犬がブドウを食べても大丈夫でしょうか?餌に少量でもブドウを食べた・舐めた場合、嘔吐・下痢や腎不全等の中毒症状の恐れがあり危険です。また犬がブドウを食べた際の致死量や応急処置も気になりますよね。この記事では犬とブドウについて、危険性や誤食の対処法を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬はブドウが好き・嫌い?犬はブドウを食べれるのか解説!
秋に旬を迎えるぶどうは、わたしたち人間にとって身近な果物。
そのまま食べたり、ジュースやお菓子にしたりして食べることが多いです。
よくトッピングに使われる、レーズンもブドウの仲間なんですよ。
甘くていい匂いがするので、ワンちゃんもブドウが好きなことが多いです。
しかし、ブドウは犬に絶対与えてはいけない危険な果物なのです。
今回「MOFFME」では、犬がブドウをなぜ食べられないのかを徹底解説します。
- 犬はブドウを食べられるのか
- ブドウの危険な成分
- ブドウを食べた犬に現れる中毒症状
- 誤食時の対処法や応急処置の仕方
犬にブドウをあげるのはダメ!なぜダメなのかも徹底解説!
犬にはブドウを絶対に与えてはいけません。
ここでは、なぜ犬はブドウを食べられないのかを徹底解説します。
- ブドウを食べるのはNG
- 食べてはダメな理由
- ブドウの危険な成分
- 補足:ブドウ以外に、犬が食べてはいけない果物は?
犬がブドウを食べるのはダメ!
ブドウは中毒を起こす危険な果物なので、犬に絶対に与えてはいけません。
犬は猫と違い、雑食傾向の強い肉食性。
肉の他にも消化を良くした野菜や魚、お米や小麦などもを少量なら食べられます。
もちろんフルーツも、犬は食べることが可能です。
しかし、これらの食品の中には犬にとって有毒な成分を含むものも。
ブドウもワンちゃんにとって、毒性がある物質を含んでいる食品です。
よって、ワンちゃんにブドウを与えてはいけないのです。
犬がブドウを食べてはダメな理由は?ブドウの危険な成分を解説!
ブドウには、犬の体によくない成分が含まれているといわれています。
しかし、その成分が何なのかはまだ特定されていません。
一説によると、以下のようなものが犬の体に悪影響を及ぼしているのではないかと推測されています。
- 農薬
- カビ毒
- ぶどう由来の未知の成分 など
ブドウによる危険な中毒症状は、全て「ブドウ中毒」と呼ばれています。
この中毒は、2001年にアメリカの研究者たちの実験によって発見されたもの。
実験は複数の犬にぶどうや干しぶどうを与え、その様子を観察するというものでした。
その結果ブドウを食べたすべての犬の腎臓が悪くなり、そのうち半分の犬は急性腎不全で死んでしまいました。
成分の特定はできていませんが、ブドウ類を与えると犬の腎臓に良くないということは、はっきりしています。
欲しがるからといって、ワンちゃんにブドウは絶対に与えてはいけないのです。
補足:ブドウ以外に、犬が食べてはいけない果物とは?
たくさんの種類があるフルーツですが、ブドウ同様にワンちゃんが食べてはいけないものもあります。
犬が食べられないフルーツと中毒症状は以下の通りです。
- イチジク:口内の炎症や嘔吐
- ドライフルーツ:柔便や下痢、糖尿病
- 柑橘類の外皮:嘔吐や下痢
- アボカド:消化器や呼吸器の不調
- プルーン:呼吸困難やショック症状
犬がブドウを食べたらどうなる?致死量や中毒症状を徹底解説!
そう思っている方も、きっといることでしょう。
ここでは、犬がもしブドウを食べたらどうなるのかを徹底解説します。
- どれくらい食べたら危険なのか
- ブドウの致死量
- ブドウを食べたときに現れる症状
犬はブドウをどれくらい食べたら危険?致死量について解説!
