犬が餌・おやつに人間用のプロテインを食べた・舐めたとしても大丈夫でしょうか?犬がホエイ等のプロテインを食べるのはアレルギー等の危険があるのでダメです。犬が筋肉をつけるためタンパク質が必要な場合は犬用のプロテインを与えましょう。今回は犬とプロテインを解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬に人間用のプロテインは大丈夫?犬用プロテインの与え方も解説
近年の健康ブームで、筋肉をつけたい方に需要が高まっているプロテイン。
飲むだけで気軽にタンパク質をとれるので、犬にも与えたいと思う飼い主さんもいるのではないでしょうか。
今回「MOFFME」では、犬がプロテインを飲めるのかを徹底解説します。
- 犬はそもそもプロテインを飲めるのか
- 人間用のプロテインを犬が誤食した時の対処法
- 犬へのプロテインの正しい与え方
犬に人間用のプロテインは与えちゃダメ!3つの危険性を徹底解説
筋肉をつけたい方に向けて販売されている、人間用のプロテイン。
しかし、これらのプロテインは犬に与えるには適しません。
ここでは、犬に人間用のプロテインを与えてはいけない理由を3つ紹介します。
- 飲み過ぎによるタンパク質の過剰摂取の恐れがある
- 犬にとって危険な成分が含まれていることがある
- アレルギー症状が現れレうこともある
①:飲み過ぎによるタンパク質の過剰摂取の恐れがある
犬が主食とするドッグフードは、それを食べるだけで一日に必要な栄養素が全てとれる「総合栄養食」です。
よって、それ以外の食品を栄養補助食として与えると、それだけで様々な栄養を過剰摂取してしまうのです。
プロテインは、タンパク質を非常に多く含む食品。
タンパク質はワンちゃんにとって必要な栄養素ですが、摂取しすぎると腎臓に負担をかけたり、カロリーオーバーからの肥満を招きます。
必要な栄養素だからといって摂取させすぎると、いくら体によいものでも毒になります。
栄養やカロリーを適切に摂取させるためにも、ワンちゃんには総合栄養食であるドッグフードを与えるようにしましょう。
もし、愛犬の運動量が多い場合や食が細く痩せている場合には、犬用のおやつや補助栄養食を利用してください。
②:犬にとって危険な成分が含まれている恐れがある
人間用プロテインの原料は、ホエイやカゼインなどの乳清や大豆です。
乳清には犬がうまく分解できない栄養素「乳糖(ラクトース)」が含まれています。
体の構造上ラクトースを分解する「ラクターゼ」が少ないワンちゃんは、プロテインを摂取するとお腹を壊してしまうのです。
また、人間用プロテインには飲みやすくするための味付けとしてチョコレートやココアが含まれるものもあります。
犬にとって、チョコレートは中毒を起こす危険な食品。
与えると深刻な中毒症状を起こすので、カカオ製品が含まれるプロテインは絶対に与えないでください。
③:下痢等のアレルギー症状が出る恐れがある
プロテインの原料である乳清や大豆、含まれるサプリメントに対し、犬は以下のようなアレルギー反応を起こすことがあります。
- 体の柔らかいところを掻く
- 食欲不振
- 皮膚が赤くなったり、発疹が出たりする
- 下痢や嘔吐
- 鼻炎
- アナフィラキシーショック など
アナフィラキシーショックを起こした際に処置が遅れると、ワンちゃんが命の危機に陥る可能性が高くなります。
プロテインの中に含まれるサプリなどの種類は特定しにくいため、犬がどの成分にアレルギー反応を起こしているのかは判別しにくいです。
よって、人間用に作られたプロテインを与えるリスクはかなり高いといえるのです。
犬が人間用のプロテインを飲んだ!誤飲の対処法を徹底解説!
犬が人間のプロテインを飲んでしまったら、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、犬が人間用プロテインを飲んでしまったときの対処法を紹介します。
- 犬が人間用のプロテインを誤飲した際に考えられる症状
- 少量ならまずは様子見する
- 誤飲後に犬の体調が悪ければ、すぐに動物病院を受診
犬が人間用のプロテインを誤飲した際に考えられる症状とは?
