猫がアボカドを食べた・舐めたとしても大丈夫なのでしょうか?アボカドにはペルシンという毒性のある物資が含まれているので危険です。またアボカドを食べたがる猫が種・葉っぱを誤飲した場合はどうすれば良いのでしょうか。この記事では猫とアボカドについて解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫にアボカドは与えてはダメ!危険性や中毒症状について解説!
栄養が豊富に含まれていることで有名なアボカドには、毒素も含まれていることを知っていますか?
とは言っても、この毒素は人間には害はなく、ペットにとっては有害となってしまうのです。
世界一栄養価の高い果物ともいわれるほど栄養が豊富なアボカドに、毒素が含まれていることは意外ですよね。
また、最近ではインテリアの一部に、観葉植物としてアボカドを置くことが人気となっています。
ペットには有害となるアボカドは、もちろん猫にも与えることはできません。
ペルシンという毒性のある成分により、中毒を起こす危険性があるのです。
そこで今回「MOFFME」では、
- 猫にアボカドが危険なのはなぜ?その理由や中毒症状
- 猫がアボカドを誤飲したらどうする?対処法や予防法
- 猫にとってアボカド以外に危険な野菜
猫にアボカドが危険なのはなぜ?その理由や中毒症状について解説
世界一栄養価の高い果物と聞くと、私たちはアボカドを積極的に摂取したくなりますよね。
また、それだけ栄養価が高いと、飼っているペットにも食べさせたいと思う人もいるかもしれません。
しかし、猫にとってアボカドは危険な食べ物の1つです。
この項では、
- 猫にとってアボカドが危険なのはなぜ?
- 猫には「ペルシン」が危険!中毒症状や致死量
- アボダーム等、アボカドの成分が含まれるフードは平気?
猫にとってアボカドが危険なのはなぜ?
アボカドには、ペルシンという毒素が含まれています。
ペルシンは、人間には問題のない成分ですが、猫にはとても有害となってしまいます。
比較的最近発見された毒素で、猫が摂取すると中毒症状を起こすことがあります。
そのため、猫にアボカドを与えるのは危険なことです。
アボカドは人間の生活では身近な食べ物で、よく食べるという人もいると思います。
しかし、その分猫が誤飲してしまう可能性もあります。
また、観葉植物としても人気が出ているアボカドですが、ペルシンは果肉よりも葉・種・茎・皮に多いといわれており、どの部位でも猫には危ないです。
観葉植物として置く場合にも注意は必要となります。
何が危険なのかをきちんと理解して、気をつけるようにしましょう。
猫には「ペルシン」が危険!中毒症状や致死量について解説!
アボカドの種類はとても多く、国によって流通する品種は異なります。
日本に多く流通している品種は、グアテマラ系のハス種というアボカドです。
特にペルシンの含有量が多い品種であるため、毒性が強いです。
ペルシンによる主な中毒症状としては、
- 下痢・軟便
- 嘔吐
- 呼吸困難
- けいれん
アボカドによる中毒は、ペルシンの毒性による影響が多いですが、加えてラテックス・フルーツ症候群によってアレルギー反応が起こる可能性もあります。
ラテックスたんぱく質が原因で発症するラテックス・フルーツ症候群は、アボカド・バナナ・キウイ等のたんぱく質の構造がラテックスたんぱく質に似ているために、アレルギー反応を起こすことがあるのです。
補足:アボダーム等、アボカドの成分が含まれるフードは平気?
キャットフードには、アボカドの成分が含まれているアボダーム等の製品があります。
アボカドに含まれているペルシンは危険であるとされているため、食べさせても大丈夫なのかと安全性を疑問に思いますよね。
アボダームは、毒性のある部位を避けていること・品種やペルシンを含まないアボカドオイルを選んでいること、長年に渡って中毒症状の報告はないことなどから、安全性には問題ないとされています。
また、アボカドに含まれているビタミンなどの栄養素により、皮膚や被毛の健康を保つ効果があるとされています。
同様に、アボカドオイルが配合されているシャンプーやローション等も皮膚や被毛の健康維持に効果的なようです。
しかし、安全性に問題がないとされていても、心配に思う飼い主さんはいると思います。
飼い主さん自身が与えることのメリットやデメリットをよく理解したうえで、与えるかどうかの判断をすることが大切です。
猫がアボカドを誤飲したらどうする?対処法や予防法を徹底解説
食事として人間が食べる機会も多いアボカドですが、調理中や食事中などに猫が食べてしまう可能性も考えられます。
また、調理の際に捨てた皮や種なども目を離した隙に猫が食べたり遊んだりするかもしれません。
観葉植物として置いておくのも、時には危険になりそうな気がしますよね。
この項では、
- 猫がアボカドの葉・種等を誤飲した際の対処法は?
