内容をまとめると
- 猫がグレープフルーツを食べるのはダメ!
- グレープフルーツには、リモネンやソラレン等猫に危険な成分が含まれる
- 猫がグレープフルーツを誤食した際は、様子見しつつ動物病院を受診する
- グレープフルーツ以外にも、リモネンが多く含まれるものは与えないように!
- MOFFMEのペット保険一括比較サービスを一度利用してみるのがおすすめ
人間には美味しいグレープフルーツでも猫にとってグレープフルーツは危険な食べ物です。グレープフルーツを家の中に置くときは注意が必要ですが、猫はグレープフルーツの匂いが苦手だったり柑橘系の匂いが嫌いな子もいるので近づけないことが得策です。
この記事の目次
目次を閉じる猫にグレープフルーツは危険な食べ物!何が危険?
酸っぱく爽やかな味わいがおいしいグレープフルーツは、レモンやみかんと同じ柑橘の仲間です。
この果物をネコちゃんと一緒に味わいたい!と思ったことのある方もいるのではないでしょうか。
しかし、グレープフルーツは猫にとって有毒な果物。
栄養学的にはもちろん、匂いもネコちゃんが嫌いなので食べさせるには向きません。
今回「MOFFME」では、猫がグレープフルーツを食べられない理由を徹底解説します。
- グレープフルーツを食べられない理由3つ
- 実は猫はグレープフルーツの匂いが苦手!
- グレープフルーツ以外の「リモネン」等が含まれる果実は?
猫はグレープフルーツを食べない方がよい理由3つ
爽やかな酸味がおいしいグレープフルーツですが、猫に与えるには適さない果物であるとされています。
その理由は、主に以下の3つです。
- 猫に危険な物質「リモネン」「ソラレン」が含まれる
- 果肉・果汁はもちろん皮を与えるだけでもリスクがある
- 消化不良が起きる可能性もある
①:猫に危険な物質「リモネン」「ソラレン」が含まれる
グレープフルーツを含む柑橘類には、「リモネン」「ソラレン」という物質が含まれています。
この物質は人間に害はありませんが、猫には禁忌の物質です。
リモネンはエッセンシャルオイルなどにも利用される、爽やかな香りが特徴の油分。
ソラレンは、紫外線の感受性を高める性質がある物質です。
もともと猫は肉食で、肉類を消化吸収する能力には優れています。
しかし、植物由来の成分を分解する酵素は備わっていません。
そのため、植物性の物質に対し中毒症状を起こしてしまうのです。
猫がソラレンやリモネンを摂取すると、以下のような症状を引き起こします。
- 嘔吐
- 下痢
- 手足の震え
- 皮膚炎
- 意識障害 など
②:グレープフルーツの果肉・果汁を与えるだけでもリスクが!
ソラレンやリモネンが多く含まれるのは、主にグレープフルーツの皮です。
皮を食べてしまうと非常に危険なため、飼い主さんがグレープフルーツを食べる際には必ずネコちゃんの手の届かないところで皮をむきましょう。
なお、この果物には皮だけでなく、果肉・果汁にもたくさんのソラレンが含まれているといわれています。
みかんやオレンジの果肉に含まれるこの物質は微少量であり、猫への健康被害も少ないとされています。
レモンの果肉・果汁にもソラレンは含まれますが、100gあたり0.033mgと少なめです。
しかし、グレープフルーツの果肉・果汁には、レモンをはるかに上回る2.19mgものソラレンが含まれています。
よって、グレープフルーツは皮だけでなく、果肉・果汁を与えるリスクも高いといえるでしょう。
③:グレープフルーツで消化不良が起きる可能性!
グレープフルーツを猫に与えてはいけない理由は植物性物質による中毒だけではありません。
この果物は果肉や皮に、非常に多くの食物繊維が含まれる食品。
肉食傾向が非常に強い猫は、食物繊維を分解することができません。
有毒物質による中毒が発症しなくても、食物繊維を消化できないことによる体調不良が起きる可能性もあるのです。
よって、肉食の猫にこの果物を与えるのは、消化器の構造を懸念しても避けた方が良いといえるでしょう。
なお、ネコちゃんが消化できないグレープフルーツの皮を誤飲し、腸閉塞を起こしてしまうこともあり得ます。
子猫や消化器の弱ったシニア猫は消化不良や腸閉塞のリスクは高くなるため、ゴミの処理には特に念入りに気を配るべきだといえるでしょう。
実は猫はグレープフルーツの匂いが苦手!
