犬にピスタチオを食べさせても大丈夫?起こり得る影響と対処方法とはのサムネイル画像

愛犬がピスタチオを誤飲してしまった!または体に良さそうだから愛犬にあげてもいいのか疑問に思っている方はいらっしゃると思います。ナッツの女王と言われるピスタチオが体に与える影響と対処法。危険なナッツ類。最悪、腸閉塞になり開腹手術なんて事も!?

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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愛犬がピスタチオを食べてしまった栄養成分と対処法を解説

大切な愛犬がピスタチオを食べてしまったらどうすればいいのでしょうか。


今回の「MOFFME」では

  • 犬はそもそもピスタチオを食べても良いのか
  • 人間に与える栄養価
  • 犬には栄養が多すぎる
  • 与えない方が良い3つの理由
  • 誤飲した場合の対処法
  • 殻付きの場合は特に注意
  • 加工品も与えない方が良い
について解説していきます。

少量であれば、誤飲しても慌てる必要はありません。緊急性のある症状が出ることは少ないとされています。普段と様子が変わらないか落ち着いて確認しましょう。

万が一、普段と違う様子が見られた時には迷わずに動物病院を受診して下さい。

ピスタチオやナッツ類の誤飲の危険性注意点をしっかりとお伝えするので、最後までお付き合い下さい。

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください!

犬はピスタチオを食べられる?メリットデメリットを解説!


栄養豊富なナッツ類の中でも女王と称される程のピスタチオを食べることで、人間には嬉しいメリットがたくさんあります。


期待される健康効果
  • 高血圧予防
  • 便秘の改善
  • 貧血予防
  • 目の健康
  • 疲労の回復
などが挙げられます。


人間にとって素晴らしい効果を発揮する食材ですが、犬に与えても良いものなのでしょうか。結論からお伝えすると、犬に与えることはおすすめしません


どうして与えない方が良いのか、順を追って説明していきます。


まずは

  • ピスタチオの栄養成分
  • 犬にとっては栄養豊富過ぎる
について解説します。

人間にとっては嬉しいピスタチオの栄養価で漢方にも?

人間にとってピスタチオは血圧を下げたり腸内環境を改善してくれたり、貧血の予防に効果があります。


また、特に女性には嬉しいアンチエイジングや美肌、ダイエットなどに効果を発揮します。


含まれる栄養成分

  • 不飽和脂肪酸 コレステロールを下げる効果があり高血圧予防にもなる
  • 食物繊維   食物繊維が豊富な食材で腸内環境を整えたり便通が良くなる
  • 鉄分     体全体に酸素を運んでくれ、赤血球を作る材料となる
  • βカロテン  抗酸化作用がありアンチエイジングや美肌効果がある
  • タンパク質  体の基礎となる栄養素
そして意外なことに漢方薬としても使用されています。阿月渾子(あげつこんし)という名前の漢方で、腎炎や胃炎、肝炎などに効果があるとされています。

犬にとっては、栄養満点すぎる?

人間にとって栄養豊富で健康効果も期待できる食材ですが、犬には栄養が豊富過ぎます


タンパク質や脂質が多いので、肥満の原因になりかねません。肥満になってしまうと、足腰に負担がかかったり病気の発症リスクも高くなります。


タンパク質は体の基礎となる為、「多く与えた方が良いのでは?」とお考えになる飼い主さんもいらっしゃるかも知れません。


しかし、過剰に摂取してしまうと肝臓腎臓負担をかけてしまいます


その結果、肝臓病や腎臓病、肥満によって糖尿病や呼吸器疾患などを引き起こしてしまう可能性があります。


人間にとっては素晴らしい食材ですが、愛犬にしんどく苦しい思いをさせる可能性があるピスタチオを与えることはおすすめしません。

ピスタチオはあげないほうが良い3つの理由を解説


ピスタチオを犬に与えるない方が良い理由は、栄養が高すぎる為だけではありません。

他にもいくつかの理由が存在します。


ここからは

  • 嘔吐や下痢の可能性
  • 肥満の原因になる
  • アレルギーを引き起こす可能性
について解説していきます。

与えない方が良い理由は、ピスタチオだけでなくナッツ類全てに共通します。少しでも愛犬にリスクがある食材は、避けるに越したことはありません。

犬にナッツ類は注意が必要だと覚えておきましょう。

①:ピスタチオは嘔吐下痢になる?

