猫が緑茶・お茶を飲んだとしても大丈夫でしょうか?緑茶にはカテキン等の良い成分の他に、カフェインやシュウ酸等の嘔吐・下痢といったアレルギー・中毒症状を引き起こす成分が含まれるので危険です。この記事では猫と緑茶について、危険性や致死量、誤飲の対処法を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫が緑茶を飲むのは大丈夫?誤飲の際の対処法も徹底解説!
緑茶を飲む習慣のある方は風邪をあまりひかないといいます。風邪の予防のために緑茶でうがいをしたり、最近では緑茶の成分を含んだ抗菌マスクスプレーまで登場しています。
事実、緑茶には抗菌作用をはじめ抗酸化作用、虫歯予防、体脂肪予防などたくさんの健康効果が認められています。
健康に良いのだから愛猫にもと、ペットボトルから注いで飲ませてしまうこともあるかも知れませんね。
しかし、残念ながら猫ちゃんには飲んではダメな食品になるのですね。
今回「MOFFME」では緑茶が何故ダメなのかを詳しくお伝えしていきます。
- 緑茶がダメな3つの危険性
- 誤飲してしまった時の致死量と対処法
- 緑茶以外の危険な飲み物と安全な飲み物
誤って飲ませてしまった時、慌てずに行動出来るよう、是非この記事に目を通していただければと思います。
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猫が緑茶を飲むのは危険!3つの危険性を徹底解説!
緑茶の主な成分は、カテキン、カフェイン、テアニンです。
苦味の元になるのはカテキンで、ポリフェノールの一種です。
ポリフェノールと言えば癌や老化の元になる活性酸素を抑えてくれる有難い成分で、テアニンは精神安定や睡眠の質の改善をもたらしてくれます。
緑茶は人間には、良いことづくめなのに何故、猫にはダメなのか?
緑茶に含まれているカフェインとシュウ酸がやっかいな問題を引き起こすのですね。
危険性を3つに分けて詳しくみていきましょう。
- カフェイン中毒が出てしまう危険性
- シュウ酸カルシウムから結石の危険性
- アレルギー症状の危険性
①:カフェインが含まれるので、カフェイン中毒の症状が出る
人間にとってカフェインは、目覚めの作用であったり頭をクリアにしてくれたり、心の落ち着きなどをもたらしてくれます。
そんな覚醒作用を期待して、お茶タイムでカフェインの入った緑茶やコーヒーを楽しむところがありますね。
このカフェインに猫は感受性が高くカフェイン中毒を起こしてしまいます。カフェインが中枢神経を刺激することにより身体のさまざまな部分に異常が出るのです。
緑茶を薄めて少量を飲むぐらいであれば、それほど害はないでしょう。
しかし、猫それぞれの体質の違いがあって、少量でも様子がおかしくなる猫もいるし多量に摂れば確実にカフェイン中毒症状が出てしまいます。
猫がカフェイン中毒になると、異常な興奮状態から呼吸が荒くなり、頻脈、呼吸困難、てんかん、痙攣などの症状が出ます。
命を落としてしまうこともありますから、すぐに病院を受診してください。
②:シュウ酸カルシウムも含まれ、飲み過ぎは結石の恐れあり
猫は泌尿器科の病気にかかりやすく、尿路結石を繰り返す猫ちゃんも多いです。
尿路結石の多くの原因はシュウ酸で、緑茶にはシュウ酸がかなり多く含まれています。
緑茶にはカリウム・カルシウム・マグネシウム・リンなどのミネラルも多く入っていて、シュウ酸とカルシウムやリンが結びついて石になり、尿路を傷つけたり詰まったりします。
猫ちゃんが膀胱炎や尿路結石で尿が出なくなってトイレの横でうずくまっている姿は、本当に可哀そうで辛いですね。
かかりやすい病気だからこそ、原因となるものは極力避けてあげたいですね。
③:初めて飲ませる際はアレルギー症状が出る恐れもあり
カフェイン抜きの緑茶も出ていますね。カフェインが危険だとしたらカフェインレスの緑茶なら大丈夫かもと与える飼い主さんもいるでしょう。
稀ではあっても緑茶アレルギーの猫もいるので、初めて飲ませる際には少量から与えて様子を見るなど気にしてあげてくださいね。
緑茶に含まれているカテキンは、花粉症や鼻炎アレルギーを抑制する効果があるのですが、逆にアレルギーを引き起こす場合もあります。
カテキンの刺激が喉元の痒みをもたらしたり、便秘や下痢などの胃腸障害を引き起こすことがあります。
補足:緑茶エキスが含まれる、猫用のトイレ砂は使って大丈夫!
緑茶のカテキンには抗菌効果や消臭効果があることが認められています。
特にアンモニアや腐敗臭を抑える効果が高いので、ペット用消臭スプレーや猫用のトイレの砂にも利用されていますね。
トイレの猫砂を使いたいなと思われている方、緑茶のカテキンなどのポリフェノールだけを抽出して作られているので使っても大丈夫ですよ。
脱臭目的で緑茶の出がらしを容器にいれて、トイレに入れている方もいますね。
茶殻にも脱臭の効果はありますが、猫ちゃんが食べてしまう危険性があるのでやめた方がいいです。
猫の口に触れることのない場所、冷蔵庫の脱臭などにはとても効果的に使えます。
猫が緑茶を飲んでしまった!致死量や誤飲の対処法を徹底解説!
