犬は昆布を食べていいでしょうか?餌やおやつに犬が昆布を食べるのは大丈夫ですが、食べ過ぎは腎臓病や甲状腺異常、結石の原因になるので危険です。また昆布をそのまま与えて良いか、だしがらも与えて良いのかも気になりますよね。この記事では犬と昆布について解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬は昆布が好き・嫌い?上手な与え方や注意点も徹底解説!
わたしたちは昆布を料理のダシに使ったり、おしゃぶり昆布やとろろ昆布としてそのまま食べたりしますよね。
旨味のあるダシに欠かせない昆布ですが、犬はこの食品を食べられるのか気になったことがある方もいるのではないでしょじか。
今回の記事では、以下の観点から犬は昆布を食べられるのかを検証していきます。
- そもそも犬は昆布を食べられるのか
- この海藻に含まれる栄養素
- 与えるメリット
- 上手な与え方や頻度・量
- 与える際の注意点
犬は昆布を食べても大丈夫?含まれる栄養素や健康効果も解説!
犬は、昆布を食べられるのでしょうか?
- 犬は昆布を食べられるかどうか
- 与えるメリット
- 昆布に含まれる栄養素とその効能
犬が昆布を食べるのは大丈夫!
結論から言うと、犬は昆布を食べられる動物です。
昆布は栄養とうまみたっぷりの海藻で、犬に与えると様々な健康効果をもたらしてくれます。
昆布にはワンちゃんが中毒を起こすような成分は一切含まれていませんが、与える際には以下のポイントに注意する必要があります。
- 食物繊維による下痢や嘔吐
- 大きなサイズの昆布を丸のみすることによる窒息や腸閉塞
犬に昆布を与えるメリットは?含まれる栄養素やその効果も解説
昆布を犬に与えると得られるメリットは、以下の6つです。
- 便秘を解消し、胃腸の調子を整える
- 体内の新陳代謝を整え、免疫をアップする
- アレルギーを抑制する
- 体内の塩分量を調整する
- 健康な血液や骨を作る
- 旨味成分で食欲を増進する
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
カリウム | 8,200㎎ |
カルシウム | 940mg |
ヨウ素 | 23,000μg |
食物繊維 | 39.1g |
ビタミンK | 110μg |
グルタミン酸 | 1,700㎎ |
アミノ酸総量 | 7,500㎎ |
補足:犬が昆布臭いのはなぜ?
犬の体から昆布のような臭いがするのは、彼らが全身に「アポクリン腺」という汗腺を持っているから。
アポクリン腺から出る犬の汗にはアンモニアや尿素が含まれている上に、汗腺そのものが皮脂腺と直結しています。
この汗腺から出た汗は雑菌を繁殖させやすいため、犬が雑菌のニオイで昆布臭くなってしまうのです。
体臭が強いまま放置しておくのは、ワンちゃんにとっても飼い主にとっても衛生的ではありません。
1ヶ月を目途にシャンプーをし、ワンちゃんのニオイが強まらないよう清潔を保つようにしましょう。
犬に昆布はどうやって与える?手作りご飯のレシピも紹介!
と、お悩みの方も多いことでしょう。
ここではワンちゃんに昆布を食べさせる際のポイントや、手作りご飯のレシピを徹底解説します。
- 与える量や頻度
- 昆布の上手な与え方
- この海藻を使った手作りご飯のレシピ
犬に昆布はどうやって与える?上手な与え方、頻度・適量を解説!
昆布は食物繊維たっぷりの海藻。
しかも、不溶性食物繊維を多く含んでいるため与えすぎると以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 消化不良
- 嘔吐
- 下痢
- 便秘
犬の大きさ | 主な犬種 | 給餌量/日 |
---|---|---|
超小型犬(~4㎏) | チワワ・ポメラニアンなど | 10~20g |
小型犬(4~10㎏) | ミニチュアダックスフント・シーズーなど | 30~50g |
中型犬(10~25㎏) | ボーダーコリー・フレンチブルドッグなど | 50~100g |
大型犬(25㎏以上) | ゴールデンレトリバー・秋田犬など | 100g前後 |
犬用の、昆布を使った手作りご飯のレシピを紹介!
「ワンちゃんに昆布を使った美味しい手作り料理を食べさせてあげたい!」
そう思ったことのある飼い主さんは、きっといることでしょう。
そんな愛犬家のあなたのために、昆布を使ったワンちゃん用の手作りレシピを紹介。
簡単に作れるものばかりですので、ぜひご家庭で調理してみてはいかがでしょうか。
【煮るだけ簡単!昆布のとろとろスープ】
材料は乾燥昆布だけ、しっかり柔らかく煮た旨味たっぷりの昆布のスープです。
汁状になるまで昆布をしっかり煮詰めているので、消化能力が弱っているワンちゃんでも安心して食べられるメニューですよ。
材料:乾燥昆布(塩分の少ないもの)適量
- 乾燥昆布をキッチンバサミで細かく切る
- 流水で昆布を洗い、水を入れた鍋に浸けて戻す
- 戻した昆布をそのまま火にかけ、昆布がとろとろになるまで煮る
- 昆布が柔らかくなったら火を止め、粗熱を取って完成
- 昆布を水に浸けだしを取る
- 昆布を引き上げだし汁を沸騰させる
- みじん切りにした牛肉をだし汁でゆで、アクをとっておく
- キャベツを加え、ひと煮立ちさせる
- スープを冷まし、ご飯にかけたら完成
犬に昆布を与える際の注意点とは?5つのポイントを徹底解説!