犬にとって危険なブドウですが、どのくらいの量を食べると危険なのでしょうか。
一般的に、ブドウの致死量は犬の体重1kgあたり4g~32gだといわれています。
子犬や小型犬は、たったひとかけらのブドウを口にしただけでも死んでしまう可能性があるのです。
なお、ブドウ・レーズンの種類別の重さの目安(1個あたり)は、以下の通りです。
- 種無しブドウ(デラウェア種):1~2g
- 巨峰:10~20g
- マスカット:10~15g
- レーズン:0.5g
犬がブドウを食べたらどうなる?腎不全等の中毒症状を解説!
犬がブドウを口にすると、ブドウ中毒により以下のような症状があらわれます。
- 嘔吐や下痢
- 食欲がなくなる
- 腹痛
- 元気がなくぐったりする
- 口腔内に潰瘍ができる
- 痙攣を起こす
- 最悪の場合死に至る
犬がブドウを食べた!誤食の際の対処法、応急処置について解説!
もし犬がブドウを食べてしまったら、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、犬がブドウを誤食した際の対処法を徹底解説します。
- ブドウを食べた際に飼い主ができる応急処置
- 誤食した際は、様子見はせずにすぐ動物病院を受診!
- 動物病院で行われる治療を費用と共に解説
- 補足:中毒症状が出るまで時間がかかることも!犬が元気でも注意
犬がブドウを食べた際はどうする?飼い主にできる応急処置とは
犬がブドウを食べてしまったら、まずは必ず動物病院に連絡してください。
ブドウを食べたことを伝えておき、スムーズに診療が進むようにしておきましょう。
食べて1時間ほどの時には吐かせる処置が有効ですが、焦って飼い主さんが応急処置をするのは危険です。
素人が吐かせる処置をすると、犬の体に負担がかかってしまうからです。
「塩を飲ませれば吐かせられる」などという噂もありますが、この処置法は逆に塩分過多による中毒を招くため、絶対にやってはいけません。
愛するワンちゃんに応急処置を試みたい気持ちは分かりますが、ぐっとこらえて獣医師の判断に任せるようにしましょう。
犬がブドウを誤食した際は、様子見はせずにすぐ動物病院を受診!
ワンちゃんがブドウを誤食した際には、以下の内容をメモに取り動物病院に連れていくようにしましょう。
- 愛犬の体重
- 食べた時間
- 食べたブドウの種類
- ブドウを食べた量
- 中毒の有無
- 腎臓病の有無 など
犬のブドウの誤食で動物病院で行われる治療は?治療費と共に解説
動物病院では、ブドウ中毒に対し以下のような検査が行われます。
【ブドウ中毒の際に行われる検査】
- 血液や尿の検査
- 腎数値のチェック(尿素窒素・クレアチニン検査)
- 炎症のチェック(急性相タンパク検査)
- 超音波検査
- X線検査 など
- 催吐処置
- 胃洗浄
- 輸液
- 尿道カテーテルの設置
- 透析治療
- 抗けいれん薬の投与
- 療養食の導入
- 入院や長期通院による治療 など
補足:中毒症状が出るまで時間がかかることも!犬が元気でも注意
ブドウ中毒の発症時間や食べると危険な量には個体差があります。
すぐに中毒症状を起こす子もいれば、食べてしばらくしても症状が出ない子も。
しかしいずれにしても、ブドウはワンちゃんが食べると危険な果物なことに間違いはありません。
犬が元気だからといって、様子を見たり動物病院に連れていかないのは絶対にNG。
食べてから時間がたてばたつほど、急性腎不全のリスクは高くなります。
万が一ワンちゃんがブドウを食べてしまった場合には、必ずすぐに動物病院に連れていくようにしましょう。
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まとめ:犬がブドウを食べるのは危険!
いかがだったでしょうか。
この記事のまとめは、以下の通りです。
- 犬にブドウを与えるのは絶対にNG
- ブドウには犬にとって危険な成分が含まれている
- ブドウの犬に対する致死量は体重1kgあたりたった4g
- 食べると腎不全などの致命的な中毒症状が現れる
- 食べた際にできる応急処置はない!すぐに動物病院に
- ブドウを食べたら様子見はせずにすぐ動物病院を受診
- 動物病院では催吐処理や輸液、入院による透析処置が行われる
- 急性腎不全を起こした場合、処置の費用相場は5~10万円
- 誤食から中毒症状が出るまでは時間がかかることも