グレープフルーツは果汁・果肉や皮の誤飲にリスクがある果物です。
しかし、この果物がネコちゃんに有害だといえる理由は、食べると中毒を起こすだけではありません。
実は、ネコちゃんの多くはグレープフルーツを含む柑橘類の匂いを嫌うとされています。
この果物を食べなくても、匂いがするだけで不快に感じストレスをためてしまうネコちゃんも多いのです。
猫を飼っている方がグレープフルーツを含む柑橘類の匂いについての注意点は、以下の4つです。
- 柑橘系や一種のハーブ系アロマでも中毒を引き起こすリスクがある
- 使っても安心な成分は種子エキス
- 柑橘系の酸っぱい匂いはストレスになる可能性がある
- 危険性の高い柑橘類はどれ?
グレープフルーツ以外にもアロマでも中毒を引き起こすリスク
グレープフルーツやハーブを使ったアロマの中には、猫に危険なリモネンを含むものがあります。
リモネンを特に多く含むアロマは、以下の表の通りです。
アロマの種類 | リモネンの含有量 |
---|---|
オレンジ・スイート グレープフルーツ | 95%以上 |
柚子 | 70~80% |
マンダリン | 60~80% |
レモン | 60~70% |
セロリシード | 40~50% |
ディル | 35~45% |
ベルガモット | 30~40% |
フェンネル レモンバーベナ | 10~20% |
アンジェルカルート ネロリ フランキンセンス マートル | 5~15% |
上記の精油をアロマとして使用すると、ネコちゃんがリモネン中毒になるリスクは高くなります。
また、基本的にアロマオイルは猫が肝臓で植物性成分を分解できないため、有毒であるという説もあります。
よって、原則として飼い主さんはネコちゃんがいない部屋でアロマを楽しむようにするのが良いといえるでしょう。
グレープフルーツ種子エキスは使っても安全な成分
犬猫用の歯磨き粉などには、グレープフルーツのエキスを使ったものが多く存在します。
「猫に有害な果物をなぜ使っているのだろう?安全性は大丈夫なの?」
そう思う飼い主さんも、きっといることでしょう。
ご安心ください、このような歯磨き粉に含まれるエキスは、種子から抽出した猫に無害な物質です。
この果物の果肉・果汁や皮そのものには危険物質が含まれているため、猫に与えるには適しません。
しかし、この果物の種子を砕いた「種子エキス」には、危険物質は含まれていないため安心して利用できます。
エキスには、ネコちゃんの歯の黄ばみを防止できるポリフェノールがたっぷり。
歯の汚れを自然物質で落とすことができるので、歯の黄ばみが気になるネコちゃんにはこのエキスが含まれた歯磨き粉を試してみるのがおすすめです。
グレープフルーツや柑橘系の匂いがストレスになる可能性
猫はかつて野生で生きていたころ、酸っぱい香りを腐った食物の匂いと認識していました。
腐ったものを食べてはいけないと見極める本能から、現在ペットとして飼われているネコちゃんも酸っぱい匂いを嫌がります。
グレープフルーツなどの柑橘類の匂いは、人間にとっては爽やかでよい香り。
しかし、酸っぱい匂いを「腐ったもの」として判断するネコちゃんにとっては、非常に不快な匂いだといえるのです。
人間にとって良い香りだとしても、猫のいる部屋で柑橘系の匂いがするものを置くのはストレスになるのでやめましょう。
補足:グレープフルーツ以外の「リモネン」等が含まれる果実は?
「グレープフルーツ以外にも猫に危険なリモネンを含む果物はあるの?」
そう思っている飼い主さんも、きっと多いことでしょう。
この果物以外のリモネンを多く含む果実やハーブは、以下の通りです。
- レモン
- オレンジ
- 柚子
- ライム
- オレンジスイート
- ネロリ
- レモングラス
- ベルガモット
- タンジェリン
- ネロリ
- フランキンセンス
- ユーカリラジェタ など
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まとめ:猫にグレープフルーツは与えない方が安心
いかがだったでしょうか。
この記事のまとめは、以下の通りです。
- グレープフルーツは絶対に猫に与えてはいけない果物
- この果物をネコが食べると、リモネン・ソラレンにより嘔吐や下痢・意識障害などの中毒を引き起こす
- 皮や果肉・果汁などすべてのグレープフルーツ類が猫にNG
- 多くの猫はグレープフルーツの匂いが苦手
- 食べさせることはもちろんアロマの匂いを嗅がせるのも体によくない
- グレープフルーツ種子エキスは使っても安全
- グレープフルーツ以外の「リモネン」等が多く含まれる果実には、レモンやライムなどがある