犬は梨を食べれる!いつから食べても大丈夫?食べる量や与え方・注意点を詳しく解説!のサムネイル画像

独特の歯応えと素材の甘みが魅力の梨は、犬に安心して食べさせられる食材です。水分補給や便秘解消などのうれしい効果が期待できる一方、犬に食べさせる場合は、形状や量など注意すべきポイントもあります。この記事では、梨に含まれる栄養素やメリットとともに、上手な梨の与え方や4つの注意点について詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬は梨を食べられる!梨に含まれる成分と食べることのメリット

結論からいうと、犬に梨を食べさせても問題ありません!


梨は、エネルギー源の糖質だけでなく、体を支える成分も摂取できるため、食べることでさまざまな効果が期待できる食材です。


【生の梨100gあたりの主な栄養価】

主な栄養素期待できる効果
水分(88.0g)水分補給
食物繊維
(水溶性0.2g、不溶性0.7g)
整腸効果や血糖値上昇の抑制など
ソルビトール(1.5g)便を柔らかくする、解熱効果など
アスパラギン酸(140mg)エネルギーの代謝促進や乳酸の分解
利尿作用もあり 
カリウム(140mg)利尿作用など

引用:野菜情報サイト果物ナビ


ただし、食べすぎは下痢や体調不良の原因になるため、必ず体格にあった量を与えることが大切です。まずは、梨を食べるメリットについてみていきましょう。

犬が梨を食べるメリット①水分補給になる

梨の栄養価からも確認できる通り、約90%が水分であるため、水分補給に最適な食材です。


犬にとっても水分補給は非常に大切な役割があり、体内の水分が足りないと

  • 脱水症状
  • 膀胱炎
などを起こすおそれがあります。


例えば「水を飲んでほしいけど、なかなか水を飲みたがらないとき」にも、梨が活躍してくれますよ。

犬が梨を食べるメリット②便秘解消が期待できる

梨が含有するソルビトールは、甘みをもつ糖アルコールの一種です。便を柔らかくして腸内環境を整える作用があるため、食物繊維とあわせて摂取することで便秘を改善する効果が期待できます。(引用:洪内科クリニック


適切な量を食べることで、便秘に悩む犬の毎日をサポートしてくれることが期待できます!


そのほか、食物繊維には、

  • 過剰なコレステロールなどの排出
  • 血糖値上昇の抑制
といった作用もあることから、犬の肥満予防に役立つというメリットもあるんですね。

犬が梨を食べるメリット③疲労回復が期待できる

梨にはアスパラギン酸といった、体力の強化や疲れに効果的な栄養素も豊富に含まれています。


アスパラギン酸はアミノ酸の一種であり

  • エネルギー代謝を促進する
  • 疲労のもとになる乳酸を分解する
などの働きがあるため、疲労回復が期待できるのです!(引用:アスパラギン酸の4つの効果|含まれる食品と摂取量・副作用を説明


また、カリウムと同じく利尿作用もあるため、体内の毒素を外に排出して血圧を下げる役割を果たします。


散歩やドッグラン後など疲労が溜まりやすいタイミングに、ぜひ食べさせてあげたいですね。

犬への梨の上手な与え方!いつから食べても大丈夫で、量はどれくらい?


美味しいだけではなく栄養も豊富な梨ですが、好きなだけ与えて良いわけではありません。与え方や量を間違えると、かえって犬の健康を損ねる原因にもなってしまいます・・・。


ここでは、

  • 上手な梨の与え方
  • 犬は梨を生後何ヶ月から食べていいの?
  • 犬が梨を食べても大丈夫な量
について解説していきますので、普段の生活にバランスよく取り入れるようにしましょう。

上手な梨の与え方!栄養素が壊れるので生のまま与えよう

梨は、種や皮、芯を取り除いてから、生のまま食べさせてあげましょう。


種に含まれる「アミグダリン」という物質が犬の体内に入ると、「青酸毒」を発し、アミグダリン中毒を引き起こしかねません。(引用:井上動物病院


皮には農薬などが付着している可能性もあるため、十分に洗ってから皮を剥き、食べる部分に農薬が付かないように注意してあげてくださいね。


また、梨の切り方次第では、犬が噛まずに飲み込んでしまい、喉に詰まらせるおそれもあります。愛犬の誤飲事故を防ぐために、細かくカットしたり、すりおろしたりして食べやすいように工夫してあげましょう。

梨は熱を通すと、梨の中に含まれる成分を失ってしまいます。梨は加熱はせずに生で与える事で、犬にとって必要な栄養分を補う効果があるので、生のまま食べさせてあげてくださいね!

犬は梨を生後何ヶ月から食べていいの?

