犬はスルメを食べても大丈夫でしょうか?スルメは栄養豊富で匂いが好きな犬も多いでしょうが、塩分が多く消化に悪いので餌やおやつとして大量に食べ過ぎた場合は危険です。また食べた場合の対処法としてどうすれば良いでしょうか。この記事では犬とスルメについて徹底解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬はスルメを食べても大丈夫?誤飲の際の対処法も徹底解説!
熱燗に合うおつまみといえばスルメです。軽く火にあぶると香ばしい匂いが広がって、酒が飲めても飲めなくても食をそそります。
スルメの他に「さきいか」も噛むほどに旨味が出てついつい手が伸びてしまうおつまみ珍味です。
スルメの匂いに誘われて膝元でおねだりする愛犬に「大丈夫かな」と思いつつちょっとお裾分けしてしまうかも知れませんね。
でも、ちょっと待った!です。
実は、犬はスルメを食べても大丈夫じゃないんです。
今回「MOFFME」では、犬にスルメを与えてはダメ!な訳を
- 犬にスルメを与えては危ない3つの理由と症状
- もしも食べてしまった時の2つの対処法
- いか以外に食べられる海の幸は?
という順でお伝えします。
お読みいただくと、ついうっかりがいかに危ないかお分かりいただけることと思います。
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犬にスルメを与えてはダメ!与えるのが危険な3つの理由を解説!
スルメはビタミンやミネラルなどの栄養が豊富だし、スルメの癖が強く、なんとも香ばしいあの匂いを犬も大好きでしょう。
犬には人間の100万倍ともいわれる臭覚があります。すぐに嗅ぎつけて、尾をふりふりやって来るわんちゃんに与えてはダメとなるとちょっと残念ですね。
スルメのちょっと怖くなるダメな理由を詳しく解説しますね。
- 下痢や嘔吐の原因になる
- 胃腸で膨らみ、つまると最悪腸閉塞になることも
- スルメは塩分が多く、塩分過多になる
- 生のイカを食べた時の中毒症状とは?
①:下痢や嘔吐の原因になる
スルメは固く消化に悪いので私たち人間でも食べ過ぎると、胃腸の弱い方は胃痛がしたりすることがあります。
スルメの素材であるイカそのものが消化に時間がかかり、胃腸に負担がかかる食べ物なのですね。
イカが「噛めば噛むほど味が出る」と言われるのもよく噛んで食べるという意味では理にかなっていますが、犬はそうはいきません。
犬は噛み切れなくて咀嚼せずに飲み込むので、消化管に負担がかかりお腹を壊して嘔吐や下痢の原因になる恐れがあります。
イカを安全に与えるとすれば、柔らかく煮て小さくカットして少量を、ということになります。
②:胃腸内で膨らみ、最悪腸閉塞になることも
スルメを細切りにした乾物は干して量が少なくなっていますが、胃腸の中に入ると水分を吸って膨らんでしまいます。
膨らむまでに間がありますから、わんちゃんは満腹感を感じずに食べてしまい、後で急に膨満感が来て苦しむことになります。
嘔吐して出せればいいのですが、腸に詰まってしまうと便をもよおしても排便が出来ない、最悪の場合は腸閉塞になってしまうことがあります。
腸閉塞になった時の症状は次の通りです。
- 急に元気がなくなる
- 嘔吐やえづきを繰り返す
- 排便をしたい素振りをするが出ない
- 腹痛に身体を小刻みに震わす
言葉を発しない愛犬が、トイレシートでぐるぐる回って苦しそうにしていると、理由が分からないだけにもどかしい思いをしますね。
③:スルメは塩分量が多く、食べ過ぎは塩分過多になる
スルメは100g当たり3~4gの塩分があります。天然塩を小さじでそっとすくった分ぐらいの塩分です。
犬に必要な塩分の量は体重2キロのワンちゃんで0.25g、体重10キロのわんちゃんで1.27gとされますから、いかにスルメの塩分が多いかがお分かりいただけますでしょう。
余分な塩分は人間のように汗で排出することはなく、犬は尿で排出しています。
塩分過多になると、解消しようとする働きから水を多量に飲んで水中毒になることもあります。
継続して塩分を摂り過ぎると心臓や腎臓に負担をかけ、心臓病などの病気のリスクを作り出してしまいます。
補足:犬は生のイカも食べてはダメ?中毒症状等の危険性とは
犬がスルメを食べてしまった!2つの対処法を徹底解説!
スルメや生のイカを与えてはいけないことはお分かりいただけたでしょうか。でもうっかり食べてしまうこともありますよね。
海辺でもない限り生のイカが落ちていることはないでしょうが、調理途中のまな板の生イカや留守中にテーブルに置いたスルメを盗み食いしてしまった時です。
まだ口の中に入れたばかりなら、口を開けさせて取り出すことも可能です。
でも、すでに飲み込んでしまっていたら?