茶碗に入れた緑茶を、目を離したすきに猫ちゃんがぴちゃぴちゃと飲んでしまったという話はよく聞きます。
また、水分をあまり摂らない猫ちゃんが、緑茶は飲んでくれたから与えてしまっていたという方もいらっしゃるでしょう。
次は、緑茶を誤飲してしまったらどうすればいいのかをお伝えします。
- 緑茶を誤って飲んでしまった時のの致死量はどのくらい?
- 誤飲した場合いは、すぐに病院へ行った方が良い
- 緑茶よりも茶葉の飲食の方がさらに危険
ほんの少しをなめる程度なら大ごとにはならないでしょうけど、多量に飲んだ場合は不安ですね。危険な量は知っておきましょう。
猫が緑茶を飲んでしまった!緑茶の致死量はどれくらい?
カフェイン中毒の致死量は、猫の体重1㎏あたり80~150㎎です。
緑茶に入っているカフェイン量が100mlに20㎎ですから、猫が飲める量からいくと少し飲んだぐらいでは危険に陥ることはないです。
でも子猫や老猫、心臓に疾患を持っているなど、猫によっては心拍数が上がって頻脈へと急激に悪化することもあり注意が必要です。
玉露は緑茶の5倍以上のカフェインを含んでいるので、玉露を飲んでしまった時はさらに注意して見てあげてください。
猫が緑茶を誤飲した場合は、すぐに動物病院を受診しよう
緑茶や玉露を飲んでしまった時、異常があればすぐに動物病院に連絡を入れて受診しましょう。
飲んでしまった後に、いつもよりどことなく興奮していれば注意してみた方がいいです。
カフェイン中毒は飲んでから1~2時間後に起こります。
鳴いて動き回るなどの興奮が見られたり、何度もおしっこに行く、下痢や嘔吐が見られたら動物病院に連絡を入れた方がいいです。
それに続いて
- 頻脈
- 不整脈
- 呼吸困難
- 痙攣
- てんかん
など、酷い症状にならないうちに受診しましょう。
補足:緑茶だけでなく、茶葉の誤食も危険なので要注意!
抽出する前の茶葉そのものを猫が食べてしまったら、カフェインの含有量が多いですから最も危険です。
テーブルの上に置いた茶筒を、猫が倒してしまって茶葉を食べていたり、お茶のティーパックをなめていたということも決して少ない話ではありません。
緑茶の出がらしなどもあまり気にせずに、猫の口に触れやすいところに捨ててしまったりもします。
緑茶の茶筒やティーパックは、猫が誤って食べてしまわないように日頃から気をつけてあげることは必須です。
猫は緑茶以外のお茶・飲み物なら飲んでも大丈夫?
水の器を置いても、あまり水分を取らない猫ちゃんって多いですよね。
猫は水分を摂れない環境で進化して来たので、腎臓が尿を濃縮して処理するしくみを持っています。そのため腎臓がいつも働き、負担がかかり尿路結石になりやすいのですね。
どんな飲み物ならいいのかを次の項でみていきましょう。
- コーヒー等、カフェインが含まれる飲み物は危険
- 番茶などカフェインが含まれていない飲み物はOKです
尿路結石を予防するためにも、安心な飲み物で効果的に水分を摂らせたいですよね。
コーヒー等、カフェインが含まれる飲み物は緑茶同様に危険!
コーヒーが猫に危険な飲み物であることをご存知の方は多いでしょう。
カフェイン量が、緑茶の2倍~3倍含まれており、インスタントコーヒーは粉の濃度を高くするともっと多くのカフェインを入れることになり、絶対に飲ませたくない飲み物です。
紅茶や番茶、烏龍茶などは、苦味が薄くカフェインレスのように思われがちですが、緑茶と同じ茶葉を使っていてカフェインがしっかり含まれています。
100mlのカフェインの量を載せておきますの参考にしてみてください。
- 玉露 160㎎
- コーヒー 60㎎
- ほうじ茶 20㎎
- 緑茶 20㎎
- 玄米茶 10㎎
- 烏龍茶 20㎎
- 紅茶 30㎎
麦茶等カフェインが含まれないお茶・飲み物なら大丈夫!
お茶の中では麦茶が安全です。麦茶にはカフェインは含まれていないのですが、稀に大豆アレルギーに反応する猫もいるので注意して与えてください。
またマグネシウム、カリウムなどミネラル分も多いので、与え過ぎは禁物、薄めて与えるぐらいが丁度いいです。
②猫用のミルク、猫用の健康スポーツドリンク
人間の物ではなく、必ず猫用の物にしてください。ミネラルの量なども猫に害のないように調節されています。
③魚や野菜のゆで汁
魚や野菜のだしを含んだゆで汁なら猫ちゃんも喜んで飲んでくれるでしょう。調味料などの味付けはしないでそのまま飲ませてください。
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まとめ:猫が緑茶を飲むのは危険!
今回は猫に緑茶を飲ませてはダメ!の理由をテーマにお伝えしました。
猫にコーヒーは危険とは知っていても、お茶類のほとんどもダメだったことに、意外だと感じられた方もいるでしょう。
最後に記事をまとめてみます。
- 緑茶にはカフェインが多く飲み過ぎるとカフェイン中毒を起こす
- 含まれているシュウ酸とミネラルが結びついて尿路結石の恐れがある
- 稀に緑茶アレルギーに反応する猫もいる
- 紅茶、烏龍茶、コーヒーなどカフェインを含んだ飲み物は危険
- 麦茶はカフェインを含んでいないので飲ませてもOK!
猫ちゃんの健康を考えると水が一番です。
水を飲みたがらない猫ちゃんには、水の温度とか器の大きさ、置き場所などを見直してみると、気分が変わって飲んでくれるかも知れません。
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