消化器官が発達する生後3〜4ヶ月を過ぎてからなら梨を食べることができます。


愛犬のサイズにあわせて小さくカットしたものや、すりおろして消化しやすい状態にしたものをあげましょう。


ただし成犬とは異なり、子犬の時期はしっかり栄養バランスのとれた食事を摂ることが大切です。


可愛くて、ついおやつをあげたくなる気持ちもわかりますが、おやつはできるだけ少量にとどめることをおすすめします。

犬が梨を食べても大丈夫な量

犬への与えるおやつは、1日あたりの総カロリーの10%ほどの量に抑えるようにしましょう。


カロリーから計算して、体重別に与えて良い梨の目安量は以下のとおりです。

犬の種類(不妊去勢済み)1日の目安量
小型犬(3〜5kg)約66g〜約98g
中型犬(10kg)約165g
大型犬(20kg)約278g

※梨1個(300g)あたりのカロリー:114kcal(引用:文部科学省|食品成分データベース


たとえば、5kgの小型犬(不妊去勢済み)の1日に必要なカロリーは約374kcal。したがって、与えて良い梨の最大量は約98gとなります。


ただし、梨は水分や食物繊維などが豊富なため、与えすぎには要注意です。梨を食べるときにはその分フード量を調節するなど、栄養バランスが崩れてしまわないよう考慮してあげてくださいね。

犬に梨を与えるときの注意点4つ解説!アレルギーが出ることもある


ここまで梨を犬に与えることのメリットや与え方について解説してきました。


嬉しい効果もあることがお分かりいただけたかと思いますが、梨を食べさせる際に注意すべき点がいくつかあります!

そこで最後にこの項では、

  • 初めて梨を与える際は、下痢や嘔吐等のアレルギー症状に注意!
  • 未成熟の梨を与えてはダメ!
  • 尿路結石や腎臓病、心臓病がある場合は与えてはダメ!
  • 梨ジュースやアイスなど、人間用の加工食品は与えてはダメ!
上記4つに分けて詳しく解説していきます。

①:初めて与える際は、下痢や嘔吐等のアレルギー症状に注意!

梨を食べさせるときは、体調の異変やアレルギーの発症に注意が必要です。万が一食物アレルギーを生じた場合の重症化に備えて、様子をみながら少しずつ食べさせてあげるようにしましょう。


もしも梨を食べた後に、

  • 顔周りを痒がる
  • 体を痒がっている
  • 足先をよく舐め
  • 嘔吐
  • 下痢
などの仕草がみられたら、アレルギーが疑われます。すぐに与えるのを中止して、速やかに獣医師に相談してください。 (引用:埼玉県獣医師会|犬の食物アレルギーについて

②:未成熟の梨は与えてはダメ!

未成熟の梨は決して犬に食べさせてはいけません。


未成熟の梨には、中毒症状を引き起こす原因になる「アミグダリン」が含まれています。体の中に入れば、嘔吐めまいなどを引き起こす危険性があります。


基本的にスーパーなどで並ぶものは問題ないものの、梨狩りや自家栽培の梨を与える場合は特に注意が必要です。実がしっかりと熟しているか、確認してから与えるように心がけましょう。

③:尿路結石や腎臓病、心臓病がある場合は与えてはダメ!

梨に含まれるカリウムや糖分などが、犬の病状に良からぬ影響を及ぼす恐れがあります。


例えば腎臓病を患っていて腎臓の働きが悪い場合、梨に含まれるカリウムが体内に蓄積し、不整脈などを引き起こすことも考えられます。(引用:ゆいまーる動物病院


療法食や食事制限を行っている場合は、治療の妨げになる可能性もあります。必ず事前に獣医師に相談してから与えていいのかを判断するようにしてくださいね。

④:梨ジュースやアイスなど、人間用の加工食品は与えてはダメ!

梨を使った加工品は美味しいものの、人間の好みにあわせて砂糖が大量に使われている傾向があります。


そのため、犬が飲むと糖分の過剰摂取につながり、下痢や嘔吐などの体調不良を起こすだけでなく、肥満や糖尿病の原因にもなりかねません。


どうしてもジュースやアイスなどで与えたい場合は、砂糖を避けるなど、成分に気をつけながら手作りするのが安心です。

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【まとめ】犬は梨を食べられるが、食べ過ぎには注意

甘いものが好きな犬にとって、みずみずしく自然の甘みを堪能できる梨は美味しいごちそうです。


ただし、以下の点に気をつけてください。

  • 目安は、1日の総カロリーの10%ほど
  • 種や芯、皮を取り除いて細かくカットすること
  • 梨による食物アレルギーの発症
  • 持病がある場合は獣医師に相談すること
  • 人間の加工品を与えないこと

梨は、犬の健康な体づくりも手助けしてくれるものの、与えすぎには要注意です。体調不良や肥満の原因になりかねないため、あくまでおやつの範囲で食べさせることが大切です。


万が一梨を食べた後に異変がみられる場合は、速やかに動物病院を受診するようにしてくださいね。 


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記事モデル:マルチーズのふわり