犬に昆布を与える際には、何に注意すればよいのでしょうか。
与え方を間違うと、健康に害がないかも飼い主さんとしては気になるところですよね。
ここでは、犬に昆布を与える際に注意すべき5つのポイントについて徹底解説します。
- 初めて与える際は、下痢や嘔吐等のアレルギー症状に注意!
- 出し汁・だしがらは与えてOKだが、乾燥昆布はNG
- 消化に悪いので食べさせすぎず、少量を細かく切って与える
- 甲状腺異常、尿路結石に要注意
- 味付けされた昆布の加工食品は与えない
①:初めて与える際は、下痢や嘔吐等のアレルギー症状に注意!
初めてワンちゃんに昆布を与える際には、アレルギー反応が出ないか注意してみてあげましょう。
昆布に対して食物アレルギーを持っている場合、以下のような症状がワンちゃんに出てきます。
- 体の柔らかいところを掻く
- 皮膚が赤くなったり、発疹が出たりする
- 下痢や嘔吐
- 鼻炎
アレルギー反応が出た場合には昆布を与えるのを直ちにやめ、動物病院に連れていくようにしてください。
少しずつ昆布を食べさせていき、アレルギー反応がないかをゆっくりじっくりチェックしましょう。
少し食べても問題が無いようならば、与える量を増やしていってもかまいません。
②:出し汁・だしがらは与えてOKだが、乾燥昆布はNG!
しっかりゆでた昆布のだし汁や、そのだしがらを与えるのは問題のないこと。
しかし、ワンちゃんに固い乾燥昆布をそのまま与えるのは絶対にやめましょう。
固い乾燥昆布をそのまま犬に与えると、以下のような症状を招くことになるからです。
- 消化不良
- 嘔吐や下痢
- 固い乾燥昆布による口内の怪我
- 窒息や腸閉塞
③:食べ過ぎ注意!消化に悪いので、少量を細かく切って与えよう
昆布にはたくさんの食物繊維が含まれています。
少量なら消化を助けてくれる食物繊維も、肉食動物の犬にとっては害になることも。
消化不良や嘔吐下痢を避けるためにも、与える際にはしっかりゆで、細かく刻んでから食べさせてあげてください。
なお、消化能力の低い子犬や老犬は、細かく刻んだ昆布でも消化不良を引き起こすことがあります。
消化機能の弱い犬や体調の悪い犬に昆布を食べさせる際には、柔らかくスープ状に煮た昆布を食べさせるのがおすすめです。
愛犬が体に良い食物繊維を摂取できるよう、適切な調理をしてあげてください。
④:甲状腺異常、尿路結石に要注意!
昆布はヨウ素やマグネシウムなどの栄養素を多く含む食品です。
犬に与える際には、ヨウ素やマグネシウムの過剰摂取による甲状腺疾患や尿路結石の発症に十分気をつける必要があります。
昆布を与えた際に以下のような症状が現れた場合には、すぐに与えるのをやめ動物病院に連れていくようにしてください。
- 筋力の低下
- 歩行困難
- 低体温
- 寝てばかりになる
- 前庭障害や顔面神経・咽喉頭の麻痺
- トイレの回数が多い
- 尿に血が混ざったり、排尿時に痛がったりする
- 尿が出ない
⑤:人間用の、味付けされた昆布の加工食品は与えてはダメ!
ワンちゃんに与えて良い昆布は、味のついていないものだけ。
人間用に加工・味付けをされた昆布は調味料による塩分や糖分の過多を招くため、与えてはいけません。
ワンちゃんに与えてはいけない昆布の加工食品は、主に以下のようなものです。
- 酢昆布
- おしゃぶり昆布
- 昆布の佃煮
- 塩ふき昆布
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まとめ:犬は昆布を食べられる!
いかがだったでしょうか。
この記事のまとめは、以下の通りです。
- 犬は昆布を食べられる
- 昆布には、胃腸の調子や代謝を整えるための栄養素がたっぷり
- 与える際には柔らかく煮詰め、細かく刻んでから食べさせる
- 初めて与える際は、下痢や嘔吐等のアレルギー症状に注意
- 乾燥昆布は尖っていて危険なので与えるのはNG
- 消化に悪いので食べさせすぎず、少量を細かく切って与える
- 与える際には甲状腺異常、尿路結石に要注意
- 味付けされた昆布の加工食品は与えない