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬がたらこを食べて心配!体への影響と対処法についても解説
熱々の白いご飯にのせた艶やかなたらこや明太子は美味しいですね。
ご飯が進み何杯でもおかわりいけちゃいますが、体重計が怖くて我慢してしまうのは私だけではないと思われますが、いかがでしょうか。
たらこや明太子のように味の濃い食品は、犬に与えてはいけないことをご存知かと思いますので、犬に与えている方はそう多くはいないでしょう。
何故、たらこや明太子を犬に与えてはいけない食品なのか?
今回の「MOFFME」では、その理由を詳しくご説明します。
- 犬にたらこを与えてはいけない3つの理由を解説
- たらこの親である魚のたらは食べられる
- たらこの加工品やその他の魚卵について
- たらこを食べてしまった時の対処法
たらこや明太子以外に犬にダメな魚卵の紹介もしておりますので、是非ご覧ください。
またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください!
犬にたらこを与えてはダメ!その理由についても徹底解説
たらこと明太子の原料は同じで、スケトウダラやマダラの卵です。たらこは塩で漬けたもの、明太子は唐辛子などの調味液で味付けをしたものです。
- 塩分過多になる
- プリン体が多い
- 辛子明太子の香辛料は犬にとって有害
①:塩分過多になる
まずはたらこと明太子の100g当たりの塩分量とカロリーを見てみましょう。
食品名 | 含有塩分量 | カロリー |
---|---|---|
たらこ | 4.6g | 140kcal |
明太子 | 5.6g | 126kcal |
この含有塩分量を見ると、ちょっとびくついてしまいませんか?
人間の場合、一日の塩分摂取量は7.5~8g未満が推奨されていますが、犬の場合は、なんと体重5キロのわんちゃんで0.6g未満です。
たらこの13gぐらいの量で、一日の塩分量に近くなってしまいますね。
体重の少ないわんちゃんでは、たらこをほんの少し与えても塩分過多になります。
塩分は、血液やリンパ液、消化液などに含まれ、わんちゃんの健康や生命を維持する大切な成分ですから、摂取量が少な過ぎても害はあります。
しかし、たらこのように塩分の高い食品を摂り過ぎると、血液中の塩分(ナトリウム)のバランスを取るために喉が渇き水をたくさん飲むようになります。
水によって血液量が増えると、血液を循環させる心臓に負担がかかり、心臓病のリスクが高くなるのです。
体液や尿のナトリウム量のバランスが崩れて、腎臓病の危険性もあります。
塩分量は、ドッグフードだけで満たされているはずなので、それ以上に与える必要はないのです。
②:プリン体が多い
たらこには魚介類の旨味成分であるプリン体がとても多く、100g当たり120㎎も含まれています。
人間では、プリン体を多く摂取し過ぎるとプリン体が変化した尿酸が、身体に溜まって痛風の原因になるとされますね。
犬の場合は、プリン体から尿酸に、尿酸から水に溶けやすい「アラントイン」という物質に変化して尿から排出されるので、痛風や結石になりにくいとは言われています。
しかし、尿路結石の犬は多いですし、個体差もありますから絶対にならないとは言い切れません。
ダルメシアンだけは、人間と同じように尿酸のまま尿から排出されるので尿路結石になることが多く、ダルメシアンの老犬の3分の1は結石を持っているといいます。
何故、犬種の中でダルメシアンだけなのか?不思議ですね。
③:辛子明太子の香辛料は犬にとって有害
補足:ちなみに鱈(たら)自体は食べられる
たらこの親魚のたらは、犬も食べられる安全な魚になりますよ。
淡白な白魚で、脂質やカロリーも低めでヘルシーです。身もやわらかく骨離れも良いので食べさせやすいでしょう。
DHAやビタミンB12、ヨウ素、蛋白質などの栄養素もばっちりで、スケトウダラを食べただけで筋肉がつくという研究結果もあるそう。
老犬には積極的に食べさせたい魚です。ドックフードのトッピングとしてもおやつとしても適しています。
生のままではアニサキスなどの寄生虫による腹痛の心配もありますから、必ず加熱して与えてくださいね。
ただし、たらこを使った加工食品や他の魚卵は与えてはダメ!
たらこを使ったかまぼこや、たらこのうま味成分を含んだポテトチップなどのスナック菓子が、たくさん出ていますね。
たらこを使った加工食品は塩分が高いことはもちろん、他にバターや油脂、調味料などが使われています。
わんちゃんに与えると喜んで食べるでしょうけど、病気や肥満などの弊害がありますから与えてはいけません。
たらこの他の魚卵には、ニシンの卵の数の子、鮭の卵のいくらやすじこ、ボラの卵のからすみ、チョウザメの卵のキャビアなどがあります。
私たちには美味しくて食べたいものばかりですが、いずれも塩分量やプリン体が高く犬に与えてはダメな食品です。
犬がたらこを食べてしまったときの対処法
犬は習慣性の動物でもありますね。食事中の飼い主に催促すれば、人間の食べ物をもらえることが習慣づくと催促し続けますね。
そうするとたらこのように濃い味のものを好む習慣もついてしまいます。飼い主が与えないことが一番なのです。
でも、万が一、たらこを食べてしまった時には、次の対処を取ってくださいね。
- 少ない量なら慌てる必要はなく、水を多めに飲ませよう
- 元気がなく、ぐったりしているなら動物病院を受診しよう
そこまで慌てる必要性はないけれど水は多めに飲ませよう
たらこに中毒性のある物が含まれているわけではないので、慌てなくても大丈夫です。
喉が渇いて水を多く飲みますから、水を用意して充分に飲ませて様子をみましょう。
一気に飲み過ぎてしまうと、身体に負担がかかったり、嘔吐して黄色い胃液まで吐いてしまうことがありますから、時々、休ませるなど水を飲む状態にも配慮してくださいね。
しっかりと様子を確認して必要があれば動物病院へ!
しっかり水を飲んだ後に、いつもと変わりのない様子であれば大丈夫ですよ。
食べた量が多かったり、ぐったりした状態で元気がなければ動物病院に連絡を入れて指示を受けてくださいね。
塩分の致死量は、体重1㎏のわんちゃんで2g~4gなので、たらこをひと腹まるまる食べてしまった場合などは危険な状態になります。
動物病院に食べた時間と食べた量を必ず伝えて受診してください。
MOFFMEのペット保険一括比較サービスを利用するのもおすすめ
近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ10%程度にしかなりません。
ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。
しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね。
もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。
MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較サービスを行っております。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひ利用してみてください!
まとめ:犬がたらこを食べるのは良くないが慌てなくても大丈夫
- たらこは塩分が強く心臓病や腎臓病のリスクが高くなる
- たらこはプリン体が多く尿路結石などの心配がある
- 特にダルメシアンは尿酸が溜まり尿路結石になりやすいので注意!
- いくら、すじこ、数の子などの魚卵も与えてはダメ!
- 誤食してしまっても慌てることはなく、水を飲ませて様子をみよう
- 体調が悪そうなら動物病院を受診しよう
ほんの少しの量だからと、塩分が濃縮された焼きたらこをぱらぱらと、ドッグフードにかけてあげていた方も、もしかしたらいたかも知れませんね。
人間はいろいろな味付けで風味を楽しんでいますね。わんちゃんにも味覚はありますが風味を楽しむほどではありません。
順応性があるので、飼い主が味の濃い食べ物を与え続けるとどんどんそれに慣れてしまいます。
この記事をお読みになって、小さなわんちゃんの身体の負担になることに気づいていただければ嬉しいです。
MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!