犬に餅をあげようと思ったことはありませんか?餅は犬にとっての中毒成分はありませんが、消化しにくく、下痢をしたり、喉に詰まったり、稀にアレルギー反応を起こしたりと危険を伴います。今回は食べてしまった時の対処法とお餅を使った料理は大丈夫なのか徹底解説いたします。
この記事の目次
目次を閉じる犬にお餅をあげても大丈夫?メリット・デメリットを徹底解説!
ペットも家族の一員ですから、季節折々の豊かさを愛犬と一緒に楽しみたいし、愛犬にも感じさせてあげたいと思うものですね。
お正月ならではのおせちやお雑煮、愛犬に与えられる物があれば食べさせてあげたいと思いますでしょう。その中で大丈夫なものとダメなものを知っておくことが大切です。
中でも、注意していただきたいのはお餅です。
お正月の時期、お餅を食べて喉に詰まらせて命を落とすお気の毒なニュースが流れますが、犬にとってもお餅はちょっと危険な食品なんですね。
そこで今回の「MOFFME」では、お餅を犬に与えることの危険性について詳しくみていきます。
- 犬にお餅をあげてはいけない4つの理由
- 食べてしまった時の対処の方法と吐かせ方
- おはぎやおしるこ、お雑煮はたべさせられるのか
犬にお餅を与えるのはやめよう!4つの理由を解説
犬は臭覚で食べ物を嗅ぎ分けます。一番好きな匂いが動物性たんぱく質の肉やチーズ、お魚の焼いた匂いなどです。
炭水化物の匂いであるお餅には、それほど反応を示さないわんちゃんの方が多いのでは?
それでも飼い主が食べていると欲しがって催促するわんちゃんもいますから、ついつい与えてしまいたくなるかも知れません。
食べさせてしまう前に、次のことを気にかけて欲しいのです。
- 餅米そのものには中毒症状を起こす成分は入っていない
- 餅を喉に詰まらせてしまう可能性があり危険!
- 犬は餅の消化が苦手で消化不良を起こす可能性がある
- 稀に米アレルギーのわんちゃんもいるので注意
是非お読みいただいて、餅が危険な理由を知っていただければと思います。
①:餅米自体に中毒症状を起こすことはない?成分を解説
お餅は、餅米と餅米粉で出来ています。餅米の成分は、ほとんどが水と炭水化物で、ごく微量で15種類のたんぱく質、ビタミン、ミネラルを含んでいます。
お餅そのものには、犬が食べても中毒症状を起こすような成分は入ってはいないです。
市販の切り餅は真空パックでひとつひとう包装されて、1年近く保存出来るものがありますから、保存料か入っているのかと思われがちですよね。
でも、真空パックの密閉方法や脱酸素剤で長期間もつようにしているので、お餅そのものに保存料が入っているわけではないです。
過敏なわんちゃんでは、米の残留農薬に反応することもないわけではないですけど、ごく稀なことでしょう。
ということで、お餅の成分が犬に中毒を起こすわけではなく、お餅の持ち味である粘質性が犬にとって危ないのです。
②:犬は餅を喉に詰まらせる可能性がある!
③:犬は餅の消化が苦手!消化不良で下痢をするかも
④:稀に米アレルギーの子もいるので注意!
- 嘔吐や下痢
- 耳や皮膚が赤くなる
- 発疹が出て痒がる
- 発熱
犬が餅を食べてしまった!対処法と緊急時の吐き出させ方
お餅をよく食べる年末年始は、お供えや料理途中のお餅など、犬の目につくところに置いてあることが多いと思います。
いたずらが盛んな若いわんちゃんは、何をしでかすか分からないところがあります。
パックに入ったお餅を噛んで開けてしまいそのまま食べてしまったりもしますね。
もし、誤食してしまったら慌てずに、次の要領で行動して下さい。
- 袋についている脱酸素剤を食べていないかを確認しましょう
- 口の中に入っていたらすぐに取り出しましょう
- 吐き出させたらすぐに動物病院へ行きましょう
①:袋についている脱酸素剤を食べていないか確認
②:口の中に残っているなら全て取り出す
食べている途中ならすぐに口を開けさせて、口の中に入っている物を全て取り出しましょう。
焦って動揺すると犬にも伝わるので、とにかく慌てないこと、声を荒げないことが大切です。
声を荒げると、犬は取られたくないので口を頑なに閉じたり、飲み込んでしまおうとするでしょう。
下顎を片手で抑えながら上を向かせて口を開けさせ、もう一方の手で喉に詰まっている物を取り出します。
他に家族がいるなら上顎と下顎に手をあてて口を開けさせてもらい、口の中から食べかけの物を取り出します。
全て取り出せたら犬の体調に異変がないかを見守っていてください。
- 伏せの姿勢でお腹をかばっていないか
- 身体が小刻みに震えていないか
- お腹にガスが溜まって膨らんでいないか
上記のような症状が出ていたら胃腸に詰まっていたり、腸閉塞の心配があります。
③:吐き出させたら出させ、動物病院を受診する
飲み込んだことに気づいたらすぐに動物病院に行く方がいいのですが、正月は病院が休んでいたり連絡が取れないことがありますね。
飲み込んから30分以内であれば、吐き出させることで無難にすむこともあります。
犬が吐き戻しそうな様子を少しでも見せたら、次の要領で促してください。
- 頭を下に向かせて、背中を強くない程度に叩く
- 塩分を舐めさせて嘔吐を誘う
- 下顎と上顎をつかんで口を開ける
- 喉の奥を指やスプーンで押して刺激してえづきをさせる
塩分を舐めさせる他にオキシドールを飲ませて吐かせる方法もありますが、別のリスクも出て、むしろ危険になることもあるのでお勧めはできません。
無理に吐かせようとして消化器官を傷つけてしまうこともあります。飼い主の出来ることは限られていますから、すぐに動物病院に連絡を入れて受診しましょう。
補足:犬はおはぎ、雑煮、おしるこは食べられる?