ピスタチオに限らず、ナッツ類は消化に悪く消化器症状を引き起こす可能性があります。


ナッツ類は固く上手く消化することが出来ません。また、上手く噛むことが出来ずに丸飲みしてしまうことも考えられます。


脂質が多くどうしても消化に時間がかかります。その結果、胃と腸に負担がかかり下痢を誘発することもあります。


消化器症状

  • 下痢
  • 軟便
  • 嘔吐
  • 元気がない
  • お腹が膨らんでいる
などが見られます。

この様な症状が見られる場合には、様子を見ながら念の為かかりつけの動物を受診する方が良いでしょう。


余りにも下痢や嘔吐が酷い場合には、脱水症状にも注意が必要です。水分だけはきちんと飲ませてあげましょう。

②:ピスタチオは肥満になる?

脂質が豊富な食材です。脂質とは、体のエネルギー源となるので適度に摂取する必要があります。


しかし、過剰に摂取してしまうと肥満へと繋がってしまいます。肥満になると様々なリスクが増えます。


肥満のリスク

  • 呼吸障害
歩いたりするだけでゼーゼーと息切れしてしまいます。また、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる、寝ている間に呼吸が止まってしまうという症状が現れることもあります。
  • 糖尿病
体に必要なブドウ糖が上手く体内に取り込めなくなります。その結果体が常に飢餓状態になってしまいます。悪化すると糖尿病性ケトアシドーシスに陥ったり、様々な合併症を発症しやすくなります。
  • 変形性関節症
関節に負荷がかかり、炎症を起こし痛みや腫れを引き起こします。散歩など動くことを嫌がる様になってしまいます。

他にも、免疫機能が低下したり肝機能が弱ったりと、肥満にはデメリットしかありません。

③:ピスタチオはアレルギーを引き起こす?

ピスタチオやカシューナッツはウルシ科の植物に分類され、アレルギーを起こす可能性が強いです。


カシューナッツとピスタチオはアレルギーを起こすタンパク質の形が似ているので、ピスタチオにアレルギーがあればカシューナッツでも反応を起こします。


また、ウルシでよく聞くのはウルシかぶれです。ウルシの樹皮から出るウルシオールという成分に反応し皮膚炎などのアレルギーが起きます。


特にナッツ類で注意して頂きたい物はマカダミアナッツです。未だに原因は詳しく解明されていませんが、誤飲すると中毒症状を発症します。誤飲してから12時間から24時間以内に症状が現れます。


ナッツ類には、アレルギーや中毒症状を起こす物もあるので、避けた方が安心です。

愛犬がピスタチオを誤飲した考えられる症状と対処法とは


ここまでは、誤飲してしまった際の注意点や危険性をお伝えしてきました。しかし、万が一誤飲してしまった場合には、どの様な行動を取れば良いのでしょうか。


ここでは

  • 少量の場合の対処法
  • 大量に誤飲した場合の対処法
について紹介します。

誤って食べてしまった時には、飼い主さんは慌ててしまいますがまずは落ち着きましょう。

そして、状況をしっかりと把握し以下の対処法を行って下さい。

また
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 呼吸の異常
  • 血便
  • 元気がない
  • 大量のよだれ
  • 震えがある
  • 変な咳をする
などの症状が出ていないかも確認して下さい。

誤飲しても症状が出ないこともありますが、何か異常があれば迷わず動物病院を受診する様にしましょう。

①:少量の場合

ごく少量を誤飲してしまった場合は、直ぐにアレルギー症状などが出ることはまれなので、落ち着いて愛犬の様子を見守りましょう


ただし、何かいつもと違う異変を感じた場合には動物病院に相談し指示に従うか、受診する様にしましょう。


また、誤飲した際は念の為に誤飲した物が入っていたパッケージを保管しておき、何時頃どのくらいの量を誤飲したかなどメモしておきましょう。


いざという時に、獣医師にスムーズに伝えることが出来ます。


体調の変化もない場合には、数日程で便と一緒に排出される為、便の様子は小まめに観察して下さい。


数日しても便から排出されない場合には、腸の中にとどまっている可能性もあるので、動物病院を受診することをおすすめします。

②:大量の場合

大量に誤飲した場合には、直ぐに動物病院を受診して下さい。この場合も、誤飲した物のパッケージや誤飲時間、量などをメモしどんな状況だったのかを獣医師に伝えましょう。


また、特に注意してほしいのは腎臓病を患っている犬の場合です。


ピスタチオにはカリウムとリンが豊富に含まれています。腎臓の機能が低下していると過剰に摂取したリンを体の外に捨てることが出来ません。その為、腎臓に負担がかかり病状を悪化させる危険があります。