慌てずに行動する2つの対処法を詳しくお伝えします。
- まずは愛犬の様子をしっかり観察しよう
- おかしい場合は、すぐに動物病院を受診する
①:まずは愛犬の様子をしっかり観察しよう
無理矢理吐き出させようと慌てると、わんちゃんにも動揺が伝わってむしろ消化管を傷つけてしまうことになります。
食べたのが少量であれば、その後のわんちゃんを冷静に観察しましょう。
嘔吐や震えなどがなく普段と変わりがないのであれば、様子見を継続します。
胃を通って腸に届く2~4時間後ぐらいに腹痛や下痢、便秘などの症状が出ることがあります。
生イカを食べた時、寄生虫のアニキサスの症状は、4~12時間後ぐらいに嘔吐や腹痛として、アニサキスのアレルギーなら発疹や痒みとして出ます。
②:愛犬の様子がおかしい場合はすぐに動物病院を受診しよう
- 犬種、年齢、体重
- 食べた時間と食べた量
- 犬の状態と症状
補足:犬にとってのスルメの致死量はどれくらい?
犬にとってのスルメの致死量は、チョコレート中毒のようにのように厳密には分かっていません。
ですが、大量に食べ過ぎた場合には、塩分過多による水の飲み過ぎで水中毒を起こし命を落とすことに繋がります。
さらに消化の悪いスルメを大量に食べると、胃腸で詰まり腸閉塞を起こす恐れがあり命に関わります。
スルメ一枚が200gですが、胃に入ると5倍~7倍に膨らみます。
体重2~3キロの犬のドックフードの一日量が50~80gぐらいですから、スルメ4分の1枚でも苦しい思いをさせ、危険な状態になるでしょう。
スルメは、生イカのような神経障害を起こすチアミナーゼや寄生虫のアニサキスの恐れはないです。
補足:イカ以外に犬が食べられる・食べられない海の幸とは?
海の幸がお好きな飼い主さんなら、自分の好物を犬にも食べさせたいと思うことでしょう。
海の幸には犬にも必要な栄養が豊富で積極的に食べさせたいものもあります。
鮭
鮭にはたんぱく質、ミネラル、ビタミンなど必要な栄養がバランス良く入っています。鮭を使用しているドッグフードもありますから、もっとも安心して与えられる魚です。
美肌のスーパーフードといわれαリノレン酸も多く含んでいて、わんちゃんの被毛に効果がありそうです。
赤身の魚
まぐろやかつお等です。
低脂肪でありながら良質のたんぱく質が、わんちゃんの健康に役立ってくれます。
白身の魚
カレイやタラ、タイ等です。
骨がはずれやすく淡白な味でわんちゃんにも与えやすいです。
かれいにはカルシウムとビタミンDの含有量が多くわんちゃんの骨の成長に期待できます。
青魚
秋刀魚やサバなどは、老化や認知症予防に効果のあるDHAやEPAが豊富です。高齢犬に与えると頭の働きが良くなるかもと期待が持てますね。
注意が必要な海の幸
シシャモは塩分がやや多めなので与えるならほんの一口程度に。
アジは小骨が多いので小型犬や老犬、子犬には注意が必要です。
犬が食すとダメな海の幸
甲殻類(たこ、エビ、ホタテ、さざえ等)は、イカと同じように消化が悪く、与えてはダメな食材になります。
ワカメやひじきなども消化が悪く、便にそのまま出てくることがありあえて与える必要のない食材です。
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まとめ:犬にスルメを与えてはダメ!
今回はスルメを犬に与えてはダメな理由をお伝えしました。
まとめを載せますので心に止めていただければと思います。
- スルメは消化が悪く嘔吐や下痢の原因になる
- 胃腸の中で膨らむので最悪では腸閉塞を起こすこともある
- 生イカにはビタミンB1を分解するチアミナーゼが含まれ危険!
- ビタミンB1欠乏症はふらつきや痙攣などの神経障害を起こす
- 生イカには寄生虫アニサキスで腹痛やアレルギーを起こすこともある
- うっかり与えてしまった時には慌てずに様子を見て、異変があれば動物病院へ
親戚の方たちが集まる行事が多い季節は特に注意が必要です。
飼い主さんが食事の準備に席を立った時、誰かが与えてしまうこともありますね。
犬も賢いので普段と違うことが分かると、おねだりモード全開になったりします。
犬に安心なおやつをテーブルに置いて、おねだりしたら「これをやってね」と決めておくといいかも知れません。
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