犬にお餅は避けた方が無難なことはお分かりいただけたでしょうけど、おはぎや正月に食べる雑煮やおしるこは食べられるか気になりますよね。
おはぎは、餅米ですからお餅と同じで消化には悪いです。
小豆は、大豆アレルギーのあるわんちゃんには注意する必要がありますが、アレルギーがないなら食べても大丈夫。
ただし、おはぎやおしるこは犬には糖分が多過ぎるので、食べさせない方がいいです。
雑煮は地域によっても違いますが、具材になる肉やかまぼこ、野菜などは少量なら犬も食べられますが、これも醬油や塩の味付けによる塩分の摂り過ぎが気になります。
具材を煮て味付けをする前に、わんちゃん用に取り分け小さく刻んで与えるといった方法が安全ですね。
塩分や味付けに注意!犬用に手作りするのが良い!
人間と同じ物を食べさせると、塩分や糖分の摂り過ぎになります。
わんちゃん用のお雑煮の手作りメニューをご紹介しますので試してくださいね。
まず、お餅の代わりに白玉だんごを作ります。
①白玉だんごの作り方
材料
- 白玉粉100g
- 水80㏄
作り方
- 白玉粉と水を混ぜ合わせる
- 耳たぶの柔らかさになったら小さくまるめる
- 中心をくぼませてお餅の形にする
- 熱湯に入れて浮き上がったら2分ほど茹でる
- 白玉を冷水で冷やし冷めたら水気を切って完成!!
白玉だんごは、わんちゃんの喉に軽く通るよう、小さく小さく丸めます。小型犬なら小指の先程度の大きさにしましょう。
②わんちゃんの手作りお雑煮
材料
- 白玉粉
- ささみ
- 人参
- 大根
- ほうれん草
- 麵つゆ
- 手毬麩
- 水200㏄
作り方
- ささみ、人参、大根、ほうれん草を小さく切って茹でておく
- つゆは、200㏄の水に麺つゆを小さじ1程度か、だし汁だけにする
- つゆを温める
- お椀に白玉だんご、茹でたささみと野菜を盛り、つゆを注ぐ
- 手毬麩を上に飾ったら完成!!
麺つゆで味付けするならほんの少々を。だし汁だけでもわんちゃんは喜んで食べてくれるでしょう。
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まとめ:犬に餅はダメ!犬用のおやつやおせちにしよう
今回は、犬にお餅を与えることの危険性についてお伝えしました。
記事をまとめてみます。
- 餅を噛まずに飲み込むので、喉に詰まる恐れがある。
- 犬は炭水化物の消化が苦手で消化不良による下痢の心配がある
- 稀に米アレルギーの犬もいる
- 餅に付いている脱酸素剤を誤飲したら、脱酸素剤の成分より袋の方が心配
- 誤飲したらすぐに口を開けて取り出したり、吐き出させる
- 吐き出せなかったら無理をせずに、すぐに動物病院を受診する
わんちゃんの誤飲による病院受診は、12月が一番多いといいます。師走から正月にかけては気忙しく来客も多いので、わんちゃんから目を離すことが多いのですね。
病院が休みにもなりますから、いつも以上に愛犬の食べるものには注意した方がいいでしょう。
人間用と同じものを食べさせるより、犬用のおせちセットも販売されていますので利用するのもありでしょう。
親類が集まりわんちゃんも遊んでもらえて楽しそう、その気分を味わいつつ愛犬の誤食にはくれぐれも注意してお過ごしください。
MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!