そして、無理に嘔吐させるなどの行為も避けて下さい。無理に吐かせると、喉や食道を傷付けてしまったり、喉に詰まり窒息してしまう恐れもあります。


自己判断で対処せずに、獣医師にお任せしましょう。

ピスタチオは加工したら食べても大丈夫?


ケーキやアイス、クッキーなどにも良く使用されていますが、加工してあれば与えても大丈夫なのでしょうか。


ここからは

  • 殻付きのピスタチオには特に注意が必要
  • ケーキ、アイス、クッキーなどの加工食品も与えない
について解説していきます。

おつまみなどのナッツ類が前面に描かれているパッケージであれば、飼い主の私達もしっかりと注意することが出来ると思います。

しかし、洋菓子などは裏面の原材料名の部分に小さく使用していることが書かれていることが多いです。

誤飲を防ぐ為にも、原材料名はしっかりと確認しておきましょう。

また、どうしても洋菓子などを与えたい時には、ペット専用のケーキなどを購入して下さい。

①:ピスタチオの殻付きには特に注意

が付いた状態のまま食べてしまうのはとても危険です。


殻が無い状態でも消化に悪い食材ですが、殻付きのまま食べてしまった場合には、更に上手く消化出来ずに腸内に詰まり腸閉塞を引き起こす可能性があります。


腸閉塞の主な症状

  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 腹痛
などが見られます。

症状が悪化すると、ショック状態に陥り最悪の場合は命を落とすこともあります。治療法としては、閉塞している原因を取り除く必要がある為、開腹手術となることがあります。

開腹手術は愛犬にとって大きな負担となってしまします。また、飼い主さんにとっても金銭面やメンタルに大きな負担がかかります。

辛い思いをさせない、しない為にも誤飲には注意しましょう。

②:ピスタチオ入りのケーキ、アイス、クッキーなどにも注意

ピスタチオが入ったケーキやアイス、クッキーなども良く販売されています。これらの製品にも注意が必要です。


人間用の物は砂糖やバターなどが多く使用されているので、与えてしまうと、体調を崩すこともあります。


また、前述でも少しお伝えしましたが、マカダミアナッツにも注意が必要です。この他にもビターアーモンドでも中毒症状を起こす可能性があります。


ビターアーモンドは、食用ではなくオイルなどの原料に使用されることが一般的です。成分の中には青酸化合物が含まれている為、とても危険です。


主な中毒症状

  • 発熱
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 痙攣
  • 元気がない
などが見られます。


中毒症状が悪化してしまうと、腎不全に陥り最悪の場合は命を落とすことになります。

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しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね


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まとめ:ピスタチオ(ナッツ類)は誤飲に注意しましょう!

今回は、犬にピスタチオやナッツ類を与える危険性について紹介しました。


主な内容は

  • 人間にとってのピスタチオの栄養成分
  • 犬には栄養が豊富過ぎる
  • 下痢や嘔吐、肥満、アレルギーを起こす可能性がある
  • 少量の誤飲であれば様子を見る
  • 多量に誤飲してしまった場合は動物病院を受診する
  • 自己判断や無理に嘔吐させたりはしない
  • 殻付き腸閉塞を起こす可能性があるので、特に注意が必要
  • マカダミアナッツやビターアーモンドは中毒症状を引き起こし、最悪の場合は命を落とす危険がある
  • 人間用のケーキやアイス、クッキーなどの加工品にはナッツ類が入っていることもあり、砂糖やバターが多く含まれている為、体調不良の原因になる
となっています。

アレルギーを起こしたり、殻付きのまま誤飲すれば開腹手術になったりとかなり注意が必要な食べ物です。

いざという時に躊躇なく病院を受診することが出来るように、ペット保険に入っておくと安心かも知れませんね。

この記事が少しでも皆様のお役に立てることを願っています。

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