- 猫のアボカドの誤飲を予防するには?観葉植物には要注意!
猫がアボカドの葉・種等を誤飲した際の対処法は?
観葉植物として部屋にアボカドが置かれていたら、猫が興味をもって近づくことが考えられますよね。
また、アボカドの種は丸い形やちょうどいい大きさであることから、猫がおもちゃと捉えて遊ぶこともあるかもしれません。
しかし、いずれも葉や種・茎等を誤飲してしまう危険性があります。
もしも誤飲をしてしまった際には、必ず経過観察をしましょう。
体質や誤飲した量・部位等にもよりますが、すぐに症状が出る場合と症状が出るまでに時間がかかる場合があります。
舐めただけや、少量のみの誤飲だと症状が出ないこともあります。
特に注意してほしいのは、少し様子を見て症状が出ないからと油断して外出をする等で長時間目を離してしまうことです。
中毒症状は、時間が経ってから症状が出てくる可能性もあり得ます。
慎重に経過観察をすると共に、状況によって動物病院に連絡して相談をしたり、受診をしたりしてください。
連絡や受診の際には、
- 誤飲してからどれくらいの時間が経っているのか
- 葉や種等どこの部位をどれくらいの量誤飲したのか
- 猫がどんな状態であるか
猫のアボカドの誤飲を予防するには?観葉植物には要注意!
猫の誤飲を予防するためには、まずはアボカドの保管は猫の目につかないところにすることです。
そして、調理後は皮や種を速やかに破棄し、ゴミ箱があさられるといったこともないようにしましょう。
食べているときにもしも猫が食べたそうにしていても、絶対に与えてはいけません。
また、観葉植物として部屋にアボカドを置く場合には、置き場所に配慮してなるべく猫の目につきにくい場所や、遊び場になりにくい場所に置きましょう。
さらに、ネットを被せる等して誤飲を予防します。
しかし、最も有効な予防としては、猫を飼っている人はアボカドを置かないことです。
おしゃれな部屋にしたい気持ちはわかりますが、家族の一員である猫の安全のためにもよく検討してください。
万が一誤飲をしてしまったら、前述したように状況によって動物病院への受診が必要となります。
胃の洗浄や点滴を使用した治療から、種を誤飲して胃を通過してしまった場合には手術を行うこともあります。
そうなると、治療費が高額となることが予想されます。
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補足:猫にとってアボカド以外に危険な野菜は何がある?
上記では、猫にとってアボカドは危険であると説明してきましたが、ほかにも猫にとって危険な食べ物があります。
主な野菜について説明します。
まず、玉ねぎ・長ねぎ・にらです。
これらのねぎ類には、アリルプロピルジスファイドという猫の赤血球を破壊する成分が
含まれています。
この成分により、貧血や血尿を引き起こすことがあるため、与えてはいけません。
さらに、ニンニクもねぎ類と共通して与えてはいけないとされています。
ねぎ類は匂いも強いため、猫が自ら食べることはあまり考えられませんが注意します。
人間が食べているものには、一見ねぎ類が含まれていないように見えても、オニオンパウダー等の調味料が含まれていることがあるので、基本的に人間の食べ物は与えない方が良いでしょう。
次に、春菊・ほうれん草等のアクの強い野菜です。
これらにはシュウ酸という、摂りすぎると尿路結石症を起こす恐れのある成分が含まれています。
特に泌尿器系の病気をもっている猫には与えてはいけません。
もともと野菜は、猫にとっては消化しにくいものであり、与えすぎると下痢や嘔吐を起こすことがあります。
野菜によっては、生よりも焼くことや煮ること等で加熱した方が良いものもあり、それぞれ与え方が異なります。
もしも与える際には与えても大丈夫な野菜であるのか、どのようにして与えたら良いのか、事前に確認をしましょう。
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まとめ:猫にアボカドは危険!
ここまで、猫にアボカドが危険である理由や誤飲した際の対処法・予防について解説してきました。
この記事では、
- アボカドには、猫にとって有害なペルシンという毒素が含まれている
- ペルシンによる中毒症状には、下痢・軟便、嘔吐、呼吸困難、けいれんが挙げられる
- アボカドの成分が含まれるキャットフードについては安全だとされている
- アボカドの葉や種等を誤飲した場合には慎重に経過観察をする
- 症状が出るまでには時間がかかることもあるため、すぐに症状が出なくても観察を続ける
- 動物病院へ相談・受診をする際には、誤飲してからの経過時間や部位・量・症状を伝える
- 誤飲を予防するため、アボカドを調理・食べる際の皮や種の処理に注意し、食べたがっても与えない
- 観葉植物として置く場合にも置き場所やネットを被せる等の注意が必要
- アボカド以外にも玉ねぎ・長ねぎ・にら等のねぎ類や春菊・ほうれん草等のアクの強い野菜は危険である