犬がもし人間用プロテインを飲んでしまうと、以下のような症状が現れます。
- 乳糖不耐性による下痢
- かゆみや発疹、鼻炎などのアレルギー反応
- 腎機能の低下による多飲多尿
- 口臭が強くなる
- 食欲の低下 など
犬が人間用のプロテインを誤飲した!少量ならまずは様子見しよう
犬がもし少量のプロテインを誤飲してしまったら、慌てず騒がず様子を見ましょう。
プロテインの種類や成分は様々であり、愛犬に症状が現れる可能性もまちまちです。
少量のプロテインで体調が悪くなる子もいれば、全くもって健康な子もいます。
アレルギーや持病のないワンちゃんがプロテインを誤飲した場合は、様子を観察し症状が現れるようなら病院を受診するようにしてください。
なお、カカオなど犬にとって危険な食品がプロテインに含まれていた場合は、体調の変化が無くても必ず動物病院を受診しましょう。
誤飲後に犬の体調が悪ければ、すぐに動物病院を受診する
もし、プロテインを飲んだ愛犬に何らかの症状が現れたり、中毒性のある物質を含んだものを誤飲したりしたら、すぐに動物病院を受診してください。
動物病院を受診する際には以下の内容をメモしておくと、獣医さんの診察がスムーズになります。
- 飲んだプロテインの種類
- 飲んだ量と時間
- ワンちゃんの腎疾患やアレルギーの有無
- 症状の有無 など
犬にプロテインを与えたい場合はどうする?与え方や注意点も解説
もし、犬に栄養補助食品としてプロテインを与えたいなら、犬用のものを選びましょう。
ここでは、犬へのプロテインの与え方や、与える際の注意点を紹介します。
- プロテインを与えるのがおすすめな犬は?
- 犬には犬用プロテインやフード、サプリを与えよう!
- 犬にプロテインを与える際の注意点は?上手な与え方を解説!
プロテインを与えるのがおすすめな犬とは?
プロテインを与えるのがおすすめなワンちゃんは、以下のような子です。
- 成長期の子犬
- 栄養吸収能力の衰えたシニア犬
- 食事量が減っている犬
- アスリートであるパフォーマンス犬
- 栄養補給が必要な痩せ型の犬 など
犬には犬用プロテインやフード、サプリを与えよう!
犬にプロテインを与える際には、必ず犬用のプロテインを飲ませましょう。
タンパク質をたくさん取る必要のある犬や、栄養吸収能力の衰えた犬のためのプロテインは、ネットショップなどでも販売されています。
犬用プロテインはワンちゃん向けに、甘味料や添加サプリを加えず作られた食品。
乳糖不耐性を心配することなく与えることができますよ。
なお、アレルギーが懸念されるワンちゃんには、動物病院で療養食として使われる「低分子プロテイン」が入ったドッグフードを与えるのがおすすめです。
低分子プロテインを使えば、アレルギーを発症する可能性を抑えながら、タンパク質を効率よく補給できます。
犬にプロテインを与える際の注意点は?上手な与え方を解説!
健康維持のためプロテインをワンちゃんに与える際には、必ず指定された容量を守りましょう。
犬用プロテインには錠剤タイプや粉末タイプなど、さまざまな形状のものがあります。
おすすめなのは、フードにふりかけるだけで与えられる粉末タイプです。
嗜好性の高い味付けをしたものも販売されているので、ワンちゃんがおいしくタンパク質を補給できます。
なお、栄養補給が必要ない犬にプロテインを与えると、むしろデメリットがメリットの数を上回ってしまいます。
プロテインを与える前に本当にその子に栄養補助食品が必要かを、獣医さんにしっかり相談しておくことをおすすめします。
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まとめ:犬に人間用のプロテインはNG!犬用プロテインを与える
いかがだったでしょうか。
この記事のまとめは、以下の通りです。
- 犬は人間用プロテインを飲めない
- 犬に人間用プロテインを与えると「タンパク質の過剰摂取」「アレルギー」「危険物質の摂取」などのリスクがある
- 犬が少量の人間用プロテインを飲んだ時は、落ち着いて様子見をする
- もし様子がおかしくなるようなら動物病院へ
- 犬には犬用のプロテインを与えよう
- 子犬や老犬、瘦せた犬やアスリート犬に犬用プロテインはおすすめ
- 犬用プロテインを与える際には適正量を守ろう